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第41話 気が付いたのかね?
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今日一日で持っていけるものとなると……ストックしてある鹿の毛皮か岩塩かな。
「ライラ、明日、行商に行くつもりなんだけどすぐに準備できるものって何かあるかな」
「そうですね……あ、良介さん、それは?」
ライラが指を刺したのはナタがハマったままの木のブロックだった。
お、おお?
「木材って売れるのかな? この辺りは木が豊富にあるし……」
「高くは売れませんが……良介さんなら手間がかからず準備できますよね? 小さい方のブロックがいいかなと思います」
「なるほど。じゃあ、木材を準備しておこうかな」
ブロックなら持ち運びも手間いらずだし、お金になるなら悪いことじゃあない。窪地にも窪地の外もみっしりと樹木が所せましと自生しているからなあ。
木材があるなら、塩はいらないか。
「ライラ、毛皮も持って行っていいかな?」
「はい! 汚れを落としておきますね」
「ありがとう」
俺もライラの手伝いをしようと思ったんだけど、さっきからポチがお座りしてハッハとウズウズしているのだ。
「遊んで―」という彼の気持ちがひしひしと伝わってきて、放っておけなくなってくる。
「良介さん、いいですよ。行ってらっしゃい」
「う、うん。ポチ」
「わうん」
呼びかけると、尻尾を千切れんばかりに振ってご機嫌な声を出すポチ。
もう出発できると思ったのか、耐え切れず俺の周りをグルグルするポチが可愛くて仕方ないぜ。
「ライラ、ポチとお昼ご飯を獲ってくるよ!」
「待ってますね」
ライラは笑顔で俺たちを見送ってくれた。な、なんだか、ライラが大人に見えちゃった……。
ええい、考えたら負けだ。ポチとお魚をとりにいくんだー。
◆◆◆
素っ裸になって巨大化したポチと共に池で戯れながら網を引くと、食べきれないほどの魚を獲ることができた。
いろんな種類の魚がいたけど、食べられると分かっているのはティラピアだけだからそれだけを選別する。
「おお、昼は魚かね」
上空からウォルターの声が。
本当に鼻が効く奴だな、こいつ。
「そのつもりだよ。保管できるならガイアたちにも持って行ってあげたいところだけど……魚は腐っちゃうよな」
「ほう、人間たちと会うのかね」
興味を引かれたのか、ウォルターは俺の頭の上にとまった。
だから、俺の頭は止まり木じゃねえんだってば! 言っても聞くような奴じゃないけどな……。
「ガイアたちと会うのに何か気になることがあるのかな?」
「そうだな。良介、お主がどのような答えを出すのか気になっておる」
また、意味深なことを言い出したな。ウォルターは普段ただの食いしん坊なカラスなんだけど、時折……どこか超然とした雰囲気になることがある。
こういった時の彼は非常に思慮深く、知識が豊富で教師のような雰囲気を醸し出す。
いや、知識が豊富じゃなく、知識が「あり過ぎる」。
カラスの種族自体がそうなのだったら、俺の穿ち過ぎで話は終わる……でもそうじゃないのなら。
「ウォルター、君は一体……」
「ほうほう。聡い子だと思っておったが、気が付いたのかね?」
カマかけたら、まさかまさかだった!
「え、ええと」
「ウォルターの目を通してずっと眺めているわけじゃないんだがの。弟子が言っておったろう、『今度挨拶に行きたい』とな」
「ん、んんん! ま、まさか! ヨハンの師匠なのか?」
「いかにも。ウォルターはワシの使い魔じゃよ。お主、使い魔を見たことがないようじゃの。いや、見たことが無くて当たり前か」
そこで言葉を切ったウォルターは俺の頭から飛び降りて、今度はポチのモサモサした耳のそばで足を止める。
この言いよう、彼は俺のことを正確に分かっている。なら、機先を制してこっちから言ってしまおうじゃないか。
「ウォルター……と呼んでいいのかな?」
「ふむ。この体はウォルターじゃ。それで構わんよ」
「なら、ウォルター。俺が『元の世界』に帰還できる手段を知っていたりするか?」
「残念ながらそれは分からぬ。古今東西の魔法について研究したが、時空を超える魔法は聞いたことがないの」
「そ、そうかあ」
残念、はああと俺は大きく息を吐く。
「じゃが、『異界からの迷い人』よ。お主がここへ来れたということは戻れぬという道理もあるまい?」
「そうだといいんだけど……考えても仕方ないか」
「その割り切りは好ましいの。ワシに聞きたいことはそれだけかの? それならば、『戻る』が」
「い、いや。ウォルター、君はきっと……この世界のことについて最も詳しいうちの一人じゃないのか」
そう、ウォルターこそ真の賢者じゃないのだろうか?
