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96.最後の英雄
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――騎馬から矢が一斉にエルラインへ向けて襲い掛かる!
エルラインは表情一つ変えず、大きなルビーがはめ込まれた杖を軽く振るうだけで矢を待ち構える。
エルラインに迫る矢は彼の上空三メートル程まで来ると、彼を避けるかのように全て軌道が変わっていく。
矢は彼から三メートル程離れた処に全て突き刺さった!
矢避けの魔術か?これは。
「つまらないな。君たちはつまらない」
エルラインはぼそりと呟くと、ゆっくりと騎馬へ向けて歩き出す。
彼我の距離は二百メートル程度か。
数度矢が放たれるが、全てエルラインから逸れ、地面に突き刺さる。
対するエルラインは歩みを止めない。一歩づつ涼しい顔で騎馬に迫る。
百メートルくらいまでお互いの距離が迫ると、騎馬達に動揺が走る。それを振り払うように彼らは馬を走らせエルラインに斬りかかるべく、弓をしまい剣を手に取る。
「まあ、普通はこんな反応だよね」
エルラインは上空にいるミネルバへ目をやると、欠伸をしながら杖を振るう。
すると今にも駆け出そうとしていた馬達が地面に縫い付けられたかのように動きを止める!
馬上の人間達からどよめきがあがるが、エルラインは気にした様子もなくさらに距離を詰める。
エルラインが騎馬達の目前にまで迫った時、彼に対しようと下馬する。しかし、足が動かないようだ。
「さて、どうしようか」
エルラインは悪戯っ子のような笑みを浮かべ、下馬した人間達を眺める。
これはまずい。このまま全員抹殺だー! とかやりそうだよ。
「ミネルバ、エルの所へ降ろしてくれ!」
俺は急ぎエルラインの後ろへ降りると、彼の後ろから叫ぶ。
「エル! その辺でやめてくれー!」
「全く。君がそう言うなら仕方ないね」
エルラインはやれやれと肩を竦め、俺の方を振り返る。
その時だ。一頭の騎馬が此方に駆けてくる!
エルラインに拘束されている騎馬集団は、一頭の騎馬へ顔を向ける。彼らの表情は少し気まずそうな雰囲気だ。
放っておくとこの騎馬も俺達へ攻撃を仕掛けてきそうだよな……見たところ後から来たこの騎馬は、彼ら集団のリーダーに見える。
仕方ない先手を打つか。どっちかというと、リーダーへ俺達が攻撃される危険よりエルラインがブチ切れることを心配しての行為なんだけど……
「待ってくれ! 話を聞いてくれ!」
俺はとっさにリーダーらしき人物へ声をかけるが、何ともまあ小物感のする言葉だよな。
「状況が見えぬが話を聞こうじゃないかぁ。龍使い達よぉ」
馬上からリーダーが俺の声に応じ、俺の方へ向かってくる。
俺の目前まで来ると、リーダーは馬から下馬し、降り立つ。男は俺と同じくらいの背丈で、ぼさぼさの黒い髪を後頭部で縛っている。顔付はアジア系に見え、細い鋭い目が特徴的だった。粗末な灰色の貫頭衣を身にまとい、同じく粗末なローブを肩から下げている。
貫頭衣越しでも分かるほど筋肉が盛り上がり、一目見ただけでよく鍛えられた肉体を持つと分かる。
「私達に悪意はありません。近くまで来たら弓を射かけられまして反撃しました」
「龍使いよぉ。この前も俺達へ龍が襲撃して来んだぜえ。だからこいつらも攻撃したんだろう」
「幸いお互い怪我はありませんし、手打ちということにしませんか?」
「そうだなぁ。お前たちに攻撃の意思がねえんだったらあえて戦う必要もあるまいて。分かった。それで行こうじゃねえか」
「ありがとうございます」
俺はエルラインに騎馬たちの拘束を解くように告げると、彼は杖を一振りする。
「もう動けるはずだよ。全く君は……」
エルラインは不満そうな顔をしつつヤレヤレと肩を竦める。騎馬たちはエルラインの言葉が耳に入るとおっかなびっくり自らの足を動かす。
