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第19話 *桟橋にいる*
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アーニーと顔を見合わせ、声のした方へ顔を向ける。ちょうど釣り糸を垂らしたところなんだけどなあ。
「端っこだからか聞こえないな」
「わたし、聞いてきます!」
「いや、俺が」
「てんちょお、引いてますよ!」
お、おおっと。確かにこの手の感触は引いている。よく見ているなあ、アーニー。
と、よくよく考えてみれば釣り竿がしなっていたら引いているってわかるわな。俺は手の感触だけに集中していたから釣り竿のしなりには注目していなかった。
釣りスキルが教えてくれるビリビリに頼ると魚の食いついているかどうかを確実に知ることができるからさ。
アーニーがお使いに行ってくれている間に釣り上げよう。
「ふんぬ」
気合を入れたところで、釣り竿から伝わる重量は変わらないんだよね。ちっとばかし味気ないけど、釣りスキルの熟練度がマックスならただ釣り竿を引き上げるだけで釣れるのだから贅沢を言ってはいけない。
今回釣れたのは生き物じゃあなかった。
「何かの切れ端だなこれ」
絵画なのか家具なのか、はたまた銅板なのか、とにかく一部だけの何かの切れ端である。糸が引っかかるようなものじゃあないのだけど、釣りスキルの熟練度があがってくると何故か釣れるようになるのだ。
いわゆる外れなのだけど、こういった切れ端を集めると一枚の絵になったり、家具になったりするから、ピンポイントでホームに飾りたい一部プレイヤーから需要がある。俺? 俺は特に集めていなかったよ。ゲーム時代はホームのお店で一律100シェル(ゲーム内通貨)で並べていた。もしかしたら欲しい人がいるかもしれないと思うと捨てれなくてさ。
しげしげと欠片を眺めるも、意匠を凝らした銅板なのか家具なのか区別がつかない。少なくとも絵画ではなさそうなんだけど、これに繋がる欠片を釣り上げるまで特定ができないなあ。
「てんちょお、それは?」
「ああ、何かの欠片なのだけど、分からん」
じーっと俺の肩に体を乗せ覗き込んでくるアーニーの犬耳がピンと伸びた。
「へえ、あ、これ、わたしが担当していた商品と同じものですよね!」
「お、アーニーの担当エリアだったか」
店員NPCは店のエリアを指定して、売買を担当する。俺の店のサイズだと、二人のNPCがいれば全エリアカバーできるのだ。
なので、店員NPCが二人になっている。
彼女に謎の欠片を手渡すと、目を輝かせて掘られた模様を指先で撫でていた。
「ん、何か忘れているような」
「そうでした! てんちょお、聞いてきましたよ」
「そうだった。職員さんが何か叫んでいたんだった。何かあったの?」
「みたいです。釣り大会をやっていても桟橋の一部は船の往来に使われていて」
ふむふむ、まあそうだろうな。釣り人のいるところに船が突っ込んだりしたのか?
だったら、一時的に釣りを停止して不公平が出ないように時間調整をするのかも。
30分間釣り停止とかね。管理するのが大変そうだけど、どうやるんだろ。
なんて、考えを巡らしていたが、続くアーニーの言葉は俺の予想とはまるで違うものだったのだ。
「その船の船員が血相を変えて出てきて、魔物が出たって叫んだそうなんですよ」
「魔物か、リヴァイアサンでも出たの?」
「職員さんは超危険な魔物が出たから引き上げてって」
「桟橋だけじゃなく、他のエリアもなのかな?」
ですです、とアーニーが首を縦に振る。
要するに沖で危険な魔物が出たから釣り大会を中断する、いや、下手したら中止になるのか。
「中断ならともかく、中止になると困る」
「困る?」
「釣り大会が中止になったら、賞金がもらえなくなっちゃうだろ」
「さすが、てんちょう! もう賞を取ったも同然なんですね!」
いやまあ、そういうわけじゃないけど。中止になったら賞を取ることができる可能性がゼロになるじゃないか!
