7 / 61
7 金欠
しおりを挟む
今までは姉弟上3人が交代でミム婦人の所にいる双子を見に行っていたが、事件があり実家の屋敷に戻れるようになるとアルベルトも安心したのか笑顔で「いってきます」と手を振って出掛けた。
お金を払っているとはいえ、他人の家に様子見として何度も訪れるのはやはり心苦しいものもあったのだろう。幽霊屋敷の外見になってしまっても実家に双子を預けて仕事場に戻るアルベルトの顔は嬉しそうだった。
それから3ヶ月、アルベルトの許可を得たので屋敷を改装している。これがまた楽しくてしょうがない!
花は早速マリーとメリーの部屋を中心に壁の補強から壁紙の張り替え、窓の修繕をした。
まず壁紙を可愛い桃色の花柄に変更。オリバーは白とコンクリート風に変更。アルベルトの部屋は前と同じようなバロック式にして、客間は水色とグリーンのヴィンテージダマスクにした。
特に子供部屋は双子の意見を取り入れて改装したので、とても可愛らしいお姫様のようだ。
メリーは特にベッドカーテンがお気に入りで桃色の薄いレースの中でビーズクッションを背に絵本を読むのが好きなのだが目と姿勢が悪くなりそうなので止めてもらいたい。
そんな訳で好きに出来た代償に貯金を湯水のごとく使ってしまった。
「……ヤバい。お金使い過ぎた……どうしよう……」
「? 働けばいいよ!」
「いや、働いてるよ?」
「えっ? 花働いてないじゃん! お家の事しかしてない! はぁ……あのねぇ花……。お金はね、外で稼ぐんだよ?」
マリーに世間を理解していない子供を諭すようにドヤ顔で当たり前の事を言われた……。
(いやいや、昼間は向こうでちゃんと働いているんだけど、マリーにはまだよく分からないのかもな……)
どうやって説明しようか考えているとオリバーが目を擦りながら現れた。
「おはよぅ……。相変わらず花さん早いね……」
「おはようじゃないよ! もうお昼! オリバーは寝坊助なだけ!!」
「いやはやマリーは手厳しい……」
「護衛の警護だったんですよね? お疲れ様です。ご飯食べますか?」
「……うん……。食べる……」
半分まだ夢の中のオリバーが可愛く椅子に座るとマリーもお行儀良く座り始めた。
「マリー、メリーは?」
「もうすぐ来るよ」
「じゃ、3人分用意するね」
「お昼は何?」
「簡単で悪いけど、ラーメンです!」
「「ラーメン!!」」
『ラーメン』と言う言葉で覚醒したオリバーとマリー。
そう、ラーメンは2人の大好物。特にオリバーはインスタントラーメンが手軽で美味しいとギルドの任務時は、よく花にねだる。
実はオリバーと再開した後、アルベルトのお願いで、オリバーがここに住むことになった。基本昼間いない花の代わりに保護者兼護衛として。
オリバーはギルド登録している上位冒険者で主に護衛が仕事らしい。
「はーい、お待たせ! 出来たよー!!」
「「「わーい!!!」」」
作ってる間にメリーも合流したらしく、3人は目を輝かせていた。熱いラーメンを美味しい、美味しいと喜んでいる様子を見ながらふと花は閃いた。
(そうだ! こっちで稼ごう!! お金は金や宝石のアクセサリーを買って、向こうで換金すればいい!!)
「ねぇ、オリバーさん! こちらには商人ギルドとかある?私こっちで商売したいんだけど教えてもらえないかな?」
「ん? 商売? なら商会に入らないとね!」
「それが商人ギルド?」
「うん。商人ギルドは商会の職業斡旋所なんだ。一様、商会に入らないで個人的に商売も出来るけど、まず売れない。なぜなら信用がないからね」
「裏稼業とか怪しい商売だと思われるのね?」
「うん。商会に入って信用を得るのを断ることは出所が怪しいし、犯罪に近い危ない商品ってことだから」
「なるほど」
オリバーの説明を受けて花は早速、商人ギルドに向かうことにした。
「あれ? オリバーさんが護衛してくれるの? でも商人ギルドくらい行けるよ? 地図もあるし……」
「駄目よ! 花は世間知らずだから危ない!!」
「……うん。私たちはお留守番してるから平気。……でも花はポヤポヤしてるから悪者に捕まっちゃう……」
マリーとメリーに幼い子供扱いをされ、オリバーにも可哀想な子供を見る目で同情されて悲しくなった。
(くっ、成人してるのに! 扱いが子供と同じ!!)
でもそうだった。ここは異世界。深夜のコンビニにも女性1人で行ける安心日本じゃない。しかもよく考えれば初めて屋敷の外へ行く。
未知数の場所を地図と説明だけで単独行動するとは正に冒険者だ。(町の中だけど……)
「……オリバーさん。商人ギルドまでお願いします……」
「うん! 任せて!!」
力なく答える花に苦笑しながらオリバーは優しく花の頭をポンポンした。
お金を払っているとはいえ、他人の家に様子見として何度も訪れるのはやはり心苦しいものもあったのだろう。幽霊屋敷の外見になってしまっても実家に双子を預けて仕事場に戻るアルベルトの顔は嬉しそうだった。
それから3ヶ月、アルベルトの許可を得たので屋敷を改装している。これがまた楽しくてしょうがない!
