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ガタン、ゴトン。
馬車の車輪が、懐かしい土の道を刻む。
王都を出てから三日。
リリアンナとミナを乗せた馬車は、夕暮れに染まるエデンの村へと帰ってきた。
「着きましたよ、師匠! 私たちの楽園(エデン)です!」
ミナが御者台から元気に叫ぶ。
リリアンナは窓から顔を出した。
橙色に染まる山々、牧歌的な風景、そして澄んだ空気。
すべてが、二週間前と変わらない。
そう、何も変わっていないはずだった。
「……ただいま、私のスローライフ」
リリアンナは馬車を降り、大きく伸びをした。
王城での激務、外交官との腹の探り合い、そして宰相との甘い攻防……。
それら全てから解放された瞬間だ。
「おかえりー! リリーちゃん!」
「旦那さんは一緒じゃないのかい?」
村人たちが集まってくる。
リリアンナは事前に用意していた「設定」を、笑顔で起動した。
「ええ、主人は王都でどうしても外せない仕事がありまして。しばらくは『単身赴任』ということになりましたの」
「なんだ、寂しいねえ」
「せっかくの若夫婦なのに」
村人たちは残念がったが、それ以上深くは追求してこなかった。
リリアンナは胸を撫で下ろす。
(よし。これで干渉は防げました。あとは悠々自適な独身生活……いえ、別居生活を満喫するだけです)
丘の上の我が家へ戻る。
二週間空けていただけだが、庭には少し雑草が生え、家の中はひんやりと冷え切っていた。
「さあミナ、掃除ですよ。まずは換気から」
「ラジャー! 窓を全開にします!」
バアン!
ミナが勢いよく窓を開ける。
いつもの光景だ。
いつもの騒がしさだ。
掃除をして、夕食(ミナが狩ってきたウサギのシチュー)を作り、食べる。
そして、静かな夜が訪れる。
リリアンナはテラスに出て、ハーブティーを一口飲んだ。
「……静かですね」
「はい! 虫の声しかしません! 最高に集中できる筋トレ環境です!」
ミナが庭で逆立ち腕立て伏せをしながら答える。
リリアンナはカップを置き、隣の敷地を見た。
そこには、ルーカスが魔法で建てたログハウスが、主を失ってひっそりと佇んでいる。
明かりはついていない。
「やあ」と手を振る銀髪の男もいない。
朝っぱらから「愛してるよ」と囁く甘い声も、減らず口も、聞こえない。
シーン……。
耳が痛くなるほどの静寂。
(……これが、私が求めていたものです)
リリアンナは自分に言い聞かせるように呟いた。
「誰にも邪魔されず、誰の機嫌も伺わず、自分のためだけに時間を使う。これぞ至高の贅沢。プライスレスな価値があるはずです」
彼女は懐から通帳を取り出した。
王都出張で稼いだ莫大な金額が記されている。
これを見れば、いつだって幸福感に包まれたはずだ。
「……あら?」
おかしい。
数字を見ても、胸が踊らない。
むしろ、数字の羅列がただのインクの染みに見えてくる。
「……計算が、合いませんね」
リリアンナは眉をひそめた。
「資産は増えた。ストレス要因(宰相)は排除した。環境は最適化された。なのに、なぜ私の『幸福度指数』は下降トレンドを描いているのでしょう?」
まるで、数式の中に致命的な「変数」の欠落があるかのように、答えが出ない。
「師匠? どうしました? ため息なんてついて」
逆立ちを終えたミナが、汗を拭きながら近づいてくる。
「もしかして……寂しいんですか?」
「は? バカなことを」
リリアンナは鼻で笑った。
「私が寂しい? ありえません。私は今、勝利の美酒に酔いしれているところです。あの腹黒宰相の魔の手から逃げ切り、自由を勝ち取ったのですから!」
「でも師匠、さっきから隣の家ばっかり見てますよ?」
「……監視です。不法侵入者がいないか確認していただけです」
「ふーん?」
ミナはニヤニヤしながら、核心を突く一言を放った。
「でも、旦那様がいないと、ツッコミ役がいなくてボケ(私)が滑ってる気がするんですよねー」
「貴女は常に滑っています」
リリアンナは冷たく返したが、内心では同意していた。
張り合いがないのだ。
何をしても、あの男が面白がってくれないと、なんとなく物足りない。
