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第51話:成人式と貞操具(後編)
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「え?!」「あの人?!」「マジ?!」
周囲の反応を見るにどうやら有名人らしい。
(な、なんであの人が・・・・?!)
『それでは、緑山さんお願いします。』
『はい』
ステージの上に現れたのは、黒髪ロングの美女だった。
暫く固まっていたユキヤだったが、
「あ、俺ちょっと外出てるわ・・・」と会場の外に出た。
「お、おう・・・そうか」当時を知る友人も色々と察してくれたようだった。
***
ユキヤは体育館の外にあるベンチで時間を潰していた。
(まったく・・・こんな日に)
ユキヤは一人イラつく気持ちを何とか落ち着かせようとしていた。
そんな彼に背後から声をかける人間がいた。
「あら、こんなところでタバコ吸って時間つぶし?」
「シガレットチョコだよ・・・そこの駄菓子屋で売ってた・・・」
ユキヤは振り向きもせずに答える。
「会場で私の顔を見るなり出て行った失礼な子を見に来れば・・・
まさか君だったとはね。」
「あんたが来てるとは思わなかったんでな。」
「ふぅん・・・」
声の主は緑山涼香だった。
彼女は高校時代のユキヤ壮絶なトラウマを残した人物でもある。
ユキヤは当時を思い出すのを避け、努めて平静を装う。
「随分変わったわね。あの時はすべて私の言う通りにしていたのに。」
「あの頃とは違うからな。」ユキヤは強がってニヤリと笑って見せる。
しかしその内心は恐怖しかなかった。
「あの頃のあなたはそんな笑い方はしなかったわね。」
「まあな。」
「必死で私の後を追ってきてたくせに」
「その手を払ったのは誰だよ?!」ユキヤはつい語気を強めてしまう。
「あら、随分生意気になったじゃない?」
涼香は冷たい目線でユキヤを見下ろす。
彼女の威圧感に気圧されたのか、思わず視線を逸らすユキヤ。
「生憎と今の俺でも気に入ってくれてるやつがいるんでね。」
「へぇ・・・」涼香の目つきが更に鋭くなる。
「それとも、あなたに捨てられて廃人みたいになってる方が良かった?」
精一杯の皮肉で返す。
「それはそれで面白かったけど・・・まあ、今はもういいかな。」
涼香はクスッと笑う。
「まさかあなたとこんなところで再会するとは思わなかったよ・・・」
涼香は懐かしむような目をしてユキヤの隣に座る。
「・・・!」
ユキヤの背筋が凍り付く・・・情けない話だが動けなかった。「どうしたの?」
「い、いや、なんでもない」
「ふぅん・・・」
「3年前に役目を終えた俺になんかに今更興味あるの?」
「別に・・・ただ懐かしくなっただけ。
それに、まだあなたの事好きかもしれないから・・・ なんてね?」
そう言って悪戯っぽく微笑みながら立ち上がる涼香。
「えっ?」
「冗談よ、冗談」
ユキヤはほっと胸をなでおろす。「全く勘弁してくれよ・・・」
そんな彼の顔をまじまじと見つめる涼香。
「本当に・・・見違えたわよ。
見た目といい、態度といい、あの時の彼とは別人みたい」
「そりゃあ、3年も経ちゃ変わるだろ」ユキヤも少しは余裕ができたようだ。
「そうじゃなくて・・・何か、すごく落ち着いてる。」
「さっきも言ったろ?俺にはもう大事な人が居るんだってば」
(お前と違ってな!)心の中で毒づくユキヤ。
「そうね、その人と上手くいってるのは何よりだわ」
「ああ、ありがとよ。おかげさまでな」
ユキヤも立ち上がって涼香と向き合う形になる。
その時、ふと会場の方を見ると司会がお開きのアナウンスを
しようとしているところだった。
「おっと、そろそろ二次会かな。それじゃ」
「ええ、またどこかで会えたら会いましょう」
「そうならないことを祈るぜ」
そう言い残すとユキヤは涼香に背中を向ける。
言葉では冷静を装っているが、全身から冷や汗がどっと出ていた。
(あの女のことだ、絶対に面倒なことになる・・・)
そう思うと皆がいる会場へと戻っていった。
***
「二次会終わるまでは・・・何とか持たせていたけど・・・」
緑山涼香の襲来を何とか凌いだユキヤであったが、
また別の問題に直面していた。
「風呂入って、また冷水浴びるしかないか・・・」
貞操具の鍵はすみれが持ったままだ。
(あいつが明日向こうを出るとして家に帰るのは夕方か・・・)
「はぁ・・・」
ユキヤは深いため息をつく。「仕方ないか・・・」
ユキヤは覚悟を決めると、シャワーを浴びるために浴室へと向かう。
明日まではこうして冷たいシャワーで持たせるほかない。
『前がダメなら後ろでイっちゃうとか』「くっ・・・」
いつぞやのすみれの言葉を思い出す。
「だから俺はまだそこまでできないっての・・・!」
ユキヤは必死に雑念を振り払う。
しかし、体は正直に反応してしまう。
「ふっ・・・くっ・・・」
触れるようで触れない感覚はある意味いつもの拘束よりも辛いものがあった。
何とか冷水シャワーを股間にぶっかけてそのままベッドに入って、
無理矢理眠りについた・・・。「はあっ・・・はあ・・・」
翌日、親への挨拶もそこそこに家路につく。
今日すみれが帰ってくるのは夕方頃。それまでには戻る予定だ。
(とにかくこれ以上の余計な刺激はまずい・・・)
ユキヤは電車の中で冷や汗をかいている。
そうしているうちに最寄り駅に到着する。
「よし・・・行くぞ!」
意を決して改札を抜ける。
今や家に帰るまですら大冒険になっていた。
幸いなことにユキヤの住むマンションは駅から近いため、
この時間でも人通りは多い方だ。
それでもユキヤは周囲に気を配りながら歩く。
そして、ようやく自宅に到着した。
「ふう・・・」
一呼吸おいてから玄関を開けて中に入る。
(いかん・・・そろそろまっすぐ歩けなくなりそう)
ユキヤは内股気味になりながらも、何とかして真っ直ぐ部屋へ向かう。
そうして部屋の前まで来ると鍵を取り出し、扉を開ける。
「ただいま~」
返事がない。
「あれ?まだ帰ってきてないのか?」少し不思議に思いつつ靴を脱ぎ、
リビングへ。すると、そこには誰もいなかった。
時計を見るとすでに3時を回っている。
「ちょっとくらい遅くなるかもな・・・」
ユキヤはソファに座ってひとまず落ち着くことにした。
(すみれのマンションに直で向かった方がいいかな?
