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26 再びのマーガレット
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そして今日、私とカイン様は結婚式をあげる。
「やっとだ……」
「書類はもう提出してますけどね」
「ケジメだよ」
私は真っ白なウェディングドレスを着て微笑むとカイン様も優しく微笑み返してくれる。
「じゃ、後で!」
「はい」
バージンロードを父親と共に歩く。しかも行き着く先はカイン様だ。嬉しくてちょっとうるうるしている。
「ヘンリーが大人しく寝ていてくれているのに、母親のお前が今泣いてどうする」
「いや、感動してしまって……」
「気持ちは分からなくもないが、化粧が落ちたら化け物だぞ? カイン様の横でその顔を晒す度胸があるなら泣け」
「ひ、酷い……」
多分、父親なりの激励なのかもしれないが花嫁にその台詞は如何なものだろうか。
(お陰で涙は引っ込んだが次いでに気持ちも落ち込んだわ! 晴れの日にマリッジブルーとさせる陰険な父親め……)
だがそんな思考も微笑むカイン様の前では塵に等しかった。瞬く間に私は喜びの中に舞い戻る。
「綺麗だよ。リコリス」
「カイン様も素敵です」
そしていざ神父が言葉を紡ぎだそうとした時それは起きた。
「駄目よ!!!」
女性の声と共にいきなり凄い煙幕が会場を包み込みカイン様と驚いていたら急に誰かに腕を引っ張られた。
「リコリス!!」
だがすぐにカイン様の腕の中へと連れ戻される。
「チッ、何でよ!!」
その声と共に体が浮いたと思ったら次の瞬間私達は見知らぬ廃墟にいた。
「……ここは?」
「何処でもいいじゃない……」
声の方に振り向くとそこには1人の女性が佇んでいた。
「誰だ!!」
「あら? 久しぶりなのにもう顔を忘れてしまったの?」
不気味にクスクス笑う女性の仕草に私は何か引っ掛かった。
「幼馴染みのマーガレットと言えば分かるかしら?」
「ま、マーガレット様?!!」
「!!」
次の瞬間、カイン様は私を背後に庇ってマーガレット様を睨んだ。だがカイン様のそんな態度に見向きもせず廃墟にある椅子に座るマーガレット様。
「フフ。流石に覚えているわね。忘れさられていなくて良かったわ。そうじゃないとこれまでの計画に花が無くなってしまうものね」
「計画?」
「あら? もうすぐ死ぬのに聞きたいの?」
見つめてくるその目に生気がない。生きているはずなのにまるで死人と会話しているようでとても不気味だ。
「ど、どうして殺すのですか?」
「……だって、許せないじゃない……カインと仲良く結婚するなんてねぇ?」
こちらに笑顔を向けているその顔は嬉しそうに微笑んでいるのに背中がゾッとするほど怖い。
「どうしてリコリスと結婚することが許せないんだ! 婚約者と結婚することは普通だろう!! お前はいっつもいっつもそうだ! 嫌がらせしかしない!! 何で今更現れるんだ!!」
「……今更じゃないわ……」
カイン様の言葉に先程まで嗤っていた顔が急に殺意を帯びてくる。
「カインとの縁が完全に切れて私発狂したのよ? お父様もお母様も何もしてくれなかったの。だから私自身がやるしかないでしょう?」
「な、何を……」
「分かっているんでしょう? リコリスは頭がいいものねぇ」
「い、いえ」
「ふふ。謙遜を……そういう処も私、大嫌いだったわ!」
1度しか会ったことがない人に何もかも知っている風に言われるのはしゃくにさわるが、あえて火に油を注がなくてもいいだろう。
「俺もお前の事が大嫌いなままだよ!! リコリスとやっと結婚出来てホッとしたんだ! ここで邪魔すんな!!」
(止めてー!!! 火にガソリンぶちまけないで!! 爆発するからー!!!)
案の定マーガレット様の顔から笑顔が消え真顔になる。
「カイン……何でリコリスなの? 私だってあなたの為に一流のプレゼンを贈ったわ」
「あぁ。確かに一流品かもな。でも全く俺の好みじゃなかったし、お前はずっと意地悪だった」
「意地悪じゃないわ! 素直になれなかっただけよ!」
「どこが!! 口を開けば嫌味ばかり。それも俺だけじゃなくて側にいた友人にも散々言っていたじゃないか!!」
「それはカインと仲良くしているからよ! 当たり前でしょう! 許せないわ!!」
「ほら見ろ! 俺を孤独にしようと嫌がらせをしているじゃないか!」
マーガレット様はツンデレのツンしかカイン様に見せていなかったんだろう。しかもこの世界にツンデレは中々理解されない。きっと私ぐらいしか察していないと思う。
「カイン様。マーガレット様はずっと前からカイン様の事が好きだったんですよ。でも素直になれなくてつい、天邪鬼な事を言ってしまうんです」
「はぁ? 好きなのに嫌がらするのか?」
「気を引きたいんです。一緒に仲良くではなく、ただ1人として自分を見て貰いたいんです」
「……それであんな行動に?」
ツンデレ内容をカイン様に説明しマーガレット様を見ると、私に全て図星を指摘され真っ赤になりながらも言葉を失っている。
「…………なんて面倒くさいんだ。そんなの分かんないよ」
(まぁ、察しろと言うにはちょっと幼いのもあったが、そんな文化や風習がなければ見抜けないだろうな)
呆れ顔で見つめられたマーガレット様はその怒りを私に向けて睨んでいる。
(じゃあ、どうすりゃよかったのよ?)
