山村貞子と、終わってる男の愛のライフプラン ――

優心

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第十三章:帰宅の情事と、終わってるクーリングオフ

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「ふぅ~くったくった(笑)やっぱ牛丼は裏切らないな。」

 吉野家で腹を満たし、すっかり機嫌を良くした健一が帰宅した。ドアを開けると、そこには数十分前と全く同じ、全裸で体育座りをする貞子の姿があった。

「お、まだ充電切れてないのか。優秀なAI搭載ラブドールだな。」

 健一はジャケットを脱ぎ捨て、ベッドに腰を下ろした。目の前の「精巧なラブドール(だと思い込んでいる貞子)」を見つめる。受肉したての彼女の肌は、部屋の暖房と先ほどの食事のせいか、朝よりも血色が良く、どこか瑞々しささえ感じさせた。

「……まぁ、明日には返品の手続きしちゃうわけだし。その前に一度くらい、性能チェックしとくか」

 健一の「終わってる性癖」が、二日酔いの残る頭で鎌をもたげた。彼は「どうせ人形だし」という身勝手な論理で、無防備な貞子を引き寄せると、スウェットとパンツを脱いでその股間へ自分の欲望を「えいえい」と無造作に押し当てた。

「お、ここもリアルだな。最近の技術は……グニュグニュ……」

「!!!!」

 健一の「それ」が、生々しい肉の感触を伴って侵入してくる。貞子は、そのあまりにも遠慮のない、そして「人形」として扱う傲慢な愛撫に、顔面を爆発せんばかりに赤面させた。

 彼女の体は、今や完全に人間の女としての感覚を有している。健一の粗野な「グニュグニュ」という動きの一つ一つが、彼女の脳内に直接快楽と恥辱を叩き込む。

 女性怨霊協会:もはや爆笑の嵐
 モニターを見ていた怨霊たちは、貞子のあまりにも「処女」な反応に、腹を抱えて笑い転げていた。

「ギャハハハハハ! 貞子の顔、見てよ! 真っ赤を通り越して、もはや紫じゃない!? 呪いの女王が、牛丼食ってきた男にラブドールとしての『性能チェック』されてる(笑)」 口裂け女が雀卓をバンバンと叩いて笑う。

 カシマさんと美々子も
 笑いを堪えているものの我慢出来ずにプルプルと
 産まれたての子鹿のように身体を震わせている。


「ポポポ……ポ……(いいなぁ)」 八尺様は羨望のあまり、白い帽子の端をちぎれんばかりに握りしめていた。

「……でも、これ。貞子ちゃんの受肉がさらに進んじゃうわね。健一の『生』が注がれるたびに、彼女はどんどん本物の人間に書き換えられていくんだから」 花子さんは写メを撮り続けながら、冷静に(?)事態の深刻さを指摘した。

「あ、あ、あ……(貞子、もう戻れないわね……)」 伽椰子は、もはや諦めたように俊雄の耳を塞ぎ、慈愛に満ちた目で二人の情事を見守っていた。

 マンションの一室:加速する「受肉」
 健一は、貞子の体がわずかに震え、熱を帯びていくことに気づいていなかった。

「おー、自動バイブ機能まであんのか。これ、クーリングオフするの勿体なくなってきたな……」

 健一の身勝手な言葉に、貞子は黒髪の間から彼を睨み上げた。しかし、その瞳には殺意ではなく、自分を蹂躙し、そして「生」を与えてくれるこの愚かな男への、逃れられない依存心が宿り始めていた。

「あ、……あ……」

 貞子の口から、湿った、しかし熱い吐息が漏れる。 180cmの「元」怨霊は、160cmの「現」保険会社勤務の男の腕の中で、自分自身の存在が溶けていくのを感じていた。

 この夜、健一のワンルームマンションで、呪いの歴史が完全に「愛欲」によって上書きされようとしていた。
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