セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

今卓&

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64話 縁は衣の元味の元 その3

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「では・・・今日は座学・・・ではないですね、軽く打合せ・・・より詳しく言えば皆さんとの意識の共有と実力を見たいと思います」

タロウが共にテーブルを囲む四人へ静かに語りかける、荒野の外れ、施設の三階である、昼を過ぎアフラがタロウを呼びに寮へと顔を出した、タロウはもうそんな時間かと新しい料理に夢中になっている女子達に、後は任せた、好きにやってみてと手を洗って厨房を後にする、実に楽しそうな明るい嬌声でタロウは見送られ、アフラはまたなにかやったなと興味を引かれたが、それどころでは無いなと気持ちを切り替えてタロウと共に二つの転送陣を潜った、

「そうだな、で、どうするんだ」

イフナースが口を開いた、席に着いているのは他にリンドとアフラ、ゾーイである、ここは恐らく自分が中心になるべきなのかなとその立場上気を利かせた一言であった、

「はい・・・そうですね、まずはイフナース殿下に関しては魔力の制御が第一に必要と考えます」

タロウは静かに語り始める、ゾーイが用意していた湯呑で喉を濡らすと、ユーリとソフィア、クロノスから聞いていたイフナースの状態を確認の為と口にし、イフナースがその通りだと頷くのを見て、であればとその対処方法を説明する、

「そうなると、あれか、俺は魔力を押さえる事が必要という事なのかな?」

「そうなります、先程申し上げた通り、殿下は魔力に溢れていると考えられ、私及びルーツから見てもそのようにお見受けします、さらに光柱の一件を伺いまして、私はその場におりませんでしたが、状況を考えるに、もしユーリ達の結界がなければ、学園は確実に吹き飛ばしていたと考えられます」

慇懃な口調を崩さないタロウにイフナースはどこか違和感を感じて眉を顰めるが、他の三人はその言葉に確かにと頷いている、

「ですので、今日は・・・そうですね、一度気持ちよく魔法を使ってみて頂いて、その上で、殿下自身が自身を知る事、次に今まで通り・・・というのは少し変ですが、以前のように魔法を使うにはどうするかの修行になるかと思います」

タロウはイフナースの修練を依頼された時から考えていた事を再び口にする、

「・・・そうか、理解した」

イフナースはここはそういうものかと飲み込む事としたようである、イフナースは療養でこちらに通うようになってから魔法を使用したのはかの光柱の一件以外に無い、病み付く前から日常生活で魔法を使用する事はほぼ無く、時折忘れない程度に戯れで使う事があった程度であった、故に魔法そのものは対して上手ではないし、そう自覚している、蝋燭や松明を着けるよりかは楽だな程度の認識であり、実際に使用する際にもその程度の用途でしか使っていない、

「はい、では、次にリンド殿とアフラさんなんですが」

とタロウは二人へ向き直る、二人は同時にニコリと微笑む、余裕の笑みであった、

「どうしましょう、私が見るにお二方とも殿下程では無いですが、必要十分なのではないですか?」

タロウはそっと左目を閉じる、少なくともタロウから見るに二人は魔力に関してはイフナースに遠く及ばなくとも、人間離れと評して良い程にその体内に魔力を蓄え、さらにタロウも大戦時にはリンドの実力を目にしており、アフラに関しても当時から目立ちはしないが見る者が見れば驚くほどの存在であった、

「そうですね・・・タロウ殿からそのように評されるのは面映ゆいですが、クロノス殿下やユーリ先生には遠く及びません」

リンドがゆっくりと口を開く、

「確かに」

タロウは頷く、

「これはタロウ殿には大変失礼な物言いになるかもしれませんが」

と前置いてリンドは静かにその懸念を口にした、曰く、かつての英雄六人の内、ゲインとルーツ以外の四人は尋常ならざる力を持っている事、その四人の内、一人は王族に名を連ねているが、その一人を以てしても恐らく、タロウその人とソフィアとユーリを押さえることは出来ないであろう事、これは王国内に常に王国を戯れで滅ぼすことが可能な、魔王と同程度の存在を好き勝手に闊歩させていると同義である事、王国としては、友好的な人物である事は重々理解しているが、やはりそれは危険であり問題である事、故に、せめてそういった存在を押さえる事が出来る手段が必要であると考えている事、つまり、やや遠回しな表現であったが、タロウ本人を前にしてリンドは面と向かってタロウとその友人達が危険人物であると言い切ったのであった、

「なんと・・・」

イフナースは呆気にとられてリンドを見つめ、ゾーイも驚いて言葉も無い、しかしアフラは完全にリンドと同意のようであった、その表情は特に変わる事は無く、リンドと共に冷静にジッとタロウを伺っている、