「やっとだ……」
「書類はもう提出してますけどね」
「ケジメだよ」
私は真っ白なウェディングドレスを着て微笑むとカイン様も優しく微笑み返してくれる。
「じゃ、後で!」
「はい」
バージンロードを父親と共に歩く。しかも行き着く先はカイン様だ。嬉しくてちょっとうるうるしている。
「ヘンリーが大人しく寝ていてくれているのに、母親のお前が今泣いてどうする」
「いや、感動してしまって……」
「気持ちは分からなくもないが、化粧が落ちたら化け物だぞ? カイン様の横でその顔を晒す度胸があるなら泣け」
「ひ、酷い……」
多分、父親なりの激励なのかもしれないが花嫁にその台詞は如何なものだろうか。
(お陰で涙は引っ込んだが次いでに気持ちも落ち込んだわ! 晴れの日にマリッジブルーとさせる陰険な父親め……)
だがそんな思考も微笑むカイン様の前では塵に等しかった。瞬く間に私は喜びの中に舞い戻る。
「綺麗だよ。リコリス」
「カイン様も素敵です」
そしていざ神父が言葉を紡ぎだそうとした時それは起きた。
「駄目よ!!!」
女性の声と共にいきなり凄い煙幕が会場を包み込みカイン様と驚いていたら急に誰かに腕を引っ張られた。
「リコリス!!」
だがすぐにカイン様の腕の中へと連れ戻される。
「チッ、何でよ!!」
その声と共に体が浮いたと思ったら次の瞬間私達は見知らぬ廃墟にいた。
「……ここは?」
「何処でもいいじゃない……」
声の方に振り向くとそこには1人の女性が佇んでいた。
「誰だ!!」
「あら? 久しぶりなのにもう顔を忘れてしまったの?」
不気味にクスクス笑う女性の仕草に私は何か引っ掛かった。
「幼馴染みのマーガレットと言えば分かるかしら?」
「ま、マーガレット様?!!」
「!!」
次の瞬間、カイン様は私を背後に庇ってマーガレット様を睨んだ。だがカイン様のそんな態度に見向きもせず廃墟にある椅子に座るマーガレット様。
「フフ。流石に覚えているわね。忘れさられていなくて良かったわ。そうじゃないとこれまでの計画に花が無くなってしまうものね」
「計画?」
「あら? もうすぐ死ぬのに聞きたいの?」
見つめてくるその目に生気がない。生きているはずなのにまるで死人と会話しているようでとても不気味だ。
「ど、どうして殺すのですか?」
「……だって、許せないじゃない……カインと仲良く結婚するなんてねぇ?」
こちらに笑顔を向けているその顔は嬉しそうに微笑んでいるのに背中がゾッとするほど怖い。
「どうしてリコリスと結婚することが許せないんだ! 婚約者と結婚することは普通だろう!! お前はいっつもいっつもそうだ! 嫌がらせしかしない!! 何で今更現れるんだ!!」
「……今更じゃないわ……」
カイン様の言葉に先程まで嗤っていた顔が急に殺意を帯びてくる。
「カインとの縁が完全に切れて私発狂したのよ? お父様もお母様も何もしてくれなかったの。だから私自身がやるしかないでしょう?」
「な、何を……」
「分かっているんでしょう? リコリスは頭がいいものねぇ」
「い、いえ」
「ふふ。謙遜を……そういう処も私、大嫌いだったわ!」
1度しか会ったことがない人に何もかも知っている風に言われるのはしゃくにさわるが、あえて火に油を注がなくてもいいだろう。
「俺もお前の事が大嫌いなままだよ!! リコリスとやっと結婚出来てホッとしたんだ! ここで邪魔すんな!!」
(止めてー!!! 火にガソリンぶちまけないで!! 爆発するからー!!!)
案の定マーガレット様の顔から笑顔が消え真顔になる。
「カイン……何でリコリスなの? 私だってあなたの為に一流のプレゼンを贈ったわ」
「あぁ。確かに一流品かもな。でも全く俺の好みじゃなかったし、お前はずっと意地悪だった」
「意地悪じゃないわ! 素直になれなかっただけよ!」
「どこが!! 口を開けば嫌味ばかり。それも俺だけじゃなくて側にいた友人にも散々言っていたじゃないか!!」
「それはカインと仲良くしているからよ! 当たり前でしょう! 許せないわ!!」
「ほら見ろ! 俺を孤独にしようと嫌がらせをしているじゃないか!」
マーガレット様はツンデレのツンしかカイン様に見せていなかったんだろう。しかもこの世界にツンデレは中々理解されない。きっと私ぐらいしか察していないと思う。
「カイン様。マーガレット様はずっと前からカイン様の事が好きだったんですよ。でも素直になれなくてつい、天邪鬼な事を言ってしまうんです」
「はぁ? 好きなのに嫌がらするのか?」
「気を引きたいんです。一緒に仲良くではなく、ただ1人として自分を見て貰いたいんです」
「……それであんな行動に?」
ツンデレ内容をカイン様に説明しマーガレット様を見ると、私に全て図星を指摘され真っ赤になりながらも言葉を失っている。
「…………なんて面倒くさいんだ。そんなの分かんないよ」
(まぁ、察しろと言うにはちょっと幼いのもあったが、そんな文化や風習がなければ見抜けないだろうな)
呆れ顔で見つめられたマーガレット様はその怒りを私に向けて睨んでいる。
(じゃあ、どうすりゃよかったのよ?)
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