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ガルデンヘイム王国王都で
嫌な奴は・・・!
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ジロッと睨みつけると青い人達は皆一様に表情を固くして私を睨み返してくる。
「どうしたの?私が使うんだから片付けて帰ってね」
「貴様!殿下の寝所に忍び込んで今の生活を手に入れた分際で身の程を知れ!」
なんですと?今なんと?
「は?」
「とぼけるな!殿下の寝所に入り浸るお前達の姿が王宮で働く下女達の噂になっておるわ!」
「汚らわしい!」
「娼婦の真似事をして取り入るとはな!」
うぎゃあああ!なにそれ!どうしてそんな噂に!っていうか仕方ないじゃん、お坊ちゃんが一緒に寝ようって言うし、気がついたら隣で寝てるんだもん!部屋も用意してくれないし。
それにお坊ちゃんはまだまだピュアだし、私もそんなつもりは毛頭無いんだよ。お父さんは結婚して欲しいみたいだけどさ。
「ふん、どのようにして取り入ったか見てみたいものだな!」
「なんなら我等に見せてみるか?」
ニヤついた笑みを浮かべながら好き勝手に言いまくる青い連中。ロ・・・なんとかといいクロンスタットという騎士団には碌な面子がいないのかな?
「五月蝿い連中だなぁ、何なら見せてあげようか?」
「ほー、見せると来たか」
「ははは、賢い選択と言えなくもないぞ」
首元のボタンを外して最寄の青いのに歩み寄ると青い奴は何を勘違いしているのかニヤついた表情のまま私に手を伸ばしてくる。
「こうして仲良くなったの・・・よっ!」
「へ?・・・ぶぎゃっ!」
そんな奴の手が私に触れる前に手加減緩めのビンタをかました。すると青い奴はその場で何回転かしてからごろごろと転がり、自分達が散らかした道具の中に突っ込んで行った。
「なっ!」
「始まる前から九対一、ハンデにもならないけど・・・かかって来なよ。遊んであげる」
「貴様!我等に刃向かってタダで済むと思うのか!」
「御託はいいんだよ、どうするの?降参する?」
降参したって許さないけどね。両手に大地の鎧の籠手部分を纏ってカバーしておく。本気で殴ったら粉みじんになっちゃうかもだし。
「ええい、我等の力を見せるぞ!」
「「「応っ!」」」
そんな私を青い奴らは六人で取り囲み、残った三人がなにやらぶつくさと唱えている。どうやら六人で牽制して三人で魔法を使い仕留める算段らしい。
「一人にここまでするぅ?」
「うるさい!」
言う間に一人が切りかかってきたので籠手で剣を叩き、剣を半ばで叩き折った所で足を引っ掛けて転ばせる。
「ぐおっ・・・ひいっ!名剣がーっ!」
「鈍らの間違いじゃない?」
折れた剣を握り締めて絶叫する青い奴。一人はこれで脱落かな。
「ボサッとしない!」
「ふんぐっ!」
「ぎえっ!」
明らかにうろたえてるのでその間に二名の鎧に拳を叩き込んでおく。ベコベコになったけどしーらない。二人は私が殴ったその勢いのままごろごろと転がり、止まった所で動かなくなったので彼らも脱落。
「くそぉっ!」
「ヤケクソな攻撃が当たるわけもなく、一、二の、三っと」
「ぐっ!ぐっ!うぐっ!」
槍を振り回した青い奴の槍を左手で掴んで右手でチョップの三連発、手加減したけどこの兜脆すぎじゃない?別のにした方がいいかも知れないね。少なくとも近衛騎士隊の人の兜は地味だけど頑丈だったし。
「ねーねー、囮が全滅しちゃうよー?」
「うぐぅ~!」
「焦るな、魔力を練るのだ!」
「火の精霊よ~・・・」
えー、まだやってるの?お坊ちゃんなら初級魔法を三発くらいは発動できてるけど。しかも精霊さんとの会話が上手くできてないらしく精霊さんたちに魔力を殆どタダ食いされている。あんまりにも可哀想だから他の精霊さんが助けて火の魔法を行使できるようにさせてもらってる感じが否めない。
「そういう未熟な魔法使いが使う魔法はこうすると簡単に邪魔できちゃうんだな」
手のひらに魔力を集中させ、ただ溢れさせるのではなくコントロールして一箇所に集めることでより濃い魔力を形成できる、そして精霊さんにより親密に会話する事で精霊さんは作業を中断して集まってくれる。
(こっちの水はあーまいぞーってなもんだね)
「な、何故我等の魔法が小さく・・・!」
「ま、魔力が限界だ・・・」
「み、見ろ・・・あの女の手に我等の魔法が・・・」
彼らの小さな火が見る見るうちにソフトボール大からろうそくの火くらいに小さくなり、三人のうちの一人が魔力切れを起こしたのか青い顔をして倒れた。
「この程度の魔法も行使できないんじゃ仲間を囮にしても無駄なんじゃない?」
「ぐぐぐ・・・!」
「ああ・・・炎が見る見る大きくなっていくぞ」
私にとっては大した事無いけどファイアーボールも殺傷力は結構高いはずなんだけどね。彼らはそれを私に向かって放とうとしていたわけで・・・。
「さてさて、君達が使おうとしていた魔法、ファイアーボールかな?それともファイアーランス?それとも・・・もっと高度な魔法かな?」
笑みを浮かべて魔力を注ぎ続けると三人と生き残りの二人の顔がみるみる青くなっていく。
「どうしたの?私が使うんだから片付けて帰ってね」
「貴様!殿下の寝所に忍び込んで今の生活を手に入れた分際で身の程を知れ!」
なんですと?今なんと?
