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第一章・最弱の魔法使い
第二十話
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レオナルド・オスローは別にどうでも良かった。
「では、レオナルドさん、リリィ・マクスウェルさんの昇級試験、お任せしても良いですか?」
程よく歳をとった年配の女性が、レオナルドに向かいそう言うと、感情を表に出さずにレオナルドは答える。
「わかりました」
内心では、どうせ才能の無いクズだ、合格できるはずもない、と、そう高を括っていたのだ、そんな軽い気持ちで引き受けた試験官の役目がまさかこんな事になるとは、レオナルドは夢にも思っていなかった。
「おい、起きるっすよ」
スコン、とアルフレッドが気絶しているレオナルドの頭部を殴ると、傍らにいたリリィが、乱暴はダメだよ! と注意するとアルフレッドは不満気にブスッとした顔をした。
そんなアルフレッドを他所にリリィはレオナルド安否を確認する。
「大丈夫ですか? なんで倒れているか分かりますか?」
無駄に心配そうな顔だ、と思いながらレオナルドは皮肉を口にして起き上がる。
「そこの竜騎士に殴られたからだろ?」
痛むに頬に手を触れて、アルフレッドを見やると、厳しい目つきでアルフレッドは言う。
「約束、守るっすよ」
「ああ、わかってる」
背を正し、レオナルドはリリィに向き直ると深々と一礼する。
「リリィ・マクスウェル、お前が鉱石魔術を使えるという事を認める、今日からお前は晴れて三級魔法使いだ」
そう言われ、リリィは笑顔で断った。
「それはダメですよ」
思いも寄らない返答に二人の男は突拍子もない声を上げた。
「「はぁ?」」
そんな呆然とする二人を前にリリィはダメと言った理由を説明する。
「だってレオナルドさんはワタシの鉱石魔術を見てないじゃないですか、それなのにアルフとの戦いの結果だけで合否を決められるとワタシの我儘にしかならないと思わないですか?」
「いや、でもリリィ」
と、心配そうな顔をするアルフレッドにリリィは真剣な眼差しで見つめる。
「心配してくれありがとう、アルフ。でもこれだけは譲れない、これはワタシのケジメなの」
曲がらない意思を感じたアルフレッドは感動と共に素直に身を引いた。
「分かったっすよ」
よく分からない自論を持っているんだな、と嘆息し、レオナルドは言った。
「まあ、お前がそう望むなら見てやるよ、素材はあるのか?」
そうレオナルドが聞くと、リリィは笑顔で答える。
「はい、頼もしい友達が採りに行ってくれたので」
リリィがそう言った直後、背後からドサドサ、と何が落ちてくる音がした。
振り返ると、泥まみれのシーカーと涼し気な顔をしているベルベット、その足元には魔力鉱石の素材が大量に転がっている。
「これで良いかしら?」
ポーンと投げられた鉱石を受け取り、リリィはお礼を言う。
「バッチリだよ、ありがとう、ベル、シーカー」
リリィのお礼にベルベットは頬を染める。
「良いのよ、採掘したのはシーカーだし」
「本当に君は一切手伝わなかったな!」
「あの岩盤を全て破壊しても良いなら手伝ったわよ?」
「頼むから止めてくれ」
と、泣き寝入りをするしかないシーカーだった。
「じゃあ、初めても良いですか?」
いつでも、そうレオナルドが答えると、リリィは地面に簡易的な魔法陣を描いて行く。
試験の時に使った八芒星ではなくただの六芒星、一般的に使われる魔法陣の形。
その中心にリリィは採って来てもらった鉱石を配置する。
「レオナルドさん、薬を飲んでも良いですか?」
「構わないが、なんの薬だ?」
「魔力回復薬です、さっきの魔法で魔力がほとんど残ってないんですよ」
苦笑いを浮かべ付け足す、ワタシは魔力の総量が少ないですから、と。
リリィは懐から小さな小瓶を取り出すと、中の青い液体を一息に飲み干した。
「うえぇ、まずぃよぉ」
本気でリバースしそうなのが分かるほど顔を顰めるリリィを見て、レオナルドは疑問に思う、魔力回復薬、エーテルなどどこで手に入れて来たのだろうか? と、後にこの答えを聞いたレオナルドが本格的にリリィへの評価を改める事になるのは、また別のお話。
吐き気も収まったのか、リリィは魔法陣の前に正座をする。
スッ、と意識を落ち着けて鉱石に手をかざし鉱石の基本構造の確認を始める。
これは魔力を注ぎ込むのに邪魔になる物が鉱石内にない事を確認する為の行動で、この工程で問題があると後々の作業で問題が起きるのでこの工程は必須なのだ。