(……毒されていますね。王都の空気が悪かったせいです)
リリアンナは立ち上がり、強引に思考を打ち切った。
「寝ますよミナ。明日は早起きして、畑を拡張します。猪の売上で新しい農具も買いますよ!」
「はい! 農具(バーベル)ですね!」
ベッドに入る。
静かだ。
隣に誰もいない。
抱きしめてくる腕もない。
リリアンナは枕を抱きしめ、ギュッと目を閉じた。
「……せいせいしました。広くて快適です」
声に出してみたが、それは空虚に響くだけだった。
◇
翌日。
リリアンナは猛烈な勢いで働き始めた。
「荒れ地を開墾します! ミナ、あの岩を砕きなさい!」
「ラジャー!」
「裏山で山菜を採ります! 希少種を見つけたらボーナスです!」
「ウホッ!」
「家の屋根を修理します! 雨漏りは資産価値を下げます!」
彼女は止まることを恐れるように、タスクを詰め込んだ。
考える時間を作りたくなかったからだ。
ルーカスのことを、あの甘いキスの味を、思い出したくなかったからだ。
しかし。
夕方になり、村のよろず屋へ買い物に行った時、事件は起きた。
「あら、リリーちゃん。今日は一人?」
「ええ。お夕飯の材料を買いに」
店主のお婆さんが、残念そうに棚を見た。
「そうかい。……あ、そうだ。これ、ルークさん(ルーカス)が『忘れていった』ものだよ」
お婆さんが差し出したのは、一冊の封筒だった。
「忘れていった?」
「ああ。王都へ発つ日の朝、こっそり私に預けていったんだ。『もし彼女が戻ってきたら、渡してほしい』って」
リリアンナの心臓がドクンと跳ねた。
忘れたのではない。
最初から、リリアンナが戻ってくることを見越して──あるいは、戻ってきてほしいと願って、託していったのだ。
「……ありがとうございます」
リリアンナは震える手で封筒を受け取った。
家に帰るまで待ちきれず、帰り道の夕焼けの中で封を切る。
中に入っていたのは、一枚の便箋と……『鍵』だった。
『リリアンナへ。
君がこれを読んでいるということは、君は無事に“エデン”へ戻れたということだね。おめでとう。君の勝ちだ。
この鍵は、僕のログハウスのものだ。
中は好きに使ってくれて構わない。
家具も食器も、君の趣味に合いそうなものを揃えておいた。
特に、書斎の本棚には君が欲しがっていた『古代魔導経済学』の稀少本を入れてある。
家賃はいらないよ。
君がそこで笑って過ごしてくれるなら、それが僕への最高の家賃だ。
P.S.
冷蔵庫の中に、君の好きなプリンを作って冷やしておいた。
賞味期限が切れる前に、戻ってこれたかな?
ルーカス』
「……バカじゃないの」
リリアンナの視界が滲んだ。
文字が揺れる。
あんなに忙しかったはずなのに。
いつの間に、こんな準備をしていたのか。
いつの間に、プリンなんて作っていたのか。
「……家賃はいらない、ですって?」
リリアンナは鍵を握りしめ、ポロポロと涙を流した。
「計算が……全然合わないじゃないですか……。これじゃあ、貴方が一方的に損をしているだけでしょう……?」
損得勘定だけで生きてきた彼女には、理解できない。
見返りを求めない投資。
回収予定のない貸付。
それが「無償の愛」と呼ばれるものだということを、彼女はようやく理解し始めていた。
「……プリン、腐ってたら承知しませんから」
リリアンナは涙を拭い、走り出した。
自分の家ではなく、隣のログハウスへ。
鍵を開ける。
中は綺麗に整頓されていた。
冷蔵庫を開けると、そこにはガラス容器に入った手作りのプリンが、二つ並んでいた。
一つはリリアンナの分。
もう一つは、きっと一緒に食べるはずだったルーカスの分。
「……一人で食べても、美味しくないですわ」
一口食べたプリンは、甘くて、切なくて、しょっぱかった。
その夜、リリアンナは認めた。
自分は寂しいのだと。
あの腹黒で、過保護で、愛の重い宰相がいないと、世界はこんなにも色あせて見えるのだと。
「……会いたいです」
ポツリと漏れた本音は、静寂の中に吸い込まれていった。
しかし、感傷に浸っていられるのもここまでだった。
翌日、村に「とんでもないもの」が届くことで、リリアンナの寂しさは物理的に吹き飛ぶことになる。
