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小鳥のさえずりで目が覚めた。
カーテンの隙間から、朝の光が差し込んでいる。
「……よく寝た」
私はベッドの上で伸びをした。
熱は下がっている。頭もすっきりしていた。
昨夜のラシード公爵の「強制シャットダウン」のおかげだろう。
「さて、仕事に戻らないと。昨日の損失を取り戻すには……」
私が布団を跳ね除けようとした時だった。
ドカンッ!!
階下の厨房から、爆発音が響いた。
「!?」
敵襲か?
それともジェラルド王子がまた何かやらかしたか?
私は慌ててガウンを羽織り、階段を駆け下りた。
「何事ですか! 火事なら消火器を……!」
厨房に飛び込んだ私は、そこで信じられない光景を目撃した。
黒い煙が充満する中、エプロン(フリル付き・ミナの忘れ物)をつけたラシード公爵が、鍋の前で呆然と立ち尽くしていたのだ。
その顔は煤で汚れ、手には折れたお玉が握られている。
「……あ」
公爵が私に気づき、バツの悪そうな顔をした。
「……おはよう、コンシュ。体調はどうだ」
「体調は万全ですが、私の厨房は瀕死のようですね」
私は窓を全開にし、換気扇を最強にした。
煙が晴れると、惨状が明らかになる。
焦げ付いた鍋。
壁に飛び散った謎の液体。
そして床に散乱する高級食材の残骸。
「……閣下。一体、何の実験を?」
「……お粥だ」
「お粥?」
「病人は消化の良いものを食べると聞いた。だから、作ってやろうと」
公爵が視線を泳がせる。
「だが、火加減が分からんのだ。魔力で調整しようとしたら、鍋底が溶解して……」
「火魔法を使ったのですか? 家庭用鍋の耐熱温度をご存知で?」
「……すまん。新しい鍋を買う。最高級のミスリル製を」
「鍋の問題ではありません。……怪我は?」
私が近づいて手を取ると、公爵の指先に小さな火傷があった。
天下の公爵様が、お粥一つでお怪我とは。
「……っ、これくらい平気だ」
公爵が手を引っ込めようとするが、私はそれを掴んで冷水にさらした。
「処置は早めが肝心です。……全く、不器用なんですから」
「うるさい。……私は剣とペンしか握ったことがないんだ」
公爵が拗ねたように唇を尖らせる。
その子供っぽい仕草に、怒る気力が失せてしまった。
「……で、お粥の成果物は?」
「……これだ」
公爵が背後の皿を指差した。
そこには、炭のように黒い塊と、ドロドロに溶けた何かが盛られていた。
鑑定スキルがなくても分かる。『毒物』だ。
「……材料は?」
「最高級の米、地鶏、そして滋養強壮に効く『マンドラゴラの根』だ」
「マンドラゴラ!? 致死量入ってませんかそれ!?」
危ないところだった。
これを食べていたら、今頃私は永遠の眠りについていただろう。
「……はぁ。閣下、そこを退いてください。私が作ります」
「だめだ! お前は病人だ!」
「このままでは厨房が全壊します! それに、お腹が空いたんです!」
私は公爵を椅子に座らせ、腕まくりをした。
焦げた鍋は使い物にならないので、予備の小鍋を取り出す。
手早く米を洗い、鶏肉を細かく刻む。
マンドラゴラは丁重にゴミ箱へ。代わりに生姜とネギをたっぷりと。
コトコトと煮込むこと二十分。
優しい出汁の香りが漂い始める。
「……いい匂いだ」
公爵が鼻をひくつかせている。
「はい、完成です。『鶏出汁の中華風粥』です」
私は二つの茶碗に盛り付け、一つを公爵の前に置いた。
「……私も食っていいのか?」
「毒見役(製作者)の責任として、一緒に食べてください。それに、朝から騒いで疲れたでしょう?」
「……かたじけない」
公爵はスプーンを手に取り、恐る恐る口に運んだ。
「……!」
目が見開かれる。
「……美味い。なんだこれは。城の料理より美味いぞ」
「ただのお粥ですよ。素材の味を活かしただけです。……閣下のマンドラゴラ粥よりは、コストも安いですし」
「……言うな」
私も一口食べる。
温かいお粥が、空っぽの胃に染み渡る。
美味しい。
自分で作ったからというのもあるが、誰かと一緒に食べるご飯というのは、不思議と味が良く感じるものだ。
「……なあ、コンシュ」
公爵が食べながら、ぽつりと言った。
「私は、無力だな」
「はい?」
「お前が倒れた時、何もできなかった。料理一つ満足に作れん。……公爵としての権力も、魔力も、お前を癒やす役には立たん」
彼は自嘲気味に笑った。
