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第四章 青紫色のアジサイ(後半)
①⑨ 変化
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あっという間に給食が終わって昼休みの時間。
凛々ちゃんもやってきて、わたしとその後ろで本を読む冬馬くんのところへ。
夏希ちゃんもやってきて、昨日のことをもう一度話していた。
凛々ちゃんも冬馬くんがアジサイの花をもらったと聞いてソワソワしている。
そして花子さんに『願いを叶える』と言われたことについても、まったく一緒だったからだろう。
「今のところ、アジサイの花の色に変化はあるの?」
「いいや、何もない」
「そっか、よかった……」
今、アジサイは冬馬くんの机の上で咲いているみたい。
わたしは改めてアジサイの花言葉を確認していた。
冬馬くんが持っているのは青と紫のアジサイ。
『冷淡』『無情』『知的』『神秘的』と、いう意味がある。
「これに何の意味があるのかな? ウチには全然わからないんだけど」
夏希ちゃんはアゴに手を当てながら首を傾げる。
「松雪くんの心に変化があれば、色も変わっていくんじゃないかしら」
「僕の心……?」
凛々ちゃんは自分が白ユリをもらったこと。
そのユリが悪口を言い続けたことによって、黒くなっていったこと。
わたしや夏希ちゃんに謝り、反省したことでユリは元の色に戻ったことを話していく。
「私は小春ちゃんや夏希ちゃんのおかげでこうしてここにいられる。本当に感謝しているの」
「……凛々ちゃん」
わたしは凛々ちゃんの言葉が嬉しくて感動してしまった。
夏希ちゃんも得意顔で凛々ちゃんに抱きついている。
「だから松雪くんの願いが何かはわからないけれど、アジサイも心の変化によって変わるかもしれないわね」
「ふむ……」
冬馬くんは凛々ちゃんの話を聞いて考えこんでいるようだ。
「小春、アジサイの色が変わっているかウチに見にきてくれないか?」
「……わたし?」
「小春しかアジサイの色を知らないだろう?」
「そうだけど、二人は?」
「ウチはテニスの日! もうすぐ試合だから気合い入ってんの」
「私も今日は前のクラスの友だちと遊ぶの」
夏希ちゃんは気合い十分、凛々ちゃんはとても嬉しそうに手を合わせた。
冬馬くんの家に行くのは久しぶりで、二人きりだとなんだか緊張してしまう。
でも、冬馬くんに何かあったらもっと嫌だ。
わたしは冬馬くんのお家に行くことにした。
「うん、わかった。アジサイ、見に行かせて」
「ああ、なら今日は一緒に帰ろ……」
冬馬くんが一緒に帰ろうと言おうとした時だった。
──バンッ!
目の前から手が伸びてきて、冬馬くんの机を叩いた。
「俺も一緒に行く!」
突然、現れた秋斗くんに四人ともびっくりしてしまった。
「秋斗くん……?」
「冬馬っちに行くんだろ? 俺も行く」
秋斗くんはなんだか焦っているように見えた。
わたしが冬馬くんを見ると、冬馬くんは秋斗くんを見ている。
「ちょっと秋斗! いきなりなんなのよ!」
「夏希には関係ないだろ?」
「関係ないとは何よ! アンタ、朝から態度デカくてムカつくんだけどっ」
「朝からうるさい」
秋斗くんと夏希ちゃんが言い争っているのを止めようと、わたしは間に入る。
「秋斗くん、夏希ちゃん、落ち着いて!」
「だって……!」
「僕は別に構わない」
「冬馬くん……」
「秋斗も帰りの会が終わったら、門の前で待っててくれ」
「……おう」
秋斗くんは冬馬くんの言葉に納得したみたい。
昼休みが終わって、午後の授業と掃除を済ませてから夏希ちゃんと別れる。
冬馬くんと門の前まで行くと、秋斗くんが腕を組んで待っていた。
「秋斗くんのクラス、早く終わったんだね。待たせちゃったかな?」
「……別に」
秋斗くんのそっけない返事になんだか胸が痛む。