鉱石の構造に不備がない事を確認し終えるとリリィは石の基本構造を変えて行く。すると半透明だった鉱石が形を徐々に変化が起き、固体だった鉱石は硬さを失い、液体のように丸くなってしまったのだ。
その様子を見ていたレオナルドは、心の中で感心していた。
物質の構造の変換は本来なら下等級の人間が扱えるような物ではない、少なくとも二級の魔法使いになってから学ぶような事だったからだ。
液体のような固体のような、境界線があやふやなになった鉱石にリリィは魔力を込め始める。
ジワリ、ジワリと少しずつ魔力を垂らすように込めて行く。
そうしなければ物質として脆弱になった鉱石が魔力に耐え切れず霧散してしまうからだ。
垂らすように込めた魔力を側にしつつ、リリィは魔力の流転に入った。
絶えずに変わる魔力の本流を作らなければその鉱石の内部の魔力は存在するだけで枯渇してしまう、その為、注ぎ込んだ魔力は常に流転させ続けなくてはならない。
五行の属性を駆使して、リリィは魔力の輪を作り、鉱石の中で循環をさせる、少しずつ、少しずつ、込める魔力を増やして行く。
そうして魔力を込め続けて二十分、ようやくリリィは魔力鉱石を作り上げた。
「直に見ると流石に思うところがあるわね」
驚嘆しつつ、ベルベットは思う、もし同じ事やれと言われたら僅か三日で出来るだろうか? と。
そして、レオナルドはベルベット以上の感想をリリィに抱いていた。
「置換魔法と五属性の魔法、それを流転、オレはそこまで行き着けなかった」
悔しそうに、歯噛みをするようにレオナルドは顔を歪める。
天才と呼ばれたレオナルドは終ぞ鉱石魔術の理論を完成させる事が出来なかったのだ。
それを、数値的に遥かに劣る筈のリリィが成した、悔しさを覚えずにはいられなかった。
そんなレオナルドにベルベットは問いかける。
「レオ、アンタまだゼルレイドに固執してるの?」
ベルベットの問いに俯きレオナルドは答える。
「当然だ、あの緒方はオレの目標で、憧れで……」
言葉には出来ない、とレオナルドはソッポを向く、そして、
「リリィ・マクスウェル、今度こそ合格だ、そして申し訳なかった、オレはどうしてもお前を認めたくなかったんだ」
レオナルドは自分が情けなく格好悪いとは分かっていたが、自分より劣る筈の人間が自分の目指していた極地の一つに辿り着いているとは、信じたくなかったのだ。
神妙なレオナルドの表情は何処か何かを諦めたような哀愁を感じさせていた。
「オレはもう魔法使いをやめるよ、才能が無かったんだ」
その言葉に、リリィはカッと熱くなった、同時に左手でレオナルドの頬を引っ叩く。
「才能が、ない?」
怒りに震えるようにリリィは声を絞り出す。
「ふざけないで下さい!」
レオナルドは呆然と立ち尽くす。
「才能がない、そんな簡単な言い訳で貴方みたいな凄い魔法使いが道を降りる? 冗談じゃない、本当に才能がないのはワタシなんですよ、職業適性の数値も、魔力の総量も、使える設備も、できる事も、何もかも貴方なんかとは比べ物にならないほど才能がないんですよ!」
その声は妬みかもしれない、この声は愚痴なのかもしれない、頭の隅でそう思ったが、リリィは言葉を綴る事を止める事が出来なかった。
「ワタシは才能が無いから頑張った、足りない部分を必死に埋めようとした、結局アルフにもベルにもシーカーにもファルにも助けられたけど、それでも、この結果に行き着いたのはワタシが頑張ったからなんだよ」
助けられた、なんども助けられた。
折れた心を治してくれた、学ぶ手助けをしてくれた、手段を講じる手伝いをしてくれた。
だがその根幹にあるのは自分自信の努力なのだ。
リリィは覚えている、アルフレッドがリリィを笑う時は、自分の努力を無駄だと思った時と言った事を、それを聞いてリリィは自分の努力を誇れる人になろうと決意していた、だからリリィは大きく叫ぶ。
「一番才能がないワタシの前で才能を語るなら、ワタシと同じくらい努力して下さいよ、貴方はワタシと違っていっぱい持ってるでしょ!」
そう言い切ると、リリィはハッとする。
「す、すいません。ワタシ、レオナルドさんが努力をしてないような言い方をしてしまって」
「いや、お前の言う通りだ、マクスウェル」
オレは努力が足りていなかったようだ、とレオナルドは言う。
「改めて、お前に謝罪しよう、侮辱をするような言動をした事を本当に申し訳ないと思っている」
浮かない顔だったが、どこか憑き物が落ちたような表情でレオナルドはそう謝罪する。
「いいえ、結果的に合格出来ただけでワタシは中級魔法の行使自体は失敗してます、だから本当なら不合格になってもおかしくないんですよ、だから気にしないで下さい」
