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㉛ セドリックside
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父の書斎をノックして部屋に入る。
中にはもう医者もいてすでに父と母はその資料をのぞきこんでいた。
医者曰く今見ている資料は診断内容を簡単に書いただけなので、後日改めて症状や経過時期、いつ頃の傷なのかを記述し時系列にまとめてくれるよう。
「アベルちゃんは大丈夫?」
「はい。さっきゼリーを食べて今はお昼寝をしています。念の為部屋に防御魔法をかけていますし、そろそろリートが戻ってくるはずなので大丈夫です」
母の問いにそう答えると納得したのか目線は資料へ戻った。
「・・・さて、これを一体どうするか。」
父は呟きながら言う。
「実は今、影を使ってキャロン家を調べさせています。3日後にはそれなりの成果を持ってくるはずです。それから学園内での暴力については明日の学園で俺が直接調べます。その間、学園の理事や職員を調べてもらってもいいですか?」
「うむ。確かに大人の事は私が調べたほうが調べやすいかもな。」
俺の提案に父も頷く。
本当ならアベルのそばを離れたくないけど、アベルのために、これからずっとそばにいるために今は少し我慢しないといけない。
書斎を出たあと、影の一人に作ってもらっていたアベルのクラスメイトのリストと同学年のリストを受け取り眺める。
・・・あまり自分の容姿を声を大にして優れているというのは嫌だけど、容姿と公爵家の次男という肩書は人気の的になる。特に女生徒や身分の低い生徒は俺から話しかけるとペラペラと10まで話してくれる傾向がある。
・・・うん。決まりかな。
俺はそのリストに書かれている、女性もしくは身分が低い人物名に印を付ける。
まずはアベルと同学年の子から聞くことにする。アベルのクラスメイトはもしかしたら口を割らない可能性もある。しかし他のクラスからはこんな証言があるなんて言えばペラペラ話すものなのだ。
一度アベルの様子を見に行くとまだ眠っていた。
リートも戻っていたようでアベルの見える位置であり部外者の進入経路が一番多い窓側で立って見守っている。
「セドリック様」
俺に気づくとリートが声をかけてきた。
「アベル様、ぶどうゼリーを召し上がったんですか?一度目を覚まされた際に美味しかったと仰ってました。それからまたすぐ眠られてしまい、起こすタイミングを逃してしまいました。」
リートからの報告に苦笑する。確かに時間的にはもう起こしてもいいころだ。しかしアベルの寝顔を見ると起こすのが憚られる。
「ふふ。確かに。これでは起こすタイミングも逃してしまうね。俺が起こそうかな。また21時に来てもらっていいかな?それまではゆっくり休んでくれ。」
リートにそう伝えて部屋から出るのを見送ったあとアベルを起こす。
寝起きは多分警戒心が無いのだろう。
朝も見たポヤポヤの寝顔につい笑ってしまう。
「アベル、起きて。もう夕方になってしまうよ。少し庭を散歩して夕飯を食べよう。ブドウのゼリーもあるよ。」
そう言うとアベルは少し眠そうにしながらも慌てて起き上がる。
「はい、着替えようね。」
そう言いながら俺は今朝用意してもらったアベルの服を着せる。
アベルの服は袖にかけてフリルが付いており、胸元にもフリルが付いている。立襟には細かいレースがあり、首の後ろの方にはリボンがついている。それからズボンはハイウェストでアベルの腰の細さが際立つ。
アベルは服を着ながら「ぼくセドリック様と同じがいい」と言っていた。でも、俺はアベルはフリフリのついたブラウスの方が似合うと思うのだ。光を反射する柔らかいブロンドの髪は胸あたりまであり、こちらを見上げる大きな水色の瞳。それを収める顔はとても小さくてとても整っている。
俺はアベルの抵抗を聞き流しながらその柔らかいブロンドの髪を三つ編みにする。
ほら、かわいい。
「アベルは可愛いね。」
俺がアベルの頬を撫でながら言うとアベルは「可愛いは嫌です」と少しだけムッとしたように呟く。それでも頬は照れから赤く染まっているし声色は嬉しさを隠せていない。
そんなアベルを見ると反射的に「アベル、可愛いよ。」なんて言ってしまう。
男なのに・・・と呟く声を聞かなかったことにしてアベルの手を引いた。
「おいで、アベル。夕飯の前に散歩だよ。その後はおいしいご飯、食べようね。」
「はい!」