茶色のランドセルを背負った秋斗くんが、何も言わずに歩き出す。
わたしと冬馬くんも秋斗くんを追いかけるように歩き出した。
凛々ちゃんもやってきて、わたしとその後ろで本を読む冬馬くんのところへ。
夏希ちゃんもやってきて、昨日のことをもう一度話していた。
凛々ちゃんも冬馬くんがアジサイの花をもらったと聞いてソワソワしている。
そして花子さんに『願いを叶える』と言われたことについても、まったく一緒だったからだろう。
「今のところ、アジサイの花の色に変化はあるの?」
「いいや、何もない」
「そっか、よかった……」
今、アジサイは冬馬くんの机の上で咲いているみたい。
わたしは改めてアジサイの花言葉を確認していた。
冬馬くんが持っているのは青と紫のアジサイ。
『冷淡』『無情』『知的』『神秘的』と、いう意味がある。
「これに何の意味があるのかな? ウチには全然わからないんだけど」
夏希ちゃんはアゴに手を当てながら首を傾げる。
「松雪くんの心に変化があれば、色も変わっていくんじゃないかしら」
「僕の心……?」
凛々ちゃんは自分が白ユリをもらったこと。
そのユリが悪口を言い続けたことによって、黒くなっていったこと。
わたしや夏希ちゃんに謝り、反省したことでユリは元の色に戻ったことを話していく。
「私は小春ちゃんや夏希ちゃんのおかげでこうしてここにいられる。本当に感謝しているの」
「……凛々ちゃん」
わたしは凛々ちゃんの言葉が嬉しくて感動してしまった。
夏希ちゃんも得意顔で凛々ちゃんに抱きついている。
「だから松雪くんの願いが何かはわからないけれど、アジサイも心の変化によって変わるかもしれないわね」
「ふむ……」
冬馬くんは凛々ちゃんの話を聞いて考えこんでいるようだ。
「小春、アジサイの色が変わっているかウチに見にきてくれないか?」
「……わたし?」
「小春しかアジサイの色を知らないだろう?」
「そうだけど、二人は?」
「ウチはテニスの日! もうすぐ試合だから気合い入ってんの」
「私も今日は前のクラスの友だちと遊ぶの」
夏希ちゃんは気合い十分、凛々ちゃんはとても嬉しそうに手を合わせた。
冬馬くんの家に行くのは久しぶりで、二人きりだとなんだか緊張してしまう。
でも、冬馬くんに何かあったらもっと嫌だ。
わたしは冬馬くんのお家に行くことにした。
「うん、わかった。アジサイ、見に行かせて」
「ああ、なら今日は一緒に帰ろ……」
冬馬くんが一緒に帰ろうと言おうとした時だった。
──バンッ!
目の前から手が伸びてきて、冬馬くんの机を叩いた。
「俺も一緒に行く!」
突然、現れた秋斗くんに四人ともびっくりしてしまった。
「秋斗くん……?」
「冬馬っちに行くんだろ? 俺も行く」
秋斗くんはなんだか焦っているように見えた。
わたしが冬馬くんを見ると、冬馬くんは秋斗くんを見ている。
「ちょっと秋斗! いきなりなんなのよ!」
「夏希には関係ないだろ?」
「関係ないとは何よ! アンタ、朝から態度デカくてムカつくんだけどっ」
「朝からうるさい」
秋斗くんと夏希ちゃんが言い争っているのを止めようと、わたしは間に入る。
「秋斗くん、夏希ちゃん、落ち着いて!」
「だって……!」
「僕は別に構わない」
「冬馬くん……」
「秋斗も帰りの会が終わったら、門の前で待っててくれ」
「……おう」
秋斗くんは冬馬くんの言葉に納得したみたい。
昼休みが終わって、午後の授業と掃除を済ませてから夏希ちゃんと別れる。
冬馬くんと門の前まで行くと、秋斗くんが腕を組んで待っていた。
「秋斗くんのクラス、早く終わったんだね。待たせちゃったかな?」
「……別に」
秋斗くんのそっけない返事になんだか胸が痛む。
茶色のランドセルを背負った秋斗くんが、何も言わずに歩き出す。
わたしと冬馬くんも秋斗くんを追いかけるように歩き出した。
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