3 / 28
3
しおりを挟む
王弟宮の扉が開かれた瞬間、私は言葉を失った。
「…………」
「…………」
案内してくれたクラウス様も無言だ。
目の前に広がっていたのは、豪奢なエントランスホール――のはずだった場所だ。
しかし現在、そこは「紙の樹海」と化していた。
床が見えない。
書類、書類、書類。
羊皮紙の束が地層のように積み上がり、封筒が雪崩を起こし、あちこちにインク壺や折れた羽根ペンが墓標のように突き刺さっている。
「……ひどい」
思わず本音が漏れた。
「否定はせん」
クラウス様が眉間を押さえながら言った。
「私の執務室はこの奥なのだが、そこへ辿り着くまでに遭難しかけるレベルだ。側近たちはすでに埋もれているかもしれん」
「埋もれている……?」
比喩表現かと思ったら、積み上がった書類の山の中から「助けてくれぇ……」「インクが切れた……」「家に帰りたい……」という亡者のような呻き声が聞こえてくるではないか。
ここは地獄か。
「見ての通りだ、ミイーシヤ。我が宮は慢性的な人手不足に加え、アレクセイが投げ出した王城の仕事まで回ってきてパンク寸前だ。掃除婦を雇っても、重要書類とゴミの区別がつかずに逃げ出してしまう」
クラウス様が私を振り返る。
「契約破棄なら今だぞ。違約金は請求しない」
彼は私が「こんな汚い職場は嫌です!」と悲鳴を上げて逃げ出すと思っていたのだろう。
確かに、普通の令嬢なら卒倒するレベルだ。
ドレスが汚れるし、埃っぽいし、何より絶望的な量だ。
だが。
ドクン。
私の心臓が、大きく跳ねた。
(……燃える)
私の瞳孔が開くのを感じた。
汚い? 面倒?
いいえ、違う。
これは「敵」だ。
無秩序という名の、殲滅すべき敵の大軍だ!
「――クラウス様」
私は静かに口を開いた。
「はい」
「ゴミ袋を。ありったけの麻袋をご用意ください。あと、マスクとエプロン。それから、私が『捨てろ』と言ったものを躊躇なく焼却炉へ運ぶ屈強な兵士を十名ほど」
「……は?」
「あ、あと『保留』『決裁』『却下』のスタンプを三つ。インクは赤で。大至急です」
私はドレスの袖をまくり上げた。
「これより、王弟宮大掃除作戦(殲滅戦)を開始します」
◇
一時間後。
王弟宮のエントランスは、戦場と化していた。
「はい、これゴミ! これはいらない! これは保管期限切れ! 燃やして!」
「イエッサー!」
私が放り投げた書類の束を、兵士たちが次々と麻袋に詰め込んでいく。
私は書類の山の上に仁王立ちし、神速で紙をめくっては仕分けを続けていた。
「えっ、あ、あのっ! それはまだ確認がっ!」
書類の山から這い出してきた眼鏡の側近(あとで聞いたら補佐官のハンスというらしい)が、慌てて止めに入ろうとする。
「黙りなさい! 日付を見て! 三年前の会議の議事録の下書きよ! 清書版があるなら下書きはゴミ!」
「で、でも念のために……」
「その『念のため』がこの樹海を生んだのです! 過去を振り返るな、明日を見ろ!」
バサァッ!
私は無慈悲に書類を麻袋へダンクシュートした。
「次! なにこれ、『近隣諸国への親善パーティー招待者リスト(案)』? 五年前の?」
「あ、それは……」
「関係者が半分死んでるわよ! ゴミ! 次!」
「ひぃぃっ! 鬼! 悪魔!」
ハンス補佐官が泣きながら後ずさる。
しかし、私の手は止まらない。
楽しい。
楽しすぎる。
アレクセイ殿下の元で働いていた時は、彼が「まだ使うかも~」とか「僕の思い出が~」とか言って捨てさせてくれなかったガラクタも、ここでは私の独断と偏見で処分できる。
(これが……全権委任!)
脳内物質がドバドバ出ているのがわかる。
「ミイーシヤ、これはどうだ」
横からクラウス様が、一枚の書類を差し出した。
彼は私の作業を止めるでもなく、むしろ興味津々で観察しながら、たまに手伝ってくれる。
「ん……? 『北方鉱山における魔石採掘量の推移と予算増額申請』……」
私は一瞬で内容をスキャンした。
「却下です」
バンッ!
