異世界でドラゴニュートになってのんびり異世界満喫する!

ファウスト

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ガルデンヘイム王国王都で

とりあえず困ったら装いを変えよう

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手紙を置いて私達は深くため息をついた。無茶苦茶な内容には呆れと諦めを含んだため息が相応しい。

「無理だね、仕方ないから顔を隠せるような格好で出かけるしかない」
「そうなりますね・・・」

とりあえず知恵を借りるのは無理なので装いを変えて誤魔化す方向で決まった。っていうか皇太子が閲覧するであろう手紙に法を破ろう!なんていう提案をデカデカと書くなんてよほど会いたいんだろうか。

「そうなると・・・今のところ何があるかな」
「女性騎士向けのフルプレートアーマーがありますよ」

そういうと何処からとも無く現れたのはルーンちゃん。そして執事のおじいちゃんがメイドさんたちと台車らしき物に乗せて運んできたのは全身鎧だった。シンプルながら一目で騎士とわかるその出で立ちは白銀を塗りこんだかのように美しい。

「なんであるの?」
「美姫の為にあつらえた物のようですが着られる事無く宝物庫に放り込まれていたものです、旦那様の許可を得たのでお持ちしました」

国王陛下の母たる前王妃が火急の際に夫に代わって騎士団を率いて陣頭に立つため拵えたものらしい。しかし実際はそのような火急の用件などおこらず、また前王妃は武芸とは無縁の人だったため一度も着られる事無く忘れられていたものらしい。

「それまた・・・」

なんとも高価な品なのではなかろうかと。

「大金貨が結構使われておりますぞ」
「知りたくなかった!」

執事のおじいちゃんが教えてくれる。っていうかやめてよ、ドレスだけでおなか一杯だよ!
あー、なんだかまたトンデモアイテムが産まれそうな気がしてならない。

「か、加減すればいいだけか・・・」
「いかがされました?」
「い、いやなにも」

観念してその鎧を拝借する事にする。国王陛下であるお父さんから許可が出ている以上問題ないよね。壊さないようには気をつけないといけないけど、修復も可能だからそこまで気にしなくてもいいかな。最悪見た目をコピーして誤魔化そう。

「それでは彼女達にお任せして一旦我等は外へ行きましょうか」

執事のお爺ちゃんも流石にこの場に同席はしないようだ。ちょっと残念そうなお坊ちゃんだが流石に彼も退席していく。ちらちら見てもさすがに此処には入れてあげないよっと。

「それでは始めますね」

メイドさんの誰かの言葉に続いて皆が鎧を私に着せてくれる。け、結構重・・・。
ドレスや大地の鎧のように魔力で重量が軽減できる物や元より布が多い物と違い金属で出来たそれはやはり重量がすごい。騎乗してないと女性じゃ満足に歩けないんじゃなかろうか。動き易さはそれなりだがやはりドレスや大地の鎧には及ばない。ただ戦拵えのため装飾がほとんどないのが幸いか。ヘルムの天辺についた飾り尾が目立つくらいだろう。

(さてと、魔力を流通させて登録・・・っと)

このままだと動きにくいので魔力を鎧に流す。最小限にとどめる事で重量の軽減と頑丈さだけを底上げしておく。これ以上やるとまた何時ぞやみたくおかしくなるので慎重に、慎重に・・・。よし。これで適度な強化になったはず、これでも十分に魔道具としては高ランクだが・・・。

「これなら出かけても大丈夫かな・・・」
「ドレスの際もそうでしたが、龍の巫女様はお力が強いのですね」
「そうかな?」

着せてもらった際に剣を受け取ったが鞘に石突がついており、杖のように突ける様になっている。
なるほど、鎧の重さ的に普通は杖が要るレベルということね。長さも剣にしては長い。一応武器として使えるように反りを加えて鞘から抜きやすくなってるし、野太刀みたいな感じで結構カッコいいかも。

「とりあえず馬に乗れないし、場所も知らないから案内が出来る人を連れてきてもらえるかな」
「えっとでは・・・」
「はい!ボクが行きます!」

着替え終わったのを感じ取ったのかお坊ちゃんが部屋に入ってくるなりそういった。そんな嬉しそうに言わなくてもいいのに。きらきらと輝く瞳に満ちる期待が半端ないね。そんなお坊ちゃんの後ろに着いてきたルーンちゃんも笑顔である。

「っていうか、私の返事を聞くまでもなくついてくる気満々だったのね」

ルーンちゃんは商家の令嬢風の格好だし、お坊ちゃんはそこそこのランクに落とした貴族の格好になっている。普段かけていない伊達めがねで可愛さと賢そうな見た目が強調されている。

「途中までの道案内はボクがします、そこから途中で着替えてエルメロイ将軍の邸宅へ入りましょう」
「わかったよ」

目を輝かせてそう言うお坊ちゃんを見てはダメとは言えないでしょう。それに心なしかルーンちゃんも楽しそうだ。お坊ちゃんは普段から公務などで忙しく出かける事などできないのだろうね。
ルーンちゃんも暗殺者として生きてきた為一人の個人として街を大手を振って歩くのは初めてなのかもしれない。
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