足が動くのが分かった彼らはどよめきだす。
「静かにぃ。男ならピーピー言うんじゃあねえ」
リーダーの声に騎馬たちはすぐに静かになる。彼らの様子を見たリーダーは俺へと目をやる。
「拘束は解かせていただきました」
「不思議な術を使うもんだなあ。俺はジャムカだ。よろしくな」
「私はプロコピウスです」
この男が英雄で間違いないのか? ジャムカ、ジャムカか! おそらくこいつが英雄で間違いない。一応ミネルバに確認しようか。
「ミネルバ。ジャムカ殿が英雄で間違いないかな?」
「その通りだ。この人間こそ声が導く者だ」
ジャムカを含めた騎馬達は龍の姿をしているミネルバがしゃべったことに驚いた様子だった。どうも前回は会話さえ交わしていないらしいな。
俺はジャムカへと振り向くと、彼へ目的を告げる。
「ジャムカ殿。あなたが私達の捜していた人物に相違ありません」
「なんでい? 何のことなんだ?」
「ジャムカ殿。あなたはこの世界の出身じゃありませんよね?」
「何故分かった……」
ジャムカはバツの悪そうな表情になり、無精髭を撫でている。
最後の英雄はジャムカ。これまでの英雄から最後の一人もローマに近い人物と思っていたが全く異なる時代の英雄が来たものだ……
ベリサリウスやプロコピウスは七世紀の地中海世界出身。しかしジャムカは十二世紀末から十三世紀初頭にかけて活躍した人物。その活躍地域は俺の住む時代で言えばモンゴル国になる。
時代も地域もジャムカとベリサリウスでは交わることが無い。英雄召喚の儀式とは地球に存在する者ならば時代や地域に関係なく召喚されるってことなのかなあ。
さてこのジャムカだが、確かに英雄と呼んで差し障りない。ジャダラン族のジャムカは若きチンギスハン――テムジンの友人にしてライバルだった男だ。チンギスハンはもはや説明の余地が無いほど有名な人物と言えるだろう。
モンゴル族テムジン――チンギスハンは、モンゴル地域をまとめあげると、世界へ雄飛する。彼は人類史上最大の帝国を作り上げた。その覇者のライバルがジャムカというわけなのだけど、ジャムカはチンギスハンを凌ぐ能力を保持していたという。
しかし、仲間に恵まれず最後はテムジンに敗れる。テムジンはジャムカを処刑するのが惜しくて、彼を助命しようとするがジャムカがこれを拒否。そしてジャムカは貴人の処刑方法でこの世から去ったという。
個人戦闘能力についてはベリサリウスへ迫るだろうが、戦術・戦略能力についてはどうだ? そこまでの脅威ではないと思う。彼の最大の強みは騎馬を率いての戦闘に他ならない。
正直今まで会った英雄の中では一番脅威度が低いと俺は思う。騎馬を率いた戦闘能力は確かに驚異的だと思うが、こちらにはハーピーや飛龍を使った航空戦術や野戦築城を持って騎馬の衝撃力を無効化することもできる。
野戦だと苦戦するかもしれないけど、攻めて来た場合に脅威度は低いだろう。
「ジャダラン族のジャムカで間違いありませんか?」
「そこまで知っているのか。何者だ……お前は……」
「先ほど申し上げた通り、私はプロコピウス。ローマのプロコピウスです。ピウスとお呼びください」
「聞いたことねえな。テムジンなら知っているかも知れねえが」
「余り回りくどい事は性に合いません。お願いがあって来ました」
「言ってみな」
「この先に湖があるのはご存知ですか? 湖を越えて攻め込む事をやめていただきたいだけです」
「ほお。あちらにも村があるのか。なるほどなぁ。俺からも願いがあるがいいか? ピウスさんよお」
ジャムカはニヤリと笑みを浮かべる。
エルラインは表情一つ変えず、大きなルビーがはめ込まれた杖を軽く振るうだけで矢を待ち構える。
エルラインに迫る矢は彼の上空三メートル程まで来ると、彼を避けるかのように全て軌道が変わっていく。
矢は彼から三メートル程離れた処に全て突き刺さった!
