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そのまま助けがこないまま数日がたった。
外の様子が分からない今の状態ではアゲハの言葉だけが頼りだった。
最初は殺されると思っていたが、意に反してアゲハは私を宝物のように扱った。
乱暴なことはもちろんせず、綺麗な服、好きな食べ物なんでも用意させた。
ただ、部屋にはいつも鍵がかけられていたが。
「アゲハは何が望みなの?」
アゲハの考えていることが分からない。
「お金?」
アゲハは呆れた表情を見せた。
「リンちゃん、それ何度目の質問?何度聞いても俺の答えは変わらないよ」
「でも……」
「あ、それとも何度でも聞きたい感じ?いいよいいよ、何度でも答えてあげる」
アゲハはベッドの端に座っていた私の横にどかりと腰をおろして、じっと見つめてきた。
無邪気な笑顔。
でもその瞳はどこかほの暗い。
「俺はリンちゃんが大好きなの。好きで好きでたまんなくて誘拐しちゃった」
何度も聞いた言葉。
けれど納得できるわけがない。
「会ったこともないのに」
「あるよ」
思いがけない言葉に「え?」と聞き返す。
アゲハは意味深な笑みを浮かべた。
「リンちゃんが忘れてるだけ」
忘れている?
「さてと、リンちゃんはなかなか欲しいものとか言ってくれないからもう直接商人に来てもらうことにしたよ」
「商人?」
「ほんとは誰にも会わせたくないんだけどねぇ」
その声音にぞくりと背筋が震えた。
アゲハはここに来て私を誰とも会わせようとしなかった。
食事を運ぶなど全てアゲハが世話をしている。
そんなアゲハが誰かを会わせるなんて。
「俺、好きな子には貢ぎたいタイプだから」とアゲハいつもの笑みを浮かべた。
外の様子が分からない今の状態ではアゲハの言葉だけが頼りだった。
最初は殺されると思っていたが、意に反してアゲハは私を宝物のように扱った。
乱暴なことはもちろんせず、綺麗な服、好きな食べ物なんでも用意させた。
ただ、部屋にはいつも鍵がかけられていたが。
「アゲハは何が望みなの?」
アゲハの考えていることが分からない。
「お金?」
アゲハは呆れた表情を見せた。
「リンちゃん、それ何度目の質問?何度聞いても俺の答えは変わらないよ」
「でも……」
「あ、それとも何度でも聞きたい感じ?いいよいいよ、何度でも答えてあげる」
アゲハはベッドの端に座っていた私の横にどかりと腰をおろして、じっと見つめてきた。
無邪気な笑顔。
でもその瞳はどこかほの暗い。
「俺はリンちゃんが大好きなの。好きで好きでたまんなくて誘拐しちゃった」
何度も聞いた言葉。
けれど納得できるわけがない。
「会ったこともないのに」
「あるよ」
思いがけない言葉に「え?」と聞き返す。
アゲハは意味深な笑みを浮かべた。
「リンちゃんが忘れてるだけ」
忘れている?
「さてと、リンちゃんはなかなか欲しいものとか言ってくれないからもう直接商人に来てもらうことにしたよ」
「商人?」
「ほんとは誰にも会わせたくないんだけどねぇ」
その声音にぞくりと背筋が震えた。
アゲハはここに来て私を誰とも会わせようとしなかった。
食事を運ぶなど全てアゲハが世話をしている。
そんなアゲハが誰かを会わせるなんて。
「俺、好きな子には貢ぎたいタイプだから」とアゲハいつもの笑みを浮かべた。
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