でもすれ違いになったら嫌だし・・・)
落ち着きたくても全く落ち着くことが出来ない・・・。
スマホでいつ帰るのかを聞こうと思ったが、あまり頻繁だと
なんか催促してるような気がして決まり悪かった。
「ふぅ・・・」
思わずため息が出る。
(うう、こんなにきついんだっけ・・・)
ユキヤは自分の性器を見る。
既にギンギンに勃起しており、貞操具の中を圧迫していた。
ズキズキとした痛みが始まっている。「くう・・・」
ユキヤは貞操具に手を伸ばす。
「だめだ、我慢しろ俺・・・」
とにかくすみれがいないと外すことは出来ない。
「くそ・・・元はといえばすみれのアホがこんなもの付けなければ・・・」
「アホとはなんだぁ~」
声がした方に顔を向けると、いつの間にかすみれが立っていた。
「おま、なんでここに!?」
「ん?ああ、今帰ってきたとこ。」
「そんなことより、早くこれ取ってくれよぉ・・・」
「ふふふ、それは出来ない相談ね。」
「ふざけるな、お前のせいでこうなったんじゃないか!!」
「あら、私のせいにするの?」
「くっ・・・くそっ!!」
ユキヤは凄い勢いですみれの肩を掴むと、ベッドに押し倒した。
「きゃっ!!ちょ、ちょっとユキヤ、いきなり何するの!?」
「うるさい・・・い、いいからこれを取れ!」
「ユキヤ・・・?!」
「くっ・・・うっうううぅ・・・」
分かっている・・・このままじゃ
何もできないのは分かっているが・・・
「うぐっ・・・ぅぅぅ」
ユキヤはすみれの胸に顔をうずめて唸っている。
「もう・・・しょうがないなぁ」
すみれは優しく頭を撫でる。
「ごめんなさい、私が悪かったわ」
「うう・・・」
「ほら、これで泣き止んで」
そう言うと、ユキヤの頬にキスをした。
「でもその前にちょっとシャワー浴びようね。汗だらけだよ」
「うん・・・」
ユキヤは素直にうなずく。
「じゃあ一緒に入ろう」
「えっ・・・」
「今更恥ずかしがってどうするのよ?」
そう言ってユキヤの手を引っ張って浴室に向かう。
「いや、でも・・・」
「いいから、洗わせて?」
「・・・わかった」
「ふふっ、ありがと♪」
そうして二人でシャワーを浴びる。
もちろんユキヤの体を隅々まで洗いながら。
「ねぇ、どうしてほしい?どこ触ってほしい?
今日はユキちゃんのしたいようにしてあげる」
「うっ・・・」
「ふふ、ここかな?それともこっち?」
すみれはユキヤの股間に手を伸ばしていく。
まだ貞操具は外されていない。
「ああっ、そこは・・・」
「もーちょっとだけ我慢してね」
「うう・・・」
「はい、次は後ろ向くよ」
そう言いながらユキヤの向きを変えさせる。
「よし、きれいになった。」
「はぁ、はぁ・・・」
「さて、と・・・外そうか・・・」
すみれが貞操具に手を触れようとすると
「待って!」何とユキヤが静止する。
「ど、どうしたの?」
「今・・・外されたら、俺、何するか分からない・・・」
なんと付けられている本人から思わぬ言葉が出てきた。
「ユキヤ・・・」
「だから・・・手錠を・・・」
「分かった、はい」
すみれはユキヤを後ろ手に拘束する。
「これでいい?」
「ああ・・・。」
ユキヤは赤くなりながら頷く。
「ふふ、ユキちゃん可愛い」
すみれはユキヤを抱きしめた。
「じゃあそろそろ出よっか」
二人は風呂場を出て、寝室へと向かう。
「ふふ、もう準備は出来てるからね」
「・・・」
ユキヤは何も言わずにベッドに腰掛ける。
「じゃ、今度こそ外すね・・・」
かちゃり・・・と貞操具が外される。
「くっ・・・」
途端にユキヤのペニスがビクンと跳ね上がる。
「あらあら、もう我慢できないの?」
「ち、違う!これは・・・」
「うそつき」
「あううぅ・・・」
すみれがユキヤのモノを握る。
「ふふ、やっぱりもうガチガチじゃない」
「くっ、ああっ」
「ふふ、可愛いよユキちゃん」
すみれはユキヤをベッドに押し倒す。
そしてそっと手で股間を撫でまわす。「うっ・・・くっ」
数日ぶりに触れられる刺激が、いつになく強い快感へと変わっていく・・・。
「あれれ?ユキちゃんったらもしかして感じてるの?」
「そ、そんなわけ・・・・」
そんな言葉とは裏腹にその顔は紅潮していった。
「へぇ~、そうなんだ~」
すみれの手の動きが激しくなる。
「うっ、くっ、あ、ああっ」
「ふふ、こんなに大きくしちゃって、いけない子だね」
「くっ、くぅぅ・・・」ユキヤの呼吸が荒くなる・・・
「ほら、無駄な抵抗しないで、もっと出していいんだよ」
「うっ、くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
ここ数日、我慢に我慢を重ねていたものた一気に解放されていくように
大量の白濁液が外に放たれた。
ユキヤの体がビクビクッと震える。
「ん?もうイっちゃったの?」
「ううぅ・・・」
「いつもより濃いかな?」