彼が人間にしろ悪魔族にしろ……いや、悪魔族って線は無いか。ヨハンの師匠なんだし。
人間かニーナのようなエルフか、いずれにしろ人間の勢力圏内の人物に違いない。その人物が悪魔族の事情にも詳しそうなのだから。悪魔族の村長であるエド以上に……。
そこまで考えたところで、ウォルターの嘴がぱかりと開く。
「そうだの。年の功じゃ。多少は若い者より知っておる」
「なら、悪魔族と人間はなんでお互いに不倶戴天とまで言える関係性になってしまったのか教えてくれないか?」
「ふうむ」
俺の願いに対し、ウォルターは首を上下させて思案している様子だ。
昨晩も考えたことだけど、人間も悪魔族も俺が接した感じ、どちらも素朴で善良な人たちだったんだ。何故彼らが憎し見合うのか全く分からない。
「お主のこれまでの働きを見ていた。ワシにとって好ましい流れではある。故に話すことはやぶさかでもない」
「あ、ありがとう」
「じゃが、先にこれだけは聞かせてくれ。良介。お主はガイアたち人間と悪魔族の村民をどうしたいのじゃ?」
そんなの決まっているだろう。
「窪地の上に『陸の駅』とでもいえばいいのか、寝泊まり施設や交易施設を作ろうと思っているんだ」
「ふむ」
「そこへはニーナたち人間もエドたち悪魔族も招く。そして、可能なら彼らがこの地だけでも融和できる道を模索したいんだ」
「ワシの見こんだ通りだったの。いつまでも古き慣習に囚われているべきではないとワシは考えておるのじゃよ」
「ウォルター。そのためにも事情が知りたいんだ」
「お主はこの世界について何も知らぬのじゃったな。古い話からしようではないか」
ウォルターは朗々と歌い上げるように、この世界の歴史について簡潔に述べていく。
この世界――ルテシアンには地球と異なり、複数の知的生命体がいる。人間、悪魔族、エルフ、ドワーフ、獣人、そして龍。
龍は数が非常に少なく、他の知的種族と余り交流することが無かった超然とした存在らしく、歴史に関わることが無かった。
その他の種族は交流を持ち、大きな都市には全ての種族が共存していることも珍しくなかったという。時代が進むと、地球でもそうだが国ができ、国同士は争っていく。
そこで優位に立ったのは「飛行」という種族特性を持ち、個体能力が高かった悪魔族だった。彼らは他の種族をも含めた最も大きな国を築き繁栄を極める。
それに我慢ならなかったのが人間で、彼らは辺境に人間の治める国を作り、悪魔族の大国と不干渉を取ることになる。この時代の世界は悪魔族が治める巨大な大国と、人間が治める幾つかの小国、隠れ里的なその他の種族の村がある状況だった。
それでも、都市部だけでなく農村でもこれらの種族は支配者さえ違うものの共存していたのだ。
だが、転機が訪れる。人間の王国は悪魔族との能力差を埋めるために技術を、そして精神的な拠り所となる宗教が発展していった。
その結果、宗教的熱狂に駆られた人間はついに悪魔族の大国を滅ぼす。
悪魔族は辺境に追いやられ、他の種族との交流を禁じ鎖国状態になり、人間たちは明確な敵であった悪魔族をしばらくの間追い立てるものの、やがてその熱も冷め、あれだけ盛んだった宗教も今となっては人口の三割ほどが信仰する程度に衰退してしまった。
これが今の状況だという。
話を整理すると、悪魔族は政治的に鎖国を貫くため接触を避けている。それ故の人間を忌避する教育を行っているのかもと予想される。
一方人間側は、宗教的情熱に駆られた少数の者は熱心に悪魔族狩りをしているが、その他多くの者にとってはもはや過去のことってところかな。
ただ、悪魔族側の教育と過去の因縁から、人間と悪魔族が出会ったらドンパチしてしまうというのが正直なところなんだろう。
「ありがとう、ウォルター。何となく分かったよ。きっとうまくいくと俺は思う」
「ふむ。お主は『局外者』で『力を持つ』故に、可能性を持つ。行く末を楽しみにしておるぞ」
「きっとうまくいく」俺は心の中で、先ほど自分が発言した言葉を繰り返すのだった。
「ライラ、明日、行商に行くつもりなんだけどすぐに準備できるものって何かあるかな」
「そうですね……あ、良介さん、それは?」
ライラが指を刺したのはナタがハマったままの木のブロックだった。
お、おお?
