王宮に咲くは神の花

ごいち

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第五章 王宮の花

番外 ダラス・マンデマールの淫らな夢5

「さ、馬に跨ってください」

 ダラスは、尻を震わせて這っている王兄を引き起こした。
 代わりに自らが敷物の上に寝そべると、すっかり頬を上気させた王兄が、ノロノロと緩慢な動きでダラスを跨いだ。乗馬服の上着の裾から、青く染めた革の拘束具が見える。

「もう、これを取っても良かろう……?」

 王兄の手が、ダラスの手を取って足の間に導いた。勃起できぬように嵌められた革の貞操帯だ。
 ダラスは首を横に振る。

「それは嵌めたままです。その方が感じやすくなって、お尻で逝きやすくなるのがわかったでしょう」

 淫らな肉体を持ちながら性に未熟なままの王兄に、ダラスは様々な悦びを教えてやった。これもそのうちの一つだ。
 娼館が男娼を調教するときに用いる手法だが、尻穴での快楽を教え込むにはこれが一番早い。

「さ、貴方様の馬を走らせましょう」

 元々矜持の高い王兄は悔しそうに唇を噛んだが、ダラスの促しに逆らわなかった。
 先ほど口で大きく育てた怒張の上に尻を構え、自らの手で尻肉を左右に開いて、ゆっくりとその上に腰を下ろしていく。
 緩く解れた柔肉に、ダラスの肉棒が呑み込まれて……。

「あぁ……」

 根元まで収めると、王兄が熱い溜息を吐いた。
 温かい柔肉に包み込まれて、ダラスも満足げに息を吐く。
 手つかずの固い蕾が、自身の手の中で淫らに花開いていくのを感じるのは、ダラスの自尊心をこれ以上ないほど満たしてくれた。

「今日は蕩けそうに私を迎え入れてくださいますな。いつもは拒むように硬く口を閉じていらっしゃるのに」

「私がいつ、そなたを拒んだッ……」

 悪態を吐きながらも、王兄は腰を揺さぶり始めた。
 我慢の効かない貴人にダラスは動きを合わせてやる。

 肩のところで切り揃えた髪を揺らして、細身の体が腹の上で規則的に揺れていた。馬ならば常歩と言ったところか。
 王宮育ちの王兄は乗馬の経験が浅いらしく、ここへ連れてきた時にはひとりで馬にも乗れなかったが、漸く慣れてきたようだ。――本物の馬にも、忠実な臣下という馬に跨ることにも。

「ああぁ……いい……、馬はいい、ぞ……」

 王兄がうっとりした声でそう呟く。
 ダラスは敷物の上に体を伸ばして、下から王兄を見上げた。
 白金の髪が太陽の光に煌めいて美しい。汗ばんだ白い肌も希少な真珠のように輝いて見える。
 北方人と言えば、低能で強情で、縛り付けて尻を出させるしか能がないと思っていたが、この王兄は違う。
 教養も気品もあり、その姿は花のように嫋やかで美しいのに、臍から下だけは滅多とないほどの淫蕩な高級娼婦だ。
 これ以上の性奴はどこにも居るまい。

「そろそろ駈歩になりますよ」

 王兄の息が上がってきた。快感が深くなってきたのだろう。
 それを感じ取り、速度を高めて責め立てる前に、ダラスは手を伸ばして王兄の乗馬服の留め具を外していった。

 滑らかな白い腹が現れ、青い紐で腰に結び付けた貞操帯が露わになる。
 さらに上の方まで釦を開けていくと、王兄が恥ずかしそうに頬を染めた。

 白くなだらかな胸の両側に、一対の黄金の輪が光っていた。





 大粒の青玉を中央にあしらった金の環が、二つの乳首を飾っていた。

「大きくていやらしい乳首になりましたね」

「あっ……あっ……」

 ふっくらと盛り上がった肉粒に触れると、王兄が絶え入りそうな声を上げて悶えた。

 王都にいる間に毎夜乳飾りで挟んでやったので、可憐なほど小さかった王兄の乳首は、男の情欲を誘う膨れた肉粒になった。
 『そなたの所有物になった証が欲しい』
 そう願った王兄のために、ダラスはマンデマールに来た日に王兄の乳首に手ずから穴をあけ、この見事な青玉の環を通してやったのだ。
 それでもまだ慎ましかった乳首は、石の重みであれからさらに大きくなったようだ。男を魅了するに十分な色と形になっている。

「走りますよ」

「ぁ、あッ……ッ!」

 下から激しく突き上げると、王兄が鼻声を上げて仰け反った。一対の環が振り子のように大きく揺れる。
 悶えて浅く腰を浮かせたところを、ダラスは肉の凶器で下から貫いた。

「あひぃ――――ッ!」

 娼婦のような声を上げて逃げかかる腰を捕らえ、疾走する馬のごとく下から突き上げる。
 白い両腿がダラスの胴をしっかりと挟み込み、手は手綱を握るようにはだけた乗馬服の裾を握りしめた。

「速く! もっと速く走らせて!」

「……ぅあ! ぁああッ……ぁあ――ッ!」

 王兄の乗った馬はどんどん速度を上げていく。
 青玉をつけた環が激しく揺れて肌を叩いた。乳首が千切れそうなほど伸びて王兄を啼かせる。
 貞操帯の隙間から、ダラスの腹の上に透明な液が零れ落ちた。

「ひぃ……ひ、あひぃい!……ダラスッ、この暴れ馬めッ……ぁああああッ」

 ――国一番の名馬を捉まえて、暴れ馬とは。
 王兄の吐いた悪態にダラスは眉を顰める。

 王都にいた時は仕えるべき主君であったが、マンデマールにおいては王兄はダラスの愛妾だ。
 主人に対する口の利き方というものを、そろそろ教えてやらねばなるまい。

「走りなさい! 種付けしてほしくば、もっと速く!」

 馬の尻を鞭打つように、王兄の尻を平手で打つ。
 高い悲鳴を上げた王兄は、伸び上がったまま体を硬直させると、貞操帯の先から服従の蜜を垂れ流した。

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