【短編集】

●やきいもほくほく●

文字の大きさ
4 / 84
婚約者の浮気現場に遭遇致しました……勘違いなさっているようですがお別れですよ?

しおりを挟む

確かにシャーロット様からは大人の色気を感じます。
シャーロット様とレンティル様の言う通り、シャーロット様に比べると、わたくしは子供っぽいのかもしれません。
恐らく、レンティル様はシャーロット様にわたくしとの関係を色々と話していたのでしょう。

レンティル様の制止を聞くことなく、シャーロット様は衝撃的な事実を次々と口にします。

わたくしはシャーロット様の言葉を黙って聞いていました。
これは思っていたよりも、ずっと複雑な展開になりそうです。


「今更何を言っているの……?この子に私達の関係を知らしめる良い機会でしょう!?」

「……っ」

「それに、私と結婚するって言っていたじゃない!それは嘘だったって言うの!?」

「だからっ、違う!それは…」

「この子とはすぐに"婚約破棄"するから待っててくれって言ったでしょう……!?」

「……っ、シャーロット!それは今、言わない約束だろう!?」

「婚約破棄……?」


わたくしがシャーロット様の言ったことを復唱すると、レンティル様は更に顔を青くさせました。

今の今迄、わたくしはレンティル様と結婚式の準備を進めていました。
婚約破棄の話などレンティル様の口から今まで一度も出てきていません。

全くの初耳です。

一体、どういうことでしょうか。
シャーロット様とレンティル様のやっていることと、言っていることが噛み合いません。


「違う、リディア、あのっ、聞いてくれ……!」


レンティル様は慌てた様子で首を振ります。

シャーロット様は我慢出来なくなったのか、わたくしに掴みかかろうとしています。


「貴女さえいなければ……ッ!」

「あの」

「っ、私がレンティルと幸せになれたのに!!」


どうやらシャーロット様は、わたくしの存在が相当気に入らないようです。
レンティル様は、今にも殴りかかりそうなシャーロット様を落ち着かせようと、必死で押さえています。

ここでシャーロット様に殴られるのも、話が早くていいですが、それではレンティル様への罰にはなりません。

わたくしは此処に留まり最後まで話そうと決めました。


「……貴女がッ、レンティルのことを離してくれないと、私が結婚出来ないじゃない!!」

「シャーロット、頼む…!落ち着いてくれっ」

「落ち着いていられないわッ!私はもう二十二よッ!?」

「分かっている、分かっているから……!」

「分かってないッ!どれだけ私は貴方との結婚を待ったと思っているの!?もう限界なのよッ」


二十二歳になるシャーロット様。
貴族の令嬢としては、ギリギリのところでしょうか。
シャーロット様はとても焦っているようにも見えます。

それにしても、話を聞く限りではレンティル様はシャーロット様と結婚の約束をしていたようです。

けれどわたくしと婚約した際も、シャーロット様の話は出て来ておりません。
愛人を作る話も聞いておりません。

レンティル様がもしそのようなことを言いましたら、婚約には至っていませんし、シャーロット様の存在がバレれば間違いなくお父様は、レンティル様と結婚させることはないでしょう。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

真実の愛に祝福を

あんど もあ
ファンタジー
王太子が公爵令嬢と婚約破棄をした。その後、真実の愛の相手の男爵令嬢とめでたく婚約できたのだが、その先は……。

「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します

スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」 眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。 隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。 エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。 しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。 彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。 「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」 裏切りへのカウントダウンが今、始まる。 スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!

売られたケンカは高く買いましょう《完結》

アーエル
恋愛
オーラシア・ルーブンバッハ。 それが今の私の名前です。 半年後には結婚して、オーラシア・リッツンとなる予定……はありません。 ケンカを売ってきたあなたがたには徹底的に仕返しさせていただくだけです。 他社でも公開中 結構グロいであろう内容があります。 ご注意ください。 ☆構成 本章:9話 (うん、性格と口が悪い。けど理由あり) 番外編1:4話 (まあまあ残酷。一部救いあり) 番外編2:5話 (めっちゃ残酷。めっちゃ胸くそ悪い。作者救う気一切なし)

【完結】私が愛されるのを見ていなさい

芹澤紗凪
恋愛
虐げられた少女の、最も残酷で最も華麗な復讐劇。(全6話の予定) 公爵家で、天使の仮面を被った義理の妹、ララフィーナに全てを奪われたディディアラ。 絶望の淵で、彼女は一族に伝わる「血縁者の姿と入れ替わる」という特殊能力に目覚める。 ディディアラは、憎き義妹と入れ替わることを決意。 完璧な令嬢として振る舞いながら、自分を陥れた者たちを内側から崩壊させていく。  立場と顔が入れ替わった二人の少女が織りなす、壮絶なダークファンタジー。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

許すかどうかは、あなたたちが決めることじゃない。ましてや、わざとやったことをそう簡単に許すわけがないでしょう?

珠宮さくら
恋愛
婚約者を我がものにしようとした義妹と義母の策略によって、薬品で顔の半分が酷く爛れてしまったスクレピア。 それを知って見舞いに来るどころか、婚約を白紙にして義妹と婚約をかわした元婚約者と何もしてくれなかった父親、全員に復讐しようと心に誓う。 ※全3話。

幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。

灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。 曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。 婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。 前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

処理中です...