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34 ー着物の出番ー
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10月に入った。
すっかり秋である。
「依子さんに相談があるのよ。」
斉藤は例によって、賄いを出しながら、休憩時間に切り出した。
今日は焼きうどんである。
『さくら』に出勤すると、本来のバイト以外で、いろんな出来事が巡り巡ってくる。
基本的に引きこもりで、生活に起伏がない依子にはそれが大変ありがたい。だが、今回の場合はかなり参った。
「今月末にさ、ブダペストのここいらの商工会主催の文化交流パーティーがあるんだけど、俺ももちろん加盟してて、呼ばれてるのね。
それで、文化交流だから、できるだけ様々な国の様々な店舗経営者が、各国の特色を打ち出しながら、参加してほしい、ってわけ。
お料理とか出し物とかもね。
それで、日本料理を提供するんだけども、その一方で、日本代表としてちゃんと正装して自己紹介して店舗のPRもしてくれ、ってのよ。
政府のお偉いさんとか、外交官とかも来賓として集合するらしくて、格好のアピールの場だってわけ。」
「そりゃ喜ばしいことじゃないですか。
斉藤さんは界隈じゃ有名人なんですから、さらに上流階級へ食い込むチャンスでは?」
依子はもぐもぐしながら話を聞く。
「それはいいのよ。俺そういう営業得意だから。
問題は、俺以外に店舗関係者の女性に着物着てもらってぜひ同伴してほしい、てのよ。
いや、関係者っつったって女性スタッフ2人しかいねえし、忙しいから無理よ、て言ったのよ。俺だけでいいなら行きますよ、って。」
依子にも話の要点が見えてきた。
とりあえず無言になってみる。
「でも、そこをなんとか~って拝み倒されちゃってさあ。」
依子さん、頼む!と斉藤は手を合わせて拝んでいる。
「斉藤さんには返せないほどお世話になってますから、もちろんご協力したいですが、私単なるバイトですよ?!」
愛ちゃんはどうなってるんですか、依子は言う。
愛は厨房で、大きくバツを作っている。
「いやいや、バイトったって、もうファミリーだから。
依子さんいないと回らないし。愛ちゃんはぜーったい嫌だ、って言うのよ。
そもそも愛ちゃんの背丈に合う着物が調達できないのよ。
依子さん自分の着物一式持ってるって言ってたよね?
自分で着られるよね?」
勢いからして、もう斉藤の中では、依子が引き受けることが決定らしい。
確かに、愛はガタイが良い。
ハンガリーの地元民に引けを取らないナイスバディだ。着物なら特注しないといけないレベルである。
諦めるしかない。
何より斉藤に日頃の恩返しがしたかった。
「わかりました。。。お引き受けします。ただ、着付けってのは慣れてないと崩れてくるんですよ。
着物に合う髪のセットも。日本人協会とかで手伝ってもらえるか、教えてもらえますかね?」
「ああ、協会にも知り合いいるから、話通しとく。」
「私の使命としては、まず着物のマネキンさんをやる、名刺配りをして店及び日本のアピールをする、これでいいですか?」
「完璧。営業は俺がバリバリやるから、そんなに頑張らなくていいよ。
一応アーティストとして紹介するかもだから、自分の名刺持っといで。」
「その日のケイタリングはどうするんですか?
