セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

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74話 東雲の医療魔法 その36

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正午を若干過ぎた頃合い、ソフィアはそろそろティルとミーンが来るはずだし、その前に二階の準備をしておこうかと腰を上げる、タロウが来ると言っていた客も来なかったようで、一応と二階に用意した茶道具とナンブも回収しておこうかとも思う、食堂にはヘラルダの操るマリンバが奏でる軽快で軽やかな曲が響き、子供達の明るく楽し気な歌声が色を添えていた、皆笑顔で気持ちよさそうに声を合わせている、

「アッ」

とエルマも腰を上げた、今日の手術は子供達の事もあり、二階で行われる事となっている、その間ヘラルダに音楽の授業兼子守役として来てもらったのであった、ソフィアがすぐに気付いて片手を上げてエルマを制する、準備は任せておけとの意思表示であった、エルマはもうと小さく呟き座り直す、タロウからも言われているが自覚できない疲労が蓄積している可能性がある、故に手術前も後も基本あまり動くなとの事で、どうやら今日もそのように扱われるらしい、そこまでしなくてもとエルマは思うも、ここはタロウとソフィアの忠告を守る事が良い患者なのだろうなと思う、タロウ曰く、医者の一番の敵は言う事を聞かない患者なのだそうで、医者でもないタロウが何故そんな事を言うのかとエルマは思うも、それは即ち素直に俺の言う事を聞いてくれとの換言なのだと理解した、そうしてソフィアはさてどうしたものかなと思いつつ二階に上がると、

「わっ、なに?居たの?」

と目を剥いた、

「・・・うん・・・疲れた・・・」

二階のホール、暖炉の前にタロウがノヘーと両足を投げ出し椅子にもたれかかっていた、実にだらしない有様である、とても子供には見せられないと世の中の子を持つ親なら誰しもが思うであろう姿で、ミナに見つかったらどうなるだろうかとソフィアは呆れてしまうも、

「どうしたのよ」

取り合えず問いかけるソフィアであった、最近ではまず見ない疲労具合である、それどころか初めて見るかもしれない、冒険者として駆けずり回っていた頃でもここまでだらしなく伸びているタロウは見た事が無い、魔王戦の後であってもである、

「どうしたもこうしたも・・・聞いてくれる?ソフィアさん」

ジローとソフィアを見上げるタロウ、なんて顔をしてるんだかとソフィアは目を細め、

「はいはい、それでどうしたの」

まったくと腰に手を当てる、

「いやな・・・」

とタロウはブツブツと語りだす、それは主に先程までの講義に関する愚痴であった、まったくその気が無い所で、あーしようこうしようと気を利かせたつもりが、いつの間にやら自分が登壇する事になり、正に自分で仕掛けた罠に陥ったような心境で、さらに自分は人前には出たくないのだよと泣き言を口にし、さらに大衆の面前でおっさん二人に麻酔魔法と治療魔法を使ったものだから、大変に気を使ったらしく、つまりは精神的な疲労でもってこうなっているらしい、ソフィアは再びまったくもうと目を眇め、

