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第七話:共犯者たちの最初の計画
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「あなたの手を取ります、ジュリアン殿下。私の剣も、私の命も、あなたに預けます」
私の言葉に、ジュリアンは心からの笑みを浮かべた。
その瞬間、私たちを隔てていた、見えない壁が崩れ去ったのを感じた。
もはや、皇太子と偽りの侍女ではない。
敵国の王子と、亡国の王女でもない。
同じ目的を持ち、同じ敵を見据える、対等な「共犯者」。
その新しい関係性がもたらす、ピリピリとした緊張感と、初めて生まれた確かな信頼感が、部屋の空気を満たしていた。
「その言葉、忘れるなよ、セレスティナ」
ジュリアンはそう言うと、私の手を取って立ち上がらせた。
「まず、お前の身分を変える。いつまでも『ティナ』のままでは、動きにくいだろう」
「身分を……?」
「ああ。これからは、お前を俺の『特任書記官』に任命する。表向きは、古代文献の翻訳と研究が仕事だ。これなら、お前が一日中、俺の書斎にいても誰も怪しまん」
それは、驚くべき提案だった。
侍女という低い身分から、皇太子直属の役人へ。
これなら、行動の自由度も、得られる情報も、比べ物にならないだろう。
「だが、異例の抜擢だ。当然、反発も大きい。特に、宰相オルダスは、必ず探りを入れてくるだろう。……やれるか?」
彼の紫色の瞳が、私の覚悟を問うている。
もう、迷いはなかった。
「お望みのままに。セレスティナ・デ・シルフィードは、あなたのための『ティナ』を、完璧に演じてみせます」
「頼もしいな、俺の書記官殿は」
こうして、私の新しい生活が始まった。
侍女の制服を脱ぎ、動きやすいが質素な書記官の服に身を包む。
周囲の貴族や役人たちは、突然現れた謎の女書記官を、好奇と侮蔑の目で見ていたが、ジュリアンの「俺の命令だ」という一言が、すべての文句を封じ込めた。
私たちは早速、打倒オルダスのための、最初の作戦会議を始めた。
ジュリアンは、書斎の大きな地図を広げ、宮廷内の勢力図を私に説明する。
「これが、今の帝国の力関係だ。赤い印が、宰相オルダス派。帝国の主要貴族の、実に七割が奴の手の内にある」
地図は、おびただしい数の赤い印で埋め尽くされていた。
「青い印が、俺の味方だ。見ての通り、まだほんのわずかしかいない。若手の改革派が中心だが、力はない」
「残りの、印のない者たちは?」
「日和見主義者だ。どちらが勝つか、高みの見物を決め込んでいる連中さ。だが、戦況が傾けば、一気になびいてくるだろう」
状況は、絶望的と言ってよかった。
オルダスの力は、あまりにも強大すぎる。
「オルダスを直接叩くのは、まだ無理だ。まずは、奴の力を少しずつ削いでいく必要がある。一番有効なのは、奴の資金源を断つこと。あるいは、その絶対的な権威を失墜させるような、決定的な証拠を掴むことだ」
ジュリアンの言葉に、私は頷いた。
「殿下。以前、解読した古文書に、気になる記述がありました」
「何だ?」
「古文書によれば、オルダスがシルフィードを滅ぼしたのは、単なる侵略ではなく、国の中心にあった『大樹の祭壇』に眠る力を探すためだったようです。彼の弱点は、その自然の力を支配しようとする傲慢さにあるのかもしれません」
私の言葉に、ジュリアンは「やはりな」と呟いた。
「俺も、同じことを考えていた。奴は、帝都にある自分の屋敷に、シルフィードから略奪した美術品や文献を、大量に保管しているという情報を掴んでいる。まるで、狂った収集家だ」
私たちの視線が、絡み合う。
目的は、定まった。
「最初の作戦は、宰相オルダスの屋敷への潜入。奴がシルフィードから何を奪い、何を企んでいるのか、その証拠を掴む」
