俺たちの××

怜悧(サトシ)

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三学期編

パレード →side Y

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緩慢な動作でトイレから出てきた東流を横目でみながら、額に脂汗を浮かべる表情が扇情的に見える。
俺だってこの場で犯したいのを我慢してるんだから、東流にも少し我慢してもらわないと、だ。

つらいのか、東流モジモジして動く度に鼻を鳴らすのが、すごく可愛くて抱きしめたくなる。

「……トール、大丈夫?」

顔を覗きこむと必死な顔で、小さく首を横に振る。
珍しく弱気な顔が夕日に照り映えて、真っ赤でいやらしく見える。
「…………ヤス、いまなら、ココでヤられてもいいくらい切羽つまってる」
渾身の誘い文句だが、もう少し眺めていたいので、東流の言葉を却下する。なんとも言えない、打ちひしがれた顔つきが可愛い。
お尻に入れた飴は、少し媚薬効果のある薬入りだから、そろそろ溶けだして、たまらなくなってきているのだろう。

「トール、つらいなら、そこのベンチ座ろうか?」

まだ、パレードが始まるまで30分ある。
トールは頷いて、ベンチにゆっくり座る。
唇が震えてきていて、甘い吐息をこらえているのが丸わかりだ。
「ダメだよ、そんな顔しても。パレード一緒に見ようって約束したでしょ。そんなにしたいの?」
諭すように囁くと、それだけで首筋を紅潮させる。
「…………破裂しそ……なんだ」
「なにが?」
意地悪く聞き返すと、俯いて人目を気にしながら、
「……ちんこ……が……」
小さい声でつぶやくのが、たまらない。
因果な性癖だよな。俺も。

「もう少ししたら、パレード始まるから。終わったら、近くのホテルに行こう」

優しく頭を撫でるとキュッと唇を噛み締めて頷く。
呼吸も荒くなってきてるし、そろそろ、目も虚ろになってきている。
俺は、腕を引いて立ち上がると、開始を告げる花火を見上げて振り返る。

「トール、楽しもう。とても、綺麗なイベントだからね」
ギュッと汗ばんだ手で握り返し、空を見上げて恍惚の表情を浮かべる東流の体に寄りかかった。

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