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第8章―輝き―アグライア
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一方その頃、ケイニッフィはバッツが彼の機体、インフィニティを修理している間、補給所を叩き潰す為に上空から襲ってくるフェニックスの卑劣な攻撃に対して狙撃用のドールアームズ。へパイトスとヘスティアで銃撃で応戦していた。
「まだか、じいさん!? 早く直さないと、日が暮れるぞっ!!」
ケイニッフィはバッツが乗っていたヘパイトスに乗って、敵の機体を狙撃しながら撃ち落としていた。
フェニックスは上空から次々に飛んでくると彼らがいる補給所を空からミサイルで爆撃するために果敢に攻めてきた。
ヘパイトスとヘスティアはフル稼働で動いた。彼らは敵から補給所を守る為に戦うと、その緊張感は研ぎ澄まされた。
焦るケイニッフィとは裏腹に、バッツはあくまでも冷静だった。彼の機体を直しながら無線機で怒鳴り声をあげて言い返してきた。
「そんなこと知っているわい! お前さんに言われなくてもチョクチョク直しておるわ! お前はただの機体だと思っているが、本来このインフィニティはとてもデリケートな機体なんだぞ!? それをここまで無惨に壊しおって! わしがどれだけこれを直すのに苦労しているのか解ってないじゃろ!?」
「ハイハイ、十分解ってるよ~。だけどそれは、俺のせいじゃないぞ。あいつらがいきなりここへ来なかったら今頃はピカピカに綺麗だったんだ。文句があるならあいつらに言え!」
バッツにそう言い返すと操縦席の前で軽くため息をついた。
「それにしてもフェニックス奴らが性懲りもなくまだ来やがる――! どいつもこいつも死に急ぎ野郎ばかりだな!」
ケイニッフィは再び銃のトリガーを引くと、空から向かってくる敵を撃ち落とした。バッツは黙々と修理を続けると、無線機を片手に伝えた。
「おい、K! 聞こえてるか!? 今から話すが良く聞け。お前さんの機体は何とか直りそうだがパーツは有り合わせだから、ちょっとばっかし。見た目は不格好になるが我慢しろ!」
「なんだって!?」
「ここにはお前さんの機体に合ったパーツが中々無いんじゃ! だから今は有り合わせでなんとか直してる! だけど見た目は、かなり酷い!」
「なんだとじーさん!? 綺麗に直してくれるんじゃないのか!?」
彼のその言葉にバッツはバカ笑いしながら言い返した。
「誰が綺麗にすると言った? ワシはお前さんに翼は『やる』と言っただけだ。誰も綺麗に直してやるとは言っておらんぞ」
「なっ、何……!?」
「それに綺麗に直してたら、明後日くらいかかりそうだ。それでもいいのか? はやく仲間の所に行きたいんだろ? まあ、お前さんがあいつらを基地から追い払ってくれたら後でいくらでも綺麗に直してやるがのう」
『クソ! きたねぇぞ、ジーさん!』
「なんじゃ、不満か? ここでお前さんの機体を直せるのはこのワシしかおらんがのう。他の連中にインフィニティは直せんよ。いいのか、そんな事言って?」
バッツはそう言い返すと意地悪そうに笑った。
「まだか、じいさん!? 早く直さないと、日が暮れるぞっ!!」
ケイニッフィはバッツが乗っていたヘパイトスに乗って、敵の機体を狙撃しながら撃ち落としていた。
フェニックスは上空から次々に飛んでくると彼らがいる補給所を空からミサイルで爆撃するために果敢に攻めてきた。
ヘパイトスとヘスティアはフル稼働で動いた。彼らは敵から補給所を守る為に戦うと、その緊張感は研ぎ澄まされた。
焦るケイニッフィとは裏腹に、バッツはあくまでも冷静だった。彼の機体を直しながら無線機で怒鳴り声をあげて言い返してきた。
「そんなこと知っているわい! お前さんに言われなくてもチョクチョク直しておるわ! お前はただの機体だと思っているが、本来このインフィニティはとてもデリケートな機体なんだぞ!? それをここまで無惨に壊しおって! わしがどれだけこれを直すのに苦労しているのか解ってないじゃろ!?」
「ハイハイ、十分解ってるよ~。だけどそれは、俺のせいじゃないぞ。あいつらがいきなりここへ来なかったら今頃はピカピカに綺麗だったんだ。文句があるならあいつらに言え!」
バッツにそう言い返すと操縦席の前で軽くため息をついた。
「それにしてもフェニックス奴らが性懲りもなくまだ来やがる――! どいつもこいつも死に急ぎ野郎ばかりだな!」
ケイニッフィは再び銃のトリガーを引くと、空から向かってくる敵を撃ち落とした。バッツは黙々と修理を続けると、無線機を片手に伝えた。
「おい、K! 聞こえてるか!? 今から話すが良く聞け。お前さんの機体は何とか直りそうだがパーツは有り合わせだから、ちょっとばっかし。見た目は不格好になるが我慢しろ!」
「なんだって!?」
「ここにはお前さんの機体に合ったパーツが中々無いんじゃ! だから今は有り合わせでなんとか直してる! だけど見た目は、かなり酷い!」
「なんだとじーさん!? 綺麗に直してくれるんじゃないのか!?」
彼のその言葉にバッツはバカ笑いしながら言い返した。
「誰が綺麗にすると言った? ワシはお前さんに翼は『やる』と言っただけだ。誰も綺麗に直してやるとは言っておらんぞ」
「なっ、何……!?」
「それに綺麗に直してたら、明後日くらいかかりそうだ。それでもいいのか? はやく仲間の所に行きたいんだろ? まあ、お前さんがあいつらを基地から追い払ってくれたら後でいくらでも綺麗に直してやるがのう」
『クソ! きたねぇぞ、ジーさん!』
「なんじゃ、不満か? ここでお前さんの機体を直せるのはこのワシしかおらんがのう。他の連中にインフィニティは直せんよ。いいのか、そんな事言って?」
バッツはそう言い返すと意地悪そうに笑った。
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