俺を見上げたアベルの顔はここにきてようやく見れた少し気の抜けた控えめで、でも嬉しそうな顔だった。
中にはもう医者もいてすでに父と母はその資料をのぞきこんでいた。
医者曰く今見ている資料は診断内容を簡単に書いただけなので、後日改めて症状や経過時期、いつ頃の傷なのかを記述し時系列にまとめてくれるよう。
「アベルちゃんは大丈夫?」
「はい。さっきゼリーを食べて今はお昼寝をしています。念の為部屋に防御魔法をかけていますし、そろそろリートが戻ってくるはずなので大丈夫です」
母の問いにそう答えると納得したのか目線は資料へ戻った。
「・・・さて、これを一体どうするか。」
父は呟きながら言う。
「実は今、影を使ってキャロン家を調べさせています。3日後にはそれなりの成果を持ってくるはずです。それから学園内での暴力については明日の学園で俺が直接調べます。その間、学園の理事や職員を調べてもらってもいいですか?」
「うむ。確かに大人の事は私が調べたほうが調べやすいかもな。」
俺の提案に父も頷く。
本当ならアベルのそばを離れたくないけど、アベルのために、これからずっとそばにいるために今は少し我慢しないといけない。
書斎を出たあと、影の一人に作ってもらっていたアベルのクラスメイトのリストと同学年のリストを受け取り眺める。
・・・あまり自分の容姿を声を大にして優れているというのは嫌だけど、容姿と公爵家の次男という肩書は人気の的になる。特に女生徒や身分の低い生徒は俺から話しかけるとペラペラと10まで話してくれる傾向がある。
・・・うん。決まりかな。
俺はそのリストに書かれている、女性もしくは身分が低い人物名に印を付ける。
まずはアベルと同学年の子から聞くことにする。アベルのクラスメイトはもしかしたら口を割らない可能性もある。しかし他のクラスからはこんな証言があるなんて言えばペラペラ話すものなのだ。
一度アベルの様子を見に行くとまだ眠っていた。
リートも戻っていたようでアベルの見える位置であり部外者の進入経路が一番多い窓側で立って見守っている。
「セドリック様」
俺に気づくとリートが声をかけてきた。
「アベル様、ぶどうゼリーを召し上がったんですか?一度目を覚まされた際に美味しかったと仰ってました。それからまたすぐ眠られてしまい、起こすタイミングを逃してしまいました。」
リートからの報告に苦笑する。確かに時間的にはもう起こしてもいいころだ。しかしアベルの寝顔を見ると起こすのが憚られる。
「ふふ。確かに。これでは起こすタイミングも逃してしまうね。俺が起こそうかな。また21時に来てもらっていいかな?それまではゆっくり休んでくれ。」
リートにそう伝えて部屋から出るのを見送ったあとアベルを起こす。
寝起きは多分警戒心が無いのだろう。
朝も見たポヤポヤの寝顔につい笑ってしまう。
「アベル、起きて。もう夕方になってしまうよ。少し庭を散歩して夕飯を食べよう。ブドウのゼリーもあるよ。」
そう言うとアベルは少し眠そうにしながらも慌てて起き上がる。
「はい、着替えようね。」
そう言いながら俺は今朝用意してもらったアベルの服を着せる。
アベルの服は袖にかけてフリルが付いており、胸元にもフリルが付いている。立襟には細かいレースがあり、首の後ろの方にはリボンがついている。それからズボンはハイウェストでアベルの腰の細さが際立つ。
アベルは服を着ながら「ぼくセドリック様と同じがいい」と言っていた。でも、俺はアベルはフリフリのついたブラウスの方が似合うと思うのだ。光を反射する柔らかいブロンドの髪は胸あたりまであり、こちらを見上げる大きな水色の瞳。それを収める顔はとても小さくてとても整っている。
俺はアベルの抵抗を聞き流しながらその柔らかいブロンドの髪を三つ編みにする。
ほら、かわいい。
「アベルは可愛いね。」
俺がアベルの頬を撫でながら言うとアベルは「可愛いは嫌です」と少しだけムッとしたように呟く。それでも頬は照れから赤く染まっているし声色は嬉しさを隠せていない。
そんなアベルを見ると反射的に「アベル、可愛いよ。」なんて言ってしまう。
男なのに・・・と呟く声を聞かなかったことにしてアベルの手を引いた。
「おいで、アベル。夕飯の前に散歩だよ。その後はおいしいご飯、食べようね。」
「はい!」
俺を見上げたアベルの顔はここにきてようやく見れた少し気の抜けた控えめで、でも嬉しそうな顔だった。
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