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翌朝、私は学園の廊下でセシリア様を待ち伏せしていました。
昨日のクロード様との遭遇には肝が冷えましたが、今の私には立ち止まっている暇などありません。
「おはようございます、セシリア様! 今日もバラのように美しく、そして金貨のように輝いていらっしゃいますわ!」
「……朝からうるさいわね、ルミエル。それに、その例えはどうかと思うわよ」
登校してきたセシリア様は、相変わらず取り巻きを寄せ付けない冷徹なオーラを放っています。
ですが、私にはわかります。彼女のその険しい表情は、単に「どう振る舞えばいいか分からず緊張しているだけ」なのです。
「さて、セシリア様。昨日の約束は覚えていらっしゃいますわね? 今日から貴女は『微笑みの公爵令嬢』として生まれ変わるのです」
私は彼女を廊下の端へと連れ込み、手鏡を突き出しました。
「さあ、笑って! 口角を上げて、目は三日月のように! 獲物を狙う鷹のような目は厳禁ですわ!」
「こ、こうかしら……?」
セシリア様がぎこちなく口端を上げました。
「……ひっ! 怖いですわ! それでは『毒を盛る直前の暗殺者』です! もっとこう、ふわっと! 焼きたてのパンのような柔らかさを意識してください!」
「注文が多いわね! 私は今まで、媚びを売るような笑い方なんて教わってこなかったのよ!」
「媚びではありません、戦略ですわ! さあ、あそこにちょうどいいターゲット……いえ、生徒が歩いてきます。彼に向かって挨拶を!」
角から曲がってきたのは、教科書を抱えた気弱そうな下級生の男子生徒でした。
セシリア様は私の視線に促され、覚悟を決めたように一歩前へ出ました。
「……ご、ごきげんよう。良い朝ね」
セシリア様が、顔を引きつらせながらも必死に微笑みを浮かべました。
男子生徒は一瞬、石像のように固まりました。
「ひ、ひいいいっ! 申し訳ありません、セシリア様! すぐにそこをどきます! 命だけは助けてください!」
「ちょっと待ちなさい! 私はただ挨拶を……!」
「ひいいいいっ!」
男子生徒は脱兎のごとく逃げ去っていきました。
廊下には、差し伸べられたセシリア様の正拳突きのような手だけが虚しく残されました。
「……ルミエル。今のは、私の微笑みが完璧すぎて、彼が恐れ多くて逃げ出したということでいいかしら?」
「いいえ、完全に『命の危機』を感じていらっしゃいましたわ。セシリア様、貴女の笑顔にはまだ殺気が混じっています」
私は深いため息をつき、彼女の肩を叩きました。
「毒舌を封印するのは当然として、まずはその『威圧感』を削ぎ落とす必要がありますわね。そうだ、何か可愛いものを思い浮かべてください。子犬とか、子猫とか、ふわふわしたお菓子とか」
「可愛いもの……。……エドワード様の、幼い頃の写真かしら」
「重いですわ。もっとこう、普遍的な可愛さを求めてください。……あ、あそこにいる特待生の女の子はどうです? 彼女、いつもニコニコしていて評判が良いですわよ」
指差した先には、数人の令嬢に囲まれて楽しそうに笑う、庶民出身の特待生マリアさんの姿がありました。
「……ふん。あんな、誰にでもヘラヘラと笑いかけるような下品な真似、私にできるわけないじゃない」
セシリア様が、分かりやすくツンと横を向きました。
ですが、その視線はどこか羨ましそうにマリアさんを追っています。
「セシリア様。あのマリアさんこそが、今エドワード様が最も注目している『癒やし系』の象徴ですのよ。彼女の真似ができれば、王子の心を取り戻すのは容易いですわ」
「なっ……! あの子が、殿下の好みなの!?」
「ええ。殿下は今、刺激の強いスパイス(セシリア様)よりも、優しいミルクティー(マリアさん)を求めていらっしゃるのです。ならば、貴女が『ロイヤルミルクティー』になれば良いだけのこと!」
「ロイヤルミルクティー……。……わかったわ。やってみる。私は公爵令嬢だもの、できないことなんてないはずよ!」
セシリア様は、妙な対抗心を燃やして拳を握りました。
これですわ。この扱いやすさ。これこそが私の金脈!
