溶かしてくずして味わって

辻河

文字の大きさ
3 / 8
本編

3

しおりを挟む
 どれくらい時間が経ったのだろうか。ベッドに並んで腰掛け、ひたすら口付けを繰り返される。最初は啄むような軽いものだったそれは、徐々に激しさを増していき、今では呼吸すら奪われそうなほどだ。

「……っん、……ふ、……ぅ゛、む……んん゛……っ」

 口内の敏感な部分をなぞられ、舌を絡め取られ、強く吸われる度に身体の奥が甘く疼く。後頭部に添えられた手は、少しでも顔を離そうとすると逃がさないとばかりに押さえつけられる。もう片方の手はシャツの中に潜り込み、下腹部を円を描くように撫で回す。その手つきはまるで、これからここに挿れるのだと主張しているようだった。

「ん゛……っ!」

 不意に脇腹をつつ、と爪先で辿られて、喉の奥から引き攣った悲鳴が上がった。さらに上へと向かう手は、胸元まで到達すると乳輪の縁を辿るように動き始める。

「吉野。ここ、咥えてて?」
「……う、ん」
「ふふ、良い子」

 伊織の指先がたくし上げられたシャツの裾を摘んでいる。戸惑いながらも言われた通りに口に含むと、満足そうに微笑まれた。恥ずかしくて仕方がないのに、逆らう気にはどうしてもなれなかった。 

「……っ、……ふ」

 芯を持ち始めた先端に触れることはせず、ただ周囲を優しく撫でるだけの動きにもどかしさが募る。焦らされているのだと理解した途端、きゅう、と下半身に甘い痺れが走った。

「足も開ける?……そう、そのまま動かずに可愛いところ全部見せて」

 すり、と太腿を撫でる手付きに促されるまま両足を左右に割り開く。服越しでも分かるほど勃ち上がった中心を見せつけるような体勢に、羞恥心でどうにかなりそうだ。

「……っ!?♡」

 不意に左胸がぬるりとした感触に包まれ、びくりと腰が跳ね上がる。視線を下げれば、自分の胸に顔を埋める恋人の姿が目に入った。

「ッふ、……く♡ぅ゛♡ん、ぐ♡……ッ、んん……ッ♡」

 乳輪の縁をなぞるように舌が這ったかと思えば、突起をゆっくりと押し潰すように舐められる。伊織の髪が肌に触れるくすぐったさすら快感となって身体中を駆け巡った。反対側の胸は指の腹でくにくにと捏ね回され、時折扱くように突起を擦り上げられる。左右同時に与えられる異なる刺激に、口からは飲み込めなかった唾液と共にくぐもった声が漏れ続けた。

「ん!?♡……ッ!♡ん゛♡ん♡……ッん♡ぅ゛♡……~~~~♡」

 ぢゅ、と音を立てて吸い付かれ、尖らせた舌で乳頭を抉るようにして刺激される。もう片方の乳首は親指と人差し指できつく挟まれ、先端を爪でかりかりと引っ掻くように弄ばれた。身体中の神経が全てそこに集まったかのような感覚に視界がちかちかと明滅する。

「ん゛ぃ♡……~~~~♡♡……ぅ♡ッ♡……ひ♡~~~~ッ!♡♡」

 止めようにも口に含んだシャツのせいで上手く喋れず、伊織の名前を呼ぶことさえできない。身を捩ろうとすると咎めるように歯を立てられ、一際大きく腰が跳ねた。身体の中心から何かが迫ってくるような予感に怯えて伊織の腕を掴んでも、攻め立てる動きは一向に止まる気配がなかった。

「……ッん゛♡く♡……ッ♡ぁ♡……──ッ♡♡」

 やがて限界まで膨れ上がっていた快楽が弾け、目の前が真っ白に染まっていく。開かれたままの太腿が激しく痙攣し、下着の中がどろりと濡れていく。力の抜けた口元からシャツが滑り落ち、身体はくたりと伊織の方へ倒れ込んだ。背中から伝わる温もりが心地良い。

「乳首だけでイけちゃうなんて、本当にえっちだよね」
「……ぅ♡……あ♡」

 ゆったりとした寝間着のズボンはいとも簡単にずり下ろされ、濡れた下着が貼りついた性器が外気に晒された。伊織の指先はつんと張り詰めた亀頭をつつき、そのままくるくると撫で回す。達したばかりのそこは些細な刺激ですら過剰に反応してしまい、再び熱が集まり出す。

「ぁ♡……ッ!?♡ふ、ぁ♡……んむ♡ぅ゛♡ん、う゛♡……ッ!♡」

 反対側の手は唇の表面を撫でたかと思えば、ゆっくりと口内に侵入して上顎をくすぐる。口内の至る所を探られ、閉じられない口の端からはたらたらと唾液が流れ落ちた。

「ふ♡ぁ♡……ッ♡は♡ぁ゛♡ッあ♡や、ぇ♡……ッ!♡♡」

 一度吐き出した精液や再び溢れ出した先走りで濡れた陰茎を下着越しに上下に擦られ、鈴口をかりかりと引っかかれる。強すぎる刺激に思わず腰を引くと、今度は陰嚢を揉み込まれ、会陰をなぞられた。休む間もなく与えられ続ける快感に思考が蕩けていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!

ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。 牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。 牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。 そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。 ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー 母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。 そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー 「え?僕のお乳が飲みたいの?」 「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」 「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」 そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー 昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!! 「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」 * 総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。 いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><) 誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 ★1000 Thank_You!!

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

処理中です...