「その程度が何なのよ、しっかりしないよ」

バシリと言い放ちタロウを睨みつけた、

「そうだけどさ・・・だってさ、俺は隠れて生きていきたいんだよ、静かに穏やかに好きにやりたいの・・・」

タロウが暖炉の炎を見つめながら尚も愚痴る、

「何言ってるのよ、充分静かで穏やかで好きにやってるでしょ」

「・・・そう・・・でもなかったんだよ・・・今日は、やっぱ駄目だわ、人前に出るの、俺・・・」

「はいはい、言ってなさい」

ソフィアはプリプリと怒りつつテーブルの茶道具に手を伸ばす、そこへ、

「あらっ、こっちにいたの?」

と三階からユーリが顔を出した、

「あら、お疲れ」

ソフィアが顔を上げ、タロウはお疲れーと誰にともなく呟いたようで、

「・・・どうしたの?これ?」

ユーリが階段を下りながらタロウの異変に気付いたようである、

「これねー、なんか疲れたらしいのよ、アンタ見てたんじゃないの?」

「あー・・・まぁねー、それなりにやってたと思うけど・・・お陰で私は楽だったわー・・・殿下には驚かされたけどー」

カンラカンラと笑うユーリ、お前はなー、だろうなーと誰にともなく呟くタロウ、

「そっ、それは良かったわね、で、結局どうなるのお客さんとやらは来るの?」

ソフィアが茶道具を手にしてどうしたもんだかと首を傾げた、

「その予定よ、もう少ししてからかな?ほら、今学園でなんかあーだこーだって話し合い中」

「なにそれ?」

「んー、なんかねー、白熱してた、いい気味よね、どいつもこいつもボンクラばっかりだもん、丁度良い刺激だったんでしょ、おっさんが集まって喧々諤々やってるわ、あっ、これ貰っていい?」

テーブル上の南部煎餅に手を伸ばすユーリ、良いわよーとソフィアの許可が下りる前に既にパクリと咥えパキリと音を立てる、

「んー、美味しいわよね、これ、焼き立て?」

「そうね、ほら、来客用にね一応用意してたのよ、無駄になったかしら?」

「かもねー、手術中だと食べてる暇も無いだろうしね」

「そうよね、じゃ、片付けちゃいましょ」

「うー、俺にもくれー」

タロウがソフィアに縋りつくように手を伸ばす、まるで死人が生き返ったような本能的に不愉快な動きなもので、ウワッと仰け反るソフィアとユーリ、酷いなーと呟くタロウ、

「・・・しっかりしなさいよ、いい加減・・・」

ソフィアがもうと顔を顰め、

「ほれ、一枚でいいの?」

と優しくもその手に南部煎餅を乗せるユーリ、

「ありがとー・・・いや、だってさー」

「だっても、でもでも、やだでもないの、シャンとしろ」

バチリと言い放つソフィア、

「だけどさー」

南部煎餅を咥え尚も愚図るタロウにまだ言うかーと怒鳴りつけるも、ブーと膨れるタロウである、

「何よ、あんた、あの程度で」

ユーリもこれは重症だなと思いつつ、どうせ半分遊んでいるんだろうと解釈しニヤニヤと微笑む、

「あの程度ってさー・・・苦手なものは苦手なんだよ、あの時はまださ・・・気を張っていたからだけど、後から来るんだよ・・・後から・・・精神的な疲労だなー・・・こればっかりは仕方なかろうよー」

「なにが精神的な疲労よ、上手いもんだったじゃない」

「そうかー・・・」

「そうよ、学園長も事務長も講師にしたいって絶賛してたわよ」

「あー・・・それはヤダ」

「でしょうね、そう言っておいたわ」

「ありがとー」

バキリバキリと南部煎餅を頬張るタロウ、ユーリも美味そうに口に運び、美味しそうだわねとソフィアも結局茶道具を置いて南部煎餅に手を伸ばす、

「でー・・・向こうはどうなったー」

モグモグゴクリと煎餅を飲み込んでやっと顔を向けるタロウである、

「どうなったも何も、あそこでそのまま打合せ中だわ、軍人さんは軍人さんで、講師は講師で、生徒達は授業に戻ったみたいだけど、講師がいないんじゃ教室でどうなっているのかしらね、わかんないわね」

「そっかー・・・まぁ、上手い事やってくれればいいんだけどねー」

「まずね、で、あんたさ、魔法の指導と魔力増大の研究、あんたがやるって事でいいのね」

ニヤリとユーリがタロウを見下ろし、ソフィアは何だそりゃと思いつつ南部煎餅を堪能する、実際に大変に美味しい、レインもすっかり焼き慣れたらしく、しっかりと芯まで香ばしく焼き上げられており、変に焦げている箇所も無い、まぁ、それほど難しい工程では無いとは言え、大したもんだと思ってしまう、

