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29.魔素
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狩り、街への仕込み、鬼族と慌ただしい一日だったけど、得るものは多かった。
俺は今、鬼族のとの長い話を終えて彼らと別れようとしている。
「いろいろありがとう。おかげで魔素のことがよくわかったよ」
「こちらこそ感謝する」
糸目の鬼族――隼と握手を交わし、お互いの背中を叩き合う。
続いて彼はうつむくラウラの肩にそっと手を乗せ、彼女の顔が上を向いたところですぐに手を離す。
「ラウラ殿、我らも同じ穴の狢だ。我らとて同じことをしていたのだ。だが、もう一度言うが、ラウラ殿によって怪我人こそ出たが、死者は出ていない」
「うん……」
ようやく獣耳を立て、眉間によった皺が元に戻るラウラ。
彼女もまた俺と同じように隼と握手を交わす。
何てことは無かった。鬼族もまたラウラと同じように魔素に犯され、正気を失っていたのだ。
じゃあなんで、正気を失ったラウラのことを知っていたのかというと、至極単純な理由である。
魔素は西方向から東に向けて拡大してきていた。
つまり、ラウラの村の方が鬼族の里より西にあっただけ。
ラウラが里の付近に現れ、鬼族と取っ組み合いになったらしいが、彼女はすぐに黒い雲の方へ立ち去ったという。
彼女の襲撃はもう一度あったのだけど、二回目は鬼族が対策を講じていて網を張って待っていた。
だけど、物凄い力で罠だけじゃなく地面までえぐりとって彼女が逃走したとのこと。
魔素パワーがあってこそだな……。すぐに立ち去った理由は、魔素がないからじゃないかな?
食事代わりにしているのだから、腹が減ったら魔素のある所に戻る。力を使って魔力を消費したのなら、尚更だ。
帰路につきながら、はあと息を吐く。
「でもまあ、パーンの理由が想像したものと違ってよかったよ」
「うん……。鬼族もこれから大変だね」
鬼族が意識を取り戻した時、およそ三分の一は「いなくなっていた」。どういう意味かは想像にお任せする。
残りの内、7割が里の中で寝ころんだ状態で起き上がった。
3割は里から離れた場所で、ラウラのように突然見知らぬ土地に移動したかのように錯覚する。
つまり、ラウラと同じ状態になっていたのは残りの3割。
じゃあ、7割の人がどうなったのかというと。おそらく「パーン」状態だった。
パーンとは魔素に当てられ克服できずに毒が回り切った状態である。
どうなるかというと、実際に確認できたわけじゃないから推測になるが、寝たきり状態じゃないかなと。
彼らは動かず、魔素を栄養にして意識がないまま時を過ごした。
つまり、パーンとは体ではなく意識を失った仮死状態になるってことだ。
聞くところによると、彼らの失った期間はおよそ4か月くらいとのこと。
決して短い期間ではない。だけど、生きてさえいれば、森の生物も豊富だし何とかなる……はず。
切迫した状況だってのに彼らは――。
「それでも俺たちに種を譲ってくれた。いい奴らだよ」
「リヒトだって。農具や武器をいくつも鬼族に」
「俺の懐は全く痛まないからな。彼らとは違うさ」
そう。彼らとは違う。
俺は労せずいくらでも道具を出すことができるからな。
もし、道具が足らないようであれば今後も協力していきたいと思っている。
その代わりと言っては何だが、農業のことを教えてもらいたいなあ、なんて。
彼らが育てていた作物だから、不明点があれば彼らに聞くのが一番ってね。
◇◇◇
穏やかな日々だ。いや、朝から晩まで動き続けているのだけど、最初の頃みたいに大量の道具を出したりとか道を造ったりなんてこともなく、日々狩りと農作業に勤しんでいる。
幸いなことに塩や薪ならばいくらでも出せるので、保存食を作ることも容易だ。
冬に向けて食糧確保も順調に進んでいる。
魔道具なんてないけれど、冬の寒さは暖炉を使えばいいし。暖炉用の薪も確保する必要がない。
必要なのは食糧だけだから、自給自足に慣れていない俺たちであってもそうそう問題は起きない見込みである。
気が付けば、鬼族と会ってから二週間も過ぎていた。
そういえば、畑が緑一面になっているなあ。最初の頃より寒くなってきた気もする。
冬の訪れも近い。
ブルリと肩を震わせ、くしゃみが出そうになった。
ラウラはぐっすりと眠っているようだけど。
「出でよ」
毛布を出してラウラにかけてやる。
さてと。俺も寝るとするか。
枕に頭を沈め、うとうとしていたらすぐに意識が遠のく。
……。
…………。
「ぐ、ぐううう!」
突如脳天を貫くかのような痛みが走って飛び起きた。
こ、この激痛……覚えがある。
痛みの引きがなく、次から次から新しい傷をつけられえぐられるかのような。
「ぐううう。がああ!」
「リヒト!」
俺のうめく声に目覚めたラウラが頭をかかえうずくまる俺の背中をそっとさすってくれる。
ダラダラと脂汗が止まることなく流れ、力を入れても抜いても激しい痛みが全身を蝕むのだ。
『お、また器を拡大しているのかもきゃ』
「ど、どういう。ぐ、ぐうう!」
『魔素を節約してたもきゃ? もっと器を大きくしようと思ったんじゃもきゃ?』
「そ、そんなものは、い、ぐうあああ!」
「リヒト!」
ラウラが自分の胸で俺の頭を抱え込むようにひしと抱きしめてくれた。
そ、そういうことか……。
魔境の魔素はまだ溢れている……のか。
考えてみれば納得だよ。ぐうう。痛えええ!