「えっ!?」
「ほら、もう一回」
「ううぅ・・・」
「ほらほら、頑張って」
「ううっ、くっ、ああっ!」
再びユキヤのペニスから精液が噴き出す。
「あーあ、また出しちゃって」
「ううっ、ごめん・・・我慢できなかった・・・」
「あやまらなくていいよ・・・」
そう言うと、今度は口を使ってフェラチオを始めた。
「えっ、ちょ、ちょっとそれは・・・」
「んむっ、ちゅぱっ、じゅるる」
優しい刺激からくる快感が全身を駆け回る・・・
「ふふ、気持ちいい?ユキちゃん」
「ううぅ、きもちいぃ・・・」
「ふふ、可愛い♪」
そう言ってすみれはさらに激しく舌を動かしていく。
「うっ、だめ、もう・・・」
「ふふ、我慢しないでいいのよ」
さらにすみれはユキヤの亀頭を責め立てる。
「あっ、もうイク・・・」
ドピュッ!! ユキヤのペニスから勢いよく白濁液が飛び出る。
「はぁっ・・・はぁっ・・・!」
「あーあ、またいっぱい出したね」「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「そういえばこっちは使わなかったの?」
そう言いながらユキヤの後穴に指を入れる。
「あっ、そこは・・・」
「こっちの穴でもイケるようになったのに・・・」
「い、いや、だって、そこは・・・まだ一人じゃ・・・」
「ふぅん・・・」すみれは少し不機嫌になる。
「ふふ、今日も可愛がってあげる」
すみれは指用スキンをはめると、ローションを手に取り、後穴を解し始める。
「あっ、ああっ・・・」思わず声が出る。
「ふふ、ユキちゃん可愛い」
「くっ、ううっ・・・んん」
「前立腺の位置もちゃんとわかるようになってきたしね・・・」
すみれはユキヤの前立腺を刺激する。
ちなみに前立腺への刺激は(ユキヤ本人も希望もあり)
しょっちゅうやらない事になっていたので、かなり久々に責められている。
「あっ、あああっ!」
「ふふ、ここを擦られるとどうなるか知ってるよね?」
「あああっ、だめぇっ!」
「男の子が逆らえなくなるなる場所なんだっけ?」
「くっ、あああああああああああああああああ!!!」
ユキヤの身体がビクンと跳ね上がる
。
「ほら、こんなに感じてるじゃない」
「あああっ!もう無理ぃっ!!」
ユキヤは再び絶頂を迎える。
「ふふ、まだまだいくわよ」
すみれの愛撫はさらに激しさを増していく。
「ああ・・・ぺしゃんこになっちゃう・・・」「ぺしゃんこ?」
「体の中のものが全部出て・・・ぺしゃんこに・・・なりそう・・・」
あまりの気持ちよさにユキヤの理性は少し吹っ飛んでいた・・・。
(あれれ?なんか、子供みたいになっちゃってる・・・?)
「・・・面白いこと言うね、ユキちゃん」
そう言うとすみれは指を抜いてほかの物を入れる。
「な・・・何入れたの?!」
「ディルド・・・細い奴だから痛くないでしょ」
確かに痛くはないが異物感が強い。
「さて、ユキちゃんはどんな風に乱れてくれるかな?」
すみれはゆっくりと抜き差しし始める。
「あっ、ぐっ、くうぅ・・・」
激しくはないがゆっくりした刺激が、全身に走る。
「ユキちゃん、気持ちいい?」
「うっ、うんっ・・・」
「ふふ、じゃあこっちも一緒がいいかな」
そう言うとすみれはユキヤのペニスに手を伸ばす。
「ひゃうっ!?」
「ふふ、かわいい声出しちゃって」
「そ、そっちも触られたら・・・」
「大丈夫だよ、ちゃんとイかせてあげるから」
すみれはユキヤの上に馬乗りになる。そしてユキヤの乳首を口に含んだ。
「あっ、くぅっ!」
「んっ、ちゅぱっ、じゅるるる」
「くっ、ううぅ・・・」
「んっ、んんっ!」
すみれはユキヤの乳首を思いっきり吸い上げる。
「あっ、ダメ、そんなに強く吸ったらっ・・・」
「んっ、んんっ~」
更にすみれはユキヤのモノを秘所にあてがい挿入する。
「あっ、ああぁっ!!」
「ふふ、挿れただけでイッちゃいそうだね」
「うっ、ああっ・・・」
「じゃあ動くよ」
すみれは腰を振り始める。
「あっ、ああっ、ううっ!」
「ああん、ユキちゃん可愛い♪」「あっ、だめ、もう・・・」
「はぁはぁ、いっぱい出して・・・んん、いいよ」
すみれはさらにペースを上げていく。
「ああっ!また出るっ!」
ドピュッ!! 今度は先ほどよりも多く精液が出た。
「はぁっ、はぁ・・・」
「はぁ、はぁ・・・もう・・・全部出し切ったかな・・・」
そう言ってすみれはユキヤの上から降りて、ディルドを抜いた。
「はぅん!」思わず声をあげる。
「はぁ、ユキちゃん・・・気持ちよかった?」
「ぐぅぅぅ・・・」
ユキヤは答えられない。
「ふふ、ホントにぺしゃんこになっちゃったね」
(いつも・・・いつもこいつに頭が真っ白になるまで責められる・・・)
しかしそれでも得も言われぬ幸福感に包まれる・・・。
「貞操具はもう使わない方がいいかな・・・」
すみれがユキヤの頭を撫でながら言う。
