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🌸第2話🌸
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ピピピピっ ピピピピっ
「ん~~!」
薄いカーテン越しに降り注ぐ日差しは、容赦なく寝起きの私を起こしにかかる。このまま目覚ましを無視してもうひと眠り、三度寝に突入しようかとも思ったけど、腕の中でもごもごと動く存在を思い出して渋々目を開けて、目覚ましを止めるためにベッド脇の机に向かって手を振って目覚ましを停止させる。そうしているうちにだんだんと覚醒してくる頭で、さっきの出来事を思い出していた。そうだった、ノアをベッドに引き込んだんだった。眠りにつく寸前にノアを抱き枕代わりにしたのは何となく覚えている。苦しくなかったかな。
「ノア~、起きて。 今日は買い出しついてきてくれるんでしょう?」
「ん~、もうちょっと、」
「あはっ、さっきと反対じゃんか。 もう、仕方ないなあ」
さっきとは真逆で、一向に置き出してこないノアにとっておきの言葉を投げかける。
「早く起きないと、お姉ちゃんがキス、しちゃうよぉ?」
「……!?」
がばっ!!!
顔を真っ赤にして勢いよく起き上がるノアが面白くって、笑いがこみあげてくる。これだからノアをからかうのはやめられないのだ。フリーズしていたノアが、はっとしてこちらを見て真っ赤な顔のままこちらを睨みつけてくる。かっわいい、ノアの方が小さいから上目遣いになっちゃってるの気づいてないのかな。
「アリア!! からかうなよ!」
「ふふっ、ごめんってば。許して? ノアちゃん」
「ちゃん付けすんな!」
やっぱりかわいい。だけどこれ以上からかったら本格的に拗ねてしまいそうなので今日はここまでにしておく。だってこの後は街の買い出しに着いてきてもらわないとだから。
「さて、ノア。 朝食は何がいい? お詫びにお姉さんが何でも作ってあげよう」
「なあノアさあ、自分の事「お姉さん」とか「お姉ちゃん」っていうのやめろよ。」
「お姉さんであることに間違いはないからね。だから、何回も言ってるけどノアもお姉さんって呼んでよね。それかお姉ちゃん、でもいいんだよ?」
「やだよ。」
部屋から出て、一階のキッチンを目指しながら話していると、やっぱりこの子は子供扱いはやめてもらいたいみたいだ。私から見たらまだまだ子供なのにね。それよりも、質問に答えてもらってないことに気づいた。階段を下りながら後ろからついてくるノアを振り返ろうとした。
「それよりも、朝ごはんどうするって聞いて、 きゃっ!!」
「アリアっ!」
後ろを向いて足を踏み出したとき、思っていたよりも大きく足を出してしまったみたいですぐさまに浮遊感に襲われる。ぶつかるっ、と思って反射的に目をつぶり衝撃に備える。
どさっ
確かに地面に落ちた衝撃はあったものの、想像していた痛みは一向にやってこないことに気づく。どうなったのか、確認するために目を開くと鼻が触れ合いそうな距離にまで近づいたノアの顔がそこに合った。
「大丈夫か? アリア?」
「っ!?」
どうやらノアがとっさにかばってくれたようだった。感謝の言葉を伝えなきゃと思うのに、急な至近距離での接触に言葉が出てこない。そんな私の様子を見てノアはふっと笑みを浮かべた。
「アリア、顔真っ赤だよ。 さっきとは反対だね」
「ん~~!」
薄いカーテン越しに降り注ぐ日差しは、容赦なく寝起きの私を起こしにかかる。このまま目覚ましを無視してもうひと眠り、三度寝に突入しようかとも思ったけど、腕の中でもごもごと動く存在を思い出して渋々目を開けて、目覚ましを止めるためにベッド脇の机に向かって手を振って目覚ましを停止させる。そうしているうちにだんだんと覚醒してくる頭で、さっきの出来事を思い出していた。そうだった、ノアをベッドに引き込んだんだった。眠りにつく寸前にノアを抱き枕代わりにしたのは何となく覚えている。苦しくなかったかな。
「ノア~、起きて。 今日は買い出しついてきてくれるんでしょう?」
「ん~、もうちょっと、」
「あはっ、さっきと反対じゃんか。 もう、仕方ないなあ」
さっきとは真逆で、一向に置き出してこないノアにとっておきの言葉を投げかける。
「早く起きないと、お姉ちゃんがキス、しちゃうよぉ?」
「……!?」
がばっ!!!
顔を真っ赤にして勢いよく起き上がるノアが面白くって、笑いがこみあげてくる。これだからノアをからかうのはやめられないのだ。フリーズしていたノアが、はっとしてこちらを見て真っ赤な顔のままこちらを睨みつけてくる。かっわいい、ノアの方が小さいから上目遣いになっちゃってるの気づいてないのかな。
「アリア!! からかうなよ!」
「ふふっ、ごめんってば。許して? ノアちゃん」
「ちゃん付けすんな!」
やっぱりかわいい。だけどこれ以上からかったら本格的に拗ねてしまいそうなので今日はここまでにしておく。だってこの後は街の買い出しに着いてきてもらわないとだから。
「さて、ノア。 朝食は何がいい? お詫びにお姉さんが何でも作ってあげよう」
「なあノアさあ、自分の事「お姉さん」とか「お姉ちゃん」っていうのやめろよ。」
「お姉さんであることに間違いはないからね。だから、何回も言ってるけどノアもお姉さんって呼んでよね。それかお姉ちゃん、でもいいんだよ?」
「やだよ。」
部屋から出て、一階のキッチンを目指しながら話していると、やっぱりこの子は子供扱いはやめてもらいたいみたいだ。私から見たらまだまだ子供なのにね。それよりも、質問に答えてもらってないことに気づいた。階段を下りながら後ろからついてくるノアを振り返ろうとした。
「それよりも、朝ごはんどうするって聞いて、 きゃっ!!」
「アリアっ!」
後ろを向いて足を踏み出したとき、思っていたよりも大きく足を出してしまったみたいですぐさまに浮遊感に襲われる。ぶつかるっ、と思って反射的に目をつぶり衝撃に備える。
どさっ
確かに地面に落ちた衝撃はあったものの、想像していた痛みは一向にやってこないことに気づく。どうなったのか、確認するために目を開くと鼻が触れ合いそうな距離にまで近づいたノアの顔がそこに合った。
「大丈夫か? アリア?」
「っ!?」
どうやらノアがとっさにかばってくれたようだった。感謝の言葉を伝えなきゃと思うのに、急な至近距離での接触に言葉が出てこない。そんな私の様子を見てノアはふっと笑みを浮かべた。
「アリア、顔真っ赤だよ。 さっきとは反対だね」
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