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「――ぬるい」
湯船に浸かりながら、私は呟いた。
「なにがだ? 湯加減か?」
隣……ではなく、竹垣を隔てた男湯から、クラウス様の声が聞こえる。
「いいえ、湯加減は最高です。私が言ったのは、この旅館の『オペレーション』についてです」
私は手ぬぐいを頭に乗せ、星空を見上げた。
ここはクラウス様の領地にある、王族御用達の温泉保養地。
私たちは予定通り、休暇(という名の視察)に来ていた。
「夕食の配膳ルートに無駄がありました。厨房から客室までの動線が長すぎます。あれでは料理が冷めるし、仲居さんの歩数が一晩で二万歩を超えてしまいます」
「……ミイーシヤ」
「はい」
「今は忘れろ。君は裸だぞ。裸の時くらい、業務改善から離れられないのか?」
呆れたような、しかし優しい声。
「職業病です。非効率なものを見ると、蕁麻疹が出る体質になってしまいましたので」
「やれやれ。……まあ、君が満足ならいいが」
ざぱぁ、と水音がする。
壁の向こうにクラウス様がいると思うと、少しだけ心拍数が上がる。
混浴でなくて本当によかった。もしそうだったら、私はのぼせる前にショートしていただろう。
「上がったら、晩酌をしよう。地酒を用意させてある」
「……はい。経理の話は抜きで、ですね」
「当然だ」
◇
湯上がり。
浴衣に着替えた私たちは、縁側で月見酒を楽しんでいた。
「ふぅ……極楽ですね」
冷えた地酒が染み渡る。
温泉で温まった体に、夜風が心地よい。
「君がリラックスしている姿を見られてよかった」
クラウス様が私の横顔を覗き込む。
浴衣姿の彼は、普段の軍服姿とは違った色気があり、直視するのは危険だ。
「……クラウス様こそ、お疲れではないのですか? 王弟としての公務に、私のサポートまで」
「君といれば疲れなど吹き飛ぶさ。それに、君の作る書類は美しいからな。あれを読むのは、ある種の娯楽だ」
「変わったご趣味ですね」
「褒め言葉だ」
良い雰囲気だ。
これが世に言う「大人のデート」というやつだろうか。
合理性とか効率とか、そういうものを忘れて、ただ時間を共有する贅沢。
(悪くない……)
そう思いかけた、その時だった。
ドタドタドタッ!!
静寂を破る、慌ただしい足音が廊下から響いてきた。
「なんだ?」
クラウス様が眉を顰める。
「申し訳ありません! 領主代行のガストンです! 緊急の報告が!」
襖の向こうから、切羽詰まった声がした。
ガストン氏は、この領地を実質的に管理しているベテランの代官だ。
「入れ」
襖が開くと、ガストン氏が蒼白な顔で平伏した。
その手には、見覚えのある「王城の公用封筒」が握られている。
「で、殿下! 大変です! 王城から届いた通達書類の中に……とんでもない『告発文』が紛れ込んでいました!」
「告発文?」
「は、はい! こちらを!」
差し出された封筒の中には、本来の通達書の他に、歪んだ文字で書かれた紙切れが入っていた。
『たすけて! 悪の宰相と魔女に監禁されています! 私は本当のヒロイン・リナです! ここは地獄! ご飯が固い! 指が痛い! 誰か革命を起こして!』
さらに、封筒の裏側には、アレクセイ殿下の字でこう書かれていた。
『僕のハンカチを返せ』
「…………」
私とクラウス様は沈黙した。
「こ、これは王城の地下牢からのSOSかと……! もしや、殿下が不在の間に、王城でクーデターが!?」
ガストン氏は本気で心配している。
無理もない。王城の公式封筒から、こんな不穏なメッセージが出てきたのだから。
私はため息をつき、その紙切れをつまみ上げた。
「ガストンさん。これはクーデターではありません」
「へ?」
「これは『内職の不良品』です」
「ふ、不良品……?」
「はい。地下牢の囚人(元王子たち)に封筒貼りの作業をさせたところ、彼らがサボって落書きをしたものが、検品漏れで混入してしまったようです」
私はこめかみを押さえた。
あの看守め、検品をサボったな。帰ったら減給処分だ。
「し、しかし、『魔女に監禁』とか『革命』とか……」
「ただの妄言です。無視してください」
私が冷たく切り捨てようとすると、クラウス様がその紙切れを取り上げた。
「待て、ミイーシヤ。……これは使えるかもしれん」
「はい?」
クラウス様は、悪巧みをする子供のような顔でニヤリと笑った。
「ガストン。この手紙が入っていた封筒は、全部で何通だ?」
「は、はい。近隣の有力者たちへ送られた招待状など、約五十通ほどかと……」
「回収するな。そのまま流しておけ」
「ええっ!?」
私とガストン氏の声が重なった。
「クラウス様、正気ですか? 王家の恥を晒すことになりますよ?」
「逆だ、ミイーシヤ。これを逆手に取る」
