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第36話→sideR
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なんだか夢の続きのような言葉を聞いて、俺は現金にも俺は舞い上がっていた。
ハルカのことだから、腹にいちもつもにもつも抱え込んでいるのは分かっていた。気分屋で今の言葉だって、翌日には有効かどうかわからない。
昨晩あれだけ手酷くしたことには、ぶつぶつ文句はいっていたが、俺の返した言葉にひどく満足した顔をしている。
実際のとこ、ハルカのキモチが俺にあるのかといったら、ソレはどうかわからない。なんの気まぐれか分からないが、恋人にしてくれるって言ってんだよな。
何でこんなうまい話になってるのかも、実際よく分かってない。
今日は休みなので朝飯をつくりながら、俺は気持ちが地につかないのでいっぱいだった。
結局のところ、ハルカを助け出したのだって、俺がハルカが欲しくて仕方がなかっただけなのかもしれない。
「朝飯か?なんだ、今日は、仕事じゃねーのか?」
起きてきたのか、ハルカはダイニングの椅子に座ってキッチンに立つ俺を眺める。
「今日は金曜だし、昨日の今日で怪我するかもしれねーから休みはとっておいた」
「ふうん。…………用意周到だな。相変わらず」
目の前に冷えた麦茶を出してやり、首筋に残る痛々しいうっ血に流石に、俺は罪悪感をもよおして視線を逸らす。
自分のやったこととはいえ、直視できない。
「随分動いてなかったからなあ。筋肉が落ちちまった。なー、ダンベルとかねーの?」
「リビングに水ダンベルならある。でも、まだ、無理すんなよ」
「大丈夫、俺は無理するタマじゃねーよ。…………後で真壁とかに、礼しにいくなら俺もいくぜ。昨日は憎まれ口しか言えなかったし……」
五十嵐さんの店に、世話になったヤツらを誘おうとは思っていたが、話を先にふられて俺は意外に思う。
「ハルカはさ、あの…………松川さんとこにいたんだよな」
「ああ。偶然街で会って仕事くれたからな。ま、結局のとこ利用されちまったけどな。……俺は、頭わりーからさ」
テーブルに作った味噌汁とごはんと、焼き魚の定番メニューを並べてハルカを眺める。
昨日のような険のある態度はさっぱりきえている。
俺が好きだと告白したからか?
ガラリと変わった態度が、俺にはよくわからない。
「内臓とられて、身体いじられたけど生きてるだけ良かったかもな。別に殺されてもいいやって気になってたけどさ。…………でもよ、オマエには、俺は命張る価値あるんだろ?」
目を伏せてハルカは静かに俺に問いかける。
問われなくとも、俺は心からそう思っている。
深く頷くと、ハルカは俺に手を伸ばす。
「オマエに縁を切られても、まっあく構わないと出ていったのにな」
俺に寄りかかることをよしとしなかったのは、ハルカのプライドだ。
「縁を切るとか、そんなの……脅しだ」
「どっかで、それも分かってたかもな」
俺の首筋に手を回すと軽く締め上げて、ハルカは笑う。
すっと目が細められて、ハルカらしい凶暴な光がやどる。
「こころのどっかで、ライは俺を追いかけてくると思ってた」
生殺与奪も全てを握ってるのだといわんばかりの表情に、俺はキモチの全部もっていかれた。
ハルカのことだから、腹にいちもつもにもつも抱え込んでいるのは分かっていた。気分屋で今の言葉だって、翌日には有効かどうかわからない。
昨晩あれだけ手酷くしたことには、ぶつぶつ文句はいっていたが、俺の返した言葉にひどく満足した顔をしている。
実際のとこ、ハルカのキモチが俺にあるのかといったら、ソレはどうかわからない。なんの気まぐれか分からないが、恋人にしてくれるって言ってんだよな。
何でこんなうまい話になってるのかも、実際よく分かってない。
今日は休みなので朝飯をつくりながら、俺は気持ちが地につかないのでいっぱいだった。
結局のところ、ハルカを助け出したのだって、俺がハルカが欲しくて仕方がなかっただけなのかもしれない。
「朝飯か?なんだ、今日は、仕事じゃねーのか?」
起きてきたのか、ハルカはダイニングの椅子に座ってキッチンに立つ俺を眺める。
「今日は金曜だし、昨日の今日で怪我するかもしれねーから休みはとっておいた」
「ふうん。…………用意周到だな。相変わらず」
目の前に冷えた麦茶を出してやり、首筋に残る痛々しいうっ血に流石に、俺は罪悪感をもよおして視線を逸らす。
自分のやったこととはいえ、直視できない。
「随分動いてなかったからなあ。筋肉が落ちちまった。なー、ダンベルとかねーの?」
「リビングに水ダンベルならある。でも、まだ、無理すんなよ」
「大丈夫、俺は無理するタマじゃねーよ。…………後で真壁とかに、礼しにいくなら俺もいくぜ。昨日は憎まれ口しか言えなかったし……」
五十嵐さんの店に、世話になったヤツらを誘おうとは思っていたが、話を先にふられて俺は意外に思う。
「ハルカはさ、あの…………松川さんとこにいたんだよな」
「ああ。偶然街で会って仕事くれたからな。ま、結局のとこ利用されちまったけどな。……俺は、頭わりーからさ」
テーブルに作った味噌汁とごはんと、焼き魚の定番メニューを並べてハルカを眺める。
昨日のような険のある態度はさっぱりきえている。
俺が好きだと告白したからか?
ガラリと変わった態度が、俺にはよくわからない。
「内臓とられて、身体いじられたけど生きてるだけ良かったかもな。別に殺されてもいいやって気になってたけどさ。…………でもよ、オマエには、俺は命張る価値あるんだろ?」
目を伏せてハルカは静かに俺に問いかける。
問われなくとも、俺は心からそう思っている。
深く頷くと、ハルカは俺に手を伸ばす。
「オマエに縁を切られても、まっあく構わないと出ていったのにな」
俺に寄りかかることをよしとしなかったのは、ハルカのプライドだ。
「縁を切るとか、そんなの……脅しだ」
「どっかで、それも分かってたかもな」
俺の首筋に手を回すと軽く締め上げて、ハルカは笑う。
すっと目が細められて、ハルカらしい凶暴な光がやどる。
「こころのどっかで、ライは俺を追いかけてくると思ってた」
生殺与奪も全てを握ってるのだといわんばかりの表情に、俺はキモチの全部もっていかれた。
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