「師匠! 王都から荷物が届きました! ……えっと、トラック十台分くらいあります!」
「は?」
ルーカスの反撃(求愛)は、まだ終わっていなかったのである。
馬車の車輪が、懐かしい土の道を刻む。
王都を出てから三日。
リリアンナとミナを乗せた馬車は、夕暮れに染まるエデンの村へと帰ってきた。
「着きましたよ、師匠! 私たちの楽園(エデン)です!」
ミナが御者台から元気に叫ぶ。
リリアンナは窓から顔を出した。
橙色に染まる山々、牧歌的な風景、そして澄んだ空気。
すべてが、二週間前と変わらない。
そう、何も変わっていないはずだった。
「……ただいま、私のスローライフ」
リリアンナは馬車を降り、大きく伸びをした。
王城での激務、外交官との腹の探り合い、そして宰相との甘い攻防……。
それら全てから解放された瞬間だ。
「おかえりー! リリーちゃん!」
「旦那さんは一緒じゃないのかい?」
村人たちが集まってくる。
リリアンナは事前に用意していた「設定」を、笑顔で起動した。
「ええ、主人は王都でどうしても外せない仕事がありまして。しばらくは『単身赴任』ということになりましたの」
「なんだ、寂しいねえ」
「せっかくの若夫婦なのに」
村人たちは残念がったが、それ以上深くは追求してこなかった。
リリアンナは胸を撫で下ろす。
(よし。これで干渉は防げました。あとは悠々自適な独身生活……いえ、別居生活を満喫するだけです)
丘の上の我が家へ戻る。
二週間空けていただけだが、庭には少し雑草が生え、家の中はひんやりと冷え切っていた。
「さあミナ、掃除ですよ。まずは換気から」
「ラジャー! 窓を全開にします!」
バアン!
ミナが勢いよく窓を開ける。
いつもの光景だ。
いつもの騒がしさだ。
掃除をして、夕食(ミナが狩ってきたウサギのシチュー)を作り、食べる。
そして、静かな夜が訪れる。
リリアンナはテラスに出て、ハーブティーを一口飲んだ。
「……静かですね」
「はい! 虫の声しかしません! 最高に集中できる筋トレ環境です!」
ミナが庭で逆立ち腕立て伏せをしながら答える。
リリアンナはカップを置き、隣の敷地を見た。
そこには、ルーカスが魔法で建てたログハウスが、主を失ってひっそりと佇んでいる。
明かりはついていない。
「やあ」と手を振る銀髪の男もいない。
朝っぱらから「愛してるよ」と囁く甘い声も、減らず口も、聞こえない。
シーン……。
耳が痛くなるほどの静寂。
(……これが、私が求めていたものです)
リリアンナは自分に言い聞かせるように呟いた。
「誰にも邪魔されず、誰の機嫌も伺わず、自分のためだけに時間を使う。これぞ至高の贅沢。プライスレスな価値があるはずです」
彼女は懐から通帳を取り出した。
王都出張で稼いだ莫大な金額が記されている。
これを見れば、いつだって幸福感に包まれたはずだ。
「……あら?」
おかしい。
数字を見ても、胸が踊らない。
むしろ、数字の羅列がただのインクの染みに見えてくる。
「……計算が、合いませんね」
リリアンナは眉をひそめた。
「資産は増えた。ストレス要因(宰相)は排除した。環境は最適化された。なのに、なぜ私の『幸福度指数』は下降トレンドを描いているのでしょう?」
まるで、数式の中に致命的な「変数」の欠落があるかのように、答えが出ない。
「師匠? どうしました? ため息なんてついて」
逆立ちを終えたミナが、汗を拭きながら近づいてくる。
「もしかして……寂しいんですか?」
「は? バカなことを」
リリアンナは鼻で笑った。
「私が寂しい? ありえません。私は今、勝利の美酒に酔いしれているところです。あの腹黒宰相の魔の手から逃げ切り、自由を勝ち取ったのですから!」
「でも師匠、さっきから隣の家ばっかり見てますよ?」
「……監視です。不法侵入者がいないか確認していただけです」
「ふーん?」
ミナはニヤニヤしながら、核心を突く一言を放った。
「でも、旦那様がいないと、ツッコミ役がいなくてボケ(私)が滑ってる気がするんですよねー」
「貴女は常に滑っています」
リリアンナは冷たく返したが、内心では同意していた。