その言葉でリリィの三級昇格試験は幕を閉じた。
結果は言うまでもなく、合格という形で。
「では、レオナルドさん、リリィ・マクスウェルさんの昇級試験、お任せしても良いですか?」
程よく歳をとった年配の女性が、レオナルドに向かいそう言うと、感情を表に出さずにレオナルドは答える。
「わかりました」
内心では、どうせ才能の無いクズだ、合格できるはずもない、と、そう高を括っていたのだ、そんな軽い気持ちで引き受けた試験官の役目がまさかこんな事になるとは、レオナルドは夢にも思っていなかった。
「おい、起きるっすよ」
スコン、とアルフレッドが気絶しているレオナルドの頭部を殴ると、傍らにいたリリィが、乱暴はダメだよ! と注意するとアルフレッドは不満気にブスッとした顔をした。
そんなアルフレッドを他所にリリィはレオナルド安否を確認する。
「大丈夫ですか? なんで倒れているか分かりますか?」
無駄に心配そうな顔だ、と思いながらレオナルドは皮肉を口にして起き上がる。
「そこの竜騎士に殴られたからだろ?」
痛むに頬に手を触れて、アルフレッドを見やると、厳しい目つきでアルフレッドは言う。
「約束、守るっすよ」
「ああ、わかってる」
背を正し、レオナルドはリリィに向き直ると深々と一礼する。
「リリィ・マクスウェル、お前が鉱石魔術を使えるという事を認める、今日からお前は晴れて三級魔法使いだ」
そう言われ、リリィは笑顔で断った。
「それはダメですよ」
思いも寄らない返答に二人の男は突拍子もない声を上げた。
「「はぁ?」」
そんな呆然とする二人を前にリリィはダメと言った理由を説明する。
「だってレオナルドさんはワタシの鉱石魔術を見てないじゃないですか、それなのにアルフとの戦いの結果だけで合否を決められるとワタシの我儘にしかならないと思わないですか?」
「いや、でもリリィ」
と、心配そうな顔をするアルフレッドにリリィは真剣な眼差しで見つめる。
「心配してくれありがとう、アルフ。でもこれだけは譲れない、これはワタシのケジメなの」
曲がらない意思を感じたアルフレッドは感動と共に素直に身を引いた。
「分かったっすよ」
よく分からない自論を持っているんだな、と嘆息し、レオナルドは言った。
「まあ、お前がそう望むなら見てやるよ、素材はあるのか?」
そうレオナルドが聞くと、リリィは笑顔で答える。
「はい、頼もしい友達が採りに行ってくれたので」
リリィがそう言った直後、背後からドサドサ、と何が落ちてくる音がした。
振り返ると、泥まみれのシーカーと涼し気な顔をしているベルベット、その足元には魔力鉱石の素材が大量に転がっている。
「これで良いかしら?」
ポーンと投げられた鉱石を受け取り、リリィはお礼を言う。
「バッチリだよ、ありがとう、ベル、シーカー」
リリィのお礼にベルベットは頬を染める。
「良いのよ、採掘したのはシーカーだし」
「本当に君は一切手伝わなかったな!」
「あの岩盤を全て破壊しても良いなら手伝ったわよ?」
「頼むから止めてくれ」
と、泣き寝入りをするしかないシーカーだった。
「じゃあ、初めても良いですか?」
いつでも、そうレオナルドが答えると、リリィは地面に簡易的な魔法陣を描いて行く。
試験の時に使った八芒星ではなくただの六芒星、一般的に使われる魔法陣の形。
その中心にリリィは採って来てもらった鉱石を配置する。
「レオナルドさん、薬を飲んでも良いですか?」
「構わないが、なんの薬だ?」
「魔力回復薬です、さっきの魔法で魔力がほとんど残ってないんですよ」
苦笑いを浮かべ付け足す、ワタシは魔力の総量が少ないですから、と。
リリィは懐から小さな小瓶を取り出すと、中の青い液体を一息に飲み干した。
「うえぇ、まずぃよぉ」
本気でリバースしそうなのが分かるほど顔を顰めるリリィを見て、レオナルドは疑問に思う、魔力回復薬、エーテルなどどこで手に入れて来たのだろうか? と、後にこの答えを聞いたレオナルドが本格的にリリィへの評価を改める事になるのは、また別のお話。
吐き気も収まったのか、リリィは魔法陣の前に正座をする。
スッ、と意識を落ち着けて鉱石に手をかざし鉱石の基本構造の確認を始める。
これは魔力を注ぎ込むのに邪魔になる物が鉱石内にない事を確認する為の行動で、この工程で問題があると後々の作業で問題が起きるのでこの工程は必須なのだ。
鉱石の構造に不備がない事を確認し終えるとリリィは石の基本構造を変えて行く。すると半透明だった鉱石が形を徐々に変化が起き、固体だった鉱石は硬さを失い、液体のように丸くなってしまったのだ。
