朝焼けは雨

怜悧(サトシ)

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※第57話→sideH

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エレベーターを降りて大きな扉を開くと、甘ったるい匂いがたちこめていた。
ステージのようになった台の上には、首輪で繋がれた男が尻を掲げて蛸を尻に這わされ声をあげて赦しを乞い続けている。
それをグラスを傾けながら客は眺めている。

なんだ、これは。

ぞくりと嫌な感じがして、俺は水上を振り返った。
「蛸はね、ツボのような狭いとこに入りたがる習性があるんだよ。だから、タコツボ漁とかあるんだよね.....あのこは、何匹まで捕まえられるかな」
静かに言いながら、俺のシャツに手をかける水上の表情に恐怖を覚える。

「そんな顔しないで。ハルカ、君の望みを叶えてあげるからね。.....人間だったことなんて忘れられるくらい、壊してあげるから」
シャツを剥がされて首輪をカチリとはめられる。

確かに、壊してくれと願ったのは俺だ。
だけど.....。
こんな目にあうのはゴメンだ。
逃げないと、ヤベエ。

壊されたいと願ったはずなのに、俺は水上から逃げようと踵をかえそうともがく。
「いまさら、臆したのかな?.....逃げられないよ」

口と鼻をタオルで塞がれると頭が痺れてくる。
身動きとれなくなり、ズボンのバックルを外され下肢を丸出しにされる。
ズルッと力が抜けて床へと崩れ落ちる。

「水上さん、こないだの?」
客の1人に聞かれた水上は、俺を見下ろして軽く頷き、
「僕の専用にしようと思ったのだけど、他の男のおちんちんを咥えたみたいだからね。汚れちゃったし、廃棄する前に遊ぼうかなって思って」
無邪気な顔で言いながら、首輪についた鎖をぐいぐいと牽いてステージまで歩き出す。
四つん這いで歩く度に身体が熱くなり、体の奥からじくじくと疼き出す。

「ラッシュ、きまってきた?」
耳元で囁かれて、身体の芯から熱を帯びて呼吸がせわしなくなってくる。
水上の手下か屈強な男をよぶと、穴のあいた細長い机の上に俺の体を抱き上げさせてうつ伏せに下ろされた。
痺れる両手首を机についた拘束具をとりつけて、脚を大きくひらかされる。
俺も、タコにおかされるのか。
いやだ、いやだ。
あんなでかいタコに犯されるなんて、イヤだ。
頭で考えているのに、晒されたアナルはびくついて中に欲しくてたまらなくなっている。
「いじってもいないのに、いやらしく誘ってるよ。中に欲しいんだろ?ハルカ」
水上は優しく囁きながら、俺のアナルにクリームを塗りたくりはじめる。
それだけで身体は敏感に指の動きを追ってしまう。
周りにいる客の目は、嘲るように俺を眺めている。
「あ、.....あ、ああ.....ああ.....う.....」
指が絶妙に柔らかい肉道を捏ねる度に、俺は体をビクビクと震わせる。クリームが熱くなって、じんじんと内部が腫れるように熱をもつ。
指で擦られる度に身体が跳ね上がる。

「気持ちいいかい?ハルカ」
優しく囁かれて何度も頷いて、ゆらゆら腰を揺らし快感に声をあげる。
「あ、ふ.....ん、ああ、きもち.....いい.....きもち、.....いい...おく、おく...っ、おく.....おひんひん...くらはい....」
開きっぱになった唇から唾液がだらしなく垂れ落ちるが、早く奥まで突っ込まれたい以外何も考えてられなくなる。
「おちんちん、やらしいおまんこにいれられたいの?........大好きだね。でも、僕の以外のおちんちんを食べたなんて、許せないな」
指の動きで前立腺を何度も擦り、俺は身をよじりながら、カライキを繰り返す。
「ゆふひて....あああ...おひんちん、なか、ほ、し...い.....ぐちゃぐちゃ...って」
「ハルカ。すごい、トロトロの顔だね。でも、残念だけど、僕はもう汚い君には入れたくないな。でも、安心していいよ、もっとすごいおちんちんを君にあげるから」
ガラガラと部下が引いてきた檻の中には、ポニーの雄馬が入っていた。
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