「えっ?」
「ユキちゃんがあんな風になっちゃうのは辛いもん」
「う、うん・・・」
「でもさ、何日も我慢した後でするのってどうだった?」
「・・・すごく気持ち良かった」
「ふふ、でしょ?」
「・・・ただそれまでが地獄なんですが」
「地獄て・・・」
「あと、自分が本気で何するか分からなくなってた・・・」
ユキヤがため息を吐きながら言う。
「まぁ、確かにちょっと怖かったかも」
「それに・・・あの時みたいに壊れるの嫌だし・・・」
「ユキちゃんがそういうならいいよ。じゃあもう使わない?」
「・・・・・。」
ユキヤは考える素振りを見せる。
その沈黙にすみれは察したようだ。
「もしかして、使ってほしいとか思ってる?」
「い、いやその、たまにならというか・・・」
皮肉にもこの貞操具の騒ぎのせいで、トラウマであるはずの
緑山涼香への恐怖がいつの間にかどこかにすっ飛んでいたという事実が、
『もう使わない』という選択をためらわせていた。
「はいはい、分かったよ」
すみれは苦笑した。
(最近こんなのばっかり・・・)
****
翌日。
「そういやそっちの成人式はどうだったんだ?」
ユキヤはコーヒーを飲みながら聞いた。
「もう大変だったよ・・・着物の着付で朝早く起こされて・・・」
「へぇ、どんな?」
「なんか、お母さんが張り切っちゃってさぁ・・・」
「ふーん」
「もう疲れたよぉ・・・」
「で、その着物がこれか?」そう言ってユキヤはスマホを見せる。
「え?!なんであんたがその写真持ってるの!?」
そこには和服姿のすみれが写っていた。
「さっきお前の母さんから送られてきたぞ」
「ちょ、母さんのバカ!消してよ!」
「断る」
「もぅ、恥ずかしい・・・」
「いいんじゃないのか、似合ってるし」
「うぅ・・・」
「こっちも送られてきたんだが?」
そのセリフで再びユキヤはスマホを見せると、
そこには着物の上から前掛けをさせられているすみれが写っている。
「そ・・・それおばあちゃん家行ったときにご飯出されて・・・
高いから、着物にこぼさないようにって・・・」
「この格好で飯食わされたのか・・・」
「うぅ・・・」
すみれは真っ赤になっている。
その様子を見てユキヤは笑いをこらえていた。
「くくっ、これじゃあ成人式か七五三か分からねぇな。」
「う、うるさい!・・・母さんってば変な写真ばっかり送って・・・」
「まあまあ、いいじゃないか」
「良くない!」
「俺は可愛いと思うけどな」
「~~~~~~~~っ!!」
すみれは顔を赤くしながら黙り込んでしまった。
「あ~、可愛い可愛い」
「もうっ!馬鹿にして!」
「してないしてない」
「むむ・・・そっちの成人式はどうだったの?」
すみれが聞き返す。
「え?俺のとこは式典の会場が地元の高校だったから、
高校の時の友達と会ってたけど・・・」
「へぇ、楽しかった?」
「まぁそれなりに。久しぶりに会った連中もいたし。みんな元気そうだったぜ」
「ふーん」
ユキヤはコーヒーを飲む。
ただ一つ、緑山涼香のことはどうしても話せなかった・・・。
(いつか、話さないといけないんだろうけどな)
ユキヤは心の中でつぶやく。
すみれはそんなユキヤの様子を不思議そうに見ていた。
「どうかした?」
「いや、なんでも」
「変なの」
「あ、そうだ、シガーチョコ喰う?」
「食べかけじゃないの!」「いいだろ別に」
いつものやり取りの後、結局チョコを二人で食べたのだった。
****
「あの男はどうしたかしら?」
「はい、うちの会社で雇うと言ったら、『あの人のお役に立てる!』と
目を輝かせていました。彼ならきっと優秀な社員となるでしょう。」
「そう・・・可愛そうな男ね。」
ここは涼香の会社の社長室。
今ここには涼香と藤田だけがいる。
そう言って冷たく微笑む涼香を藤田が無言で見つめていた。
「あと、先日の成人式のスピーチで、市長から謝礼が来ていました。」
「あら、そうなの。」
涼香は成人式でのことを少し思い出していた。
「それにしてもあの茶木くんがまさかあんな風になってるとはね」
涼香はくすっと笑う。
「涼香様、あの男には・・・」
「分かってるわよ。」
涼香はため息をつく。
「見た感じ平静を装ってはいたけどかなり動揺していたみたい。
きっと今頃彼の心の中は私への恐怖で一杯かもね」
「お嬢様・・・少々悪趣味が過ぎます。」
ほくそ笑む涼香を藤田が無表情で窘める。
「ふふ、ごめんなさい。でも私と会った事で、
また彼の自信が崩れたりしたら・・・・」
涼香はそう言いながら口元に手を当ててクスッと笑う。
「まぁ、それはそれで楽しみだけど」
「涼香様・・・」
藤田が呆れた様子でため息をついた。
しかしこの思惑がすべて外れていること彼女はまだ知らなかった。
そしてすみれの存在も。
おわり
周囲の反応を見るにどうやら有名人らしい。
(な、なんであの人が・・・・?!)