『却下』のスタンプを豪快に押す。
「理由は?」
「採掘量が減っているのに、人件費と宴会費が増えています。明らかに横領か、管理不足。増額どころか監査を入れる案件です。却下して、監査室へ回してください」
「……正解だ」
クラウス様が、ゾッとするような笑みを浮かべた。
「私が三日かけて精査し、同じ結論に至った書類を、君は三秒で判断した」
「数字の辻褄が合っていませんから。美しくない書類は罪です」
私は次の山に取り掛かる。
「そこの山! 陳情書関連! 『内容が重複しているもの』と『物理的に不可能なもの(空を飛びたい等)』は全部ハジいて!」
「は、はいぃっ!」
兵士たちが動き回る。
その光景は、もはや掃除というよりは、高度に統制された軍事演習だった。
◇
三時間後。
「……終わった」
私は額の汗を拭い、大きく息を吐いた。
あんなに鬱蒼としていた「紙の樹海」は消え失せ、本来の美しい大理石の床が姿を現していた。
空気も清々しい。
部屋の隅には、天井まで届きそうな麻袋(ゴミ)の山。
そして反対側には、きっちりと分類され、『未決裁』『保留』『至急』のラベルを貼られた、こじんまりとした書類の束が机の上に整列している。
「なんということだ……」
ハンス補佐官が、信じられないものを見る目で床を撫でていた。
「床だ……床がある……。私は夢を見ているのか? この宮に、床なんて存在したのか?」
「しっかりしてください。床は最初からあります」
私はエプロンを外しながら言った。
「とりあえず、エントランスと第一執務室は制圧しました。残りの部屋は明日以降にします。今日はもう定時ですので」
時計を見ると、十七時ちょうど。
完璧だ。
「……ミイーシヤ」
クラウス様が歩み寄ってきた。
その表情は、呆れを通り越して、ある種の畏敬の念すら含んでいる。
「正直、ここまでとは思わなかった。君は魔法使いか何かか?」
「いいえ、ただの整理整頓が趣味の地味な女です」
「地味? これがか?」
彼は綺麗になった執務室を見回し、そして私を見た。
その熱っぽい視線に、少しだけ居心地が悪くなる。
「君は……見ていて飽きないな。ゴミを捨てている時の君は、舞踏会で踊っている時の百倍生き生きとしていた」
「……それは、褒め言葉として受け取っておきます」
「ああ、最上級の賛辞だ」
クラウス様は私の手を取り、その甲に口付けを落とした。
「契約してよかった。君は私の期待以上の逸材だ」
「ひゃっ!?」
不意打ちのキスに、変な声が出た。
い、いくら雇用主とはいえ、距離が近くないですか?
「さあ、約束通り夕食には最高の料理とデザートを用意させてある。風呂も沸いているぞ。労働の後の報酬を堪能してくれ」
「……はい、いただきます」
私は赤くなりそうな顔を必死に隠した。
仕事(掃除)は最高に楽しかったし、待遇も約束通り。
王弟殿下はちょっと変わり者だけど、ブラック上司だったアレクセイ殿下に比べれば天国みたいな職場だ。
(……悪くないかも)
私はそう思い始めていた。
だが、平和な時間は長くは続かない。
翌朝、ピカピカになった王弟宮に出勤(起床)した私を待ち受けていたのは、新たなトラブルだった。
「――なんだ、これは」
執務室の机の上に、一通の手紙が置かれていた。
王家の紋章が入った、分厚い封筒。
差出人は――アレクセイ殿下。
「……嫌な予感しかしない」
私はペーパーナイフを手に取り、恐る恐るその封を開けた。
そこには、私の平穏な再就職ライフを脅かす、とんでもない内容が記されていたのである。
「…………」
「…………」
案内してくれたクラウス様も無言だ。
目の前に広がっていたのは、豪奢なエントランスホール――のはずだった場所だ。
しかし現在、そこは「紙の樹海」と化していた。
床が見えない。
書類、書類、書類。
羊皮紙の束が地層のように積み上がり、封筒が雪崩を起こし、あちこちにインク壺や折れた羽根ペンが墓標のように突き刺さっている。
「……ひどい」
思わず本音が漏れた。
「否定はせん」
クラウス様が眉間を押さえながら言った。
「私の執務室はこの奥なのだが、そこへ辿り着くまでに遭難しかけるレベルだ。側近たちはすでに埋もれているかもしれん」
「埋もれている……?」
比喩表現かと思ったら、積み上がった書類の山の中から「助けてくれぇ……」「インクが切れた……」「家に帰りたい……」という亡者のような呻き声が聞こえてくるではないか。
ここは地獄か。
「見ての通りだ、ミイーシヤ。我が宮は慢性的な人手不足に加え、アレクセイが投げ出した王城の仕事まで回ってきてパンク寸前だ。掃除婦を雇っても、重要書類とゴミの区別がつかずに逃げ出してしまう」
クラウス様が私を振り返る。
「契約破棄なら今だぞ。違約金は請求しない」
彼は私が「こんな汚い職場は嫌です!」と悲鳴を上げて逃げ出すと思っていたのだろう。
確かに、普通の令嬢なら卒倒するレベルだ。
ドレスが汚れるし、埃っぽいし、何より絶望的な量だ。
だが。
ドクン。
私の心臓が、大きく跳ねた。
(……燃える)
私の瞳孔が開くのを感じた。
汚い? 面倒?