「木材って売れるのかな? この辺りは木が豊富にあるし……」
「高くは売れませんが……良介さんなら手間がかからず準備できますよね? 小さい方のブロックがいいかなと思います」
「なるほど。じゃあ、木材を準備しておこうかな」
ブロックなら持ち運びも手間いらずだし、お金になるなら悪いことじゃあない。窪地にも窪地の外もみっしりと樹木が所せましと自生しているからなあ。
木材があるなら、塩はいらないか。
「ライラ、毛皮も持って行っていいかな?」
「はい! 汚れを落としておきますね」
「ありがとう」
俺もライラの手伝いをしようと思ったんだけど、さっきからポチがお座りしてハッハとウズウズしているのだ。
「遊んで―」という彼の気持ちがひしひしと伝わってきて、放っておけなくなってくる。
「良介さん、いいですよ。行ってらっしゃい」
「う、うん。ポチ」
「わうん」
呼びかけると、尻尾を千切れんばかりに振ってご機嫌な声を出すポチ。
もう出発できると思ったのか、耐え切れず俺の周りをグルグルするポチが可愛くて仕方ないぜ。
「ライラ、ポチとお昼ご飯を獲ってくるよ!」
「待ってますね」
ライラは笑顔で俺たちを見送ってくれた。な、なんだか、ライラが大人に見えちゃった……。
ええい、考えたら負けだ。ポチとお魚をとりにいくんだー。
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素っ裸になって巨大化したポチと共に池で戯れながら網を引くと、食べきれないほどの魚を獲ることができた。
いろんな種類の魚がいたけど、食べられると分かっているのはティラピアだけだからそれだけを選別する。
「おお、昼は魚かね」
上空からウォルターの声が。
本当に鼻が効く奴だな、こいつ。
「そのつもりだよ。保管できるならガイアたちにも持って行ってあげたいところだけど……魚は腐っちゃうよな」
「ほう、人間たちと会うのかね」
興味を引かれたのか、ウォルターは俺の頭の上にとまった。
だから、俺の頭は止まり木じゃねえんだってば! 言っても聞くような奴じゃないけどな……。
「ガイアたちと会うのに何か気になることがあるのかな?」
「そうだな。良介、お主がどのような答えを出すのか気になっておる」
また、意味深なことを言い出したな。ウォルターは普段ただの食いしん坊なカラスなんだけど、時折……どこか超然とした雰囲気になることがある。
こういった時の彼は非常に思慮深く、知識が豊富で教師のような雰囲気を醸し出す。
いや、知識が豊富じゃなく、知識が「あり過ぎる」。
カラスの種族自体がそうなのだったら、俺の穿ち過ぎで話は終わる……でもそうじゃないのなら。
「ウォルター、君は一体……」
「ほうほう。聡い子だと思っておったが、気が付いたのかね?」
カマかけたら、まさかまさかだった!
「え、ええと」
「ウォルターの目を通してずっと眺めているわけじゃないんだがの。弟子が言っておったろう、『今度挨拶に行きたい』とな」
「ん、んんん! ま、まさか! ヨハンの師匠なのか?」
「いかにも。ウォルターはワシの使い魔じゃよ。お主、使い魔を見たことがないようじゃの。いや、見たことが無くて当たり前か」
そこで言葉を切ったウォルターは俺の頭から飛び降りて、今度はポチのモサモサした耳のそばで足を止める。
この言いよう、彼は俺のことを正確に分かっている。なら、機先を制してこっちから言ってしまおうじゃないか。
「ウォルター……と呼んでいいのかな?」
「ふむ。この体はウォルターじゃ。それで構わんよ」
「なら、ウォルター。俺が『元の世界』に帰還できる手段を知っていたりするか?」
「残念ながらそれは分からぬ。古今東西の魔法について研究したが、時空を超える魔法は聞いたことがないの」
「そ、そうかあ」
残念、はああと俺は大きく息を吐く。
「じゃが、『異界からの迷い人』よ。お主がここへ来れたということは戻れぬという道理もあるまい?」
「そうだといいんだけど……考えても仕方ないか」
「その割り切りは好ましいの。ワシに聞きたいことはそれだけかの? それならば、『戻る』が」
「い、いや。ウォルター、君はきっと……この世界のことについて最も詳しいうちの一人じゃないのか」
そう、ウォルターこそ真の賢者じゃないのだろうか?
