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11 学園祭
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平和だ。
私は聖女学園に入学するとすぐに友人ができた。それもこれもマダムパピヨンのお陰が大きい。
例のロリータファッションが同年代とその上のお姉様に大流行し、発案者の私は神のごとくもてはやされた。
(一様、母親が発案者となっているが貴族内では私がデザイナーだと既にバレている。貴族の情報網舐めたらあかん!)
「私本当にこちらの学園を選んで良かったですわ」
「えぇ。私もリコリス様と同じ学園に通えるなんて夢のようです」
「本当に! 私の従姉は王都学園に通っておりますが何でも学園内は、とても風紀が乱れているようですの」
「あっ、それ私も聞きましたわ! 高位貴族の殿方たちが1人の男爵令嬢に奉仕しているとか……中でも筆頭は皇太子殿下らしいですわよ!!」
「まぁ! それはラビリンス公爵家の方々が黙っておりませんわね」
(!! 鉄板乙女ゲーム来たー!!!! 悪役令嬢ざまぁなのか、それとも普通の下克上乙女ゲーなのか……。ともかく私はここで情報収集をして見極めなければ!!)
私はここに来てやっと乙女ゲームのキャラに転生したのだと安堵した。どういうストーリーかは知らないが、たぶん学園内で恋愛ドラマしていくのだろう。
本当にこっちの学園を選んで良かった! やはりあの顔は攻略対象だった。
(ふふ。賭けに勝ったような気分だ。よし! このままこの学園で青春を謳歌してカイン様とは極力会わないようにしよう!!)
って思っていたのに強制力なのか、王都学園の学園祭に行かなくてはならなくなった。
「嬉しいな! リコリスをダンスパートナーに選べるなんてさ!」
「……えぇ。私も光栄ですわ」
王都学園と聖女学園は同じ国が経営している貴族学園なので学園祭は合同となり、最後のダンスパーティーでは必ずパートナーを婚約者にしなければならない伝統が何故かある。
(はぁ。もう絶対トラブルあるじゃん! 確定演出フラグって分かってて行かなければならないこの辛さ……)
「……風邪引かないかな……」
「? どうした?」
「いえ! 初めての王都学園ですので少し緊張しますね」
「大丈夫!! 当日は俺が案内するからさ!」
こうして私の願いも空しく超元気に学園祭を迎えてしまった。
「お嬢様! とてもいい天気ですよ! 良かったですね!」
「……そうね……」
(くそ! 台風とか来いよ!! 嵐じゃなくても土砂降りの雨とか雷雨だったら回避出来たのに!! 何で晴天なんだよ!! 雲1つないとか嫌がらせか!!)
私の気持ちとは裏腹に気温も良く、絶好の学園祭日和になっていた。
そしてカイン様と約束した王都学園の裏門で護衛と一緒に待っている。たが約束の時間を過ぎても現れず護衛が気を利かせて私を近くのベンチに座らせた。
「……あら? もう1時間過ぎてるわね」
「お嬢様、私が探してきましょうか?」
「いえ、すれ違いになるのも困るし、護衛は貴方しかいないからここで待ちます」
それから暇潰しに持ってきた本を一冊読み終わる頃にカイン様は慌ててやってきた。
「リコリス!! ごめん!!」
「いえ。では参りましょうか」
「殿下の護衛が中々来なくって引き継ぎに時間がかかってしまった!」
申し訳ないと頭を下げるカイン様だけど、それなら伝言の1つでもあって欲しかったところだ。
(いや、むしろヒロインと思われる女性と接触する時間が短縮されたと思うべきなのか?)
「とりあえず時間もないし、一緒に回ろう!!」
「はい。本日はよろしくお願いいたします」
カイン様と手を繋ぎ学園内の催し物などを見て回り、楽しく過ごしていると急に誰かが後ろからぶつかって来た。
「きゃ!!」
「えっ?」
可愛い悲鳴が聞こえるが私はぶつかった衝撃でバランスを崩してそのまま転倒してしまい、腕に怪我をしてしまう。
「リコリス!!」
カイン様が慌てて私を起こそうとするがその前にぶつかってきた令嬢が悲痛な声をあげた。
「酷い!! そうやって被害者ぶるんですね! カインが優しいからって束縛して可哀想です!!」
「へっ?」
「私がカインと親しいのは友人なだけです! それなのに毎回嫌がらせするなんて! いくらエリザベスさんに逆らえないからって限度があると思います!!」
いきなりぶつかって来て意味の分からない非難を浴びせ、そんなに付き合いもないラビリンス公爵令嬢の配下にされ、初めて会った私に問答無用で責め立てるこのご令嬢は正しくヒロインだろう。
(しかもこの礼儀もなってない意味不明具合から悪役令嬢にざまぁされる系のヒロインに違いない!!)
「アイリス! どうしたんだ?!」
「ジョージ!! カインを助けてあげて!!」
唖然としている私のところに今度は皇太子殿下が部下と言う名の攻略対象者と思われるイケメン軍団を引き連れてきた。
「お前はアルファー伯爵令嬢!! またエリザベスの命令で私のアイリスを苛めたのか!!」
「?!!」
「私のことはいいんです! エリザベスさんの命令には逆らえるはずがないもの。彼女も苦しいんです! でも嫉妬からカインまで巻き込むのは良くないと思うの!!」
「アイリス!! なんて君は優しいんだ!!」
(いやいや、私は何を見せられているんだよ!)
どうやら突っ込み役の人はお休みらしい。すみませんが帰ってきてくれませんかね?