『それでは、緑山さんお願いします。』
『はい』
ステージの上に現れたのは、黒髪ロングの美女だった。
暫く固まっていたユキヤだったが、
「あ、俺ちょっと外出てるわ・・・」と会場の外に出た。
「お、おう・・・そうか」当時を知る友人も色々と察してくれたようだった。
***
ユキヤは体育館の外にあるベンチで時間を潰していた。
(まったく・・・こんな日に)
ユキヤは一人イラつく気持ちを何とか落ち着かせようとしていた。
そんな彼に背後から声をかける人間がいた。
「あら、こんなところでタバコ吸って時間つぶし?」
「シガレットチョコだよ・・・そこの駄菓子屋で売ってた・・・」
ユキヤは振り向きもせずに答える。
「会場で私の顔を見るなり出て行った失礼な子を見に来れば・・・
まさか君だったとはね。」
「あんたが来てるとは思わなかったんでな。」
「ふぅん・・・」
声の主は緑山涼香だった。
彼女は高校時代のユキヤ壮絶なトラウマを残した人物でもある。
ユキヤは当時を思い出すのを避け、努めて平静を装う。
「随分変わったわね。あの時はすべて私の言う通りにしていたのに。」
「あの頃とは違うからな。」ユキヤは強がってニヤリと笑って見せる。
しかしその内心は恐怖しかなかった。
「あの頃のあなたはそんな笑い方はしなかったわね。」
「まあな。」
「必死で私の後を追ってきてたくせに」
「その手を払ったのは誰だよ?!」ユキヤはつい語気を強めてしまう。
「あら、随分生意気になったじゃない?」
涼香は冷たい目線でユキヤを見下ろす。
彼女の威圧感に気圧されたのか、思わず視線を逸らすユキヤ。
「生憎と今の俺でも気に入ってくれてるやつがいるんでね。」
「へぇ・・・」涼香の目つきが更に鋭くなる。
「それとも、あなたに捨てられて廃人みたいになってる方が良かった?」
精一杯の皮肉で返す。
「それはそれで面白かったけど・・・まあ、今はもういいかな。」
涼香はクスッと笑う。
「まさかあなたとこんなところで再会するとは思わなかったよ・・・」
涼香は懐かしむような目をしてユキヤの隣に座る。
「・・・!」
ユキヤの背筋が凍り付く・・・情けない話だが動けなかった。「どうしたの?」
「い、いや、なんでもない」
「ふぅん・・・」
「3年前に役目を終えた俺になんかに今更興味あるの?」
「別に・・・ただ懐かしくなっただけ。
それに、まだあなたの事好きかもしれないから・・・ なんてね?」
そう言って悪戯っぽく微笑みながら立ち上がる涼香。
「えっ?」
「冗談よ、冗談」
ユキヤはほっと胸をなでおろす。「全く勘弁してくれよ・・・」
そんな彼の顔をまじまじと見つめる涼香。
「本当に・・・見違えたわよ。
見た目といい、態度といい、あの時の彼とは別人みたい」
「そりゃあ、3年も経ちゃ変わるだろ」ユキヤも少しは余裕ができたようだ。
「そうじゃなくて・・・何か、すごく落ち着いてる。」
「さっきも言ったろ?俺にはもう大事な人が居るんだってば」
(お前と違ってな!)心の中で毒づくユキヤ。
「そうね、その人と上手くいってるのは何よりだわ」
「ああ、ありがとよ。おかげさまでな」
ユキヤも立ち上がって涼香と向き合う形になる。
その時、ふと会場の方を見ると司会がお開きのアナウンスを
しようとしているところだった。
「おっと、そろそろ二次会かな。それじゃ」
「ええ、またどこかで会えたら会いましょう」
「そうならないことを祈るぜ」
そう言い残すとユキヤは涼香に背中を向ける。
言葉では冷静を装っているが、全身から冷や汗がどっと出ていた。
(あの女のことだ、絶対に面倒なことになる・・・)
そう思うと皆がいる会場へと戻っていった。
***
「二次会終わるまでは・・・何とか持たせていたけど・・・」
緑山涼香の襲来を何とか凌いだユキヤであったが、
また別の問題に直面していた。
「風呂入って、また冷水浴びるしかないか・・・」
貞操具の鍵はすみれが持ったままだ。
(あいつが明日向こうを出るとして家に帰るのは夕方か・・・)
「はぁ・・・」
ユキヤは深いため息をつく。「仕方ないか・・・」
ユキヤは覚悟を決めると、シャワーを浴びるために浴室へと向かう。
明日まではこうして冷たいシャワーで持たせるほかない。
『前がダメなら後ろでイっちゃうとか』「くっ・・・」
いつぞやのすみれの言葉を思い出す。
「だから俺はまだそこまでできないっての・・・!」
ユキヤは必死に雑念を振り払う。
しかし、体は正直に反応してしまう。
「ふっ・・・くっ・・・」
触れるようで触れない感覚はある意味いつもの拘束よりも辛いものがあった。
何とか冷水シャワーを股間にぶっかけてそのままベッドに入って、
無理矢理眠りについた・・・。「はあっ・・・はあ・・・」
翌日、親への挨拶もそこそこに家路につく。
今日すみれが帰ってくるのは夕方頃。それまでには戻る予定だ。
(とにかくこれ以上の余計な刺激はまずい・・・)
ユキヤは電車の中で冷や汗をかいている。
そうしているうちに最寄り駅に到着する。
「よし・・・行くぞ!」
意を決して改札を抜ける。
今や家に帰るまですら大冒険になっていた。
幸いなことにユキヤの住むマンションは駅から近いため、
この時間でも人通りは多い方だ。
それでもユキヤは周囲に気を配りながら歩く。
そして、ようやく自宅に到着した。
「ふう・・・」
一呼吸おいてから玄関を開けて中に入る。
(いかん・・・そろそろまっすぐ歩けなくなりそう)
ユキヤは内股気味になりながらも、何とかして真っ直ぐ部屋へ向かう。
そうして部屋の前まで来ると鍵を取り出し、扉を開ける。
「ただいま~」
返事がない。
「あれ?まだ帰ってきてないのか?」少し不思議に思いつつ靴を脱ぎ、
リビングへ。すると、そこには誰もいなかった。
時計を見るとすでに3時を回っている。
「ちょっとくらい遅くなるかもな・・・」
ユキヤはソファに座ってひとまず落ち着くことにした。
(すみれのマンションに直で向かった方がいいかな?