無尽蔵に使う事のできる魔力なんてない。これまで創造スキルで使った魔力は、最初に溜め込んだものに加え日夜吸収していた魔素から供給されていたのだ。
それが、ここしばらくあまり創造スキルを使わなかったばかりに、魔力をためこむ器――MPがマックスの状態で魔素を吸収してしまったってことか。
「ラ、ラウラ。そのうちおさまるから」
「だ、大丈夫? お水飲む?」
「お、おう。頼む」
水を飲み、二時間くらい過ぎる頃、ようやく痛みが治まったのだった。
これからは創造スキルを必ず使うようにしよう……。
思わぬところから、魔力が供給されていることを知る俺であった……。
あれ、でも俺がこの地から離れたらどうなるんだろ?
魔素がまた溢れ出すかもしれない?
ちょっと魔素について、ルルーに詳しく聞く必要があるな。
……ルルーから情報を得るのは頭痛が痛い……。
なあに、焦ることはないさ。ゆっくりやっていこう。
俺は今、鬼族のとの長い話を終えて彼らと別れようとしている。
「いろいろありがとう。おかげで魔素のことがよくわかったよ」
「こちらこそ感謝する」
糸目の鬼族――隼と握手を交わし、お互いの背中を叩き合う。
続いて彼はうつむくラウラの肩にそっと手を乗せ、彼女の顔が上を向いたところですぐに手を離す。
「ラウラ殿、我らも同じ穴の狢だ。我らとて同じことをしていたのだ。だが、もう一度言うが、ラウラ殿によって怪我人こそ出たが、死者は出ていない」
「うん……」
ようやく獣耳を立て、眉間によった皺が元に戻るラウラ。
彼女もまた俺と同じように隼と握手を交わす。
何てことは無かった。鬼族もまたラウラと同じように魔素に犯され、正気を失っていたのだ。
じゃあなんで、正気を失ったラウラのことを知っていたのかというと、至極単純な理由である。
魔素は西方向から東に向けて拡大してきていた。
つまり、ラウラの村の方が鬼族の里より西にあっただけ。
ラウラが里の付近に現れ、鬼族と取っ組み合いになったらしいが、彼女はすぐに黒い雲の方へ立ち去ったという。
彼女の襲撃はもう一度あったのだけど、二回目は鬼族が対策を講じていて網を張って待っていた。
だけど、物凄い力で罠だけじゃなく地面までえぐりとって彼女が逃走したとのこと。
魔素パワーがあってこそだな……。すぐに立ち去った理由は、魔素がないからじゃないかな?