「えー・・・あれなー・・・」

タロウは言っちゃったんだよなーと思いつつ、さらにグニャリと折れ曲がった、

「なにそれ?」

ソフィアがゴクリと飲み込んでやっと問いかける、

「んー、殿下にね、言っちゃったのよ、使える者を増やすって、どっちも簡単な魔法じゃないのにね、安請け合いしちゃってまー・・・」

「うー・・・言うなー・・・」

「あら・・・それは重大事だわね・・・」

「そうなのよ、挙句に魔力増大の件も公にしちゃったし」

「なにそれ?」

「ゾーイにね、魔力の底上げの為の訓練ていうのかな?そういうのやっててね、それの事だと思うんだけど、イフナース殿下にね、研究結果を報告しますとかなんとかって言いきっちゃってさ、学園長も乗り気になってて、クロノスもだし、事務長も面白そうだって感じでね、なんか学園の連中はそっちで盛り上がってたわよ」

「そうなのかー・・・でもなー・・・」

「今更なによ、鬱陶しいわね」

「うー・・だってさー、ほら、変に畏まってさー、真面目な口調になってたもんでさー、口が滑ったんだよー、そういう雰囲気だったしさー、ああでも言わないとさー・・・殿下に楯突く訳にもいかんだろーしさー・・・なんか上手い事のせられたって感じー・・・」

「でしょうね」

「そうなんだよー・・・条件反射ってやつだからさー・・・まるで考えてなくてさー・・・暫くすっとぼけておこうかなー・・・」

「難しいわねー」

「なんでさー」

「学園長が喜んでたから」

「あら・・・でも、あれだろ、報告はしてたんだろ?」

「一応ね、こういうのやってますって程度はね」

「そっか・・・でも、学園長が口裏を合わせてくれたお陰で納得してくれた感じだったしなー、その後が駄目だった・・・殿下もなー、何だよ急に真面目ぶりやがってさー・・・やっぱりあの王様の息子だなー・・・気を抜けないのよなー・・・クロノスは楽で良いよなー」