矢避けの魔術か?これは。
「つまらないな。君たちはつまらない」
エルラインはぼそりと呟くと、ゆっくりと騎馬へ向けて歩き出す。
彼我の距離は二百メートル程度か。
数度矢が放たれるが、全てエルラインから逸れ、地面に突き刺さる。
対するエルラインは歩みを止めない。一歩づつ涼しい顔で騎馬に迫る。
百メートルくらいまでお互いの距離が迫ると、騎馬達に動揺が走る。それを振り払うように彼らは馬を走らせエルラインに斬りかかるべく、弓をしまい剣を手に取る。
「まあ、普通はこんな反応だよね」
エルラインは上空にいるミネルバへ目をやると、欠伸をしながら杖を振るう。
すると今にも駆け出そうとしていた馬達が地面に縫い付けられたかのように動きを止める!
馬上の人間達からどよめきがあがるが、エルラインは気にした様子もなくさらに距離を詰める。
エルラインが騎馬達の目前にまで迫った時、彼に対しようと下馬する。しかし、足が動かないようだ。
「さて、どうしようか」
エルラインは悪戯っ子のような笑みを浮かべ、下馬した人間達を眺める。
これはまずい。このまま全員抹殺だー! とかやりそうだよ。
「ミネルバ、エルの所へ降ろしてくれ!」
俺は急ぎエルラインの後ろへ降りると、彼の後ろから叫ぶ。
「エル! その辺でやめてくれー!」
「全く。君がそう言うなら仕方ないね」
エルラインはやれやれと肩を竦め、俺の方を振り返る。
その時だ。一頭の騎馬が此方に駆けてくる!
エルラインに拘束されている騎馬集団は、一頭の騎馬へ顔を向ける。彼らの表情は少し気まずそうな雰囲気だ。
放っておくとこの騎馬も俺達へ攻撃を仕掛けてきそうだよな……見たところ後から来たこの騎馬は、彼ら集団のリーダーに見える。
仕方ない先手を打つか。どっちかというと、リーダーへ俺達が攻撃される危険よりエルラインがブチ切れることを心配しての行為なんだけど……
「待ってくれ! 話を聞いてくれ!」
俺はとっさにリーダーらしき人物へ声をかけるが、何ともまあ小物感のする言葉だよな。
「状況が見えぬが話を聞こうじゃないかぁ。龍使い達よぉ」
馬上からリーダーが俺の声に応じ、俺の方へ向かってくる。
俺の目前まで来ると、リーダーは馬から下馬し、降り立つ。男は俺と同じくらいの背丈で、ぼさぼさの黒い髪を後頭部で縛っている。顔付はアジア系に見え、細い鋭い目が特徴的だった。粗末な灰色の貫頭衣を身にまとい、同じく粗末なローブを肩から下げている。
貫頭衣越しでも分かるほど筋肉が盛り上がり、一目見ただけでよく鍛えられた肉体を持つと分かる。
「私達に悪意はありません。近くまで来たら弓を射かけられまして反撃しました」
「龍使いよぉ。この前も俺達へ龍が襲撃して来んだぜえ。だからこいつらも攻撃したんだろう」
「幸いお互い怪我はありませんし、手打ちということにしませんか?」
「そうだなぁ。お前たちに攻撃の意思がねえんだったらあえて戦う必要もあるまいて。分かった。それで行こうじゃねえか」
「ありがとうございます」
俺はエルラインに騎馬たちの拘束を解くように告げると、彼は杖を一振りする。
「もう動けるはずだよ。全く君は……」
エルラインは不満そうな顔をしつつヤレヤレと肩を竦める。騎馬たちはエルラインの言葉が耳に入るとおっかなびっくり自らの足を動かす。
足が動くのが分かった彼らはどよめきだす。
「静かにぃ。男ならピーピー言うんじゃあねえ」
リーダーの声に騎馬たちはすぐに静かになる。彼らの様子を見たリーダーは俺へと目をやる。