食事代わりにしているのだから、腹が減ったら魔素のある所に戻る。力を使って魔力を消費したのなら、尚更だ。
帰路につきながら、はあと息を吐く。
「でもまあ、パーンの理由が想像したものと違ってよかったよ」
「うん……。鬼族もこれから大変だね」
鬼族が意識を取り戻した時、およそ三分の一は「いなくなっていた」。どういう意味かは想像にお任せする。
残りの内、7割が里の中で寝ころんだ状態で起き上がった。
3割は里から離れた場所で、ラウラのように突然見知らぬ土地に移動したかのように錯覚する。
つまり、ラウラと同じ状態になっていたのは残りの3割。
じゃあ、7割の人がどうなったのかというと。おそらく「パーン」状態だった。
パーンとは魔素に当てられ克服できずに毒が回り切った状態である。
どうなるかというと、実際に確認できたわけじゃないから推測になるが、寝たきり状態じゃないかなと。
彼らは動かず、魔素を栄養にして意識がないまま時を過ごした。
つまり、パーンとは体ではなく意識を失った仮死状態になるってことだ。
聞くところによると、彼らの失った期間はおよそ4か月くらいとのこと。
決して短い期間ではない。だけど、生きてさえいれば、森の生物も豊富だし何とかなる……はず。
切迫した状況だってのに彼らは――。
「それでも俺たちに種を譲ってくれた。いい奴らだよ」
「リヒトだって。農具や武器をいくつも鬼族に」
「俺の懐は全く痛まないからな。彼らとは違うさ」
そう。彼らとは違う。
俺は労せずいくらでも道具を出すことができるからな。
もし、道具が足らないようであれば今後も協力していきたいと思っている。
その代わりと言っては何だが、農業のことを教えてもらいたいなあ、なんて。
彼らが育てていた作物だから、不明点があれば彼らに聞くのが一番ってね。
◇◇◇
穏やかな日々だ。いや、朝から晩まで動き続けているのだけど、最初の頃みたいに大量の道具を出したりとか道を造ったりなんてこともなく、日々狩りと農作業に勤しんでいる。
幸いなことに塩や薪ならばいくらでも出せるので、保存食を作ることも容易だ。
冬に向けて食糧確保も順調に進んでいる。
魔道具なんてないけれど、冬の寒さは暖炉を使えばいいし。暖炉用の薪も確保する必要がない。
必要なのは食糧だけだから、自給自足に慣れていない俺たちであってもそうそう問題は起きない見込みである。
気が付けば、鬼族と会ってから二週間も過ぎていた。
そういえば、畑が緑一面になっているなあ。最初の頃より寒くなってきた気もする。
冬の訪れも近い。
ブルリと肩を震わせ、くしゃみが出そうになった。
ラウラはぐっすりと眠っているようだけど。
「出でよ」
毛布を出してラウラにかけてやる。
さてと。俺も寝るとするか。
枕に頭を沈め、うとうとしていたらすぐに意識が遠のく。
……。
…………。
「ぐ、ぐううう!」
突如脳天を貫くかのような痛みが走って飛び起きた。
こ、この激痛……覚えがある。
痛みの引きがなく、次から次から新しい傷をつけられえぐられるかのような。
「ぐううう。がああ!」
「リヒト!」
俺のうめく声に目覚めたラウラが頭をかかえうずくまる俺の背中をそっとさすってくれる。
ダラダラと脂汗が止まることなく流れ、力を入れても抜いても激しい痛みが全身を蝕むのだ。
『お、また器を拡大しているのかもきゃ』
「ど、どういう。ぐ、ぐうう!」
『魔素を節約してたもきゃ? もっと器を大きくしようと思ったんじゃもきゃ?』
「そ、そんなものは、い、ぐうあああ!」
「リヒト!」
ラウラが自分の胸で俺の頭を抱え込むようにひしと抱きしめてくれた。
そ、そういうことか……。
魔境の魔素はまだ溢れている……のか。
考えてみれば納得だよ。ぐうう。痛えええ!
無尽蔵に使う事のできる魔力なんてない。これまで創造スキルで使った魔力は、最初に溜め込んだものに加え日夜吸収していた魔素から供給されていたのだ。
それが、ここしばらくあまり創造スキルを使わなかったばかりに、魔力をためこむ器――MPがマックスの状態で魔素を吸収してしまったってことか。
「ラ、ラウラ。そのうちおさまるから」
「だ、大丈夫? お水飲む?」
「お、おう。頼む」
水を飲み、二時間くらい過ぎる頃、ようやく痛みが治まったのだった。
これからは創造スキルを必ず使うようにしよう……。
思わぬところから、魔力が供給されていることを知る俺であった……。
あれ、でも俺がこの地から離れたらどうなるんだろ?
魔素がまた溢れ出すかもしれない?
ちょっと魔素について、ルルーに詳しく聞く必要があるな。
……ルルーから情報を得るのは頭痛が痛い……。
なあに、焦ることはないさ。ゆっくりやっていこう。
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