でもすれ違いになったら嫌だし・・・)
落ち着きたくても全く落ち着くことが出来ない・・・。
スマホでいつ帰るのかを聞こうと思ったが、あまり頻繁だと
なんか催促してるような気がして決まり悪かった。
「ふぅ・・・」
思わずため息が出る。
(うう、こんなにきついんだっけ・・・)
ユキヤは自分の性器を見る。
既にギンギンに勃起しており、貞操具の中を圧迫していた。
ズキズキとした痛みが始まっている。「くう・・・」
ユキヤは貞操具に手を伸ばす。
「だめだ、我慢しろ俺・・・」
とにかくすみれがいないと外すことは出来ない。
「くそ・・・元はといえばすみれのアホがこんなもの付けなければ・・・」
「アホとはなんだぁ~」
声がした方に顔を向けると、いつの間にかすみれが立っていた。
「おま、なんでここに!?」
「ん?ああ、今帰ってきたとこ。」
「そんなことより、早くこれ取ってくれよぉ・・・」
「ふふふ、それは出来ない相談ね。」
「ふざけるな、お前のせいでこうなったんじゃないか!!」
「あら、私のせいにするの?」
「くっ・・・くそっ!!」
ユキヤは凄い勢いですみれの肩を掴むと、ベッドに押し倒した。
「きゃっ!!ちょ、ちょっとユキヤ、いきなり何するの!?」
「うるさい・・・い、いいからこれを取れ!」
「ユキヤ・・・?!」
「くっ・・・うっうううぅ・・・」
分かっている・・・このままじゃ
何もできないのは分かっているが・・・
「うぐっ・・・ぅぅぅ」
ユキヤはすみれの胸に顔をうずめて唸っている。
「もう・・・しょうがないなぁ」
すみれは優しく頭を撫でる。
「ごめんなさい、私が悪かったわ」
「うう・・・」
「ほら、これで泣き止んで」
そう言うと、ユキヤの頬にキスをした。
「でもその前にちょっとシャワー浴びようね。汗だらけだよ」
「うん・・・」
ユキヤは素直にうなずく。
「じゃあ一緒に入ろう」
「えっ・・・」
「今更恥ずかしがってどうするのよ?」
そう言ってユキヤの手を引っ張って浴室に向かう。
「いや、でも・・・」
「いいから、洗わせて?」
「・・・わかった」
「ふふっ、ありがと♪」
そうして二人でシャワーを浴びる。
もちろんユキヤの体を隅々まで洗いながら。
「ねぇ、どうしてほしい?どこ触ってほしい?
今日はユキちゃんのしたいようにしてあげる」
「うっ・・・」
「ふふ、ここかな?それともこっち?」
すみれはユキヤの股間に手を伸ばしていく。
まだ貞操具は外されていない。
「ああっ、そこは・・・」
「もーちょっとだけ我慢してね」
「うう・・・」
「はい、次は後ろ向くよ」
そう言いながらユキヤの向きを変えさせる。
「よし、きれいになった。」
「はぁ、はぁ・・・」
「さて、と・・・外そうか・・・」
すみれが貞操具に手を触れようとすると
「待って!」何とユキヤが静止する。
「ど、どうしたの?」
「今・・・外されたら、俺、何するか分からない・・・」
なんと付けられている本人から思わぬ言葉が出てきた。
「ユキヤ・・・」
「だから・・・手錠を・・・」
「分かった、はい」
すみれはユキヤを後ろ手に拘束する。
「これでいい?」
「ああ・・・。」
ユキヤは赤くなりながら頷く。
「ふふ、ユキちゃん可愛い」
すみれはユキヤを抱きしめた。
「じゃあそろそろ出よっか」
二人は風呂場を出て、寝室へと向かう。
「ふふ、もう準備は出来てるからね」
「・・・」
ユキヤは何も言わずにベッドに腰掛ける。
「じゃ、今度こそ外すね・・・」
かちゃり・・・と貞操具が外される。
「くっ・・・」
途端にユキヤのペニスがビクンと跳ね上がる。
「あらあら、もう我慢できないの?」
「ち、違う!これは・・・」
「うそつき」
「あううぅ・・・」
すみれがユキヤのモノを握る。
「ふふ、やっぱりもうガチガチじゃない」
「くっ、ああっ」
「ふふ、可愛いよユキちゃん」
すみれはユキヤをベッドに押し倒す。
そしてそっと手で股間を撫でまわす。「うっ・・・くっ」
数日ぶりに触れられる刺激が、いつになく強い快感へと変わっていく・・・。
「あれれ?ユキちゃんったらもしかして感じてるの?」
「そ、そんなわけ・・・・」
そんな言葉とは裏腹にその顔は紅潮していった。
「へぇ~、そうなんだ~」
すみれの手の動きが激しくなる。
「うっ、くっ、あ、ああっ」
「ふふ、こんなに大きくしちゃって、いけない子だね」
「くっ、くぅぅ・・・」ユキヤの呼吸が荒くなる・・・
「ほら、無駄な抵抗しないで、もっと出していいんだよ」
「うっ、くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
ここ数日、我慢に我慢を重ねていたものた一気に解放されていくように
大量の白濁液が外に放たれた。
ユキヤの体がビクビクッと震える。
「ん?もうイっちゃったの?」
「ううぅ・・・」
「いつもより濃いかな?」
「えっ!?」