「拘束は解かせていただきました」
「不思議な術を使うもんだなあ。俺はジャムカだ。よろしくな」
「私はプロコピウスです」
この男が英雄で間違いないのか? ジャムカ、ジャムカか! おそらくこいつが英雄で間違いない。一応ミネルバに確認しようか。
「ミネルバ。ジャムカ殿が英雄で間違いないかな?」
「その通りだ。この人間こそ声が導く者だ」
ジャムカを含めた騎馬達は龍の姿をしているミネルバがしゃべったことに驚いた様子だった。どうも前回は会話さえ交わしていないらしいな。
俺はジャムカへと振り向くと、彼へ目的を告げる。
「ジャムカ殿。あなたが私達の捜していた人物に相違ありません」
「なんでい? 何のことなんだ?」
「ジャムカ殿。あなたはこの世界の出身じゃありませんよね?」
「何故分かった……」
ジャムカはバツの悪そうな表情になり、無精髭を撫でている。
最後の英雄はジャムカ。これまでの英雄から最後の一人もローマに近い人物と思っていたが全く異なる時代の英雄が来たものだ……
ベリサリウスやプロコピウスは七世紀の地中海世界出身。しかしジャムカは十二世紀末から十三世紀初頭にかけて活躍した人物。その活躍地域は俺の住む時代で言えばモンゴル国になる。
時代も地域もジャムカとベリサリウスでは交わることが無い。英雄召喚の儀式とは地球に存在する者ならば時代や地域に関係なく召喚されるってことなのかなあ。
さてこのジャムカだが、確かに英雄と呼んで差し障りない。ジャダラン族のジャムカは若きチンギスハン――テムジンの友人にしてライバルだった男だ。チンギスハンはもはや説明の余地が無いほど有名な人物と言えるだろう。
モンゴル族テムジン――チンギスハンは、モンゴル地域をまとめあげると、世界へ雄飛する。彼は人類史上最大の帝国を作り上げた。その覇者のライバルがジャムカというわけなのだけど、ジャムカはチンギスハンを凌ぐ能力を保持していたという。
しかし、仲間に恵まれず最後はテムジンに敗れる。テムジンはジャムカを処刑するのが惜しくて、彼を助命しようとするがジャムカがこれを拒否。そしてジャムカは貴人の処刑方法でこの世から去ったという。
個人戦闘能力についてはベリサリウスへ迫るだろうが、戦術・戦略能力についてはどうだ? そこまでの脅威ではないと思う。彼の最大の強みは騎馬を率いての戦闘に他ならない。
正直今まで会った英雄の中では一番脅威度が低いと俺は思う。騎馬を率いた戦闘能力は確かに驚異的だと思うが、こちらにはハーピーや飛龍を使った航空戦術や野戦築城を持って騎馬の衝撃力を無効化することもできる。
野戦だと苦戦するかもしれないけど、攻めて来た場合に脅威度は低いだろう。
「ジャダラン族のジャムカで間違いありませんか?」
「そこまで知っているのか。何者だ……お前は……」
「先ほど申し上げた通り、私はプロコピウス。ローマのプロコピウスです。ピウスとお呼びください」
「聞いたことねえな。テムジンなら知っているかも知れねえが」
「余り回りくどい事は性に合いません。お願いがあって来ました」
「言ってみな」
「この先に湖があるのはご存知ですか? 湖を越えて攻め込む事をやめていただきたいだけです」
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ジャムカはニヤリと笑みを浮かべる。
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