私は聖女学園に入学するとすぐに友人ができた。それもこれもマダムパピヨンのお陰が大きい。
例のロリータファッションが同年代とその上のお姉様に大流行し、発案者の私は神のごとくもてはやされた。
(一様、母親が発案者となっているが貴族内では私がデザイナーだと既にバレている。貴族の情報網舐めたらあかん!)
「私本当にこちらの学園を選んで良かったですわ」
「えぇ。私もリコリス様と同じ学園に通えるなんて夢のようです」
「本当に! 私の従姉は王都学園に通っておりますが何でも学園内は、とても風紀が乱れているようですの」
「あっ、それ私も聞きましたわ! 高位貴族の殿方たちが1人の男爵令嬢に奉仕しているとか……中でも筆頭は皇太子殿下らしいですわよ!!」
「まぁ! それはラビリンス公爵家の方々が黙っておりませんわね」
(!! 鉄板乙女ゲーム来たー!!!! 悪役令嬢ざまぁなのか、それとも普通の下克上乙女ゲーなのか……。ともかく私はここで情報収集をして見極めなければ!!)
私はここに来てやっと乙女ゲームのキャラに転生したのだと安堵した。どういうストーリーかは知らないが、たぶん学園内で恋愛ドラマしていくのだろう。
本当にこっちの学園を選んで良かった! やはりあの顔は攻略対象だった。
(ふふ。賭けに勝ったような気分だ。よし! このままこの学園で青春を謳歌してカイン様とは極力会わないようにしよう!!)
って思っていたのに強制力なのか、王都学園の学園祭に行かなくてはならなくなった。
「嬉しいな! リコリスをダンスパートナーに選べるなんてさ!」
「……えぇ。私も光栄ですわ」
王都学園と聖女学園は同じ国が経営している貴族学園なので学園祭は合同となり、最後のダンスパーティーでは必ずパートナーを婚約者にしなければならない伝統が何故かある。
(はぁ。もう絶対トラブルあるじゃん! 確定演出フラグって分かってて行かなければならないこの辛さ……)
「……風邪引かないかな……」
「? どうした?」
「いえ! 初めての王都学園ですので少し緊張しますね」
「大丈夫!! 当日は俺が案内するからさ!」
こうして私の願いも空しく超元気に学園祭を迎えてしまった。
「お嬢様! とてもいい天気ですよ! 良かったですね!」
「……そうね……」
(くそ! 台風とか来いよ!! 嵐じゃなくても土砂降りの雨とか雷雨だったら回避出来たのに!! 何で晴天なんだよ!! 雲1つないとか嫌がらせか!!)
私の気持ちとは裏腹に気温も良く、絶好の学園祭日和になっていた。
そしてカイン様と約束した王都学園の裏門で護衛と一緒に待っている。たが約束の時間を過ぎても現れず護衛が気を利かせて私を近くのベンチに座らせた。
「……あら? もう1時間過ぎてるわね」
「お嬢様、私が探してきましょうか?」
「いえ、すれ違いになるのも困るし、護衛は貴方しかいないからここで待ちます」
それから暇潰しに持ってきた本を一冊読み終わる頃にカイン様は慌ててやってきた。
「リコリス!! ごめん!!」
「いえ。では参りましょうか」
「殿下の護衛が中々来なくって引き継ぎに時間がかかってしまった!」
申し訳ないと頭を下げるカイン様だけど、それなら伝言の1つでもあって欲しかったところだ。
(いや、むしろヒロインと思われる女性と接触する時間が短縮されたと思うべきなのか?)
「とりあえず時間もないし、一緒に回ろう!!」
「はい。本日はよろしくお願いいたします」
カイン様と手を繋ぎ学園内の催し物などを見て回り、楽しく過ごしていると急に誰かが後ろからぶつかって来た。
「きゃ!!」
「えっ?」
可愛い悲鳴が聞こえるが私はぶつかった衝撃でバランスを崩してそのまま転倒してしまい、腕に怪我をしてしまう。
「リコリス!!」
カイン様が慌てて私を起こそうとするがその前にぶつかってきた令嬢が悲痛な声をあげた。
「酷い!! そうやって被害者ぶるんですね! カインが優しいからって束縛して可哀想です!!」
「へっ?」
「私がカインと親しいのは友人なだけです! それなのに毎回嫌がらせするなんて! いくらエリザベスさんに逆らえないからって限度があると思います!!」
いきなりぶつかって来て意味の分からない非難を浴びせ、そんなに付き合いもないラビリンス公爵令嬢の配下にされ、初めて会った私に問答無用で責め立てるこのご令嬢は正しくヒロインだろう。
(しかもこの礼儀もなってない意味不明具合から悪役令嬢にざまぁされる系のヒロインに違いない!!)
「アイリス! どうしたんだ?!」
「ジョージ!! カインを助けてあげて!!」
唖然としている私のところに今度は皇太子殿下が部下と言う名の攻略対象者と思われるイケメン軍団を引き連れてきた。
「お前はアルファー伯爵令嬢!! またエリザベスの命令で私のアイリスを苛めたのか!!」
「?!!」
「私のことはいいんです! エリザベスさんの命令には逆らえるはずがないもの。彼女も苦しいんです! でも嫉妬からカインまで巻き込むのは良くないと思うの!!」
「アイリス!! なんて君は優しいんだ!!」
(いやいや、私は何を見せられているんだよ!)
どうやら突っ込み役の人はお休みらしい。すみませんが帰ってきてくれませんかね?
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