ジュリアンが、静かに、しかし力強く言った。
それは、あまりにも危険な任務だった。
オルダスの屋敷は、城塞と言ってもいいほど、厳重な警備が敷かれているはずだ。
「私が行きます」
私は、迷わず名乗り出た。
「シルフィードの品々や、古代の仕掛けについては、この私が見れば、それが何であるか、分かるはずです」
「駄目だ、危険すぎる!」
ジュリアンは、即座に反対した。
「お前を死なせるわけにはいかない!」
「では、殿下が行かれるとでも?皇太子が、宰相の屋敷に忍び込んでいるのが見つかれば、それこそ取り返しのつかないことになります。私なら、ただの書記官。万が一のことがあっても、殿下に累は及びません」
私たちは、しばらくの間、睨み合った。
しかし、やがて、ジュリアンの方が、深いため息と共にかぶりを振った。
「……分かった。だが、条件がある。決して、一人では行かせん。俺が、万全の準備と支援をする。無茶だけは、絶対に許さん」
「はい。……ありがとうございます」
こうして、私たちの最初の共同作戦が、動き出した。
◇
その頃、レオンハルトは、宰相オルダスの壮麗な執務室で、初めてその男と対面していた。
オルダスは、祖父のように柔和な笑みを浮かべ、レオンハルトの境遇に深く同情してみせた。
「……そうか。君は、姫君のことを、それほどまでに」
「はっ。俺は、姫に生涯を捧げると誓った騎士。なのに、俺は……!」
「皇太子殿下は、聡明な方だ。だが、若さゆえの過ちもある」
オルダスは、巧みな言葉で、レオンハルトの心を操っていく。
「殿下は、姫君の持つ、その類稀なる力を、帝国の改革に利用しようとしておられるに過ぎん。姫君は、その優しさゆえに、殿下に従っておられるが、その瞳から、真の光は失われてしまった。……私は、それが不憫でならないのだ」
その言葉は、レオンハルトが聞きたかった、まさにその言葉だった。
そうだ、姫は、利用されているだけなのだ。
「我々で、姫君を救い出そうではないか、レオンハルト殿。そして、シルフィード王家を、この帝国に再興させるのだ。その暁には、姫君は真の女王となり、君は、その隣で姫君を守る、ただ一人の騎士となるだろう」
偽りの大義と、甘い蜜。
完全に心を奪われたレオンハルトは、深く頭を下げた。
「閣下……!このレオンハルト、身命を賭して、お仕えいたします!」
「うむ、頼もしいな」
満足げに頷いたオルダスは、レオンハルトに、最初の「仕事」を与えた。
「皇太子は、近々、この私の屋敷に、姫君の知識を利用して、探りを入れてくるだろう。君には、その動きを監視し、逐一、私に報告してもらいたい。すべては、姫君をお守りするためだ」
「……かしこまりました!」
セレスティナのためになる。
そう信じ込んだレオンハルトは、力強く答えた。
自分が、最も警戒すべき相手の、忠実な犬になったことにも気づかずに。
◇
数日後。作戦決行の夜。
ジュリアンの書斎で、私は潜入の準備を整えていた。
身体にぴったりと合った、夜の闇に溶け込むための、黒い服。
腰には、ジュリアンが用意してくれた、護身用の小さな短剣。
「いいか、セレスティナ」
ジュリアンは、私の肩を掴み、真剣な目で見つめてきた。
「決して、無茶はするな。少しでも危険を感じたら、すぐに引き返せ。お前の身に何かあれば、俺の命も半分は消えるんだからな」
冗談めかした口調の中に、本気の心配が滲んでいる。
その温かさに、私の胸の奥が、じんわりと熱くなった。
「分かっています。私たちの戦いは、始まったばかりなのですから」
私は、強い決意を瞳に宿し、彼に頷き返した。
もう、私は一人ではない。
隣には、共に戦うと誓った、共犯者がいる。
「行ってまいります」
「……ああ。待っている」
短い言葉を交わし、私は窓から、闇の中へと身を躍らせた。
宰相オルダスの屋敷が、巨大な獣のように、黒々と口を開けて私を待っている。
