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第一章 転生と『はじまりの都市』アフィリシティ
第4話 仕事
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「ありがとうございました~」
「ごちそうさまです!」
「ごちそうさまでした」
しっかり店員さんに挨拶して、店を後にする。
宣言通り、お会計はエリスがしてくれた。
借りがひとつ増えてしまったな。
ひょっとしたら、エリスはそんな風に思ってないかもしれないけど。
「エリス、ごちそうさま」
「いえいえ。いつか何かしらの方法で返していただきますから」
前言撤回。
ちゃんと貸しだって思ってたわ。
もちろん、しっかりと返させていただくけども。
「仕事を探さないとな~」
俺はきれいな青空を見上げて、ぼそっと呟いた。
旅行するにしたって、エリスに借りを返すにしたって、とにかくお金ってのは必要だ。
元の世界みたく、仕事だけで人生が終わるなんてのはごめんだけど、全く働かないというわけにはいかない。
「良い仕事がありますよ」
「本当に?」
俺の呟きが聞こえたようで、エリスは何やら肩にかけていたカバンの中を漁り始めた。
そして紙を2枚取り出す。
「はい、こちらです」
「なになに……? 『冒険者になろう! 腕に自信のある方、男女年齢制限なくボ募集中!』……。それでこっちが『冒険者登録申請用紙』ね。うん、お返しします」
冒険者協会のチラシと、登録申請書。
俺は丁重にエリスへ返却する。
「むー」
不満げにほっぺを膨らますエリス。
何だかリスみたいでかわいい。
きっと彼女、怒っても愛嬌が勝っちゃってあんまり怖くないんだろうなぁ。
「あ、そうだ……」
エリスは何かを思いついてようで、ぽんっと手を打ち鳴らした。
それからしばらく立ち止まって沈黙する。
どんどん街を歩く人に追い抜かされ、しばらくが経った頃、ようやくエリスが口を開いた。
「良い仕事がありますよ」
「そのセリフ、さっきも聞いたんだけど。冒険者はパスだぞ?」
「冒険者といえば冒険者ですけど、きっとあまり有名になることが無くて、そこそこ自由にお金が使えて、しかもこの大陸を旅してまわれる仕事があります」
「そんな都合の良い仕事が……!?」
「ええ。しかも旅には優秀なガイドが付きます」
そう言って、エリスは自分を指差した。
自分で優秀って言っちゃたよ。
でもエリスがガイドをしてくれるなら、ありがたいことこの上ない。
ただ問題は、本当に彼女の言うような仕事があるのかどうかだ。
余りに都合が良すぎる気がするけど。
「実は冒険者協会の本部員の中で、各地の支部をまわって視察したり支援したりする人員の募集がかかっていたんです。ただ長旅になりますから、あまり行きたがる人がいなくて。私は行ってもいいと思ってたんですけど、そこまで腕に自信がないので危ないかな~と思ってたり」
「てことはつまり……」
「はい。私が各地の視察に名乗りを上げて、用心棒としてクロさんを連れて行けばいいんです。ブラッディベアを瞬殺するクロさんが守ってくれれば、私も安心できます。それに旅の資金は本部や各支部から出ますし、もれなく全ての国をまわれます。どうでしょう?」
俺はてっきり、働いてお金を貯めて、そのお金で旅行するものだとばかり思っていた。
でも旅行しながら働けるなんて、一石二鳥じゃないか。
「逆にエリスは、本当にその旅に出ていいのか?」
「はい。実を言うと私も、まだ行ったことのない国が多いので。知識としては知ってますけど、実際にこの目で見てみたいな~って」
「そういうことなら、俺はぜひ行きたい」
「ふふっ。じゃあ決まりですね」
エリンはいまだに握っていた冒険者協会の紙をしまうと、まっすぐ前方を指差した。
「行きましょう!」
「旅に?」
「まずは準備に!」
そりゃそうだな。
旅をするには準備が大切だ。
必要なものを買いそろえないといけない。
買いそろえないと……金はないけども。
「問題ありません。れっきとした冒険者協会の仕事ですから、経費で落ちます」
「仕事っていうわりには、だいぶルンルンしてるように見えるが?」
「そりゃ、楽しみじゃないですか。クロさんだって嬉しそうですよ」
「そりゃ、楽しみですから」
「ふふふっ。私たち、すごく波長が合いますね!」
うーん、かわいい。
きっとこれが彼女の素なんだろうけど、一瞬勘違いしてしまいそうになる。
でもきっと、エリスと一緒に大陸をまわるのは最高の旅になるはずだ。
用意を整えて出発するぞ~。
チートがん積みで転生したけど、英雄とか興味ないので異世界をゆるっと旅行して楽しみます!