いいえ、違う。
これは「敵」だ。
無秩序という名の、殲滅すべき敵の大軍だ!
「――クラウス様」
私は静かに口を開いた。
「はい」
「ゴミ袋を。ありったけの麻袋をご用意ください。あと、マスクとエプロン。それから、私が『捨てろ』と言ったものを躊躇なく焼却炉へ運ぶ屈強な兵士を十名ほど」
「……は?」
「あ、あと『保留』『決裁』『却下』のスタンプを三つ。インクは赤で。大至急です」
私はドレスの袖をまくり上げた。
「これより、王弟宮大掃除作戦(殲滅戦)を開始します」
◇
一時間後。
王弟宮のエントランスは、戦場と化していた。
「はい、これゴミ! これはいらない! これは保管期限切れ! 燃やして!」
「イエッサー!」
私が放り投げた書類の束を、兵士たちが次々と麻袋に詰め込んでいく。
私は書類の山の上に仁王立ちし、神速で紙をめくっては仕分けを続けていた。
「えっ、あ、あのっ! それはまだ確認がっ!」
書類の山から這い出してきた眼鏡の側近(あとで聞いたら補佐官のハンスというらしい)が、慌てて止めに入ろうとする。
「黙りなさい! 日付を見て! 三年前の会議の議事録の下書きよ! 清書版があるなら下書きはゴミ!」
「で、でも念のために……」
「その『念のため』がこの樹海を生んだのです! 過去を振り返るな、明日を見ろ!」
バサァッ!
私は無慈悲に書類を麻袋へダンクシュートした。
「次! なにこれ、『近隣諸国への親善パーティー招待者リスト(案)』? 五年前の?」
「あ、それは……」
「関係者が半分死んでるわよ! ゴミ! 次!」
「ひぃぃっ! 鬼! 悪魔!」
ハンス補佐官が泣きながら後ずさる。
しかし、私の手は止まらない。
楽しい。
楽しすぎる。
アレクセイ殿下の元で働いていた時は、彼が「まだ使うかも~」とか「僕の思い出が~」とか言って捨てさせてくれなかったガラクタも、ここでは私の独断と偏見で処分できる。
(これが……全権委任!)
脳内物質がドバドバ出ているのがわかる。
「ミイーシヤ、これはどうだ」
横からクラウス様が、一枚の書類を差し出した。
彼は私の作業を止めるでもなく、むしろ興味津々で観察しながら、たまに手伝ってくれる。
「ん……? 『北方鉱山における魔石採掘量の推移と予算増額申請』……」
私は一瞬で内容をスキャンした。
「却下です」
バンッ!