その顔を見て、私はスプーンを置いた。
「……閣下。勘違いなさらないでください」
「ん?」
「私は、閣下が完璧だから一緒にいるのではありません」
私は彼の目を見つめて言った。
「完璧な人間など、商売相手としては退屈です。欠点があるからこそ、そこを補うビジネスが成立するのです」
「……ビジネスか」
「ええ。閣下は料理ができない。だから私が作る。その代わり、閣下は私に『鍋を買う財力』と『火傷を心配してくれる優しさ』を提供してください」
「……優しさ、か」
「はい。昨晩、ずっと手を握っていてくれましたよね? ……あれだけで、十分でしたよ」
私が少し照れながら言うと、公爵はみるみる耳まで赤くした。
「……お前、気づいていたのか」
「狸寝入りも商売のうちですから」
「……食えない女だ」
公爵は呆れたように笑い、そして真剣な顔になった。
「……約束する。料理は練習しておく。次にお前が倒れた時は、最高の粥を作れるようになっておく」
「それは楽しみですね。では、講習料としてテキスト代を請求しておきます」
「……好きにしろ」
私たちは笑い合い、お粥を完食した。
食後。
「片付けは私がやる!」と張り切る公爵を、「皿まで割る気ですか!」と制止し、結局二人で並んで洗い物をした。
泡だらけの手。
隣に立つ彼の体温。
カチャカチャと触れ合う食器の音。
それは、まるで新婚家庭の朝のような光景で。
(……悪くないわね、こういうのも)
私は心の中で、損益計算書には載らない「幸福度」という項目に、最高評価の丸をつけた。
だが、この穏やかな時間は長くは続かなかった。
洗い物が終わる頃、店のドアが激しく叩かれたのだ。
ドンドンドン!!
「コンシュ! 大変だよ! 開けてくれ!」
ジェラルド王子の悲鳴だ。
私と公爵は顔を見合わせ、同時にため息をついた。
「……現実に引き戻されましたね」
「……追い返すか?」
「いえ、カモが来たのです。捌きましょう」
私はエプロンを外し、いつもの「所長」の顔に戻った。
扉を開けると、そこには泥だらけの王子が立っていた。
「コンシュ! 僕が……僕が『魔王』を復活させちゃったかもしれない!」
「……は?」
斜め上のトラブル報告に、私の頭痛が再発しそうになった。
どうやら、私の休暇はこれにて終了らしい。
カーテンの隙間から、朝の光が差し込んでいる。
「……よく寝た」
私はベッドの上で伸びをした。
熱は下がっている。頭もすっきりしていた。
昨夜のラシード公爵の「強制シャットダウン」のおかげだろう。
「さて、仕事に戻らないと。昨日の損失を取り戻すには……」
私が布団を跳ね除けようとした時だった。
ドカンッ!!
階下の厨房から、爆発音が響いた。
「!?」
敵襲か?
それともジェラルド王子がまた何かやらかしたか?
私は慌ててガウンを羽織り、階段を駆け下りた。
「何事ですか! 火事なら消火器を……!」
厨房に飛び込んだ私は、そこで信じられない光景を目撃した。
黒い煙が充満する中、エプロン(フリル付き・ミナの忘れ物)をつけたラシード公爵が、鍋の前で呆然と立ち尽くしていたのだ。
その顔は煤で汚れ、手には折れたお玉が握られている。
「……あ」
公爵が私に気づき、バツの悪そうな顔をした。
「……おはよう、コンシュ。体調はどうだ」
「体調は万全ですが、私の厨房は瀕死のようですね」
私は窓を全開にし、換気扇を最強にした。
煙が晴れると、惨状が明らかになる。
焦げ付いた鍋。
壁に飛び散った謎の液体。
そして床に散乱する高級食材の残骸。
「……閣下。一体、何の実験を?」
「……お粥だ」
「お粥?」
「病人は消化の良いものを食べると聞いた。だから、作ってやろうと」
公爵が視線を泳がせる。
「だが、火加減が分からんのだ。魔力で調整しようとしたら、鍋底が溶解して……」
「火魔法を使ったのですか? 家庭用鍋の耐熱温度をご存知で?」
「……すまん。新しい鍋を買う。最高級のミスリル製を」
「鍋の問題ではありません。……怪我は?」
私が近づいて手を取ると、公爵の指先に小さな火傷があった。
天下の公爵様が、お粥一つでお怪我とは。
「……っ、これくらい平気だ」
公爵が手を引っ込めようとするが、私はそれを掴んで冷水にさらした。
「処置は早めが肝心です。……全く、不器用なんですから」
「うるさい。……私は剣とペンしか握ったことがないんだ」
公爵が拗ねたように唇を尖らせる。
その子供っぽい仕草に、怒る気力が失せてしまった。