「その意気ですわ! では次のステップ。次はマリアさんに、自分から声をかけに行きましょう!」
「はあ!? 私が、あんな平民に!? 断るわ!」
「ダメですわ! 『貴族の義務(ノブレス・オブリージュ)』を拡大解釈してください! 身分の低い者に、慈悲深い笑みと声をかけてやる……これも立派な高貴さの証明ですわ!」
「……そうね。私が彼女に声をかけるのは、一種の慈善事業だと思えばいいのね?」
「その通りです! さあ、行ってらっしゃい!」
私はセシリア様の背中を力いっぱい押しました。
セシリア様はよろけながらも、マリアさんたちの輪へと突き進んでいきます。
「(ふふふ……。これでセシリア様が『聖女』として覚醒すれば、私の玉の輿ルートは盤石。……あ、ついでにマリアさんの周囲にいる金持ちの取り巻きもチェックしておかなくては)」
私は柱の影から、ノートを取り出して「独身・資産家・性格は不問」のリストを作成し始めました。
しかし、現実はそう甘くはありません。
マリアさんの前に立ったセシリア様は、あまりの緊張からか、昨日よりもさらに険しい形相になっていました。
「……ちょっと、貴女」
低く、地を這うような声。
マリアさんとその友人たちは、一瞬で顔を真っ青にしました。
「せ、セシリア様……! 何か、お気に召さないことでも……?」
「……いいえ。貴女、その……。……今日の髪型、マシじゃない」
「……えっ?」
マリアさんが目を丸くしました。
セシリア様は顔を真っ赤にし、そっぽを向きながら、絞り出すように続けました。
「褒めてあげたのよ! 感謝しなさい! べ、別に、貴女の笑顔を研究しに来たわけじゃないんだからね!」
そう叫ぶなり、セシリア様はこちらへ向かって猛ダッシュで戻ってきました。
「ルミエル! もう限界よ! 私、あんなに恥ずかしい思いをしたのは初めてだわ!」
私の胸ぐらを掴んで揺さぶるセシリア様。
ですが、私は見ていました。
言われたマリアさんが、困惑しながらも「……ありがとうございます、セシリア様」と、少しだけ嬉しそうに微笑んだのを。
「セシリア様、大成功ですわ! 貴女の今の態度は、いわゆる『ツンデレ』という、一部の層に熱狂的に支持される高度な技術ですわ!」
「つんでれ……? よくわからないけれど、褒められているのね?」
「ええ、最高ですわ! この調子で、どんどん毒をデレに変換していきましょう!」
私は確信しました。
この調子なら、卒業式までに彼女を「愛される公爵令嬢」に仕立て上げられる。
そして私は、その功績によって、最高の金持ち旦那様を手に入れることができるのです。
……と、その時。
「……面白い見世物だったな」
聞き覚えのある冷ややかな声が、頭上から降ってきました。
見上げると、テラスの二階から、クロード様がこちらを冷たく見下ろしていました。
「(げっ! また宰相閣下!?)」
「ルミエル・ダントン。君は公爵令嬢を、一体何に改造するつもりだ? 昨日の詐欺師から、今日は猛獣使いになったのか?」
「……し、失礼な。私はただ、友情を育んでいるだけですわ、閣下」
私は精一杯の淑女スマイルを浮かべましたが、クロード様の鋭い眼光は、私の「下心」を完璧にロックオンしていました。
「まあいい。……セシリア嬢。今の貴女は、以前よりはマシな顔をしている。精々、その男爵令嬢に騙されないように気をつけることだ」
クロード様はそう言い残し、翻したマントの隙間から、宝石のような輝きを放つ懐中時計をチラつかせて去っていきました。
「(……あの時計だけでも、我が家の領地が買えそうですわね)」
私は去りゆく彼の背中に、熱烈な視線(という名の金銭欲)を送るのでした。
昨日のクロード様との遭遇には肝が冷えましたが、今の私には立ち止まっている暇などありません。
「おはようございます、セシリア様! 今日もバラのように美しく、そして金貨のように輝いていらっしゃいますわ!」
「……朝からうるさいわね、ルミエル。それに、その例えはどうかと思うわよ」
登校してきたセシリア様は、相変わらず取り巻きを寄せ付けない冷徹なオーラを放っています。
ですが、私にはわかります。彼女のその険しい表情は、単に「どう振る舞えばいいか分からず緊張しているだけ」なのです。
「さて、セシリア様。昨日の約束は覚えていらっしゃいますわね? 今日から貴女は『微笑みの公爵令嬢』として生まれ変わるのです」
私は彼女を廊下の端へと連れ込み、手鏡を突き出しました。
「さあ、笑って! 口角を上げて、目は三日月のように! 獲物を狙う鷹のような目は厳禁ですわ!」
「こ、こうかしら……?」
セシリア様がぎこちなく口端を上げました。
「……ひっ! 怖いですわ! それでは『毒を盛る直前の暗殺者』です! もっとこう、ふわっと! 焼きたてのパンのような柔らかさを意識してください!」
「注文が多いわね! 私は今まで、媚びを売るような笑い方なんて教わってこなかったのよ!」
「媚びではありません、戦略ですわ! さあ、あそこにちょうどいいターゲット……いえ、生徒が歩いてきます。彼に向かって挨拶を!」
角から曲がってきたのは、教科書を抱えた気弱そうな下級生の男子生徒でした。
セシリア様は私の視線に促され、覚悟を決めたように一歩前へ出ました。
「……ご、ごきげんよう。良い朝ね」
セシリア様が、顔を引きつらせながらも必死に微笑みを浮かべました。
男子生徒は一瞬、石像のように固まりました。
「ひ、ひいいいっ! 申し訳ありません、セシリア様! すぐにそこをどきます! 命だけは助けてください!」
「ちょっと待ちなさい! 私はただ挨拶を……!」
「ひいいいいっ!」
男子生徒は脱兎のごとく逃げ去っていきました。
廊下には、差し伸べられたセシリア様の正拳突きのような手だけが虚しく残されました。
「……ルミエル。今のは、私の微笑みが完璧すぎて、彼が恐れ多くて逃げ出したということでいいかしら?」
「いいえ、完全に『命の危機』を感じていらっしゃいましたわ。セシリア様、貴女の笑顔にはまだ殺気が混じっています」
私は深いため息をつき、彼女の肩を叩きました。
「毒舌を封印するのは当然として、まずはその『威圧感』を削ぎ落とす必要がありますわね。そうだ、何か可愛いものを思い浮かべてください。子犬とか、子猫とか、ふわふわしたお菓子とか」
「可愛いもの……。……エドワード様の、幼い頃の写真かしら」
「重いですわ。もっとこう、普遍的な可愛さを求めてください。……あ、あそこにいる特待生の女の子はどうです? 彼女、いつもニコニコしていて評判が良いですわよ」
指差した先には、数人の令嬢に囲まれて楽しそうに笑う、庶民出身の特待生マリアさんの姿がありました。
「……ふん。あんな、誰にでもヘラヘラと笑いかけるような下品な真似、私にできるわけないじゃない」
セシリア様が、分かりやすくツンと横を向きました。
ですが、その視線はどこか羨ましそうにマリアさんを追っています。
「セシリア様。あのマリアさんこそが、今エドワード様が最も注目している『癒やし系』の象徴ですのよ。彼女の真似ができれば、王子の心を取り戻すのは容易いですわ」
「なっ……! あの子が、殿下の好みなの!?」
「ええ。殿下は今、刺激の強いスパイス(セシリア様)よりも、優しいミルクティー(マリアさん)を求めていらっしゃるのです。ならば、貴女が『ロイヤルミルクティー』になれば良いだけのこと!」
「ロイヤルミルクティー……。……わかったわ。やってみる。私は公爵令嬢だもの、できないことなんてないはずよ!」
セシリア様は、妙な対抗心を燃やして拳を握りました。
これですわ。この扱いやすさ。これこそが私の金脈!
「その意気ですわ! では次のステップ。次はマリアさんに、自分から声をかけに行きましょう!」
「はあ!? 私が、あんな平民に!? 断るわ!」
「ダメですわ! 『貴族の義務(ノブレス・オブリージュ)』を拡大解釈してください! 身分の低い者に、慈悲深い笑みと声をかけてやる……これも立派な高貴さの証明ですわ!」
「……そうね。私が彼女に声をかけるのは、一種の慈善事業だと思えばいいのね?」
「その通りです! さあ、行ってらっしゃい!」
私はセシリア様の背中を力いっぱい押しました。
セシリア様はよろけながらも、マリアさんたちの輪へと突き進んでいきます。
「(ふふふ……。これでセシリア様が『聖女』として覚醒すれば、私の玉の輿ルートは盤石。……あ、ついでにマリアさんの周囲にいる金持ちの取り巻きもチェックしておかなくては)」
私は柱の影から、ノートを取り出して「独身・資産家・性格は不問」のリストを作成し始めました。
しかし、現実はそう甘くはありません。
マリアさんの前に立ったセシリア様は、あまりの緊張からか、昨日よりもさらに険しい形相になっていました。
「……ちょっと、貴女」
低く、地を這うような声。
マリアさんとその友人たちは、一瞬で顔を真っ青にしました。
「せ、セシリア様……! 何か、お気に召さないことでも……?」
「……いいえ。貴女、その……。……今日の髪型、マシじゃない」
「……えっ?」
マリアさんが目を丸くしました。
セシリア様は顔を真っ赤にし、そっぽを向きながら、絞り出すように続けました。
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「ルミエル! もう限界よ! 私、あんなに恥ずかしい思いをしたのは初めてだわ!」
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「セシリア様、大成功ですわ! 貴女の今の態度は、いわゆる『ツンデレ』という、一部の層に熱狂的に支持される高度な技術ですわ!」
「つんでれ……? よくわからないけれど、褒められているのね?」
「ええ、最高ですわ! この調子で、どんどん毒をデレに変換していきましょう!」
私は確信しました。
この調子なら、卒業式までに彼女を「愛される公爵令嬢」に仕立て上げられる。
そして私は、その功績によって、最高の金持ち旦那様を手に入れることができるのです。
……と、その時。
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見上げると、テラスの二階から、クロード様がこちらを冷たく見下ろしていました。
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「ルミエル・ダントン。君は公爵令嬢を、一体何に改造するつもりだ? 昨日の詐欺師から、今日は猛獣使いになったのか?」
「……し、失礼な。私はただ、友情を育んでいるだけですわ、閣下」
私は精一杯の淑女スマイルを浮かべましたが、クロード様の鋭い眼光は、私の「下心」を完璧にロックオンしていました。
「まあいい。……セシリア嬢。今の貴女は、以前よりはマシな顔をしている。精々、その男爵令嬢に騙されないように気をつけることだ」
クロード様はそう言い残し、翻したマントの隙間から、宝石のような輝きを放つ懐中時計をチラつかせて去っていきました。
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