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第19話 行軍と戦闘開始とわりい
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洞窟の中の様子は、ハンターたちと来た時と何ら変わらない。
きっと彼らは、もうこの辺りでうすうす匂いの異変に気付いていたんだろうけど、今日も今日とて俺は何も感じない。
鈍感が逆に役に立っている。
「ガオッ」
俺の後ろにいたレオが、小さく鳴いて足を止めた。
ちょうど前回も、これくらいのところでシェグさんが足を止めた記憶がある。
ということは……
「鳴き声が聞こえるのか?」
「ガオッ」
他のみんなも、しっかり声を聞きとっているようだ。
モンスターはちゃんとこの奥にいる。
問題は、シェグさんの言っていた20~30体のモンスターが全てこの奥にいてくれるかどうかだな。
空間の広さを考えれば、20~30体は入らない数じゃない。
理想としては、ここで一網打尽にしてしまいたいところだ。
しばらく行軍して、俺たちは洞窟の最奥部へと到着した。
計画通り、そそくさと岩陰に隠れて様子をうかがう。
気になる様子はといえば……
「ラッキー」
そう呟いて、俺はガッツポーズした。
前回は数体だったけど、今回はざっと数えて30体弱のモンスターがいる。
これは一気に片をつけられそうだ。
しかし幸運と思って喜んだのも束の間、俺はある異変に気付く。
俺が処理する予定になっている“エルフ殺し”ことフィエンデルカンミラ。
前回はど真ん中に1輪咲き誇っていたのが、3輪に増えている。
それを囲んで輪を描くように寝そべるモンスターたち。
もしかしたら、ここにモンスターたちが全員集合しているのは偶然じゃないのかもしれない。
モンスターを呼び寄せている可能性があるこの花が、1輪から3輪に増えたことで、効果が強まってより多くここに集まったんじゃないだろうか。
でもこのことは、エルダ村長の仮説が正しいことを裏付ける証拠になる。
それにしても、ここにもしここにシェグさんはじめエルフのみんなが来ていたらどうなってしまってるんだろう。
単純な計算ではあるけど、花が3倍だから効果も3倍。
あの3倍の苦しみようなんて、想像するだけでもぞっとする。
「みんな、準備はいいか?」
俺がひそひそ囁くと、それぞれがいつでも行けるという反応を返してくれた。
モンスターたちは今、みんなして寝そべってグータラしている。
まるでリルみたいだ。
完全に油断しきっている今が、勝負を仕掛けるには最高のタイミング。
「それっ!」
「がお~!」
「ガオッ!」
「ウホッ!」
「ぱお~ん!」
「シャー!」
俺が掛け声と共にモンスターたちの方を指差すと、猛獣たちが一目散に飛び出して行く。
本来だったらドタドタとすさまじい音がするんだろうけど、ぬいぐるみゆえにわずかに地面と布のこすれる音がするだけ。
それでも迫力は十分だ。
「「「「「ガウウウウ!」」」」」
モンスターたちも襲撃に気付き、一斉に迎撃の態勢に入る。
まさに全面戦争だ。
多勢に無勢。
数的な差は3倍近くある。
さらにフィエンデルカンミラが3倍に増えていることで、確かにモンスターたちの凶暴性や強さが増しているように見えた。
ぬいぐるみたちをボロボロにさせるわけにはいかない。
俺は俺の職務を全うしないと。
「おりゃ!」
戦禍に駆けこんでいくのは、かなり勇気が必要だった。
そりゃそうだ。
別に俺自身は、一ミリたりとも強くないんだもん。
でもこのぬいぐるみ軍団がいれば、怖くない……とまでは言わないけど、頑張れる。
きっと村では、ミルも応援してくれているはずだし。
リルも……多分、応援してくれてるよな。
寝てるかもしれんけど。
「はあああ!」
気迫を声に出しながら、目指すは一直線に中央の花。
凛と咲くあの3輪の悪魔の花を消し去れば、この勝負はもらったも同然だ……!