「……で、お粥の成果物は?」
「……これだ」
公爵が背後の皿を指差した。
そこには、炭のように黒い塊と、ドロドロに溶けた何かが盛られていた。
鑑定スキルがなくても分かる。『毒物』だ。
「……材料は?」
「最高級の米、地鶏、そして滋養強壮に効く『マンドラゴラの根』だ」
「マンドラゴラ!? 致死量入ってませんかそれ!?」
危ないところだった。
これを食べていたら、今頃私は永遠の眠りについていただろう。
「……はぁ。閣下、そこを退いてください。私が作ります」
「だめだ! お前は病人だ!」
「このままでは厨房が全壊します! それに、お腹が空いたんです!」
私は公爵を椅子に座らせ、腕まくりをした。
焦げた鍋は使い物にならないので、予備の小鍋を取り出す。
手早く米を洗い、鶏肉を細かく刻む。
マンドラゴラは丁重にゴミ箱へ。代わりに生姜とネギをたっぷりと。
コトコトと煮込むこと二十分。
優しい出汁の香りが漂い始める。
「……いい匂いだ」
公爵が鼻をひくつかせている。
「はい、完成です。『鶏出汁の中華風粥』です」
私は二つの茶碗に盛り付け、一つを公爵の前に置いた。
「……私も食っていいのか?」
「毒見役(製作者)の責任として、一緒に食べてください。それに、朝から騒いで疲れたでしょう?」
「……かたじけない」
公爵はスプーンを手に取り、恐る恐る口に運んだ。
「……!」
目が見開かれる。
「……美味い。なんだこれは。城の料理より美味いぞ」
「ただのお粥ですよ。素材の味を活かしただけです。……閣下のマンドラゴラ粥よりは、コストも安いですし」
「……言うな」
私も一口食べる。
温かいお粥が、空っぽの胃に染み渡る。
美味しい。
自分で作ったからというのもあるが、誰かと一緒に食べるご飯というのは、不思議と味が良く感じるものだ。
「……なあ、コンシュ」
公爵が食べながら、ぽつりと言った。
「私は、無力だな」
「はい?」
「お前が倒れた時、何もできなかった。料理一つ満足に作れん。……公爵としての権力も、魔力も、お前を癒やす役には立たん」
彼は自嘲気味に笑った。
その顔を見て、私はスプーンを置いた。
「……閣下。勘違いなさらないでください」
「ん?」
「私は、閣下が完璧だから一緒にいるのではありません」
私は彼の目を見つめて言った。
「完璧な人間など、商売相手としては退屈です。欠点があるからこそ、そこを補うビジネスが成立するのです」
「……ビジネスか」
「ええ。閣下は料理ができない。だから私が作る。その代わり、閣下は私に『鍋を買う財力』と『火傷を心配してくれる優しさ』を提供してください」
「……優しさ、か」
「はい。昨晩、ずっと手を握っていてくれましたよね? ……あれだけで、十分でしたよ」
私が少し照れながら言うと、公爵はみるみる耳まで赤くした。
「……お前、気づいていたのか」
「狸寝入りも商売のうちですから」
「……食えない女だ」
公爵は呆れたように笑い、そして真剣な顔になった。
「……約束する。料理は練習しておく。次にお前が倒れた時は、最高の粥を作れるようになっておく」
「それは楽しみですね。では、講習料としてテキスト代を請求しておきます」
「……好きにしろ」
私たちは笑い合い、お粥を完食した。
食後。
「片付けは私がやる!」と張り切る公爵を、「皿まで割る気ですか!」と制止し、結局二人で並んで洗い物をした。
泡だらけの手。
隣に立つ彼の体温。
カチャカチャと触れ合う食器の音。
それは、まるで新婚家庭の朝のような光景で。
(……悪くないわね、こういうのも)
私は心の中で、損益計算書には載らない「幸福度」という項目に、最高評価の丸をつけた。
だが、この穏やかな時間は長くは続かなかった。
洗い物が終わる頃、店のドアが激しく叩かれたのだ。
ドンドンドン!!
「コンシュ! 大変だよ! 開けてくれ!」
ジェラルド王子の悲鳴だ。
私と公爵は顔を見合わせ、同時にため息をついた。
「……現実に引き戻されましたね」
「……追い返すか?」
「いえ、カモが来たのです。捌きましょう」
私はエプロンを外し、いつもの「所長」の顔に戻った。
扉を開けると、そこには泥だらけの王子が立っていた。
「コンシュ! 僕が……僕が『魔王』を復活させちゃったかもしれない!」
「……は?」
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