クラウス様は酒をあおり、不敵に言った。
「この手紙を読んだ者はどう思う? 『元王子とリナ嬢は、反省するどころか、地下牢でこんなふざけた悪戯をしている』と呆れるだろう」
「……確かに」
「そして、『そんな彼らを厳しく管理している王弟夫妻は、なんと苦労していることか』と同情が集まる」
「あ」
なるほど。
この手紙の内容があまりにも幼稚で馬鹿げているため、これを読むと逆に私たちの株が上がるという計算か。
「さすが旦那様。転んでもただでは起きない、いえ、敵の自爆すら燃料にするとは」
「君の夫だからな」
クラウス様はガストン氏に向き直った。
「というわけだ。その手紙は『元王子の乱心を示す証拠物件』として、笑い話の種にしろ。領民たちにも『彼らのようにならないよう、真面目に働こう』と教育に使え」
「は、ははぁっ! さすが殿下! 深謀遠慮!」
ガストン氏は感服して下がっていった。
「……これで解決ですね」
私はやれやれと肩を落とした。
せっかくの湯けむり旅情が台無しだ。
「すまないな、ミイーシヤ。邪魔が入った」
「いえ。トラブルシューティングも仕事のうちですから」
私が苦笑すると、クラウス様がすっと近づいてきた。
「だが、お詫びに……マッサージでもしようか?」
「え?」
「君は肩が凝っているだろう。ずっと机に向かっているからな」
彼は私の背後に回り、浴衣の上から肩を揉み始めた。
「あっ……そこ、気持ちいい……」
思わず声が漏れる。
意外だ。宰相閣下、マッサージが上手すぎる。
「ツボを心得ているな。ここか?」
「ふぁっ……! そ、そこは……!」
「君の体の構造も、合理的だな」
「意味がわかりません……んっ……」
結局、その夜は「不良品の手紙騒動」の報告書を書くこともなく、クラウス様の極上のマッサージによって、私は泥のように眠ることになった。
翌朝。
スッキリと目覚めた私は、旅館の朝食(干物が絶品だった)を食べながら、新たな決意を固めていた。
「クラウス様。帰ったら、地下牢の検品体制を強化します。ダブルチェック、いやトリプルチェックです」
「ほどほどにな。……まあ、彼らの悪足掻きも、いい余興だった」
温泉旅行は、ある意味で充実したものとなった。
私たちは身も心も(そして領地の支持率も)リフレッシュし、王都へと帰還した。
だが、王都では私たちがいない間に、リナ嬢の「悪あがき」が別の方向へ進化していたことを、まだ知らなかった。
「手紙がダメなら……次は『夢』よ! 電波系ヒロインの本気を見せてやるわ!」
地下牢で怪しげな儀式を始めるリナ。
次なるトラブルは、まさかの「集団催眠」!?
湯船に浸かりながら、私は呟いた。
「なにがだ? 湯加減か?」
隣……ではなく、竹垣を隔てた男湯から、クラウス様の声が聞こえる。
「いいえ、湯加減は最高です。私が言ったのは、この旅館の『オペレーション』についてです」
私は手ぬぐいを頭に乗せ、星空を見上げた。
ここはクラウス様の領地にある、王族御用達の温泉保養地。
私たちは予定通り、休暇(という名の視察)に来ていた。
「夕食の配膳ルートに無駄がありました。厨房から客室までの動線が長すぎます。あれでは料理が冷めるし、仲居さんの歩数が一晩で二万歩を超えてしまいます」
「……ミイーシヤ」
「はい」
「今は忘れろ。君は裸だぞ。裸の時くらい、業務改善から離れられないのか?」
呆れたような、しかし優しい声。
「職業病です。非効率なものを見ると、蕁麻疹が出る体質になってしまいましたので」
「やれやれ。……まあ、君が満足ならいいが」
ざぱぁ、と水音がする。
壁の向こうにクラウス様がいると思うと、少しだけ心拍数が上がる。
混浴でなくて本当によかった。もしそうだったら、私はのぼせる前にショートしていただろう。
「上がったら、晩酌をしよう。地酒を用意させてある」
「……はい。経理の話は抜きで、ですね」
「当然だ」
◇
湯上がり。
浴衣に着替えた私たちは、縁側で月見酒を楽しんでいた。
「ふぅ……極楽ですね」
冷えた地酒が染み渡る。
温泉で温まった体に、夜風が心地よい。
「君がリラックスしている姿を見られてよかった」
クラウス様が私の横顔を覗き込む。
浴衣姿の彼は、普段の軍服姿とは違った色気があり、直視するのは危険だ。
「……クラウス様こそ、お疲れではないのですか? 王弟としての公務に、私のサポートまで」
「君といれば疲れなど吹き飛ぶさ。それに、君の作る書類は美しいからな。あれを読むのは、ある種の娯楽だ」
「変わったご趣味ですね」
「褒め言葉だ」
良い雰囲気だ。
これが世に言う「大人のデート」というやつだろうか。
合理性とか効率とか、そういうものを忘れて、ただ時間を共有する贅沢。
(悪くない……)
そう思いかけた、その時だった。
ドタドタドタッ!!
