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3話 side.R
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実は、昨日の検診が上手くいったのかなんなのかはわからないが、起きたら視界が明るかったのだ。ついに俺のなくしたものを取り戻した。だから、もうここから出られるのだ。
そう思って喜色をにじませながら、そのことを職員に報告しに行くと、あっけなくもさっそく今日からここを出られると伝えられた。
だから、はやる気持ちを押さえつけ、今までのお礼を言ってさっさとノノを探しに行こうとした。ノノがもうここにはいないことは、ずっと前からわかっていたから。
俺がすぐにノノを探しに行こうと思っていることを察したのか、麓の町まで連れていってくれるとのこと。今日の職員はやたら気前がいいなと、少し不信に思いつつも、俺がいなくなることが嬉しいのかな、と自己解釈して用意された車に乗り込んだ。
まあ、それは罠だったわけだが。
車に乗り込んだ瞬間、強烈な眠気に誘われすぐに意識を飛ばした。閉じていく視界の中、チラと見えたマスクの下の職員の顔は、ニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべていた。
やられた。俺たちは端から自由になんてなれやしないんだと、ようやく理解した。意識が戻ると、手足は縛られてる上に口輪がつけられて、狭い檻の中に入れられていた。檻には布が被っており、外の状況はわからない。ただ、少し振動が伝わってくるのと、職員の声がすることから、まだ車内にいることはわかる。
職員は何やら電話をしているようで、相手は多分俺が今から連れていかれるとこのオーナーかなんかだろう。
俺は、ここで誰かに買われて、ずっとペットとして生きていくのか。ノノにも会えずに、ひとり飼い殺されてしまうのだろうか。
ああ、俺はどこで間違えた。
どうして、ノノは、俺を捨てたの。
そう思って喜色をにじませながら、そのことを職員に報告しに行くと、あっけなくもさっそく今日からここを出られると伝えられた。
だから、はやる気持ちを押さえつけ、今までのお礼を言ってさっさとノノを探しに行こうとした。ノノがもうここにはいないことは、ずっと前からわかっていたから。
俺がすぐにノノを探しに行こうと思っていることを察したのか、麓の町まで連れていってくれるとのこと。今日の職員はやたら気前がいいなと、少し不信に思いつつも、俺がいなくなることが嬉しいのかな、と自己解釈して用意された車に乗り込んだ。
まあ、それは罠だったわけだが。
車に乗り込んだ瞬間、強烈な眠気に誘われすぐに意識を飛ばした。閉じていく視界の中、チラと見えたマスクの下の職員の顔は、ニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべていた。
やられた。俺たちは端から自由になんてなれやしないんだと、ようやく理解した。意識が戻ると、手足は縛られてる上に口輪がつけられて、狭い檻の中に入れられていた。檻には布が被っており、外の状況はわからない。ただ、少し振動が伝わってくるのと、職員の声がすることから、まだ車内にいることはわかる。
職員は何やら電話をしているようで、相手は多分俺が今から連れていかれるとこのオーナーかなんかだろう。
俺は、ここで誰かに買われて、ずっとペットとして生きていくのか。ノノにも会えずに、ひとり飼い殺されてしまうのだろうか。
ああ、俺はどこで間違えた。
どうして、ノノは、俺を捨てたの。
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