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イザークの独り言
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イザークが何度目かの絶頂を迎えると、カーヤはとうとう意識を保っていられなくなった。
彼は仕方なく彼女の中から抜け出し、汗で張り付いた髪をかき上げる。
カーヤの黒い髪も同じように目元から除けてやると、彼女は身じろぎして微かに声を漏らした。
「ん……」
散々快楽を刻み込まれた小さな身体は、敏感になっているのだろう。
くたりと力の抜けた身体――小柄ながら、豊かな胸の膨らみにまろやかな尻、細いくびれは女性らしく魅惑的だ。
大きな瞳と小さな鼻と口、童顔とのギャップがいやらしく、煽られる。
先ほどまでイザークを受け入れていた泉から、カーヤの蜜とイザークの精が混ざったものがとろりと溢れ出し、シーツを濡らす様に、イザークは興奮を覚えた。
「カーヤ……」
再び熱くなる下半身にごくりと喉を鳴らし、カーヤの秘所を指先でなぞる。
彼女の意識さえあれば、あと数回はイけるところだ。
焦らされた分、かなり溜まっている……
「あんなに熱い視線を送っておいて……無自覚とはな」
ヴァンリッヒ城で開かれるパーティには必ず参加していたカーヤ。
彼女はいつも壁際で佇んでいた。イザークを見つめて……
表向きはヒト族が統治しているヴァンリッヒ王国だが、その覇権を巡っては、吸血鬼の他の一族や人狼が争いを繰り広げているのが実情。
王子という立場上、命を狙われることも多いイザークは、他人の視線には敏感だ。カーヤのような素人のそれに気づかないはずがない。
色仕掛けで王子の寝室に入り、殺そうとする女は数多といる。
胸を強調し、短いスカートや深くスリットの入ったドレスばかりを着ていたカーヤも、そのうちイザークに接触してくるだろう――そう思っていたが、彼女がやってくることはなかった。
いつだって、イザークを目で追うだけ。
最初は自分の行動を観察しているのかと思ったが、調べてみるとそうではないらしい。
吸血鬼の中でも蚊族は最弱と言われている。しかし、彼らの研究員としての能力はかなりのもので、国内でも高く評価されている。
どうやら彼らは自分たちの寿命を延ばすために、ヒト型最強と謳われるイザークの血を欲しているとわかった。
「研究目的、か……」
父親にそう言われているからなのか、カーヤは自分の行動に気がついていないようだ。
女に囲まれる王子を見て寂しそうな表情をし、イザークが視線をやると途端に頬を染めて慌てて俯くことも、きっと自覚していない。
その様子を思い出してククッと笑いを漏らし、イザークはカーヤの耳元に唇を寄せた。
「俺のことが好きなくせにな。可愛いやつだ」
そう囁くと、カーヤは身じろぎして口元に笑みを浮かべる。
それに満足し、イザークは彼女の身体を横抱きにした。そのまま寝室の奥にある浴室へ歩き出す。
身体を清めてやるのが目的ではあるが、もし彼女が目を覚ましたら……
「もう一度、付き合ってもらおうか」
今まで我慢させられた分、たっぷりと――…
彼は仕方なく彼女の中から抜け出し、汗で張り付いた髪をかき上げる。
カーヤの黒い髪も同じように目元から除けてやると、彼女は身じろぎして微かに声を漏らした。
「ん……」
散々快楽を刻み込まれた小さな身体は、敏感になっているのだろう。
くたりと力の抜けた身体――小柄ながら、豊かな胸の膨らみにまろやかな尻、細いくびれは女性らしく魅惑的だ。
大きな瞳と小さな鼻と口、童顔とのギャップがいやらしく、煽られる。
先ほどまでイザークを受け入れていた泉から、カーヤの蜜とイザークの精が混ざったものがとろりと溢れ出し、シーツを濡らす様に、イザークは興奮を覚えた。
「カーヤ……」
再び熱くなる下半身にごくりと喉を鳴らし、カーヤの秘所を指先でなぞる。
彼女の意識さえあれば、あと数回はイけるところだ。
焦らされた分、かなり溜まっている……
「あんなに熱い視線を送っておいて……無自覚とはな」
ヴァンリッヒ城で開かれるパーティには必ず参加していたカーヤ。
彼女はいつも壁際で佇んでいた。イザークを見つめて……
表向きはヒト族が統治しているヴァンリッヒ王国だが、その覇権を巡っては、吸血鬼の他の一族や人狼が争いを繰り広げているのが実情。
王子という立場上、命を狙われることも多いイザークは、他人の視線には敏感だ。カーヤのような素人のそれに気づかないはずがない。
色仕掛けで王子の寝室に入り、殺そうとする女は数多といる。
胸を強調し、短いスカートや深くスリットの入ったドレスばかりを着ていたカーヤも、そのうちイザークに接触してくるだろう――そう思っていたが、彼女がやってくることはなかった。
いつだって、イザークを目で追うだけ。
最初は自分の行動を観察しているのかと思ったが、調べてみるとそうではないらしい。
吸血鬼の中でも蚊族は最弱と言われている。しかし、彼らの研究員としての能力はかなりのもので、国内でも高く評価されている。
どうやら彼らは自分たちの寿命を延ばすために、ヒト型最強と謳われるイザークの血を欲しているとわかった。
「研究目的、か……」
父親にそう言われているからなのか、カーヤは自分の行動に気がついていないようだ。
女に囲まれる王子を見て寂しそうな表情をし、イザークが視線をやると途端に頬を染めて慌てて俯くことも、きっと自覚していない。
その様子を思い出してククッと笑いを漏らし、イザークはカーヤの耳元に唇を寄せた。
「俺のことが好きなくせにな。可愛いやつだ」
そう囁くと、カーヤは身じろぎして口元に笑みを浮かべる。
それに満足し、イザークは彼女の身体を横抱きにした。そのまま寝室の奥にある浴室へ歩き出す。
身体を清めてやるのが目的ではあるが、もし彼女が目を覚ましたら……
「もう一度、付き合ってもらおうか」
今まで我慢させられた分、たっぷりと――…
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