「これじゃあいかーん! その魔物とやらを倒せないにしても、遠くまで追いやらねば」
「おー」
右腕をあげると、アーニーもノリがよく両手を上にやる。
魔物とやらをトレインしてでも追いやるぞお。
意気揚々と桟橋に向かい始めた時、アーニーがぼそりともっともなことを口にする。
「てんちょお、海にどうやって出るんですか?」
「あ、まあ、なんとかなる、たぶん」
時間ロスになるが、最悪ペットを連れて戻ってくれば洋上でもなんとかなるさ。
まずは様子を見に行かなきゃなんともならん。
◇◇◇
*桟橋にいる*
さあて、桟橋に到着したぞ。桟橋前には人だかりができており、前が見えないほどだ。
失礼して人をかき分け前に出る。
えー、どれどれ、噂の魔物はどこにいるのかなあ。魔物の姿が見えないので、更に進もうとしたら職員らしき人に止められた。
釣り大会の職員にしてはえらくがたいがよいけど、色んな人がいるからそんな人もいるんだろうと感じた程度だ。
「探索者か?」
「そうです!」
俺が応える前にアーニーが元気よく右手をあげる。
何か言おうにも、彼女に強く手を引かれ桟橋をずんずん進む。
職員と少し離れたところで彼女が背伸びして俺の耳へ口を寄せ囁く。
「釣り人とか言ったら中に入れてくれないですよ」
「お、確かに……群衆の大半は釣り大会関係者だろうしなあ」
「ですです、行きましょう、船のところまで」
「船員に直接聞くのが早そうだ」
桟橋に船が残っているので、船員もまだいるかもしれない。魔物を直接見た船員に聞くのがもっとも手っ取り早いさ。
ついでに船で魔物のところまで連れてってくれないかなあ。
お、甲板に残った船員の姿が見える、きたこれええ。
「すいませーん、魔物のことについて教えて欲しいんですけど」
「おお、兄ちゃん、探索者か? それにしてはえらく軽装だが」
「洋上だと重い装備は厳禁ですよ。布が一番です」
「それもそうだな、だが、悪いことは言わねえ。やめとけって」
やめるも何も、どんな魔物なのか聞かなきゃ何とも言えんぞ。
ここで食い下がらなきゃ話がはじまらねえ。
「どんな魔物が出たんですか?」
「海竜だ。それも滅多に岸じゃでねえ、深海竜だぜ」
「え、えっと、リバイアサン? それともカリュブディス?」
「ガハハハ、兄ちゃん、そんな伝説の海の悪魔が出たら、街なんぞ消し飛ぶぜ」
違うらしい。海竜って……アーニーなら知っているかな?
「端っこだからか聞こえないな」
「わたし、聞いてきます!」
「いや、俺が」
「てんちょお、引いてますよ!」
お、おおっと。確かにこの手の感触は引いている。よく見ているなあ、アーニー。
と、よくよく考えてみれば釣り竿がしなっていたら引いているってわかるわな。俺は手の感触だけに集中していたから釣り竿のしなりには注目していなかった。
釣りスキルが教えてくれるビリビリに頼ると魚の食いついているかどうかを確実に知ることができるからさ。
アーニーがお使いに行ってくれている間に釣り上げよう。
「ふんぬ」
気合を入れたところで、釣り竿から伝わる重量は変わらないんだよね。ちっとばかし味気ないけど、釣りスキルの熟練度がマックスならただ釣り竿を引き上げるだけで釣れるのだから贅沢を言ってはいけない。
今回釣れたのは生き物じゃあなかった。
「何かの切れ端だなこれ」
絵画なのか家具なのか、はたまた銅板なのか、とにかく一部だけの何かの切れ端である。糸が引っかかるようなものじゃあないのだけど、釣りスキルの熟練度があがってくると何故か釣れるようになるのだ。
いわゆる外れなのだけど、こういった切れ端を集めると一枚の絵になったり、家具になったりするから、ピンポイントでホームに飾りたい一部プレイヤーから需要がある。俺? 俺は特に集めていなかったよ。ゲーム時代はホームのお店で一律100シェル(ゲーム内通貨)で並べていた。もしかしたら欲しい人がいるかもしれないと思うと捨てれなくてさ。
しげしげと欠片を眺めるも、意匠を凝らした銅板なのか家具なのか区別がつかない。少なくとも絵画ではなさそうなんだけど、これに繋がる欠片を釣り上げるまで特定ができないなあ。
「てんちょお、それは?」
「ああ、何かの欠片なのだけど、分からん」
じーっと俺の肩に体を乗せ覗き込んでくるアーニーの犬耳がピンと伸びた。
「へえ、あ、これ、わたしが担当していた商品と同じものですよね!」
「お、アーニーの担当エリアだったか」
店員NPCは店のエリアを指定して、売買を担当する。俺の店のサイズだと、二人のNPCがいれば全エリアカバーできるのだ。
なので、店員NPCが二人になっている。
彼女に謎の欠片を手渡すと、目を輝かせて掘られた模様を指先で撫でていた。
「ん、何か忘れているような」
「そうでした! てんちょお、聞いてきましたよ」
「そうだった。職員さんが何か叫んでいたんだった。何かあったの?」
「みたいです。釣り大会をやっていても桟橋の一部は船の往来に使われていて」
ふむふむ、まあそうだろうな。釣り人のいるところに船が突っ込んだりしたのか?