恐怖は、ない。
あるのは、これから始まる戦いへの、静かな高揚感だけだった。
私の言葉に、ジュリアンは心からの笑みを浮かべた。
その瞬間、私たちを隔てていた、見えない壁が崩れ去ったのを感じた。
もはや、皇太子と偽りの侍女ではない。
敵国の王子と、亡国の王女でもない。
同じ目的を持ち、同じ敵を見据える、対等な「共犯者」。
その新しい関係性がもたらす、ピリピリとした緊張感と、初めて生まれた確かな信頼感が、部屋の空気を満たしていた。
「その言葉、忘れるなよ、セレスティナ」
ジュリアンはそう言うと、私の手を取って立ち上がらせた。
「まず、お前の身分を変える。いつまでも『ティナ』のままでは、動きにくいだろう」
「身分を……?」
「ああ。これからは、お前を俺の『特任書記官』に任命する。表向きは、古代文献の翻訳と研究が仕事だ。これなら、お前が一日中、俺の書斎にいても誰も怪しまん」
それは、驚くべき提案だった。
侍女という低い身分から、皇太子直属の役人へ。
これなら、行動の自由度も、得られる情報も、比べ物にならないだろう。
「だが、異例の抜擢だ。当然、反発も大きい。特に、宰相オルダスは、必ず探りを入れてくるだろう。……やれるか?」
彼の紫色の瞳が、私の覚悟を問うている。
もう、迷いはなかった。
「お望みのままに。セレスティナ・デ・シルフィードは、あなたのための『ティナ』を、完璧に演じてみせます」
「頼もしいな、俺の書記官殿は」
こうして、私の新しい生活が始まった。
侍女の制服を脱ぎ、動きやすいが質素な書記官の服に身を包む。
周囲の貴族や役人たちは、突然現れた謎の女書記官を、好奇と侮蔑の目で見ていたが、ジュリアンの「俺の命令だ」という一言が、すべての文句を封じ込めた。
私たちは早速、打倒オルダスのための、最初の作戦会議を始めた。
ジュリアンは、書斎の大きな地図を広げ、宮廷内の勢力図を私に説明する。
「これが、今の帝国の力関係だ。赤い印が、宰相オルダス派。帝国の主要貴族の、実に七割が奴の手の内にある」
地図は、おびただしい数の赤い印で埋め尽くされていた。
「青い印が、俺の味方だ。見ての通り、まだほんのわずかしかいない。若手の改革派が中心だが、力はない」
「残りの、印のない者たちは?」
「日和見主義者だ。どちらが勝つか、高みの見物を決め込んでいる連中さ。だが、戦況が傾けば、一気になびいてくるだろう」
状況は、絶望的と言ってよかった。
オルダスの力は、あまりにも強大すぎる。
「オルダスを直接叩くのは、まだ無理だ。まずは、奴の力を少しずつ削いでいく必要がある。一番有効なのは、奴の資金源を断つこと。あるいは、その絶対的な権威を失墜させるような、決定的な証拠を掴むことだ」
ジュリアンの言葉に、私は頷いた。
「殿下。以前、解読した古文書に、気になる記述がありました」
「何だ?」
「古文書によれば、オルダスがシルフィードを滅ぼしたのは、単なる侵略ではなく、国の中心にあった『大樹の祭壇』に眠る力を探すためだったようです。彼の弱点は、その自然の力を支配しようとする傲慢さにあるのかもしれません」
私の言葉に、ジュリアンは「やはりな」と呟いた。
「俺も、同じことを考えていた。奴は、帝都にある自分の屋敷に、シルフィードから略奪した美術品や文献を、大量に保管しているという情報を掴んでいる。まるで、狂った収集家だ」
私たちの視線が、絡み合う。
目的は、定まった。
「最初の作戦は、宰相オルダスの屋敷への潜入。奴がシルフィードから何を奪い、何を企んでいるのか、その証拠を掴む」
ジュリアンが、静かに、しかし力強く言った。
それは、あまりにも危険な任務だった。
オルダスの屋敷は、城塞と言ってもいいほど、厳重な警備が敷かれているはずだ。
「私が行きます」
私は、迷わず名乗り出た。