「そうですね、よくわかります」

タロウがフムと頷いた、エッとイフナースとゾーイがタロウを見つめる、ある意味で正面切って罵倒されたようなものである、本来であればそのような危険は無いと大声を上げるべきであり、人によっては立腹して席を蹴りあげる事態であった、

「ですから・・・私とソフィアは隠れ忍んでいたのですし、ゲインはまぁいいとして、クロノスとルーツ、ユーリはひとまとめにしておいたのですよ」

タロウが懐かしそうに語る、

「そのように聞いております」

リンドがニコリと笑みする、再びエッとイフナースとゾーイはリンドを見つめる、

「はい、実はクロノス本人もね、当時から同じ事を懸念してました、陛下もですね、メインデルト軍団長は良い将ですね、本質をちゃんと陛下に報告していたようです、クロノスをまず取り込んだのがその証拠でしょう、ま、姫様の件もあったのでしょうが・・・他には・・・ロキュス参謀様はそれほどでもないかな、あの人とは・・・まっいいか、で、実は何ですが、自分もなんですよ」

タロウが腕を組んで頭を右に左に傾ける、何を言い出すのかとゾーイは冷や汗を背中に感じ、イフナースも主旨を大きく外れ随分ときな臭い話しだと眉間の皺が深くなる、

「まっ、あれですね、ここはほら腹を割って話すべきと思うので、言ってしまうのですが、人間なんてね、いつどうなってどう変節するかなんて分らないものです」

タロウはアッハッハと明るく笑う、その言葉で何故笑うのかとイフナースはタロウを睨んでしまった、

「でしょう、だって、昨日まで優しい人であったのが、ちょっとの勘違いで悪人にされ、犯罪者にまで落ちる、よくある事ですよ、クロノスもそうですね、順当に行けば普通に近衛で軍の高官も狙えたはずが、家の問題で失脚・・・かな、挫折ですねあれは、それで冒険者になったはいいが、冒険者なんてゴロツキと変わりませんからね、正直そこで腐っても不思議じゃないですよ、そのまま野垂れ死にも可能性としてはあったでしょうね・・・それが今では殿下様です、ユーリやソフィアにしても同じですし、ゲインとルーツもまた同じ、ルーツなんてチンピラですからね、あいつは根本的に」

タロウは湯呑に手を伸ばし、一口ゴクリと喉を鳴らす、

「私もね、まぁ、いろいろあって落ち着ている・・・いないか、未だ根無し草ですが、まぁ、こうやってこの国の偉い人達を相手にしていますが、本来はねそんな人間ではないです、そういう意味では人とは本当に面白いと思うのですが・・・話を戻せば、やはり人には浮き沈みが必ずあります、それも人生が一変するような、殿下もそうでしょう?」

タロウはニコリとイフナースを伺い、イフナースは条件反射でコクリと頷く、思い出されるのは呪いの苦しみであり、寝台の上で死ぬに死ねず呻いていた無念の日々であった、

「なので、これはあくまでもしもの話しですが、もしもミナとソフィアがこの国の者に害されるような事があれば、私はこの国を滅ぼすでしょうね、たぶん・・・」

ナッとイフナースとゾーイがタロウを睨む、

「まぁ・・・ソフィアがいればそのような事態になってもなんとかするでしょうけどね、まっ、これは一例に過ぎません、つまり、言いたいのはリンド殿の懸念はまったくもって正しいという事です、英雄が魔王になる事も魔王が英雄になることもある、王が奴隷に堕ちることもあれば、奴隷が王になる事もある、人とはそういうものですよ、故に人にはね・・・いや、国という単位の組織としては、それを抑え込む力が必要になります」

タロウはニコリと微笑む、その例はどうだろうとゾーイは思うが、他の三人は思う所があるのであろうが異を唱える事は無い、

「さらに若干視点を変えれば、今私達は魔法というとんでもない兵器を手にしています、それが脅威の元なんです、俺にしてもクロノスにしてもユーリにしても・・・ですが、それの使用を防ぐ方策が非常に少ないのですよね、大戦時には結界を多用しましたし、光柱もまたその応用ではあるのですが、それとてあると分かってしまえばその効力は無くなります、実際に大戦時でもそうでした、一般的に戦争とは受けが強いとされますが、魔法を使用する限りそうとは言い切れないのだな・・・とも思います」