彼が人間にしろ悪魔族にしろ……いや、悪魔族って線は無いか。ヨハンの師匠なんだし。
人間かニーナのようなエルフか、いずれにしろ人間の勢力圏内の人物に違いない。その人物が悪魔族の事情にも詳しそうなのだから。悪魔族の村長であるエド以上に……。
そこまで考えたところで、ウォルターの嘴がぱかりと開く。
「そうだの。年の功じゃ。多少は若い者より知っておる」
「なら、悪魔族と人間はなんでお互いに不倶戴天とまで言える関係性になってしまったのか教えてくれないか?」
「ふうむ」
俺の願いに対し、ウォルターは首を上下させて思案している様子だ。
昨晩も考えたことだけど、人間も悪魔族も俺が接した感じ、どちらも素朴で善良な人たちだったんだ。何故彼らが憎し見合うのか全く分からない。
「お主のこれまでの働きを見ていた。ワシにとって好ましい流れではある。故に話すことはやぶさかでもない」
「あ、ありがとう」
「じゃが、先にこれだけは聞かせてくれ。良介。お主はガイアたち人間と悪魔族の村民をどうしたいのじゃ?」
そんなの決まっているだろう。
「窪地の上に『陸の駅』とでもいえばいいのか、寝泊まり施設や交易施設を作ろうと思っているんだ」
「ふむ」
「そこへはニーナたち人間もエドたち悪魔族も招く。そして、可能なら彼らがこの地だけでも融和できる道を模索したいんだ」
「ワシの見こんだ通りだったの。いつまでも古き慣習に囚われているべきではないとワシは考えておるのじゃよ」
「ウォルター。そのためにも事情が知りたいんだ」
「お主はこの世界について何も知らぬのじゃったな。古い話からしようではないか」
ウォルターは朗々と歌い上げるように、この世界の歴史について簡潔に述べていく。
この世界――ルテシアンには地球と異なり、複数の知的生命体がいる。人間、悪魔族、エルフ、ドワーフ、獣人、そして龍。
龍は数が非常に少なく、他の知的種族と余り交流することが無かった超然とした存在らしく、歴史に関わることが無かった。
その他の種族は交流を持ち、大きな都市には全ての種族が共存していることも珍しくなかったという。時代が進むと、地球でもそうだが国ができ、国同士は争っていく。
そこで優位に立ったのは「飛行」という種族特性を持ち、個体能力が高かった悪魔族だった。彼らは他の種族をも含めた最も大きな国を築き繁栄を極める。
それに我慢ならなかったのが人間で、彼らは辺境に人間の治める国を作り、悪魔族の大国と不干渉を取ることになる。この時代の世界は悪魔族が治める巨大な大国と、人間が治める幾つかの小国、隠れ里的なその他の種族の村がある状況だった。
それでも、都市部だけでなく農村でもこれらの種族は支配者さえ違うものの共存していたのだ。
だが、転機が訪れる。人間の王国は悪魔族との能力差を埋めるために技術を、そして精神的な拠り所となる宗教が発展していった。
その結果、宗教的熱狂に駆られた人間はついに悪魔族の大国を滅ぼす。
悪魔族は辺境に追いやられ、他の種族との交流を禁じ鎖国状態になり、人間たちは明確な敵であった悪魔族をしばらくの間追い立てるものの、やがてその熱も冷め、あれだけ盛んだった宗教も今となっては人口の三割ほどが信仰する程度に衰退してしまった。
これが今の状況だという。
話を整理すると、悪魔族は政治的に鎖国を貫くため接触を避けている。それ故の人間を忌避する教育を行っているのかもと予想される。
一方人間側は、宗教的情熱に駆られた少数の者は熱心に悪魔族狩りをしているが、その他多くの者にとってはもはや過去のことってところかな。
ただ、悪魔族側の教育と過去の因縁から、人間と悪魔族が出会ったらドンパチしてしまうというのが正直なところなんだろう。
「ありがとう、ウォルター。何となく分かったよ。きっとうまくいくと俺は思う」
「ふむ。お主は『局外者』で『力を持つ』故に、可能性を持つ。行く末を楽しみにしておるぞ」
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