『却下』のスタンプを豪快に押す。
「理由は?」
「採掘量が減っているのに、人件費と宴会費が増えています。明らかに横領か、管理不足。増額どころか監査を入れる案件です。却下して、監査室へ回してください」
「……正解だ」
クラウス様が、ゾッとするような笑みを浮かべた。
「私が三日かけて精査し、同じ結論に至った書類を、君は三秒で判断した」
「数字の辻褄が合っていませんから。美しくない書類は罪です」
私は次の山に取り掛かる。
「そこの山! 陳情書関連! 『内容が重複しているもの』と『物理的に不可能なもの(空を飛びたい等)』は全部ハジいて!」
「は、はいぃっ!」
兵士たちが動き回る。
その光景は、もはや掃除というよりは、高度に統制された軍事演習だった。
◇
三時間後。
「……終わった」
私は額の汗を拭い、大きく息を吐いた。
あんなに鬱蒼としていた「紙の樹海」は消え失せ、本来の美しい大理石の床が姿を現していた。
空気も清々しい。
部屋の隅には、天井まで届きそうな麻袋(ゴミ)の山。
そして反対側には、きっちりと分類され、『未決裁』『保留』『至急』のラベルを貼られた、こじんまりとした書類の束が机の上に整列している。
「なんということだ……」
ハンス補佐官が、信じられないものを見る目で床を撫でていた。
「床だ……床がある……。私は夢を見ているのか? この宮に、床なんて存在したのか?」
「しっかりしてください。床は最初からあります」
私はエプロンを外しながら言った。
「とりあえず、エントランスと第一執務室は制圧しました。残りの部屋は明日以降にします。今日はもう定時ですので」
時計を見ると、十七時ちょうど。
完璧だ。
「……ミイーシヤ」
クラウス様が歩み寄ってきた。
その表情は、呆れを通り越して、ある種の畏敬の念すら含んでいる。
「正直、ここまでとは思わなかった。君は魔法使いか何かか?」
「いいえ、ただの整理整頓が趣味の地味な女です」
「地味? これがか?」
彼は綺麗になった執務室を見回し、そして私を見た。
その熱っぽい視線に、少しだけ居心地が悪くなる。
「君は……見ていて飽きないな。ゴミを捨てている時の君は、舞踏会で踊っている時の百倍生き生きとしていた」
「……それは、褒め言葉として受け取っておきます」
「ああ、最上級の賛辞だ」
クラウス様は私の手を取り、その甲に口付けを落とした。
「契約してよかった。君は私の期待以上の逸材だ」
「ひゃっ!?」
不意打ちのキスに、変な声が出た。
い、いくら雇用主とはいえ、距離が近くないですか?
「さあ、約束通り夕食には最高の料理とデザートを用意させてある。風呂も沸いているぞ。労働の後の報酬を堪能してくれ」
「……はい、いただきます」
私は赤くなりそうな顔を必死に隠した。
仕事(掃除)は最高に楽しかったし、待遇も約束通り。
王弟殿下はちょっと変わり者だけど、ブラック上司だったアレクセイ殿下に比べれば天国みたいな職場だ。
(……悪くないかも)
私はそう思い始めていた。
だが、平和な時間は長くは続かない。
翌朝、ピカピカになった王弟宮に出勤(起床)した私を待ち受けていたのは、新たなトラブルだった。
「――なんだ、これは」
執務室の机の上に、一通の手紙が置かれていた。
王家の紋章が入った、分厚い封筒。
差出人は――アレクセイ殿下。
「……嫌な予感しかしない」
私はペーパーナイフを手に取り、恐る恐るその封を開けた。
そこには、私の平穏な再就職ライフを脅かす、とんでもない内容が記されていたのである。
158
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたのでファンシーショップ始めました。 ― 元婚約者が、お人形さんを側室にしようとして大恥をかきました ―
鷹 綾
恋愛
隣国の王子から「政略的にも個人的にも魅力を感じない」と婚約破棄された、ファンタジア王国第三女王タナー。
泣きも怒りもせず、彼女が考えたのは――「いつか王宮の庇護がなくなっても困らない生き方」だった。
まだ八歳。
それでも先を見据え、タナーは王都の片隅で小さなファンシーショップを開くことを決意する。
並ぶのは、かわいい雑貨。
そして、かわいい魔法の雑貨。
お茶を淹れてくれるクマのぬいぐるみ店員《テイデイ・バトラー》、
冷めないティーカップ、
時間になると小鳥が飛び出すアンティーク時計――。
静かに広がる評判の裏で、
かつての元婚約者は「お人形さんを側室にしようとして」赤っ恥をかくことに。
ざまぁは控えめ、日常はやさしく。
かわいいものに囲まれながら、女王は今日も穏やかにお店を開けています。
---
この文面は
✔ アルファポリス向け文字数
✔ 女子読者に刺さるワード配置
✔ ネタバレしすぎない
✔ ほのぼの感キープ
を全部満たしています。
次は
👉 タグ案
👉 ランキング用超短縮あらすじ(100字)
どちらにしますか?
