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「はー、ジルベルト様はなぜこんなに美しいのでしょう。僕はそのうち、欲望に支配されていけないことをしてしまいそうです。
いえ、嘘ですよ。眠っているジルベルト様にそんなことはしませんのでご安心ください。
本当ですよ。でも、触れたり、抱きしめたり、口付けをしたいと思う気持ちもあります。
これは僕がジルベルト様のことを好きになってしまったということなんでしょうか?
すみません。聞こえているのにそんなことを言ったら困りますよね」
頬を赤く染めながらジルベルトのしなやかな手を取り、カリオはその甲に口付けた。
「こんなこと、ごめんなさい。怒ってますか?
そうですか、怒ってはいないのですね。ジルベルト様は優しいですね。
僕は夕飯の支度をしてきます」
部屋を出ると、カリオは走ってキッチンに向かった。
「妖精さん、どうしよう。僕はジルベルト様のことを好きになってしまったみたい。
ジルベルト様の昂った男の象徴を見ると、愛しくて、思わずキスしたくなる。
でも僕は、名誉子爵の地位を与えてもらったけど、平民出身だし、そんな不敬なことはできない。性欲処理をするようになってから、僕はおかしくなってしまった。
ジルベルト様の全てに触れたくて堪らないんだ。できれば繋がりたいと思ってしまう。
もう少し距離を取らなければいけないかも」
そんな話をしても、真面目な彼はちゃんと夕飯の支度をして、料理を作り上げるとジルベルト用のものは丁寧に擦り潰していった。
しかしカリオの気持ちは抑えようとすればするほどに膨らんでいき、行き場のない愛に苦しめられた。
そしてその頃から、カリオはジルベルトの四肢をマッサージするためと偽って、定期的に届けられる物資の中に香油を加えてもらうようになった。
「ジルベルト様、おやすみなさい。僕は隣の部屋にいますので、何かあれば魔力の波長で僕に伝えてください」
そう言っていつものようにジルベルトの部屋から、隣の従者用の部屋に移ると、香油の瓶を取り出し、自分の後ろの窄みに指を入れた。
カリオにも多少の羞恥心と罪悪感はあるようで、鼓動は早くなっているし、隣の部屋をチラチラと気にする様子も見られたが、自分の指を出し入れする感触にどんどん気持ちが昂っていくと、小さく声が漏れてしまうようになった。
「あ……あ……ジルベルトさま……あ、あ……あ……」
他に話し相手もおらず、会話という会話をするのは物資を届けに来る執事との軽い報告程度のやり取りと、魔物の死骸を商人ギルドに渡す時の事務的なやり取りだけだった。
まだ世間では遊びたい盛りの年齢で、この屋敷からほとんど出ることのできない彼が、このように発散することは致し方ないことなのかもしれない。
もうカリオがジルベルトの世話を始めてもう5年が経とうとしている。王家からのまだか? という催促が無いことはいいのだが、解呪が上手くいかないことも、彼を苦しめることになった。
「ジルベルト様、なかなか解呪が上手くいかなくてごめんなさい。
決して手を抜いているわけではないのです。かならず解いてみせますので、今しばし僕に時間をください」
最近は少し解呪に手応えを感じていたため、カリオは上手くいくことを疑ってはいなかった。
そして、眠りについているジルベルトもまた、ずっと尽くしてくれるカリオのことを信じているようだった。
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