【R18】寝ている間に義妹に座薬を入れられる話

黒うさぎ

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2.義兄のいないとき

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 バタン――。

「行ったかな?」

 玄関の扉が閉まる音を聞いた楓は、改めて便座に腰かけた。

「ふぅ……」

 シャアアアアァァァァ……。

 勢い良く放たれた尿が、便器を叩く。
 個室に響くその音は、薄い扉一枚で遮断できるようなものではない。
 このボロアパートはキッチンと居室の間に扉などついていない。
 それはつまり、トイレの前にあるキッチンはもちろん、居室にいても放尿音やさらに恥ずかしい音まで聞こえてしまうということである。

 緊急時ならいざ知らず、たとえ家族とはいえ日常的に排泄音を聞かれるというのは年頃の女子として耐えられるものではない。
 なので、楓がトイレを使用するのは家に一人でいるときか、家族がいるときはテレビの音量を上げてからだ。

 それだって完全ではないし、こうして何年も一緒に住んでいるのだからもう既に何度も聞かれてしまっているだろう。
 それでも、少しでも家族、とくに智也にだけは醜い部分を見せたくなかった。

 シュッと最後のゆばりが噴き出る。

 トイレットペーパーで股間の水滴を拭き取ると、スマホで時間を確認する。

(まだ時間あるよね……)

 楓はその白い指を股間へと伸ばした。

「んっ……」

 既に大人のものと大差ない、ヒダが入り組んだ陰唇。
 そのヒダの間を優しく撫でていく。

「兄さんがさっきまで使ってたトイレ……」

 スゥーッと鼻から深く息を吸い込む。
 既に智也のあとに自分が使用しているし、そもそも嗅ぎ慣れた芳香剤の匂いしかしない。
 だがそれでも、つい先程この場所で智也が排泄をしていたと思うと、それだけで下腹部が甘く疼いた。

「ふぅっ……、んんっ……、ぅぅ……」

 少しずつ秘裂をなぞる指の速度を上げつつ、親指で陰核を優しく弾いていく。
 未だ男を知らない肉壺からは、既におびただしい量の蜜液が溢れ、薄い陰毛を濡らして便器の中へと滴っていた。

 自分を慰めるという行為を知って以来、楓は智也だけを思って指を動かしてきた。
 戸籍上は家族であるが、母が亡くなったことで、今この家に楓と血の繋がりのある者は一人もいない。

 義父や智也が血の繋がりを気にするような人でないことはわかっていた。
 しかし、だからといって胸の内に広がる不安と孤独を抑える方法を楓は知らなかった。

 小学二年生にして母親を失った楓は、しばらく不登校だった時期がある。
 唯一の血縁者を亡くした喪失感を自分の中で処理するには、楓はあまりに幼かった。

 そんなとき、智也は楓の傍にいてくれた。
 智也にも学校があるので、一日中というわけにはいかなかった。
 それでも家にいるときはずっと、楓が手を離さなければ学校を休んでまで一緒にいてくれた。

 智也は楓に学校に行けとは言わなかった。
 ただ肩を抱き、優しく頭を撫でてくれた。

 智也と触れていると、心の中まで温かくなった。
 崩れそうになる心をその温かさが包み込んでくれた。

 いつしか「私には智也がいる」と思えるくらいに心は回復していた。
 それと同時に、このまま智也を私に付き合わせてはいけないと思うようになった。

 いくら智也が兄で優しいからといって、学校を休んでまで楓と一緒にいてくれるという関係が健全であるとは思えなかった。
 楓は智也のためにも学校へ行くようになった。
 これ以上、智也の迷惑にならないように。

「はあっ……、兄さんっ! ああっ、兄さんっ、兄さんっ……!!」

 快楽が高まるにつれて、指の動きもその激しさを増す。
 まだ怖くて中に指を入れたことはない。
 だが、表面をなぞり、陰核を撫でるだけでも、智也を思えば容易に甘美な熱を溜め込むことができた。

「兄さんっ……! 兄さんっ! はぁ……っ!」

 ピチャピチャと粘度の高い、淫靡な水音が響く。
 今この家に智也がいたら、たとえ居室にいたとしても楓の淫らな音を聞かれてしまうだろう。

「ああっ、兄さんっ! イクっ……! イックぅぅぅぅっ……!!」

 ガクガクと腰が跳ねる。
 噴き出した悦楽の飛沫が、ベニヤの扉にまで飛び散る。
 頭の中が白く塗り潰され、気だるい快楽の余韻に身を委ねる。

 どれくらいそうしていただろうか。
 ようやく快楽の潮が引いた頃、楓はスマホで時間を確認した。

「やばっ!? 早く行かないと!」

 予想以上に時間を費やしてしまっていたらしい。
 慌てて濡れた股座を拭き、蜜液の飛び散った扉も綺麗にすると、楓は家を飛び出した。
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