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
婚約破棄?はい、どうぞお好きに!悪役令嬢は忙しいんです
ほーみ
恋愛
王国アスティリア最大の劇場──もとい、王立学園の大講堂にて。
本日上演されるのは、わたくしリリアーナ・ヴァレンティアを断罪する、王太子殿下主催の茶番劇である。
壇上には、舞台の主役を気取った王太子アレクシス。その隣には、純白のドレスをひらつかせた侯爵令嬢エリーナ。
そして観客席には、好奇心で目を輝かせる学生たち。ざわめき、ひそひそ声、侮蔑の視線。
ふふ……完璧な舞台準備ね。
「リリアーナ・ヴァレンティア! そなたの悪行はすでに暴かれた!」
王太子の声が響く。
悪役令嬢ベアトリスの仁義なき恩返し~悪女の役目は終えましたのであとは好きにやらせていただきます~
糸烏 四季乃
恋愛
「ベアトリス・ガルブレイス公爵令嬢との婚約を破棄する!」
「殿下、その言葉、七年お待ちしておりました」
第二皇子の婚約者であるベアトリスは、皇子の本気の恋を邪魔する悪女として日々蔑ろにされている。しかし皇子の護衛であるナイジェルだけは、いつもベアトリスの味方をしてくれていた。
皇子との婚約が解消され自由を手に入れたベアトリスは、いつも救いの手を差し伸べてくれたナイジェルに恩返しを始める! ただ、長年悪女を演じてきたベアトリスの物事の判断基準は、一般の令嬢のそれとかなりズレている為になかなかナイジェルに恩返しを受け入れてもらえない。それでもどうしてもナイジェルに恩返しがしたい。このドッキンコドッキンコと高鳴る胸の鼓動を必死に抑え、ベアトリスは今日もナイジェルへの恩返しの為奮闘する!
規格外で少々常識外れの令嬢と、一途な騎士との溺愛ラブコメディ(!?)
【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします
紫
恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。
王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい?
つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!?
そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。
報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。
王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。
2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……)
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
王太子に愛されないので、隣国王子に拾われました
鍛高譚
恋愛
「王太子妃として、私はただの飾り――それなら、いっそ逃げるわ」
オデット・ド・ブランシュフォール侯爵令嬢は、王太子アルベールの婚約者として育てられた。誰もが羨む立場のはずだったが、彼の心は愛人ミレイユに奪われ、オデットはただの“形式だけの妻”として冷遇される。
「君との結婚はただの義務だ。愛するのはミレイユだけ」
そう嘲笑う王太子と、勝ち誇る愛人。耐え忍ぶことを強いられた日々に、オデットの心は次第に冷え切っていった。だが、ある日――隣国アルヴェールの王子・レオポルドから届いた一通の書簡が、彼女の運命を大きく変える。
「もし君が望むなら、私は君を迎え入れよう」
このまま王太子妃として屈辱に耐え続けるのか。それとも、自らの人生を取り戻すのか。
オデットは決断する。――もう、アルベールの傀儡にはならない。
愛人に嘲笑われた王妃の座などまっぴらごめん!
王宮を飛び出し、隣国で新たな人生を掴み取ったオデットを待っていたのは、誠実な王子の深い愛。
冷遇された令嬢が、理不尽な白い結婚を捨てて“本当の幸せ”を手にする
婚約破棄を申し入れたのは、父です ― 王子様、あなたの企みはお見通しです!
みかぼう。
恋愛
公爵令嬢クラリッサ・エインズワースは、王太子ルーファスの婚約者。
幼い日に「共に国を守ろう」と誓い合ったはずの彼は、
いま、別の令嬢マリアンヌに微笑んでいた。
そして――年末の舞踏会の夜。
「――この婚約、我らエインズワース家の名において、破棄させていただきます!」
エインズワース公爵が力強く宣言した瞬間、
王国の均衡は揺らぎ始める。
誇りを捨てず、誠実を貫く娘。
政の闇に挑む父。
陰謀を暴かんと手を伸ばす宰相の子。
そして――再び立ち上がる若き王女。
――沈黙は逃げではなく、力の証。
公爵令嬢の誇りが、王国の未来を変える。
――荘厳で静謐な政略ロマンス。
(本作品は小説家になろうにも掲載中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる