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ヴィー
真実
しおりを挟むそうして気付くと王都から戻って2ヶ月ほど経っていた。アルマ様の役に立ちたいと思っていたし、役に立てるのは嬉しいことだが、心が無いのに体を求められるのは虚しい。
行為中は快感に支配されるし、熱の籠ったエメラルドの瞳に見つめられるとドキドキする。とてもとても幸せなんだが、朝起きると夢から覚めたように一気に現実が押し寄せてきて苦しくなる。
アルマ様は悪いと思っているのか、毎回とても優しく、まるで私のことを愛しているかのように抱くから、余計に虚しい。
「ヴィー、今日は特別な日になるぞ」
「そ、そうですか」
とうとうお別れの日が来たか……
そんなに嬉しそうに、酷い人だ。私の気持ちを知っているくせに……
それでもアルマ様を愛することを止められない私は愚かだな。
そしてなぜか白の豪華な正装を着せられた。
「目を閉じていろ。俺がいいと言うまで開けるなよ」
「はい」
私は目を閉じたまま馬車でどこかへ連れて行かれた。
まさか、山の中に捨てられたりとか……?
それはあんまりだ。いくら私が強いと言っても、帯剣していない状態で山に置き去りにされたら無事帰れるか分からない。
「ヴィー、目を開けていいぞ」
「え!?」
目を開けると、そこは領都で1番大きな教会だった。
横を見るとアルマ様も真っ白に金の刺繍が入った正装を着ており、左右に並べられた椅子には、私の両親やハンター仲間、アルマ様の母上や護衛の兵たち、街の人もいた。
「ヴィーを驚かせたくて黙っていた。ヴィー、嫁に来てくれてありがとう。式を挙げるのが遅くなってすまない。
ちゃんと言いたかった。
ヴィヴァーチェ、愛している。俺と結婚して下さい」
「嘘……夢?」
「違う。現実だ」
愛している? 私を? アルマ様が?
私の目からポロポロと涙が溢れた。
「私も、アルマ様のこと愛しています」
夢みたいだった。ボーッとしたまま時間が過ぎて、教会のステンドグラスからキラキラと光が降りてきて、アルマ様が私に優しく微笑んでくれて、みんながおめでとうと言ってくれる。
教会の外には街の人たちが集まっていて、私たちは囲まれて街の中央の広場まで行くと、街を挙げての宴会になった。
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