花は早速マリーとメリーの部屋を中心に壁の補強から壁紙の張り替え、窓の修繕をした。
まず壁紙を可愛い桃色の花柄に変更。オリバーは白とコンクリート風に変更。アルベルトの部屋は前と同じようなバロック式にして、客間は水色とグリーンのヴィンテージダマスクにした。
特に子供部屋は双子の意見を取り入れて改装したので、とても可愛らしいお姫様のようだ。
メリーは特にベッドカーテンがお気に入りで桃色の薄いレースの中でビーズクッションを背に絵本を読むのが好きなのだが目と姿勢が悪くなりそうなので止めてもらいたい。
そんな訳で好きに出来た代償に貯金を湯水のごとく使ってしまった。
「……ヤバい。お金使い過ぎた……どうしよう……」
「? 働けばいいよ!」
「いや、働いてるよ?」
「えっ? 花働いてないじゃん! お家の事しかしてない! はぁ……あのねぇ花……。お金はね、外で稼ぐんだよ?」
マリーに世間を理解していない子供を諭すようにドヤ顔で当たり前の事を言われた……。
(いやいや、昼間は向こうでちゃんと働いているんだけど、マリーにはまだよく分からないのかもな……)
どうやって説明しようか考えているとオリバーが目を擦りながら現れた。
「おはよぅ……。相変わらず花さん早いね……」
「おはようじゃないよ! もうお昼! オリバーは寝坊助なだけ!!」
「いやはやマリーは手厳しい……」
「護衛の警護だったんですよね? お疲れ様です。ご飯食べますか?」
「……うん……。食べる……」
半分まだ夢の中のオリバーが可愛く椅子に座るとマリーもお行儀良く座り始めた。
「マリー、メリーは?」
「もうすぐ来るよ」
「じゃ、3人分用意するね」
「お昼は何?」
「簡単で悪いけど、ラーメンです!」
「「ラーメン!!」」
『ラーメン』と言う言葉で覚醒したオリバーとマリー。
そう、ラーメンは2人の大好物。特にオリバーはインスタントラーメンが手軽で美味しいとギルドの任務時は、よく花にねだる。
実はオリバーと再開した後、アルベルトのお願いで、オリバーがここに住むことになった。基本昼間いない花の代わりに保護者兼護衛として。
オリバーはギルド登録している上位冒険者で主に護衛が仕事らしい。
「はーい、お待たせ! 出来たよー!!」
「「「わーい!!!」」」
作ってる間にメリーも合流したらしく、3人は目を輝かせていた。熱いラーメンを美味しい、美味しいと喜んでいる様子を見ながらふと花は閃いた。
(そうだ! こっちで稼ごう!! お金は金や宝石のアクセサリーを買って、向こうで換金すればいい!!)
「ねぇ、オリバーさん! こちらには商人ギルドとかある?私こっちで商売したいんだけど教えてもらえないかな?」
「ん? 商売? なら商会に入らないとね!」
「それが商人ギルド?」
「うん。商人ギルドは商会の職業斡旋所なんだ。一様、商会に入らないで個人的に商売も出来るけど、まず売れない。なぜなら信用がないからね」
「裏稼業とか怪しい商売だと思われるのね?」
「うん。商会に入って信用を得るのを断ることは出所が怪しいし、犯罪に近い危ない商品ってことだから」
「なるほど」
オリバーの説明を受けて花は早速、商人ギルドに向かうことにした。
「あれ? オリバーさんが護衛してくれるの? でも商人ギルドくらい行けるよ? 地図もあるし……」
「駄目よ! 花は世間知らずだから危ない!!」
「……うん。私たちはお留守番してるから平気。……でも花はポヤポヤしてるから悪者に捕まっちゃう……」
マリーとメリーに幼い子供扱いをされ、オリバーにも可哀想な子供を見る目で同情されて悲しくなった。
(くっ、成人してるのに! 扱いが子供と同じ!!)
でもそうだった。ここは異世界。深夜のコンビニにも女性1人で行ける安心日本じゃない。しかもよく考えれば初めて屋敷の外へ行く。
未知数の場所を地図と説明だけで単独行動するとは正に冒険者だ。(町の中だけど……)
「……オリバーさん。商人ギルドまでお願いします……」
「うん! 任せて!!」
力なく答える花に苦笑しながらオリバーは優しく花の頭をポンポンした。
11
あなたにおすすめの小説
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
【完結】灰かぶりの花嫁は、塔の中
白雨 音
恋愛
父親の再婚により、家族から小間使いとして扱われてきた、伯爵令嬢のコレット。
思いがけず結婚が決まるが、義姉クリスティナと偽る様に言われる。
愛を求めるコレットは、結婚に望みを託し、クリスティナとして夫となるアラード卿の館へ
向かうのだが、その先で、この結婚が偽りと知らされる。
アラード卿は、彼女を妻とは見ておらず、曰く付きの塔に閉じ込め、放置した。
そんな彼女を、唯一気遣ってくれたのは、自分よりも年上の義理の息子ランメルトだった___
異世界恋愛 《完結しました》
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる