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2/42:答え
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魔族が人間を圧倒する図。これをどれほど待ちわびたことか……しかし、何か思っていたものと違う。ボクは争いで、力で人間を降伏させたいわけじゃなかったはずだ……ボクの目指していた平等……公平は手を取り合っていたはずだ……どこで間違ったのだろうか……いや、どこで間違ったかはわかっている。しかし、こんなことになるとは……どうにもボクは王にふさわしくないらしい。
「そんなことはないだろう。」
声の方へ視線を向けると視界の端に融合体ことフィジオがいた。彼はこちらを見つめながらだんだんと近づいてくる。身体ごと向けると肩に手を置く。
「お前の記憶を見るに、お前は王にふさわしい。自分を殺してでも目的を達成しようと努力する。そして、畏怖と優しさで従うものをねぎらい、時にたしなめる。どこが王に不相応なんだ?まぁ、ポッと出のオレが言うより、自分で思い返した方が実感できるだろうな……」
フィジオはそのまま隣で寝転んで背を向けて寝息を立て始めた。ボクのこれまで……か……
答えはすでにこの手の中にあったわけだ。
───────────────────
サソリの重い一撃。今までの攻撃が冗談のように重く速い攻撃に優吾はガードも間に合わずに攻撃を受ける。
「さぁさぁさぁ、本気の攻撃はどうですか?気持ち悪いでしょう?あなたが思っているほど私は弱くないんですよ……!」
無言で連撃を受ける。そして優吾は唯一の隙を見つけて尻尾をつかみサソリへ反撃をしようと拳を固めるが、それを見ていたユスリが針を飛ばして妨害する。それを見ていたシバもサソリの手助けをしようと優吾の背後に周りに思い切りけりを入れる。幹部三人の連携に優吾はとうとうサソリの毒尾をその身に受ける。サソリの麻痺毒はすぐに優吾の全身に回って倒れる。
「こ、ここまでか……」
シバが持ち上げてそして思いっきり投げ飛ばす。ユスリは最高到達連に達するその前に先回りして待ち構える。そして、そのままかかと落としを優吾の背中にたたきつけてサソリへパスを出す。
「はぁ…全く、素直にギンロを出していればいいものを…こんな無様な死に方しなくて済んだかもしませんねぇ~」
サソリはここで初めて魔法を使おうと手を構える。魔力が溜まって優吾の心臓を撃ち抜く準備を完了させる。
「光線。」
青白く光る弾は優吾に向かって一直線に伸び始める。到達するまでに時間はそうかからなかった。誰もがその優吾に手を伸ばしたが、間に合わない。
「そんなことはない。それはオレが許さない。」
その声と共に優吾の前に黒い炎の塊が現れ、優吾を連れ去る。青白い光線はそのまま夕暮れの桃色の空へと伸びていきやがて見えなくなる。星が見え始める空の元、黒い炎を振り払う獅子王玲央が姿をあらわした。
「オレの王を殺すことはオレが許さない……大丈夫か、優吾。」
「た、すかった。ありがと……」
玲央はそのまま優吾を地面に寝かせると、優吾へ手を出せないように周りに黒炎を配置する。
「邪魔が入りましたねぇ…ちょうどいいシバ、ユスリ、レオの相手をして差し上げなさい。」
二人は返事をするとそのまま玲央のもとへ向かって走り出す。数分間優吾は黒い炎の内側で毒が消えるのを待つ。数分後、毒が消えると優吾は何とか立ち上がり黒い炎を振り払い外側へ出る。
「ふふ、魔族特有の毒の分解速度……だんだんと人外になってきてますねぇ……」
優吾はその言葉に無言でにらみつける。そのまま優吾は走り出しサソリへ拳を振るう。それをすべてよけて尻尾での攻撃も追加するサソリ。優吾の攻撃の一切はサソリへ届かずに体力だけが減っていく。ふらふらと足取りが重くなってくる優吾にサソリはため息を吐きながら即死の毒を打とうと尻尾を優吾へ突き立てようと伸ばす。