張り合いがないのだ。
何をしても、あの男が面白がってくれないと、なんとなく物足りない。
(……毒されていますね。王都の空気が悪かったせいです)
リリアンナは立ち上がり、強引に思考を打ち切った。
「寝ますよミナ。明日は早起きして、畑を拡張します。猪の売上で新しい農具も買いますよ!」
「はい! 農具(バーベル)ですね!」
ベッドに入る。
静かだ。
隣に誰もいない。
抱きしめてくる腕もない。
リリアンナは枕を抱きしめ、ギュッと目を閉じた。
「……せいせいしました。広くて快適です」
声に出してみたが、それは空虚に響くだけだった。
◇
翌日。
リリアンナは猛烈な勢いで働き始めた。
「荒れ地を開墾します! ミナ、あの岩を砕きなさい!」
「ラジャー!」
「裏山で山菜を採ります! 希少種を見つけたらボーナスです!」
「ウホッ!」
「家の屋根を修理します! 雨漏りは資産価値を下げます!」
彼女は止まることを恐れるように、タスクを詰め込んだ。
考える時間を作りたくなかったからだ。
ルーカスのことを、あの甘いキスの味を、思い出したくなかったからだ。
しかし。
夕方になり、村のよろず屋へ買い物に行った時、事件は起きた。
「あら、リリーちゃん。今日は一人?」
「ええ。お夕飯の材料を買いに」
店主のお婆さんが、残念そうに棚を見た。
「そうかい。……あ、そうだ。これ、ルークさん(ルーカス)が『忘れていった』ものだよ」
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「忘れていった?」
「ああ。王都へ発つ日の朝、こっそり私に預けていったんだ。『もし彼女が戻ってきたら、渡してほしい』って」
リリアンナの心臓がドクンと跳ねた。
忘れたのではない。
最初から、リリアンナが戻ってくることを見越して──あるいは、戻ってきてほしいと願って、託していったのだ。
「……ありがとうございます」
リリアンナは震える手で封筒を受け取った。
家に帰るまで待ちきれず、帰り道の夕焼けの中で封を切る。
中に入っていたのは、一枚の便箋と……『鍵』だった。
『リリアンナへ。
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P.S.
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ルーカス』
「……バカじゃないの」
リリアンナの視界が滲んだ。
文字が揺れる。
あんなに忙しかったはずなのに。
いつの間に、こんな準備をしていたのか。
いつの間に、プリンなんて作っていたのか。
「……家賃はいらない、ですって?」
リリアンナは鍵を握りしめ、ポロポロと涙を流した。
「計算が……全然合わないじゃないですか……。これじゃあ、貴方が一方的に損をしているだけでしょう……?」
損得勘定だけで生きてきた彼女には、理解できない。
見返りを求めない投資。
回収予定のない貸付。
それが「無償の愛」と呼ばれるものだということを、彼女はようやく理解し始めていた。
「……プリン、腐ってたら承知しませんから」
リリアンナは涙を拭い、走り出した。
自分の家ではなく、隣のログハウスへ。
鍵を開ける。
中は綺麗に整頓されていた。
冷蔵庫を開けると、そこにはガラス容器に入った手作りのプリンが、二つ並んでいた。
一つはリリアンナの分。
もう一つは、きっと一緒に食べるはずだったルーカスの分。
「……一人で食べても、美味しくないですわ」
一口食べたプリンは、甘くて、切なくて、しょっぱかった。
その夜、リリアンナは認めた。
自分は寂しいのだと。
あの腹黒で、過保護で、愛の重い宰相がいないと、世界はこんなにも色あせて見えるのだと。
「……会いたいです」
ポツリと漏れた本音は、静寂の中に吸い込まれていった。
しかし、感傷に浸っていられるのもここまでだった。
翌日、村に「とんでもないもの」が届くことで、リリアンナの寂しさは物理的に吹き飛ぶことになる。
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