【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

●やきいもほくほく●

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三章 転機の訪れ

④③

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ハッとしたメイジーはガブリエーレを止めるために動き出す。

「もういいから、やめなさいよ!」

『お前に危害を加えた奴らだぞ?』

「そうだけど、まだ何もやられていないわ。あなたやり過ぎなのよ!」

『…………チッ』


舌打ちと共に力が解かれたようだ。
メイジーは皆が生きていることに安堵していた。
そしてあることを思う。

(この人たちの前ではガブリエーレに馴れ馴れしくするのはやめましょう。絶対に……)

だが、ガブリエーレの方からメイジーに離れてくれない場合はどうしたらいいのだろうか。
彼はメイジーの肩に手を置いて背後に回り込むと周囲を威圧するように言った。


『次にコイツに危害を加えた奴から殺す』


ガブリエーレの発言にメイジーは眉を寄せた。
確かに自分が殺されそうになって助けてもらっておきながら、こんな顔になるのはどうかと思う。

けれど何故かガブリエーレにこういうことを言ってほしくないと思ってしまう。
それは島で穏やかに彼と過ごした記憶があるからだろう。


『何故、不機嫌になっている?』


ガブリエーレの言葉に答えるようにメイジーは口を開いた。


「……よくわからないけど、あなたそういうことを言ってほしくないと思って」

『は……? 助けてもらって何だその言い草は』


思った通りの言葉が返ってきたため、メイジーはたじろいでしまう。
今はガブリエーレが知らない人に見えてしまう。
トゲトゲしくて人を寄せ付けない威圧的な態度。
それがメイジーにとっては嫌なことなのかもしれない。


「説明できないけど、そういうことを軽々しく言うのはよくないと思うわ。それにこうなったのはあなたが勝手なことばかりするからでしょう!? ちゃんと説明してよ!」

『お前が話を聞いていなかっただけだろう?』

「そ、それはそうだけど、あなたは口下手だし説明がわかりにくいんだもの! きっと聞いてたとしてもわからないわ」

『……なんだと!?』


いつも通りの言い争いが始まるとなんだか安心する。
毎日、彼と時間を共にして知らないうちに仲を深めていたのだろうか。
メイジーの知っているガブリエーレに戻ったことで本音が口から溢れ出る。


「でも、いつものガブリエーレに戻ってよかったわ」

『……!』


ニコリと笑ったメイジーを見たガブリエーレはわずかに目を見開いた。
その後にクルリと背を向け、彼は黙り込んでしまう。
メイジーはどうするべきかと迷っているとガブリエーレは信じられないことを口にする。


『今からスリーダイト帝国へ向かう』

「…………へ?」


メイジーはピタリと動きを止めた。
ガブリエーレが恐らくスリーダイト帝国の皇帝だと思い出したからだ。

ここがどこだかは知らないが、スリーダイト帝国の人たちがガブリエーレを島まで迎えに来たのだろう。
ここでメイジーの頭の中に様々な疑問が思い浮かぶ。


「なんで……?」

『お前の頭でもわかるように説明してやっているんだ。これ以上は噛み砕いて言ってはやれないぞ?』

「そのことじゃないわ。言葉の意味くらいわかっているわよ! どうしてわたくしまでスリーダイト帝国に行くのって聞いているの!」


メイジーがそう叫ぶと周囲の視線が突き刺さっているではないか。


『お前は俺の……』


そう言いかけて止まったガブリエーレをじっと見て言葉を待っていた。
彼は珍しく眉を寄せたまま言葉を選んでいるように見える。
形のいい唇がわずかに開いたり閉じたりを繰り返していた。


「それにどうして本当のことを言ってくれなかったの!? 本当に皇帝だとするなら、どうして一カ月近くも島にいたのよ!」

『あー……』

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