王家に対する愚痴まで始まってしまい、おいおいとソフィアがタロウを睨むも、ユーリはやれやれと呆れ顔で、

「まぁ・・・言いたい事は分かるけど、それはアンタの問題よ、口に出してしまったんだし、いい大人なんだし、別に出来ない事じゃないでしょ」

「そう・・・なんだよなー・・・うー、めんどくせー」

タロウは大きく両腕を天井に衝き上げ、すぐさまハフーと全身の力を抜く、当然両腕はだらしなく崩れ落ち、なんだそりゃと睨むソフィア、

「まぁ、そういう訳だから、あんた少しはやる気だしなさい、いや、協力してあげるから精進なさい」

ニヤニヤと微笑むユーリに、

「そこはほら、私がやってあげるわって言って欲しいよ、ユーリ大先生・・・」

ジローっと上目遣いとなるタロウ、

「嫌よ、私も忙しいの、お互い様でしょ」

「お互い様かー・・・」

「でしょ、あっ、ほら、ソフィアに頼みなさい、最高の助手がいるじゃない」

二枚目を食べようかどうかと南部煎餅を見つめていたソフィアがハイッ?と顔を上げた、

「あー、そだねー、ソフィア様ー・・・助けてー、ついでに癒してー、優しくしてー」

「なにがよ、まったく訳がわかんないわよ」

「それでもいいー、助けてー」

「ミナみたいな言い方しないでよ」

「ダメー?」

「駄目って事は無いけど内容によるわね」

「あらっ、前向きね」

「前向きって・・・どうせ大したことじゃないんでしょ」

「わっ、流石ソフィアね、頼りになるー」

「だねー、ソフィアー、愛してるー」

「言ってなさいよ」

「言ってるー」

「キャー、お熱いわー」

「お熱いってねー、まぁいいけどさ、何をやるにしてもなに?すぐにやるの?」

「あー・・・少し考えりゅー・・・」

「あっ、そう、じゃ、好きになさい」

「好きにするー」

「私もー」

ダラリとさらに脱力するタロウ、ニヤニヤと微笑むユーリ、そこへ、

「わっ、どうしたんですか?」

ティルとミーンが階段から下りて来た、珍しい場所でたむろってる三人に目を丸くしてしまう、

「どうしたもこうしたもないの、タロウがだらしなくてね、じゃ、こっちはこっちの仕事と行きますか、あっ、あんたらもナンブどう?食べるならここで食べなさい、下に行くと子供達がいるからね」

「いいんですかー」

と二人はササッとソフィアに歩み寄る、ソフィアが皿ごと南部煎餅を差し出すと頂きますと遠慮なく手を伸ばす二人、

「あっ、私も少し貰うわ、上にも持って行こうかしら」

「どうぞー」

ユーリもガサリと数枚を手にする、人気だなー、美味しいしなー、もっと前に作れば良かったなー、とタロウはボヘーっとその様を見つめ、

「あっ、今日の夕飯なに?」

とやっと椅子に座り直した、ティルとミーンの手前、ソフィアとユーリに対したような甘えは見せられない、微かに宿る成人男性の矜持がそうさせたようである、

「まだ決めてないわよ、なんか食べたいものある?」

「そっか・・・じゃ、これ使ってくれ」

タロウは懐に手を入れて、ズゾっと何やら取り出した、エッと驚くティルとミーン、また人前でそんな事を見せびらかしてと目を細めるソフィアとユーリ、

「なにそれ?」

「んー、牛の肉ー、あっ、それと」

と牛肉の巨大な塊を振り返ってテーブルにドンと置き、再び懐から何やら取り出しテーブルに並べた、

「ピパーとシナピスとーにんにくー、好きに使ってくれー」

「エッ、なに?また行ったの?あっ、夜か、行ってたわね・・・」

ソフィアは驚きつつも牛肉の塊に手を伸ばす、それは緑色の見慣れない葉っぱにくるまれており、大きめの犬ぐらいの大きさがあった、

「牛の肉ですかー」

「わっ、嬉しいー」

ティルとミーンは素直な歓声を上げる、この娘達も随分と肝が据わってきたものだとユーリが微笑んでしまう、普通ここはこんなものをどこに隠していたのかと訝しむのが先では無かろうか、まぁ、それだけタロウやこの環境に慣れてしまったという事なのだとも思う、一々気にしていたら身が持たないのである、

「また行ったんだよー・・・あっ、じゃあさ、俺今日料理するよ、牛肉料理」

「エッ、いいの?」

「ホントですか?」

「凄いですー」

「マジで?」

四者四様に驚く女性達、

「まぁね、偶には・・・うん、憂さ晴らしだ、料理もやってないと腕が鈍るしね・・・うん、今日は肉を食おう、いっぱい食おう、肉で腹いっぱいになろう、そうしよう」

タロウは自分に言い聞かせるように呟くと、ムンと立ち上がる、

「そっ、じゃ、今日は少し楽をしようかしらね・・・あっ、テラさんからパスタとモヤシも頂いたのよ、今日はそれでパスタ料理と肉料理ね」

「わっ、それも楽しみです」

「ですね、すんごい豪華です」

「いつも豪華じゃない」

「なんですよー、家の料理が貧相に見えてきてー」

「あー、贅沢だー」

「贅沢ですよねー」

「贅沢病だわねー」

キャッキャッとはしゃぐティルとミーンとソフィア、さてそうと決まったら、もう一仕事気合を入れるかと大きく伸びをするタロウ、なんだ結局復活したのか、もう少し虐めたれば良かったと鼻で笑いつつ悔むユーリであった。
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