バイト入らなくて大丈夫ですか?着物では正直なんもできませんよ?」
「そっちに関しては、愛ちゃんに全面的に任せるから。心配しないで。
愛ちゃん自身のシェフとしての宣伝もできるでしょ。」
斉藤は、よし、これでバッチリだ~、と急に呑気にな顔になって厨房に戻って行った。
着物か~崩れないかどうかが問題だ。
あと、パーティーで知らん人にお愛想振り撒く、って。
最も苦手なことなんだが。
まあいいや、数時間我慢すればいいことだ。
そんな感じで今日のバイトも、後半がスタートするのだった。
ーーー
バイトから帰宅して、依子がまずやったのは、持っている着物の確認である。
外国で仕事するわけだから、営業的に役にたつはず、と一式持ってきている。
ただ、今のところ活躍する場がなく、しまいっぱなしだった。
虫食いがきていないか問題だ。
恐る恐る仕舞い込んでいた箱を引っ張り出す。
たとう紙を開ける。
幸い、虫もシミも出ていない。ホッとした。
持ってきているのは、礼装用の訪問着と、カジュアルな小紋だが、今回はパーティーということなので、ちゃんと正装することにする。
重さが手に心地よい訪問着を広げ、風通しをする。
あとは、金糸の入ったお気に入りの名古屋帯、肌襦袢や着付けに必要な紐や下着類、草履、バッグ。
半襟と髪飾りは自分で染めて作ったものを使うことにする。
着物を着るのは好きだが、着るのに必要なこの様々な用具類を見ると、エラい量である。
絹なのでずっしり重さもある。
こう大変じゃやっぱり洋服を選んじゃうよなあ、と依子はため息をつく。
普段、伝統的染色をしているのに、そう思わずにはいられなかった。
最近は体調も安定して、穏やかで平坦に仕事とバイトの生活を送れている。
ただ、もう少し本業の方で稼げるようにならないといけない。
アルバイトがなければ途端に飢え死にする。
今度のパーティーでは、斉藤の言葉に甘えて自分の営業もさせてもらおう。
単発でなく、定期的な収入に繋がる口が一番望ましい。委託販売先や講座の開催。
うーん、“カルチャー教室の出張開催承ります”のシールを名刺に貼っとくか。
良い出会いがありますように、と祈る。
今制作は、着物用の小巾生地の新作と、カットクロスにするつもりの広巾、和紙小物の追加制作を並行している。
いろいろ広げっぱなしの作業机の上を眺める。
そろそろ新しい額絵が描きたいな、とぼんやり思いながら、シャワーへ向かい、明日のバイトに備えるのだった。
すっかり秋である。
「依子さんに相談があるのよ。」
斉藤は例によって、賄いを出しながら、休憩時間に切り出した。
今日は焼きうどんである。
『さくら』に出勤すると、本来のバイト以外で、いろんな出来事が巡り巡ってくる。
基本的に引きこもりで、生活に起伏がない依子にはそれが大変ありがたい。だが、今回の場合はかなり参った。
「今月末にさ、ブダペストのここいらの商工会主催の文化交流パーティーがあるんだけど、俺ももちろん加盟してて、呼ばれてるのね。
それで、文化交流だから、できるだけ様々な国の様々な店舗経営者が、各国の特色を打ち出しながら、参加してほしい、ってわけ。
お料理とか出し物とかもね。
それで、日本料理を提供するんだけども、その一方で、日本代表としてちゃんと正装して自己紹介して店舗のPRもしてくれ、ってのよ。
政府のお偉いさんとか、外交官とかも来賓として集合するらしくて、格好のアピールの場だってわけ。」
「そりゃ喜ばしいことじゃないですか。
斉藤さんは界隈じゃ有名人なんですから、さらに上流階級へ食い込むチャンスでは?」
依子はもぐもぐしながら話を聞く。
「それはいいのよ。俺そういう営業得意だから。
問題は、俺以外に店舗関係者の女性に着物着てもらってぜひ同伴してほしい、てのよ。
いや、関係者っつったって女性スタッフ2人しかいねえし、忙しいから無理よ、て言ったのよ。俺だけでいいなら行きますよ、って。」
依子にも話の要点が見えてきた。
とりあえず無言になってみる。
「でも、そこをなんとか~って拝み倒されちゃってさあ。」
依子さん、頼む!と斉藤は手を合わせて拝んでいる。
「斉藤さんには返せないほどお世話になってますから、もちろんご協力したいですが、私単なるバイトですよ?!」
愛ちゃんはどうなってるんですか、依子は言う。
愛は厨房で、大きくバツを作っている。
「いやいや、バイトったって、もうファミリーだから。
依子さんいないと回らないし。愛ちゃんはぜーったい嫌だ、って言うのよ。
そもそも愛ちゃんの背丈に合う着物が調達できないのよ。
依子さん自分の着物一式持ってるって言ってたよね?
