【完結】追放された悪役令嬢ですが、冷酷旦那様に愛されてます

22時完結

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冷酷な辺境伯と新たな生活

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辺境伯領への旅路

アレクシスとともに辺境伯領へ向かう旅路は、王都の生活とは全く異なるものであった。
馬車ではなく、彼の馬に二人乗りで移動することに、私は最初こそ戸惑いを隠せなかった。

「……馬車はないのですか?」
「こんな山道を走れる馬車などない。それに、無駄に荷物を増やす気もない。」

冷淡にそう言い放つアレクシス。私をまるで荷物のように扱う彼に、言い返したい気持ちを抑えつつ、私はしがみつくしかなかった。

旅の途中で見る風景は、王都の華やかさとは正反対だ。荒れた道、廃れた村、そして静まり返った森。その中でたびたび野盗に遭遇するも、アレクシスはその都度冷静に剣を抜き、彼らを一蹴した。

「……恐ろしい人。」
彼の背中を見つめながら、私は思わずそう呟いた。

辺境伯領での歓迎

数日の旅を経て、ついにアレクシスの治める辺境伯領に到着した。辺境伯領の城は、石造りの堅牢な作りで、見た目は質素ながらもどこか威圧感がある。

城に入ると、使用人たちがずらりと並んでいた。その中で、一人の初老の執事が歩み寄ってくる。

「旦那様、お帰りなさいませ。」
「無駄話はいい。こいつの世話を頼む。」

そう言って、アレクシスは私のことを示した。執事は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに微笑みを浮かべて頭を下げる。

「承知しました、旦那様。」

その後、私は使用人たちに案内され、広々とした部屋へと通された。しかし、その部屋は華やかというよりも質素で、必要最低限の家具しかない。

「……これが、これからの生活……。」

寂しさと不安が胸をよぎる中、私は自分を奮い立たせた。

冷酷な旦那様の態度

アレクシスとの「形だけの結婚生活」が始まったものの、彼は必要最低限の言葉しか交わさず、ほとんど私に興味を示さない様子だった。

「辺境伯様……あの、私に何かするべき仕事は……?」
「お前に何も期待していない。勝手に過ごせばいい。」

彼の冷淡な返答に、私は心が折れそうになる。しかし、このまま何もしないで過ごすことは自分が耐えられないと感じた。

その日から、私は城の中を探索し、使用人たちと話をするようになった。

城での新たな役割

使用人たちは最初、私をどこか遠巻きに見ていた。しかし、私が積極的に話しかけるにつれ、少しずつ打ち解けていった。

「旦那様は冷たいお方に見えますが、領民のためには本当に尽力されているのですよ。」
ある使用人がそう話してくれた。

その言葉に驚きつつも、私は興味を抱いた。冷酷だとばかり思っていたアレクシスが、領民のために動いているという事実。私はもっと彼のことを知りたいと思い始めた。

領民との出会い

ある日、城を出て領内を視察するアレクシスに、無理を言って同行させてもらった。

「余計なことをするな。」
「分かっています。ただ、領民の方々の生活を見たいだけです。」

アレクシスは呆れたように溜息をつきながらも、許してくれた。

村に着くと、領民たちが彼に向かって頭を下げ、感謝の言葉を述べている様子を目にする。

「辺境伯様のおかげで、作物がよく育つようになりました!」
「これも旦那様のご指導のおかげです!」

その光景に、私は驚きを隠せなかった。アレクシスが領民たちから深く信頼されている姿に、今まで抱いていた冷酷な印象が少しずつ崩れ始めていた。

新たな決意

辺境伯領での生活は、王都のそれとは全く異なるものだった。しかし、使用人や領民たちの姿に触れる中で、私は自分がどうあるべきかを考えるようになった。

「この場所で、自分にできることを見つけたい。」

冷酷な態度の裏に隠されたアレクシスの真意。それを知りたいという気持ちと同時に、彼のために少しでも役立つ存在になりたいと心から思うようになった。
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