だったら、一時的に釣りを停止して不公平が出ないように時間調整をするのかも。
30分間釣り停止とかね。管理するのが大変そうだけど、どうやるんだろ。
なんて、考えを巡らしていたが、続くアーニーの言葉は俺の予想とはまるで違うものだったのだ。
「その船の船員が血相を変えて出てきて、魔物が出たって叫んだそうなんですよ」
「魔物か、リヴァイアサンでも出たの?」
「職員さんは超危険な魔物が出たから引き上げてって」
「桟橋だけじゃなく、他のエリアもなのかな?」
ですです、とアーニーが首を縦に振る。
要するに沖で危険な魔物が出たから釣り大会を中断する、いや、下手したら中止になるのか。
「中断ならともかく、中止になると困る」
「困る?」
「釣り大会が中止になったら、賞金がもらえなくなっちゃうだろ」
「さすが、てんちょう! もう賞を取ったも同然なんですね!」
いやまあ、そういうわけじゃないけど。中止になったら賞を取ることができる可能性がゼロになるじゃないか!
「これじゃあいかーん! その魔物とやらを倒せないにしても、遠くまで追いやらねば」
「おー」
右腕をあげると、アーニーもノリがよく両手を上にやる。
魔物とやらをトレインしてでも追いやるぞお。
意気揚々と桟橋に向かい始めた時、アーニーがぼそりともっともなことを口にする。
「てんちょお、海にどうやって出るんですか?」
「あ、まあ、なんとかなる、たぶん」
時間ロスになるが、最悪ペットを連れて戻ってくれば洋上でもなんとかなるさ。
まずは様子を見に行かなきゃなんともならん。
◇◇◇
*桟橋にいる*
さあて、桟橋に到着したぞ。桟橋前には人だかりができており、前が見えないほどだ。
失礼して人をかき分け前に出る。
えー、どれどれ、噂の魔物はどこにいるのかなあ。魔物の姿が見えないので、更に進もうとしたら職員らしき人に止められた。
釣り大会の職員にしてはえらくがたいがよいけど、色んな人がいるからそんな人もいるんだろうと感じた程度だ。
「探索者か?」
「そうです!」
俺が応える前にアーニーが元気よく右手をあげる。
何か言おうにも、彼女に強く手を引かれ桟橋をずんずん進む。
職員と少し離れたところで彼女が背伸びして俺の耳へ口を寄せ囁く。
「釣り人とか言ったら中に入れてくれないですよ」
「お、確かに……群衆の大半は釣り大会関係者だろうしなあ」
「ですです、行きましょう、船のところまで」
「船員に直接聞くのが早そうだ」
桟橋に船が残っているので、船員もまだいるかもしれない。魔物を直接見た船員に聞くのがもっとも手っ取り早いさ。
ついでに船で魔物のところまで連れてってくれないかなあ。
お、甲板に残った船員の姿が見える、きたこれええ。
「すいませーん、魔物のことについて教えて欲しいんですけど」
「おお、兄ちゃん、探索者か? それにしてはえらく軽装だが」
「洋上だと重い装備は厳禁ですよ。布が一番です」
「それもそうだな、だが、悪いことは言わねえ。やめとけって」
やめるも何も、どんな魔物なのか聞かなきゃ何とも言えんぞ。
ここで食い下がらなきゃ話がはじまらねえ。
「どんな魔物が出たんですか?」
「海竜だ。それも滅多に岸じゃでねえ、深海竜だぜ」
「え、えっと、リバイアサン? それともカリュブディス?」
「ガハハハ、兄ちゃん、そんな伝説の海の悪魔が出たら、街なんぞ消し飛ぶぜ」
違うらしい。海竜って……アーニーなら知っているかな?
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