【完結】王子様の身代わりになった僕は最恐と恐れられる皇帝を肉球で癒す

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6.打ち明けるとき(グレオン視点)

46.※

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「アル……抱きたい」
「はい」

 俺はまだ凍えそうに冷えた体のまま、アルが寝巻きを脱いでいく姿を見ていた。
 抱きたいと言ったのは俺だが、アルが断らないことは分かっていたが、アルが自ら脱ぐことは想像していなかった。
 怯えながら、ぎゅっと目を瞑って耐えるのかと思っていた。

「俺の名を呼べ」
「はい、グレオン様」
 初めてアルが俺の名を呼んだ。トクンッと心臓が大きく鼓動し、冷え切った体に血が巡り始める。アルの大きな瞳は俺から逸らされることなくじっと見つめたままだ。

 いいのか?
 俺が怖いんだろ?
 これでも俺を受け入れるか?
 俺はアルが急所だと言った耳の付け根を指先で擽った。

「あっ……やっ……」
 アルは急所には触れられたくなかったのか、体を捩って逃げようとした。

「俺から逃げるな」
 嫌だと言ったらやめてやってもいいが、俺から逃げるのは許さない。
 だが──

「アル、優しくする」
「あっ……」
 初日は可愛い反応など見せてくれなかったのに、胸に触れるとアルからは甘い吐息が漏れた。感じてくれているのか?

「気持ちいいか?」
「んっ、気持ちいいです」
「素直だな」
 胸も腹も、アルの肌は温かい。吐息も温かくて甘い。
 俺の冷え切った心をそっと包んでくれるようだ。アルの温もりが心地いい。

 アルの可愛らしいところを手でそっと包み込んで扱いてやると、すぐに先走りがとろとろと溢れ出した。
 本当に可愛いな。

「ダメ……出ちゃう……ンンッ!」
 アルから白濁したものが飛び出ていくと、そろそろかと後ろに手を伸ばす。
 だが、今日はそんなつもりはなかったから中を洗っていない。オイルを注ぎ込んで流してもいいが、アルは嫌がるだろうか?

「お風呂で洗いました」
 なぜ、と疑問は湧いたが、それ以上にアルが準備していたことが嬉しかった。
 だから寝巻きを躊躇いなく脱いだのか。
 まさかいつも、いつ抱かれてもいいように洗っていたのか?

 アルのことがますます愛しくなった俺は、アルを引き寄せて抱きしめた。
 柔らかく温かい肌が密着する。力を込めたらアルが苦しそうに呻き声をあげて、慌てて力を緩めた。

 後ろに指を出し入れする度に、アルは恥じらいを見せる。それが堪らなく可愛い。 
 痛さや苦しみを感じてほしくなくて、念入りに解していく。

「アルの中は温かいな。本当にいいのか?」
「はい」
 俺は少し緊張していた。アルと深く繋がりたいが、それは俺の意思であってアルの意思ではない。いいと言ったが、断れないだけかもしれない。だがもう俺は止まれなかった。

 ゆっくりとアルを気遣いながら奥へと己を進めていく。初めて抱いた時もそうだったが、アルの中は俺に勝手に絡みついてくるんだ。

「アル、俺を救ってくれ」
「はい」

「アルの中は温かくて気持ちいい。動く必要がない。ずっとこうしていたい」
 雨に濡れ、冷たい石に叩きつけられ、夢の中で温度を失った俺の体がゆっくりと熱を取り戻していく。
 痛みも苦しみも悔しさまでもが癒えていく。抱いているのは俺なのに、まるでアルに抱きしめられているようだ。
 いや、それどころか体の中に蓄積された闇の魔力まで消えていくのを感じた。

「何かしたか?」
「何もしていません。ごめんなさい。どうやって動けばいいのか分かりませんでした」
 何もしていない?
 これが父が信じられず恨んだ光魔法の効果だというのか?
 父が光魔法を恨んだ気持ちも分かる。俺もアルに出会わなければ、光魔法など信じていなかった。エルヴァニアの王子を愛した昔の皇帝のことも、ただの惚気だと嘲笑っただろう。

 以前はぐしぐしと泣いていたアルだったが、ゆっくり動くと涙ではなく甘い吐息を溢し始めた。
 なんだ、優しくすればアルも気持ちよくなれるんじゃないか。

「んっ……ダメです、また出ちゃう……」
「いいぞ、好きなだけ出せ」

 アルが白濁を吐き出すのと同時に、俺もアルの中で果てた。
 まだ繋がっていたい、まだ終わりたくはない。闇の魔力が消え、体はいつになく軽く温かい。続けようと思えばいくらでも続けられるが、アルはきっと耐えられないだろう。

 ゆっくりと抜け出すが、アルはまだ動かない。可愛い耳だけがピクピクと動いているが、ぎゅっと目を閉じたまま、ふるふると震えている。

 風呂からタオルを取ってきてアルを拭き、脱いだ寝巻きを引き寄せて着せているとアルが口を開いた。

「グレオン様……」
「どうした?」
「終わったのですか?」
「ああ、終わった。アル……俺の話を聞いてくれるか?」
「はい」

 まさか終わったことにも気づいていなかったとは……

 
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