「そうですね、確かに」

リンドがやっと口を開いた、薄っすらとした笑みを浮かべている、

「その上で、なんですが、殿下、あなたの魔力が発覚した段階で周囲からの扱いが変わったのではないですか?」

「なっ・・・いや、それは仕方あるまい」

イフナースは突然話しを振られ、しどろもどろに適当に答えた、しかし、タロウの言葉は的を射たものであった、寝台から抜け出た時には気恥ずかしくなるほど喜ばれたものであるが、魔力云々が発覚した後は腫れ物を触る扱いに変わったように感じる、特にクロノスやユーリ、ソフィアからの視線は柔らかいそれから監視するそれに変わったようだと今になって思い出される、

「・・・そうですか、そう捉えているのであれば良いのですが、魔法の恐ろしさを知っている者であればあるほど、恐れ、警戒し、距離を取るものです・・・」

タロウはニコリと笑顔を見せる、しかしその目は笑っておらず、イフナースはどこまで見抜かれているのかとその視線を困惑で受け止めた、

「故に、今回の戦争は楽勝だと私は思っているのですが、まぁそれは置いておいて」

戦争との言葉にアフラは、エッと背筋を伸ばすが、他三名は特に反応が無い、ここは口出しすべきかと逡巡し、黙する事とした、

「となると、リンド殿とアフラさんは、押さえる側の魔法を鍛えるという事で宜しいですか?」

タロウが二人に問いかける、

「そうですね、私もアフラも攻める手段は多様に習得しております、ですが、あの結界ですね、あれを学ぶ機会がありませんで、私は広域的なものを、アフラは局所的なものをと考えておりました」

「左様ですか、それであればそれほど難しくなく、私よりもユーリやソフィアの方が上手かもしれないですが、折角の機会ですからね・・・他にも・・・お二人に適した方向性を与える事も可能かと思いますが・・・」

タロウは左目を閉じて二人を見つめる、

「そこまでは・・・我々が現時点で欲しているのは押さえる方策です、これ以上魔王を増やす必要は無いでしょう」

リンドは穏やかにそう断言した、魔王と抽象的に表現しているが、それは人の身を超えた人物を差している、これ以上クロノスやらタロウのような存在は必要無いとの意思表示であった、少なくとも現時点ではとの注釈が必要であるが、

「わかりました、アフラさんもそれで宜しいですか?」

タロウが終始無言であったアフラに確認する、

「はい、私も同意して納得しております、クロノス殿下、ロキュス相談役、陛下を交えての相談結果である事も申し添えます」

「そりゃまた錚々たる御方達だ」

タロウはやれやれと頭をかいた、どうやら王国の中心部ではイフナースの修練に合わせて策謀されていた事であるらしい、タロウとしては特に断る理由も無かった為安請け合いしたのであるが、まぁ、悪い結果にはならないであろうと考え直す、何よりリンドもアフラも国の高官である、クロノスの思い付きでどうこう出来る話しでは最初から無かったのであった、

「で、ゾーイさんですね」

タロウはゾーイへ向き直る、ゾーイはビクリと肩を揺らして緊張した面持ちでタロウと正対した、タロウは左目を閉じてゾーイを見つめる、タロウはゾーイから見て静かであるが奇妙な存在感を発していた、寮でミナやソフィアと共にギャーギャーと気楽に戯れているいつものタロウではない、これほど人は変わるものかとゾーイは握った拳に汗を感じる、

「そう、緊張されないで大丈夫ですよ」

タロウはニコリと微笑む、

「えっ、あっ、すいません、その・・・なんか・・・」

ゾーイは慌てて俯いた、

「ユーリからはまず、その魔力量を上げて欲しいと言われてます、それとその手法も確立したいと」

タロウは昨晩、ハンバーグの食べ過ぎでグダグダとしつつもその屋台の権利を巡った争いの後、ユーリからゾーイも修練に参加させて欲しい旨を打診され、イフナースやリンドが良ければ良いよとこれもまた安請け合いしている、そしてユーリは午前中のうちに根回しを終えたらしい、アフラに連れられタロウがこの場に来た時にはゾーイがイフナースとリンドをメイドのように世話をしていた所であった、

「はい、所長からはそのように・・・ですが、あの、私がいては足手まといになるのではないかな・・・と・・・」

ゾーイは自信なさげにソロソロと顔を上げた、

「それは大丈夫ですよ、私が見るに皆さんそれぞれで別の修練になりますから、ですが、恐らくですがゾーイさんが一番厳しいかなと思います・・・まずは魔力量に関してなのですが・・・」

とタロウは自論を展開し始め、ゾーイは慌てて黒板を取り出すと書き付け始めた、リンドとアフラはなるほどとタロウの言葉に納得している様子で、イフナースはその話しの半分も理解出来なかったが、どうやらとんでもない人物のようだとタロウその人の印象と評価を大きく修正せざるを得なかった。
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