『答えは得た、答えは出た、晴山優吾ボクの力を使うといい。魔族の王の力だ。』
「いいのかよ。お前の仲間だろう。」
『友だからこそ、ボクの間違いについてきてくれた。そして、それを止めるのも友の役目さ。晴山優吾。ボクの友を止めくれ。』
「わかった……銀色の王の冠」
サソリの毒をその身に受けつつ優吾はギンロのちからを使う。銀色の焔をまとった鉄の塊が優吾へ向かって飛んでくる。サソリの毒尾を巻き込みながら鉄の塊は突き刺さり鎧の形を作っていく。サソリは慌ててその尻尾を切り離して銀色の炎に包まれた優吾に目を向ける。
「血、肉、骨まで分かち合った仲だ。過ちは許さないが、頼み事は聞いてやる。お前の友を止めよう。」
「その姿は、まるで、まるでギンロの……」
「そうさ。これはお前の友の力さ。答えは出たようだぜ。本気で人間と魔族の平等と公平を考えたようだ。」
「ありえないですね。ありえないありえないありえない……あんなに魔族の世界を作りたがっていたのに……晴山優吾ぉ……あなたのせいで、私の王は……ッ!」
先ほどと打って変わってサソリは怒りの表情を浮かべて優吾へ迫る。怒りに任せた攻撃に優吾は冷静に動きを読みサソリの攻撃を受け流す。すべての攻撃をかわされたサソリは肩で息をしている。
「友達とられてキレてんのかよ。安心しろよ。俺はこいつ嫌いだから。」
その言葉にサソリはまた荒々しい攻撃を繰り出し始める。優吾はその嵐のような攻撃をかわしながらだんだんと懐へ入っていき、すぐ目の前まで来るとサソリの顔面をわしづかみにしてそのまま地面にたたきつける。
「本当は殺したいほど怒ってるんだがよ。今回はこれで許してやる。」
魔力をわしづかみしている方の手に溜めて一気に放った。
「銀色の=炎」
銀色の炎がサソリを襲い、気絶する。その光景を見ていた信者たちは絶望の表情を浮かべて呆然とする。優吾は立ち上がりシバ、ユスリを含む信者をにらみつけて魔族特有の畏怖を放つ。本日はスーパームーンということもありその畏怖は絶大な効果を放った。信者たちは銀色の炎をまとう優吾に膝をつき興産の意を示す。
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「そんなことはないだろう。」
声の方へ視線を向けると視界の端に融合体ことフィジオがいた。彼はこちらを見つめながらだんだんと近づいてくる。身体ごと向けると肩に手を置く。
「お前の記憶を見るに、お前は王にふさわしい。自分を殺してでも目的を達成しようと努力する。そして、畏怖と優しさで従うものをねぎらい、時にたしなめる。どこが王に不相応なんだ?まぁ、ポッと出のオレが言うより、自分で思い返した方が実感できるだろうな……」
フィジオはそのまま隣で寝転んで背を向けて寝息を立て始めた。ボクのこれまで……か……
答えはすでにこの手の中にあったわけだ。
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サソリの重い一撃。今までの攻撃が冗談のように重く速い攻撃に優吾はガードも間に合わずに攻撃を受ける。
「さぁさぁさぁ、本気の攻撃はどうですか?気持ち悪いでしょう?あなたが思っているほど私は弱くないんですよ……!」
無言で連撃を受ける。そして優吾は唯一の隙を見つけて尻尾をつかみサソリへ反撃をしようと拳を固めるが、それを見ていたユスリが針を飛ばして妨害する。それを見ていたシバもサソリの手助けをしようと優吾の背後に周りに思い切りけりを入れる。幹部三人の連携に優吾はとうとうサソリの毒尾をその身に受ける。サソリの麻痺毒はすぐに優吾の全身に回って倒れる。
「こ、ここまでか……」
シバが持ち上げてそして思いっきり投げ飛ばす。ユスリは最高到達連に達するその前に先回りして待ち構える。そして、そのままかかと落としを優吾の背中にたたきつけてサソリへパスを出す。
