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第56話→sideR
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目を覚ますと隣で寝ていた筈のハルカの姿がなかった。
ベッドから起きて周りを見回すが、気配はない。
机の上に財布が投げ出されているのをみて、俺は肩を落とした。
分かってはいた。
すぐに逃げ出すだろうなと、心のどこかで知っていた。
それに……ハルカに対する暴力を俺は止められなかった。
スマホを取り出してハルカの靴の裏に仕込んだGPSの軌跡をアプリで辿る。
二度と同じ過ちはしない。
見失わないように手段は全部うってある。
名刺に書いてあった住所は地図アプリに取り込み済である。
根回しと手管は、本来の俺の専売特許だ。
ハルカには使いたくはなかったんだけどな。
ハルカを引き渡された時に、要らないとはいったが店主に渡された譲渡契約書を財布の中にしまう。
何もかも頭のどこかにあったシナリオである。
それでもきっと帰りたくないと言われたら、俺は無理に連れ帰ることは、もうできない。
俺は自分を抑えることはできなかったし、助けてなんて欲しくなかったというハルカの言葉は真実だろう。
だけど、諦められない。
服を即座に着替えて、会社にもう1日休暇が欲しいと連絡を入れる。
助けてやろうとか自由にしてやりたいだなんて、これっぽっちも考えていない。
あるのは、俺のモノにしたいという、独善的な気持ちだけだ。
ある種、狂気だ。
この機会に一生閉じ込めてしまうことができると、俺は歓喜していた。
小倉の狂犬というアダ名をもらってはいたが、それが本性だろう。
主人まで食い殺そうとするくらいの、狂い方だ。
ポケットに使い慣れたバタフライナイフを押し込んで、部屋を出た。
ハルカの為に、俺はこのナイフで何人刺したっけ。
別に前科がつこうと何しようと構わない。
ハルカをどこにもやらない。
頭にあるのはそれだけだった。
ベッドから起きて周りを見回すが、気配はない。
机の上に財布が投げ出されているのをみて、俺は肩を落とした。
分かってはいた。
すぐに逃げ出すだろうなと、心のどこかで知っていた。
それに……ハルカに対する暴力を俺は止められなかった。
スマホを取り出してハルカの靴の裏に仕込んだGPSの軌跡をアプリで辿る。
二度と同じ過ちはしない。
見失わないように手段は全部うってある。
名刺に書いてあった住所は地図アプリに取り込み済である。
根回しと手管は、本来の俺の専売特許だ。
ハルカには使いたくはなかったんだけどな。
ハルカを引き渡された時に、要らないとはいったが店主に渡された譲渡契約書を財布の中にしまう。
何もかも頭のどこかにあったシナリオである。
それでもきっと帰りたくないと言われたら、俺は無理に連れ帰ることは、もうできない。
俺は自分を抑えることはできなかったし、助けてなんて欲しくなかったというハルカの言葉は真実だろう。
だけど、諦められない。
服を即座に着替えて、会社にもう1日休暇が欲しいと連絡を入れる。
助けてやろうとか自由にしてやりたいだなんて、これっぽっちも考えていない。
あるのは、俺のモノにしたいという、独善的な気持ちだけだ。
ある種、狂気だ。
この機会に一生閉じ込めてしまうことができると、俺は歓喜していた。
小倉の狂犬というアダ名をもらってはいたが、それが本性だろう。
主人まで食い殺そうとするくらいの、狂い方だ。
ポケットに使い慣れたバタフライナイフを押し込んで、部屋を出た。
ハルカの為に、俺はこのナイフで何人刺したっけ。
別に前科がつこうと何しようと構わない。
ハルカをどこにもやらない。
頭にあるのはそれだけだった。
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