「ごちそうさまです!」
「ごちそうさまでした」
しっかり店員さんに挨拶して、店を後にする。
宣言通り、お会計はエリスがしてくれた。
借りがひとつ増えてしまったな。
ひょっとしたら、エリスはそんな風に思ってないかもしれないけど。
「エリス、ごちそうさま」
「いえいえ。いつか何かしらの方法で返していただきますから」
前言撤回。
ちゃんと貸しだって思ってたわ。
もちろん、しっかりと返させていただくけども。
「仕事を探さないとな~」
俺はきれいな青空を見上げて、ぼそっと呟いた。
旅行するにしたって、エリスに借りを返すにしたって、とにかくお金ってのは必要だ。
元の世界みたく、仕事だけで人生が終わるなんてのはごめんだけど、全く働かないというわけにはいかない。
「良い仕事がありますよ」
「本当に?」
俺の呟きが聞こえたようで、エリスは何やら肩にかけていたカバンの中を漁り始めた。
そして紙を2枚取り出す。
「はい、こちらです」
「なになに……? 『冒険者になろう! 腕に自信のある方、男女年齢制限なくボ募集中!』……。それでこっちが『冒険者登録申請用紙』ね。うん、お返しします」
冒険者協会のチラシと、登録申請書。
俺は丁重にエリスへ返却する。
「むー」
不満げにほっぺを膨らますエリス。
何だかリスみたいでかわいい。
きっと彼女、怒っても愛嬌が勝っちゃってあんまり怖くないんだろうなぁ。
「あ、そうだ……」
エリスは何かを思いついてようで、ぽんっと手を打ち鳴らした。
それからしばらく立ち止まって沈黙する。
どんどん街を歩く人に追い抜かされ、しばらくが経った頃、ようやくエリスが口を開いた。
「良い仕事がありますよ」
「そのセリフ、さっきも聞いたんだけど。冒険者はパスだぞ?」
「冒険者といえば冒険者ですけど、きっとあまり有名になることが無くて、そこそこ自由にお金が使えて、しかもこの大陸を旅してまわれる仕事があります」
「そんな都合の良い仕事が……!?」
「ええ。しかも旅には優秀なガイドが付きます」
そう言って、エリスは自分を指差した。
自分で優秀って言っちゃたよ。
でもエリスがガイドをしてくれるなら、ありがたいことこの上ない。
ただ問題は、本当に彼女の言うような仕事があるのかどうかだ。
余りに都合が良すぎる気がするけど。
「実は冒険者協会の本部員の中で、各地の支部をまわって視察したり支援したりする人員の募集がかかっていたんです。ただ長旅になりますから、あまり行きたがる人がいなくて。私は行ってもいいと思ってたんですけど、そこまで腕に自信がないので危ないかな~と思ってたり」
「てことはつまり……」
「はい。私が各地の視察に名乗りを上げて、用心棒としてクロさんを連れて行けばいいんです。ブラッディベアを瞬殺するクロさんが守ってくれれば、私も安心できます。それに旅の資金は本部や各支部から出ますし、もれなく全ての国をまわれます。どうでしょう?」
俺はてっきり、働いてお金を貯めて、そのお金で旅行するものだとばかり思っていた。
でも旅行しながら働けるなんて、一石二鳥じゃないか。
「逆にエリスは、本当にその旅に出ていいのか?」
「はい。実を言うと私も、まだ行ったことのない国が多いので。知識としては知ってますけど、実際にこの目で見てみたいな~って」
「そういうことなら、俺はぜひ行きたい」
「ふふっ。じゃあ決まりですね」
エリンはいまだに握っていた冒険者協会の紙をしまうと、まっすぐ前方を指差した。
「行きましょう!」
「旅に?」
「まずは準備に!」
そりゃそうだな。
旅をするには準備が大切だ。
必要なものを買いそろえないといけない。
買いそろえないと……金はないけども。
「問題ありません。れっきとした冒険者協会の仕事ですから、経費で落ちます」
「仕事っていうわりには、だいぶルンルンしてるように見えるが?」
「そりゃ、楽しみじゃないですか。クロさんだって嬉しそうですよ」
「そりゃ、楽しみですから」
「ふふふっ。私たち、すごく波長が合いますね!」
うーん、かわいい。
きっとこれが彼女の素なんだろうけど、一瞬勘違いしてしまいそうになる。
でもきっと、エリスと一緒に大陸をまわるのは最高の旅になるはずだ。
用意を整えて出発するぞ~。
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