「はぁ…全く、素直にギンロを出していればいいものを…こんな無様な死に方しなくて済んだかもしませんねぇ~」
サソリはここで初めて魔法を使おうと手を構える。魔力が溜まって優吾の心臓を撃ち抜く準備を完了させる。
「光線。」
青白く光る弾は優吾に向かって一直線に伸び始める。到達するまでに時間はそうかからなかった。誰もがその優吾に手を伸ばしたが、間に合わない。
「そんなことはない。それはオレが許さない。」
その声と共に優吾の前に黒い炎の塊が現れ、優吾を連れ去る。青白い光線はそのまま夕暮れの桃色の空へと伸びていきやがて見えなくなる。星が見え始める空の元、黒い炎を振り払う獅子王玲央が姿をあらわした。
「オレの王を殺すことはオレが許さない……大丈夫か、優吾。」
「た、すかった。ありがと……」
玲央はそのまま優吾を地面に寝かせると、優吾へ手を出せないように周りに黒炎を配置する。
「邪魔が入りましたねぇ…ちょうどいいシバ、ユスリ、レオの相手をして差し上げなさい。」
二人は返事をするとそのまま玲央のもとへ向かって走り出す。数分間優吾は黒い炎の内側で毒が消えるのを待つ。数分後、毒が消えると優吾は何とか立ち上がり黒い炎を振り払い外側へ出る。
「ふふ、魔族特有の毒の分解速度……だんだんと人外になってきてますねぇ……」
優吾はその言葉に無言でにらみつける。そのまま優吾は走り出しサソリへ拳を振るう。それをすべてよけて尻尾での攻撃も追加するサソリ。優吾の攻撃の一切はサソリへ届かずに体力だけが減っていく。ふらふらと足取りが重くなってくる優吾にサソリはため息を吐きながら即死の毒を打とうと尻尾を優吾へ突き立てようと伸ばす。
『答えは得た、答えは出た、晴山優吾ボクの力を使うといい。魔族の王の力だ。』
「いいのかよ。お前の仲間だろう。」
『友だからこそ、ボクの間違いについてきてくれた。そして、それを止めるのも友の役目さ。晴山優吾。ボクの友を止めくれ。』
「わかった……銀色の王の冠」
サソリの毒をその身に受けつつ優吾はギンロのちからを使う。銀色の焔をまとった鉄の塊が優吾へ向かって飛んでくる。サソリの毒尾を巻き込みながら鉄の塊は突き刺さり鎧の形を作っていく。サソリは慌ててその尻尾を切り離して銀色の炎に包まれた優吾に目を向ける。
「血、肉、骨まで分かち合った仲だ。過ちは許さないが、頼み事は聞いてやる。お前の友を止めよう。」
「その姿は、まるで、まるでギンロの……」
「そうさ。これはお前の友の力さ。答えは出たようだぜ。本気で人間と魔族の平等と公平を考えたようだ。」
「ありえないですね。ありえないありえないありえない……あんなに魔族の世界を作りたがっていたのに……晴山優吾ぉ……あなたのせいで、私の王は……ッ!」
先ほどと打って変わってサソリは怒りの表情を浮かべて優吾へ迫る。怒りに任せた攻撃に優吾は冷静に動きを読みサソリの攻撃を受け流す。すべての攻撃をかわされたサソリは肩で息をしている。
「友達とられてキレてんのかよ。安心しろよ。俺はこいつ嫌いだから。」
その言葉にサソリはまた荒々しい攻撃を繰り出し始める。優吾はその嵐のような攻撃をかわしながらだんだんと懐へ入っていき、すぐ目の前まで来るとサソリの顔面をわしづかみにしてそのまま地面にたたきつける。
「本当は殺したいほど怒ってるんだがよ。今回はこれで許してやる。」
魔力をわしづかみしている方の手に溜めて一気に放った。
「銀色の=炎」
銀色の炎がサソリを襲い、気絶する。その光景を見ていた信者たちは絶望の表情を浮かべて呆然とする。優吾は立ち上がりシバ、ユスリを含む信者をにらみつけて魔族特有の畏怖を放つ。本日はスーパームーンということもありその畏怖は絶大な効果を放った。信者たちは銀色の炎をまとう優吾に膝をつき興産の意を示す。
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