その様子を見ていたレオナルドは、心の中で感心していた。
物質の構造の変換は本来なら下等級の人間が扱えるような物ではない、少なくとも二級の魔法使いになってから学ぶような事だったからだ。
液体のような固体のような、境界線があやふやなになった鉱石にリリィは魔力を込め始める。
ジワリ、ジワリと少しずつ魔力を垂らすように込めて行く。
そうしなければ物質として脆弱になった鉱石が魔力に耐え切れず霧散してしまうからだ。
垂らすように込めた魔力を側にしつつ、リリィは魔力の流転に入った。
絶えずに変わる魔力の本流を作らなければその鉱石の内部の魔力は存在するだけで枯渇してしまう、その為、注ぎ込んだ魔力は常に流転させ続けなくてはならない。
五行の属性を駆使して、リリィは魔力の輪を作り、鉱石の中で循環をさせる、少しずつ、少しずつ、込める魔力を増やして行く。
そうして魔力を込め続けて二十分、ようやくリリィは魔力鉱石を作り上げた。
「直に見ると流石に思うところがあるわね」
驚嘆しつつ、ベルベットは思う、もし同じ事やれと言われたら僅か三日で出来るだろうか? と。
そして、レオナルドはベルベット以上の感想をリリィに抱いていた。
「置換魔法と五属性の魔法、それを流転、オレはそこまで行き着けなかった」
悔しそうに、歯噛みをするようにレオナルドは顔を歪める。
天才と呼ばれたレオナルドは終ぞ鉱石魔術の理論を完成させる事が出来なかったのだ。
それを、数値的に遥かに劣る筈のリリィが成した、悔しさを覚えずにはいられなかった。
そんなレオナルドにベルベットは問いかける。
「レオ、アンタまだゼルレイドに固執してるの?」
ベルベットの問いに俯きレオナルドは答える。
「当然だ、あの緒方はオレの目標で、憧れで……」
言葉には出来ない、とレオナルドはソッポを向く、そして、
「リリィ・マクスウェル、今度こそ合格だ、そして申し訳なかった、オレはどうしてもお前を認めたくなかったんだ」
レオナルドは自分が情けなく格好悪いとは分かっていたが、自分より劣る筈の人間が自分の目指していた極地の一つに辿り着いているとは、信じたくなかったのだ。
神妙なレオナルドの表情は何処か何かを諦めたような哀愁を感じさせていた。
「オレはもう魔法使いをやめるよ、才能が無かったんだ」
その言葉に、リリィはカッと熱くなった、同時に左手でレオナルドの頬を引っ叩く。
「才能が、ない?」
怒りに震えるようにリリィは声を絞り出す。
「ふざけないで下さい!」
レオナルドは呆然と立ち尽くす。
「才能がない、そんな簡単な言い訳で貴方みたいな凄い魔法使いが道を降りる? 冗談じゃない、本当に才能がないのはワタシなんですよ、職業適性の数値も、魔力の総量も、使える設備も、できる事も、何もかも貴方なんかとは比べ物にならないほど才能がないんですよ!」
その声は妬みかもしれない、この声は愚痴なのかもしれない、頭の隅でそう思ったが、リリィは言葉を綴る事を止める事が出来なかった。
「ワタシは才能が無いから頑張った、足りない部分を必死に埋めようとした、結局アルフにもベルにもシーカーにもファルにも助けられたけど、それでも、この結果に行き着いたのはワタシが頑張ったからなんだよ」
助けられた、なんども助けられた。
折れた心を治してくれた、学ぶ手助けをしてくれた、手段を講じる手伝いをしてくれた。
だがその根幹にあるのは自分自信の努力なのだ。
リリィは覚えている、アルフレッドがリリィを笑う時は、自分の努力を無駄だと思った時と言った事を、それを聞いてリリィは自分の努力を誇れる人になろうと決意していた、だからリリィは大きく叫ぶ。
「一番才能がないワタシの前で才能を語るなら、ワタシと同じくらい努力して下さいよ、貴方はワタシと違っていっぱい持ってるでしょ!」
そう言い切ると、リリィはハッとする。
「す、すいません。ワタシ、レオナルドさんが努力をしてないような言い方をしてしまって」
「いや、お前の言う通りだ、マクスウェル」
オレは努力が足りていなかったようだ、とレオナルドは言う。
「改めて、お前に謝罪しよう、侮辱をするような言動をした事を本当に申し訳ないと思っている」
浮かない顔だったが、どこか憑き物が落ちたような表情でレオナルドはそう謝罪する。
「いいえ、結果的に合格出来ただけでワタシは中級魔法の行使自体は失敗してます、だから本当なら不合格になってもおかしくないんですよ、だから気にしないで下さい」
その言葉でリリィの三級昇格試験は幕を閉じた。
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