【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

●やきいもほくほく●

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三章 転機の訪れ

③⑧

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そんな日々が五日ほど続いていただろうか。

メイジーは寝不足でフラフラしながらも海岸へと向かう。
今朝はミミたちにも無理をしすぎだと怒られたばかりだが、じっとしてはいられない。

(今やらなくちゃ、いつやるって言うのよ!)

メイジーは貝と奮闘した日々を思い出していた。

一日目は噛まれないように思考錯誤したり貝の補充。
噛まれないように木の棒を用意するが木の棒が粉砕。
もっと固いものを探してつっかえ棒に。
もうこれで怖くないと思った途端、棒が折れて復讐とばかりに鼻を噛まれてしまう。
細かい網の作り方を教わって強度を測る。
夜通し網を作り直す。

二日目、寝坊からスタート。
ガブリエーレに『遅い』と怒られつつ、元からある歪な真珠を取り除く作業。
新しい棒を使い、中身を必死に綺麗にしていくのを続けていた。
すると子どもたちがメイジーを手伝ってくれた。
おかげで貝の中はピカピカだ。

形のいいものを二、三粒貰って、他のものは子どもたちへ。
どうやら色別になっていることで好きな色を取り出せることを喜んでいた。
前日の反省を生かして深夜まで新しい網を作る。

三日目はなんとか寝坊せずに済んだ。
網の補強と貝に種を入れる作業。
しかし種をすべて吐き出されるというまさかの事態。
海のものしか食べないのかと、食事の残りものを持って行ってみるとパクパクと食べた。
となると、種の食べさせ方を考える必要があるとフルーツごと突っ込んでみると種ごと飲み込んだ。
深夜まで新しい網の作業。

四日目は種ごと飲み込んだことで一歩前に進んだことで朝からテンションが上がっていた。
朝と波の高い時間を島の仕事をこなして、他は海辺で作業。
種がちゃんと入っているのか確認するためにくちを開くと種がのこ半分以上が身に埋まっている。
ますます嬉しくなり、子どもたちと海岸で遊びつつ貝を集めて珍しい色を探す。
夕方から新しい網を作っていると、島の女性たちが手伝ってくれたことで規定数まで達成。

五日目、ぐっすりと眠れたが安心感から疲れがどっしりと押し寄せる。
フラフラしながら島の仕事を終えて新しい網を持って海岸へ向かうと、メイジーの前には信じられない光景が広がっていた。

(…………船? どうしてこんなところに?)

メイジーはまだ自分が夢の中にいるのではと思い、目を擦りながら瞬きを繰り返す。
それもシールカイズ王国でも見たことないほどに大きなものだ。
それが一隻ではなく、二隻あるように見えるのはメイジーの気のせいではないのだろう。

騒ぎを聞きつけたのか、島民たちが次々に集まってくる。
すると船からは豪華な衣服を纏った男性が二人ほど降りて来る。
一人は空のような青い長い髪を一つに束ねた男性。
水色の瞳はタレ目で優しく見えるのだが、どこか冷たくて恐ろしい。

もう一人は緑色の短い髪と黄緑色の瞳。吊り目で威圧感がある。
メイジーたちの前でふわりと浮かんでいるではないか。
ガブリエーレほどではないにしても整った顔立ち。
人間離れした美しさや見たことがない服にメイジーは疲れからかあることを思っていた。

(……もしかして、神様?)

頬を引っ張りながらそのことを確かめる。
強い力で摘んでいるのだがとても痛い。


「……我々の王はどこにいる?」


緑色の短髪の青年が怒りを含んだ声で問いかけてくる。


『よくわからない。彼らも神か?』

『大きい乗り物、神の乗り物』

『メイジー、知ってる?』


メイジーは島の長ダダナの言葉に首を横に振る。
二人の青年は言葉がわからないのか顔を見合わせていた。


「なんだ? 今、なんと言った?」

「僕たちの言葉が通じていないな」


やはり彼らに言葉が通じていないのだろう。


『あれ、なんだ?』

『ガブリエーレ様、同じ』

『やはり神。 ガブリエーレ様、報告する』


島民たちがそう言った瞬間だった。
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