「は?」
「とぼけるな!殿下の寝所に入り浸るお前達の姿が王宮で働く下女達の噂になっておるわ!」
「汚らわしい!」
「娼婦の真似事をして取り入るとはな!」
うぎゃあああ!なにそれ!どうしてそんな噂に!っていうか仕方ないじゃん、お坊ちゃんが一緒に寝ようって言うし、気がついたら隣で寝てるんだもん!部屋も用意してくれないし。
それにお坊ちゃんはまだまだピュアだし、私もそんなつもりは毛頭無いんだよ。お父さんは結婚して欲しいみたいだけどさ。
「ふん、どのようにして取り入ったか見てみたいものだな!」
「なんなら我等に見せてみるか?」
ニヤついた笑みを浮かべながら好き勝手に言いまくる青い連中。ロ・・・なんとかといいクロンスタットという騎士団には碌な面子がいないのかな?
「五月蝿い連中だなぁ、何なら見せてあげようか?」
「ほー、見せると来たか」
「ははは、賢い選択と言えなくもないぞ」
首元のボタンを外して最寄の青いのに歩み寄ると青い奴は何を勘違いしているのかニヤついた表情のまま私に手を伸ばしてくる。
「こうして仲良くなったの・・・よっ!」
「へ?・・・ぶぎゃっ!」
そんな奴の手が私に触れる前に手加減緩めのビンタをかました。すると青い奴はその場で何回転かしてからごろごろと転がり、自分達が散らかした道具の中に突っ込んで行った。
「なっ!」
「始まる前から九対一、ハンデにもならないけど・・・かかって来なよ。遊んであげる」
「貴様!我等に刃向かってタダで済むと思うのか!」
「御託はいいんだよ、どうするの?降参する?」
降参したって許さないけどね。両手に大地の鎧の籠手部分を纏ってカバーしておく。本気で殴ったら粉みじんになっちゃうかもだし。
「ええい、我等の力を見せるぞ!」
「「「応っ!」」」
そんな私を青い奴らは六人で取り囲み、残った三人がなにやらぶつくさと唱えている。どうやら六人で牽制して三人で魔法を使い仕留める算段らしい。
「一人にここまでするぅ?」
「うるさい!」
言う間に一人が切りかかってきたので籠手で剣を叩き、剣を半ばで叩き折った所で足を引っ掛けて転ばせる。
「ぐおっ・・・ひいっ!名剣がーっ!」
「鈍らの間違いじゃない?」
折れた剣を握り締めて絶叫する青い奴。一人はこれで脱落かな。
「ボサッとしない!」
「ふんぐっ!」
「ぎえっ!」
明らかにうろたえてるのでその間に二名の鎧に拳を叩き込んでおく。ベコベコになったけどしーらない。二人は私が殴ったその勢いのままごろごろと転がり、止まった所で動かなくなったので彼らも脱落。
「くそぉっ!」
「ヤケクソな攻撃が当たるわけもなく、一、二の、三っと」
「ぐっ!ぐっ!うぐっ!」
槍を振り回した青い奴の槍を左手で掴んで右手でチョップの三連発、手加減したけどこの兜脆すぎじゃない?別のにした方がいいかも知れないね。少なくとも近衛騎士隊の人の兜は地味だけど頑丈だったし。
「ねーねー、囮が全滅しちゃうよー?」
「うぐぅ~!」
「焦るな、魔力を練るのだ!」
「火の精霊よ~・・・」
えー、まだやってるの?お坊ちゃんなら初級魔法を三発くらいは発動できてるけど。しかも精霊さんとの会話が上手くできてないらしく精霊さんたちに魔力を殆どタダ食いされている。あんまりにも可哀想だから他の精霊さんが助けて火の魔法を行使できるようにさせてもらってる感じが否めない。
「そういう未熟な魔法使いが使う魔法はこうすると簡単に邪魔できちゃうんだな」
手のひらに魔力を集中させ、ただ溢れさせるのではなくコントロールして一箇所に集めることでより濃い魔力を形成できる、そして精霊さんにより親密に会話する事で精霊さんは作業を中断して集まってくれる。
(こっちの水はあーまいぞーってなもんだね)
「な、何故我等の魔法が小さく・・・!」
「ま、魔力が限界だ・・・」
「み、見ろ・・・あの女の手に我等の魔法が・・・」
彼らの小さな火が見る見るうちにソフトボール大からろうそくの火くらいに小さくなり、三人のうちの一人が魔力切れを起こしたのか青い顔をして倒れた。
「この程度の魔法も行使できないんじゃ仲間を囮にしても無駄なんじゃない?」
「ぐぐぐ・・・!」
「ああ・・・炎が見る見る大きくなっていくぞ」
私にとっては大した事無いけどファイアーボールも殺傷力は結構高いはずなんだけどね。彼らはそれを私に向かって放とうとしていたわけで・・・。
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