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🌸第3話🌸
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「アリア、顔真っ赤だよ。 さっきとは反対だね」
……。
「……ノアも、真っ赤だよ」
「えっ! うそっ?」
勢いよく立ち上がって顔を抑えたノア。どんなにかっこつけてもやっぱりこういう所が可愛いんだよな、と数秒前までの私を棚に上げてそんな風に思った。ノアの慌てぶりに私自身も冷静になってその場で立ち上がる。服に着いた埃を払ってからノアに向きなおる。
「でも、ノアかっこよかったよ。 かばってくれてありがとうね」
「……別に、大したことじゃないし」
ぷいっ、とそっぽ向くノアだが、耳が赤く染まっていることに気が付いていないらしい。ふふっ、と笑みがもれそうになるけど、ここで笑ってるのがバレたらまた面倒なことになってしまいそうだったので軽く咳払いをしてごまかす。
「じゃあ、気を取り直して朝ごはん食べよっか。」
今度は気を付けながら階段を下りて、キッチンへとたどり着く。ここでいつもは私がご飯を作るのだけど、どういうわけか既に朝ごはんの準備がある程度できていた。
「これ、ノアが作ってくれたの?」
「そうだよ、だからあったかい内に一緒に食べたかったのにアリアは僕を道連れに二度寝しちゃうし。もう冷めちゃったじゃん」
「そうだったんだ、ごめんね。温めなおすからテーブルについて待っててね」
トーストに、スクランブルエッグとハム、それからスープまで。ちょっと焦げが目立つ部分もあるけれど、あの子が作ってくれたと思うと愛おしさがこみあげてくる。 これらのお皿に向かって一つ手を振って、炎の精霊から力を借りて料理を温めなおす。うん、完璧。次第にスープからは湯気が上がってきて、おいしそうなにおいがキッチンに充満する。早く食べたいな。逸る気持ちを抑えて、これまた手を振ってお皿をテーブルまで一気に運んでしまう。ちなみにこの物を動かす魔法は風の精霊の力のものだ。
「準備できたから、食べよっか」
「うん。」
二人で手を合わせて、いただきますの音頭にまずはトーストにかじりついた。
……。
「……ノアも、真っ赤だよ」
「えっ! うそっ?」
勢いよく立ち上がって顔を抑えたノア。どんなにかっこつけてもやっぱりこういう所が可愛いんだよな、と数秒前までの私を棚に上げてそんな風に思った。ノアの慌てぶりに私自身も冷静になってその場で立ち上がる。服に着いた埃を払ってからノアに向きなおる。
「でも、ノアかっこよかったよ。 かばってくれてありがとうね」
「……別に、大したことじゃないし」
ぷいっ、とそっぽ向くノアだが、耳が赤く染まっていることに気が付いていないらしい。ふふっ、と笑みがもれそうになるけど、ここで笑ってるのがバレたらまた面倒なことになってしまいそうだったので軽く咳払いをしてごまかす。
「じゃあ、気を取り直して朝ごはん食べよっか。」
今度は気を付けながら階段を下りて、キッチンへとたどり着く。ここでいつもは私がご飯を作るのだけど、どういうわけか既に朝ごはんの準備がある程度できていた。
「これ、ノアが作ってくれたの?」
「そうだよ、だからあったかい内に一緒に食べたかったのにアリアは僕を道連れに二度寝しちゃうし。もう冷めちゃったじゃん」
「そうだったんだ、ごめんね。温めなおすからテーブルについて待っててね」
トーストに、スクランブルエッグとハム、それからスープまで。ちょっと焦げが目立つ部分もあるけれど、あの子が作ってくれたと思うと愛おしさがこみあげてくる。 これらのお皿に向かって一つ手を振って、炎の精霊から力を借りて料理を温めなおす。うん、完璧。次第にスープからは湯気が上がってきて、おいしそうなにおいがキッチンに充満する。早く食べたいな。逸る気持ちを抑えて、これまた手を振ってお皿をテーブルまで一気に運んでしまう。ちなみにこの物を動かす魔法は風の精霊の力のものだ。
「準備できたから、食べよっか」
「うん。」
二人で手を合わせて、いただきますの音頭にまずはトーストにかじりついた。
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