「シルフィードの品々や、古代の仕掛けについては、この私が見れば、それが何であるか、分かるはずです」
「駄目だ、危険すぎる!」
ジュリアンは、即座に反対した。
「お前を死なせるわけにはいかない!」
「では、殿下が行かれるとでも?皇太子が、宰相の屋敷に忍び込んでいるのが見つかれば、それこそ取り返しのつかないことになります。私なら、ただの書記官。万が一のことがあっても、殿下に累は及びません」
私たちは、しばらくの間、睨み合った。
しかし、やがて、ジュリアンの方が、深いため息と共にかぶりを振った。
「……分かった。だが、条件がある。決して、一人では行かせん。俺が、万全の準備と支援をする。無茶だけは、絶対に許さん」
「はい。……ありがとうございます」
こうして、私たちの最初の共同作戦が、動き出した。
◇
その頃、レオンハルトは、宰相オルダスの壮麗な執務室で、初めてその男と対面していた。
オルダスは、祖父のように柔和な笑みを浮かべ、レオンハルトの境遇に深く同情してみせた。
「……そうか。君は、姫君のことを、それほどまでに」
「はっ。俺は、姫に生涯を捧げると誓った騎士。なのに、俺は……!」
「皇太子殿下は、聡明な方だ。だが、若さゆえの過ちもある」
オルダスは、巧みな言葉で、レオンハルトの心を操っていく。
「殿下は、姫君の持つ、その類稀なる力を、帝国の改革に利用しようとしておられるに過ぎん。姫君は、その優しさゆえに、殿下に従っておられるが、その瞳から、真の光は失われてしまった。……私は、それが不憫でならないのだ」
その言葉は、レオンハルトが聞きたかった、まさにその言葉だった。
そうだ、姫は、利用されているだけなのだ。
「我々で、姫君を救い出そうではないか、レオンハルト殿。そして、シルフィード王家を、この帝国に再興させるのだ。その暁には、姫君は真の女王となり、君は、その隣で姫君を守る、ただ一人の騎士となるだろう」
偽りの大義と、甘い蜜。
完全に心を奪われたレオンハルトは、深く頭を下げた。
「閣下……!このレオンハルト、身命を賭して、お仕えいたします!」
「うむ、頼もしいな」
満足げに頷いたオルダスは、レオンハルトに、最初の「仕事」を与えた。
「皇太子は、近々、この私の屋敷に、姫君の知識を利用して、探りを入れてくるだろう。君には、その動きを監視し、逐一、私に報告してもらいたい。すべては、姫君をお守りするためだ」
「……かしこまりました!」
セレスティナのためになる。
そう信じ込んだレオンハルトは、力強く答えた。
自分が、最も警戒すべき相手の、忠実な犬になったことにも気づかずに。
◇
数日後。作戦決行の夜。
ジュリアンの書斎で、私は潜入の準備を整えていた。
身体にぴったりと合った、夜の闇に溶け込むための、黒い服。
腰には、ジュリアンが用意してくれた、護身用の小さな短剣。
「いいか、セレスティナ」
ジュリアンは、私の肩を掴み、真剣な目で見つめてきた。
「決して、無茶はするな。少しでも危険を感じたら、すぐに引き返せ。お前の身に何かあれば、俺の命も半分は消えるんだからな」
冗談めかした口調の中に、本気の心配が滲んでいる。
その温かさに、私の胸の奥が、じんわりと熱くなった。
「分かっています。私たちの戦いは、始まったばかりなのですから」
私は、強い決意を瞳に宿し、彼に頷き返した。
もう、私は一人ではない。
隣には、共に戦うと誓った、共犯者がいる。
「行ってまいります」
「……ああ。待っている」
短い言葉を交わし、私は窓から、闇の中へと身を躍らせた。
宰相オルダスの屋敷が、巨大な獣のように、黒々と口を開けて私を待っている。
恐怖は、ない。
あるのは、これから始まる戦いへの、静かな高揚感だけだった。
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