「ほら、もう一回」
「ううぅ・・・」
「ほらほら、頑張って」
「ううっ、くっ、ああっ!」
再びユキヤのペニスから精液が噴き出す。
「あーあ、また出しちゃって」
「ううっ、ごめん・・・我慢できなかった・・・」
「あやまらなくていいよ・・・」
そう言うと、今度は口を使ってフェラチオを始めた。
「えっ、ちょ、ちょっとそれは・・・」
「んむっ、ちゅぱっ、じゅるる」
優しい刺激からくる快感が全身を駆け回る・・・
「ふふ、気持ちいい?ユキちゃん」
「ううぅ、きもちいぃ・・・」
「ふふ、可愛い♪」
そう言ってすみれはさらに激しく舌を動かしていく。
「うっ、だめ、もう・・・」
「ふふ、我慢しないでいいのよ」
さらにすみれはユキヤの亀頭を責め立てる。
「あっ、もうイク・・・」
ドピュッ!! ユキヤのペニスから勢いよく白濁液が飛び出る。
「はぁっ・・・はぁっ・・・!」
「あーあ、またいっぱい出したね」「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「そういえばこっちは使わなかったの?」
そう言いながらユキヤの後穴に指を入れる。
「あっ、そこは・・・」
「こっちの穴でもイケるようになったのに・・・」
「い、いや、だって、そこは・・・まだ一人じゃ・・・」
「ふぅん・・・」すみれは少し不機嫌になる。
「ふふ、今日も可愛がってあげる」
すみれは指用スキンをはめると、ローションを手に取り、後穴を解し始める。
「あっ、ああっ・・・」思わず声が出る。
「ふふ、ユキちゃん可愛い」
「くっ、ううっ・・・んん」
「前立腺の位置もちゃんとわかるようになってきたしね・・・」
すみれはユキヤの前立腺を刺激する。
ちなみに前立腺への刺激は(ユキヤ本人も希望もあり)
しょっちゅうやらない事になっていたので、かなり久々に責められている。
「あっ、あああっ!」
「ふふ、ここを擦られるとどうなるか知ってるよね?」
「あああっ、だめぇっ!」
「男の子が逆らえなくなるなる場所なんだっけ?」
「くっ、あああああああああああああああああ!!!」
ユキヤの身体がビクンと跳ね上がる
。
「ほら、こんなに感じてるじゃない」
「あああっ!もう無理ぃっ!!」
ユキヤは再び絶頂を迎える。
「ふふ、まだまだいくわよ」
すみれの愛撫はさらに激しさを増していく。
「ああ・・・ぺしゃんこになっちゃう・・・」「ぺしゃんこ?」
「体の中のものが全部出て・・・ぺしゃんこに・・・なりそう・・・」
あまりの気持ちよさにユキヤの理性は少し吹っ飛んでいた・・・。
(あれれ?なんか、子供みたいになっちゃってる・・・?)
「・・・面白いこと言うね、ユキちゃん」
そう言うとすみれは指を抜いてほかの物を入れる。
「な・・・何入れたの?!」
「ディルド・・・細い奴だから痛くないでしょ」
確かに痛くはないが異物感が強い。
「さて、ユキちゃんはどんな風に乱れてくれるかな?」
すみれはゆっくりと抜き差しし始める。
「あっ、ぐっ、くうぅ・・・」
激しくはないがゆっくりした刺激が、全身に走る。
「ユキちゃん、気持ちいい?」
「うっ、うんっ・・・」
「ふふ、じゃあこっちも一緒がいいかな」
そう言うとすみれはユキヤのペニスに手を伸ばす。
「ひゃうっ!?」
「ふふ、かわいい声出しちゃって」
「そ、そっちも触られたら・・・」
「大丈夫だよ、ちゃんとイかせてあげるから」
すみれはユキヤの上に馬乗りになる。そしてユキヤの乳首を口に含んだ。
「あっ、くぅっ!」
「んっ、ちゅぱっ、じゅるるる」
「くっ、ううぅ・・・」
「んっ、んんっ!」
すみれはユキヤの乳首を思いっきり吸い上げる。
「あっ、ダメ、そんなに強く吸ったらっ・・・」
「んっ、んんっ~」
更にすみれはユキヤのモノを秘所にあてがい挿入する。
「あっ、ああぁっ!!」
「ふふ、挿れただけでイッちゃいそうだね」
「うっ、ああっ・・・」
「じゃあ動くよ」
すみれは腰を振り始める。
「あっ、ああっ、ううっ!」
「ああん、ユキちゃん可愛い♪」「あっ、だめ、もう・・・」
「はぁはぁ、いっぱい出して・・・んん、いいよ」
すみれはさらにペースを上げていく。
「ああっ!また出るっ!」
ドピュッ!! 今度は先ほどよりも多く精液が出た。
「はぁっ、はぁ・・・」
「はぁ、はぁ・・・もう・・・全部出し切ったかな・・・」
そう言ってすみれはユキヤの上から降りて、ディルドを抜いた。
「はぅん!」思わず声をあげる。
「はぁ、ユキちゃん・・・気持ちよかった?」
「ぐぅぅぅ・・・」
ユキヤは答えられない。
「ふふ、ホントにぺしゃんこになっちゃったね」
(いつも・・・いつもこいつに頭が真っ白になるまで責められる・・・)
しかしそれでも得も言われぬ幸福感に包まれる・・・。
「貞操具はもう使わない方がいいかな・・・」
すみれがユキヤの頭を撫でながら言う。
「えっ?」