自分で着られるよね?」
勢いからして、もう斉藤の中では、依子が引き受けることが決定らしい。
確かに、愛はガタイが良い。
ハンガリーの地元民に引けを取らないナイスバディだ。着物なら特注しないといけないレベルである。
諦めるしかない。
何より斉藤に日頃の恩返しがしたかった。
「わかりました。。。お引き受けします。ただ、着付けってのは慣れてないと崩れてくるんですよ。
着物に合う髪のセットも。日本人協会とかで手伝ってもらえるか、教えてもらえますかね?」
「ああ、協会にも知り合いいるから、話通しとく。」
「私の使命としては、まず着物のマネキンさんをやる、名刺配りをして店及び日本のアピールをする、これでいいですか?」
「完璧。営業は俺がバリバリやるから、そんなに頑張らなくていいよ。
一応アーティストとして紹介するかもだから、自分の名刺持っといで。」
「その日のケイタリングはどうするんですか?
バイト入らなくて大丈夫ですか?着物では正直なんもできませんよ?」
「そっちに関しては、愛ちゃんに全面的に任せるから。心配しないで。
愛ちゃん自身のシェフとしての宣伝もできるでしょ。」
斉藤は、よし、これでバッチリだ~、と急に呑気にな顔になって厨房に戻って行った。
着物か~崩れないかどうかが問題だ。
あと、パーティーで知らん人にお愛想振り撒く、って。
最も苦手なことなんだが。
まあいいや、数時間我慢すればいいことだ。
そんな感じで今日のバイトも、後半がスタートするのだった。
ーーー
バイトから帰宅して、依子がまずやったのは、持っている着物の確認である。
外国で仕事するわけだから、営業的に役にたつはず、と一式持ってきている。
ただ、今のところ活躍する場がなく、しまいっぱなしだった。
虫食いがきていないか問題だ。
恐る恐る仕舞い込んでいた箱を引っ張り出す。
たとう紙を開ける。
幸い、虫もシミも出ていない。ホッとした。
持ってきているのは、礼装用の訪問着と、カジュアルな小紋だが、今回はパーティーということなので、ちゃんと正装することにする。
重さが手に心地よい訪問着を広げ、風通しをする。
あとは、金糸の入ったお気に入りの名古屋帯、肌襦袢や着付けに必要な紐や下着類、草履、バッグ。
半襟と髪飾りは自分で染めて作ったものを使うことにする。
着物を着るのは好きだが、着るのに必要なこの様々な用具類を見ると、エラい量である。
絹なのでずっしり重さもある。
こう大変じゃやっぱり洋服を選んじゃうよなあ、と依子はため息をつく。
普段、伝統的染色をしているのに、そう思わずにはいられなかった。
最近は体調も安定して、穏やかで平坦に仕事とバイトの生活を送れている。
ただ、もう少し本業の方で稼げるようにならないといけない。
アルバイトがなければ途端に飢え死にする。
今度のパーティーでは、斉藤の言葉に甘えて自分の営業もさせてもらおう。
単発でなく、定期的な収入に繋がる口が一番望ましい。委託販売先や講座の開催。
うーん、“カルチャー教室の出張開催承ります”のシールを名刺に貼っとくか。
良い出会いがありますように、と祈る。
今制作は、着物用の小巾生地の新作と、カットクロスにするつもりの広巾、和紙小物の追加制作を並行している。
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そろそろ新しい額絵が描きたいな、とぼんやり思いながら、シャワーへ向かい、明日のバイトに備えるのだった。
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