「えいやっ!」
何とか戦いの中をすり抜けて、中央にたどり着く。
俺は3輪のフィエンデルカンミラをまとめて掴むと、思いっきり引っこ抜いた。
意外とすんなり、根が残ることもなく花は抜ける。
あとはこれを燃やせば……
「「「「ガウウウウ!!!!」」」」
「え……?」
前から、後ろから。
右から、左から。
一斉に飛び掛かってきたのは、しめて4体の凶暴化したモンスター。
対して俺に、応戦する能力も防御する手立てもなし。
そういえば、どっかの国民的麦わら主人公が物語だいぶ序盤の方で言ってたな。
「わりい おれ死んだ」
きっと彼らは、もうこの辺りでうすうす匂いの異変に気付いていたんだろうけど、今日も今日とて俺は何も感じない。
鈍感が逆に役に立っている。
「ガオッ」
俺の後ろにいたレオが、小さく鳴いて足を止めた。
ちょうど前回も、これくらいのところでシェグさんが足を止めた記憶がある。
ということは……
「鳴き声が聞こえるのか?」
「ガオッ」
他のみんなも、しっかり声を聞きとっているようだ。
モンスターはちゃんとこの奥にいる。
問題は、シェグさんの言っていた20~30体のモンスターが全てこの奥にいてくれるかどうかだな。
空間の広さを考えれば、20~30体は入らない数じゃない。
理想としては、ここで一網打尽にしてしまいたいところだ。
しばらく行軍して、俺たちは洞窟の最奥部へと到着した。
計画通り、そそくさと岩陰に隠れて様子をうかがう。
気になる様子はといえば……
「ラッキー」
そう呟いて、俺はガッツポーズした。
前回は数体だったけど、今回はざっと数えて30体弱のモンスターがいる。
これは一気に片をつけられそうだ。
しかし幸運と思って喜んだのも束の間、俺はある異変に気付く。
俺が処理する予定になっている“エルフ殺し”ことフィエンデルカンミラ。
前回はど真ん中に1輪咲き誇っていたのが、3輪に増えている。
それを囲んで輪を描くように寝そべるモンスターたち。
もしかしたら、ここにモンスターたちが全員集合しているのは偶然じゃないのかもしれない。
モンスターを呼び寄せている可能性があるこの花が、1輪から3輪に増えたことで、効果が強まってより多くここに集まったんじゃないだろうか。
でもこのことは、エルダ村長の仮説が正しいことを裏付ける証拠になる。
それにしても、ここにもしここにシェグさんはじめエルフのみんなが来ていたらどうなってしまってるんだろう。
単純な計算ではあるけど、花が3倍だから効果も3倍。
あの3倍の苦しみようなんて、想像するだけでもぞっとする。
「みんな、準備はいいか?」
俺がひそひそ囁くと、それぞれがいつでも行けるという反応を返してくれた。
モンスターたちは今、みんなして寝そべってグータラしている。
まるでリルみたいだ。
完全に油断しきっている今が、勝負を仕掛けるには最高のタイミング。
「それっ!」
「がお~!」
「ガオッ!」
「ウホッ!」
「ぱお~ん!」
「シャー!」
俺が掛け声と共にモンスターたちの方を指差すと、猛獣たちが一目散に飛び出して行く。
本来だったらドタドタとすさまじい音がするんだろうけど、ぬいぐるみゆえにわずかに地面と布のこすれる音がするだけ。
それでも迫力は十分だ。
「「「「「ガウウウウ!」」」」」
モンスターたちも襲撃に気付き、一斉に迎撃の態勢に入る。
まさに全面戦争だ。
多勢に無勢。
数的な差は3倍近くある。
さらにフィエンデルカンミラが3倍に増えていることで、確かにモンスターたちの凶暴性や強さが増しているように見えた。
ぬいぐるみたちをボロボロにさせるわけにはいかない。
俺は俺の職務を全うしないと。
「おりゃ!」
戦禍に駆けこんでいくのは、かなり勇気が必要だった。
そりゃそうだ。
別に俺自身は、一ミリたりとも強くないんだもん。
でもこのぬいぐるみ軍団がいれば、怖くない……とまでは言わないけど、頑張れる。
きっと村では、ミルも応援してくれているはずだし。
リルも……多分、応援してくれてるよな。
寝てるかもしれんけど。
「はあああ!」
気迫を声に出しながら、目指すは一直線に中央の花。
凛と咲くあの3輪の悪魔の花を消し去れば、この勝負はもらったも同然だ……!
「えいやっ!」
何とか戦いの中をすり抜けて、中央にたどり着く。
俺は3輪のフィエンデルカンミラをまとめて掴むと、思いっきり引っこ抜いた。
意外とすんなり、根が残ることもなく花は抜ける。
あとはこれを燃やせば……
「「「「ガウウウウ!!!!」」」」
「え……?」
前から、後ろから。
右から、左から。
一斉に飛び掛かってきたのは、しめて4体の凶暴化したモンスター。
対して俺に、応戦する能力も防御する手立てもなし。
そういえば、どっかの国民的麦わら主人公が物語だいぶ序盤の方で言ってたな。
「わりい おれ死んだ」
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