「ユキちゃんがあんな風になっちゃうのは辛いもん」
「う、うん・・・」
「でもさ、何日も我慢した後でするのってどうだった?」
「・・・すごく気持ち良かった」
「ふふ、でしょ?」
「・・・ただそれまでが地獄なんですが」
「地獄て・・・」
「あと、自分が本気で何するか分からなくなってた・・・」
ユキヤがため息を吐きながら言う。
「まぁ、確かにちょっと怖かったかも」
「それに・・・あの時みたいに壊れるの嫌だし・・・」
「ユキちゃんがそういうならいいよ。じゃあもう使わない?」
「・・・・・。」
ユキヤは考える素振りを見せる。
その沈黙にすみれは察したようだ。
「もしかして、使ってほしいとか思ってる?」
「い、いやその、たまにならというか・・・」
皮肉にもこの貞操具の騒ぎのせいで、トラウマであるはずの
緑山涼香への恐怖がいつの間にかどこかにすっ飛んでいたという事実が、
『もう使わない』という選択をためらわせていた。
「はいはい、分かったよ」
すみれは苦笑した。
(最近こんなのばっかり・・・)
****
翌日。
「そういやそっちの成人式はどうだったんだ?」
ユキヤはコーヒーを飲みながら聞いた。
「もう大変だったよ・・・着物の着付で朝早く起こされて・・・」
「へぇ、どんな?」
「なんか、お母さんが張り切っちゃってさぁ・・・」
「ふーん」
「もう疲れたよぉ・・・」
「で、その着物がこれか?」そう言ってユキヤはスマホを見せる。
「え?!なんであんたがその写真持ってるの!?」
そこには和服姿のすみれが写っていた。
「さっきお前の母さんから送られてきたぞ」
「ちょ、母さんのバカ!消してよ!」
「断る」
「もぅ、恥ずかしい・・・」
「いいんじゃないのか、似合ってるし」
「うぅ・・・」
「こっちも送られてきたんだが?」
そのセリフで再びユキヤはスマホを見せると、
そこには着物の上から前掛けをさせられているすみれが写っている。
「そ・・・それおばあちゃん家行ったときにご飯出されて・・・
高いから、着物にこぼさないようにって・・・」
「この格好で飯食わされたのか・・・」
「うぅ・・・」
すみれは真っ赤になっている。
その様子を見てユキヤは笑いをこらえていた。
「くくっ、これじゃあ成人式か七五三か分からねぇな。」
「う、うるさい!・・・母さんってば変な写真ばっかり送って・・・」
「まあまあ、いいじゃないか」
「良くない!」
「俺は可愛いと思うけどな」
「~~~~~~~~っ!!」
すみれは顔を赤くしながら黙り込んでしまった。
「あ~、可愛い可愛い」
「もうっ!馬鹿にして!」
「してないしてない」
「むむ・・・そっちの成人式はどうだったの?」
すみれが聞き返す。
「え?俺のとこは式典の会場が地元の高校だったから、
高校の時の友達と会ってたけど・・・」
「へぇ、楽しかった?」
「まぁそれなりに。久しぶりに会った連中もいたし。みんな元気そうだったぜ」
「ふーん」
ユキヤはコーヒーを飲む。
ただ一つ、緑山涼香のことはどうしても話せなかった・・・。
(いつか、話さないといけないんだろうけどな)
ユキヤは心の中でつぶやく。
すみれはそんなユキヤの様子を不思議そうに見ていた。
「どうかした?」
「いや、なんでも」
「変なの」
「あ、そうだ、シガーチョコ喰う?」
「食べかけじゃないの!」「いいだろ別に」
いつものやり取りの後、結局チョコを二人で食べたのだった。
****
「あの男はどうしたかしら?」
「はい、うちの会社で雇うと言ったら、『あの人のお役に立てる!』と
目を輝かせていました。彼ならきっと優秀な社員となるでしょう。」
「そう・・・可愛そうな男ね。」
ここは涼香の会社の社長室。
今ここには涼香と藤田だけがいる。
そう言って冷たく微笑む涼香を藤田が無言で見つめていた。
「あと、先日の成人式のスピーチで、市長から謝礼が来ていました。」
「あら、そうなの。」
涼香は成人式でのことを少し思い出していた。
「それにしてもあの茶木くんがまさかあんな風になってるとはね」
涼香はくすっと笑う。
「涼香様、あの男には・・・」
「分かってるわよ。」
涼香はため息をつく。
「見た感じ平静を装ってはいたけどかなり動揺していたみたい。
きっと今頃彼の心の中は私への恐怖で一杯かもね」
「お嬢様・・・少々悪趣味が過ぎます。」
ほくそ笑む涼香を藤田が無表情で窘める。
「ふふ、ごめんなさい。でも私と会った事で、
また彼の自信が崩れたりしたら・・・・」
涼香はそう言いながら口元に手を当ててクスッと笑う。
「まぁ、それはそれで楽しみだけど」
「涼香様・・・」
藤田が呆れた様子でため息をついた。
しかしこの思惑がすべて外れていること彼女はまだ知らなかった。
そしてすみれの存在も。
おわり
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