静寂を破る、慌ただしい足音が廊下から響いてきた。
「なんだ?」
クラウス様が眉を顰める。
「申し訳ありません! 領主代行のガストンです! 緊急の報告が!」
襖の向こうから、切羽詰まった声がした。
ガストン氏は、この領地を実質的に管理しているベテランの代官だ。
「入れ」
襖が開くと、ガストン氏が蒼白な顔で平伏した。
その手には、見覚えのある「王城の公用封筒」が握られている。
「で、殿下! 大変です! 王城から届いた通達書類の中に……とんでもない『告発文』が紛れ込んでいました!」
「告発文?」
「は、はい! こちらを!」
差し出された封筒の中には、本来の通達書の他に、歪んだ文字で書かれた紙切れが入っていた。
『たすけて! 悪の宰相と魔女に監禁されています! 私は本当のヒロイン・リナです! ここは地獄! ご飯が固い! 指が痛い! 誰か革命を起こして!』
さらに、封筒の裏側には、アレクセイ殿下の字でこう書かれていた。
『僕のハンカチを返せ』
「…………」
私とクラウス様は沈黙した。
「こ、これは王城の地下牢からのSOSかと……! もしや、殿下が不在の間に、王城でクーデターが!?」
ガストン氏は本気で心配している。
無理もない。王城の公式封筒から、こんな不穏なメッセージが出てきたのだから。
私はため息をつき、その紙切れをつまみ上げた。
「ガストンさん。これはクーデターではありません」
「へ?」
「これは『内職の不良品』です」
「ふ、不良品……?」
「はい。地下牢の囚人(元王子たち)に封筒貼りの作業をさせたところ、彼らがサボって落書きをしたものが、検品漏れで混入してしまったようです」
私はこめかみを押さえた。
あの看守め、検品をサボったな。帰ったら減給処分だ。
「し、しかし、『魔女に監禁』とか『革命』とか……」
「ただの妄言です。無視してください」
私が冷たく切り捨てようとすると、クラウス様がその紙切れを取り上げた。
「待て、ミイーシヤ。……これは使えるかもしれん」
「はい?」
クラウス様は、悪巧みをする子供のような顔でニヤリと笑った。
「ガストン。この手紙が入っていた封筒は、全部で何通だ?」
「は、はい。近隣の有力者たちへ送られた招待状など、約五十通ほどかと……」
「回収するな。そのまま流しておけ」
「ええっ!?」
私とガストン氏の声が重なった。
「クラウス様、正気ですか? 王家の恥を晒すことになりますよ?」
「逆だ、ミイーシヤ。これを逆手に取る」
クラウス様は酒をあおり、不敵に言った。
「この手紙を読んだ者はどう思う? 『元王子とリナ嬢は、反省するどころか、地下牢でこんなふざけた悪戯をしている』と呆れるだろう」
「……確かに」
「そして、『そんな彼らを厳しく管理している王弟夫妻は、なんと苦労していることか』と同情が集まる」
「あ」
なるほど。
この手紙の内容があまりにも幼稚で馬鹿げているため、これを読むと逆に私たちの株が上がるという計算か。
「さすが旦那様。転んでもただでは起きない、いえ、敵の自爆すら燃料にするとは」
「君の夫だからな」
クラウス様はガストン氏に向き直った。
「というわけだ。その手紙は『元王子の乱心を示す証拠物件』として、笑い話の種にしろ。領民たちにも『彼らのようにならないよう、真面目に働こう』と教育に使え」
「は、ははぁっ! さすが殿下! 深謀遠慮!」
ガストン氏は感服して下がっていった。
「……これで解決ですね」
私はやれやれと肩を落とした。
せっかくの湯けむり旅情が台無しだ。
「すまないな、ミイーシヤ。邪魔が入った」
「いえ。トラブルシューティングも仕事のうちですから」
私が苦笑すると、クラウス様がすっと近づいてきた。
「だが、お詫びに……マッサージでもしようか?」
「え?」
「君は肩が凝っているだろう。ずっと机に向かっているからな」
彼は私の背後に回り、浴衣の上から肩を揉み始めた。
「あっ……そこ、気持ちいい……」
思わず声が漏れる。
意外だ。宰相閣下、マッサージが上手すぎる。
「ツボを心得ているな。ここか?」
「ふぁっ……! そ、そこは……!」
「君の体の構造も、合理的だな」
「意味がわかりません……んっ……」
結局、その夜は「不良品の手紙騒動」の報告書を書くこともなく、クラウス様の極上のマッサージによって、私は泥のように眠ることになった。
翌朝。
スッキリと目覚めた私は、旅館の朝食(干物が絶品だった)を食べながら、新たな決意を固めていた。
「クラウス様。帰ったら、地下牢の検品体制を強化します。ダブルチェック、いやトリプルチェックです」
「ほどほどにな。……まあ、彼らの悪足掻きも、いい余興だった」
温泉旅行は、ある意味で充実したものとなった。
私たちは身も心も(そして領地の支持率も)リフレッシュし、王都へと帰還した。
だが、王都では私たちがいない間に、リナ嬢の「悪あがき」が別の方向へ進化していたことを、まだ知らなかった。
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