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ヒロイン 【ローズ】
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「さぁ、今日からが本番よ」
鏡に映った自分を見つめ、両頬をぱんっと叩く。
「今日から。そう、今日からよ」
今日からいよいよ学園生活が始まる。
そこでウィリアム様、ニコル、ライリーのヒロインとの恋が始まる。
ウィリアム様はもちろん、ニコルもライリーもローズと関係のある人物のため、ゲームの中ではヒロインをいじめたことによる報いをどのルートでも受ける。
国外追放か、牢獄行き。
絶対阻止しなきゃ。
あ、でも国外追放ならいろんな国を見て回れるのかな……。
いやいや、家族に迷惑はかけられない。
とにかくヒロインをいじめないのは大前提として、なるべく関わりを持たないこと。
これを徹底しよう。
そう思っていたのに……。
目の前の光景に厳しい選択が迫られた。
「一体どういうコネでこの学園へ入られたのかしら」
「平民の分際で、同じ空気を吸わないでほしいわね」
学園の建物の中心に位置する中庭で行われているありがちないじめ。
複数の女性たちが一人の女性を囲み、嫌味を吐いていた。
王子の婚約者という優位的な立場にあるため、こんないじめをおさめることなど容易いが、問題はその囲まれている女性だ。
栗色の髪に小柄な体。
見間違えるはずがない。
ヒロインだ。
このゲームのヒロインは貴族ではなく、平民出身だ。
ヒロインはこの国の官僚になるのが夢で、必死に勉強し、この学園に首席で入学したのだ。
学費も免除され、優遇された身。
それを妬む者は多く存在する。
前世ではその設定に怒り狂ったものだ。
全てはヒロインの努力の賜物じゃないか。
ヒロインの家は決して裕福なものではない。
それを努力でカバーしたのだ。
前世では体が弱くずっと入院生活だったから分かる。
言い訳ではないが、ずっと学校に通えず勉強もみんなよりかなり遅れていた。
それをカバーするのは並大抵のことでないのだ。
しかしヒロインは環境が恵まれている貴族たちに負けず主席の座を勝ち取った。
かっこよすぎるじゃん。
それをよく理解もせずにあの貴族たちは……。
……どうしたものか。
助ける?
いやいや、でもヒロインとはなるべく関わりを……。
「一体誰をたらしこんで主席の座を頂けたのかしら」
「あらやだ。はしたないですわ。さすが平民」
「体を売ってこの学園に?汚らわしい」
ブチッ。
「あなたたち!黙って聞いてれば勝手なことばかり!恥を知りなさい!」
……あぁ、我慢できなかった。
鏡に映った自分を見つめ、両頬をぱんっと叩く。
「今日から。そう、今日からよ」
今日からいよいよ学園生活が始まる。
そこでウィリアム様、ニコル、ライリーのヒロインとの恋が始まる。
ウィリアム様はもちろん、ニコルもライリーもローズと関係のある人物のため、ゲームの中ではヒロインをいじめたことによる報いをどのルートでも受ける。
国外追放か、牢獄行き。
絶対阻止しなきゃ。
あ、でも国外追放ならいろんな国を見て回れるのかな……。
いやいや、家族に迷惑はかけられない。
とにかくヒロインをいじめないのは大前提として、なるべく関わりを持たないこと。
これを徹底しよう。
そう思っていたのに……。
目の前の光景に厳しい選択が迫られた。
「一体どういうコネでこの学園へ入られたのかしら」
「平民の分際で、同じ空気を吸わないでほしいわね」
学園の建物の中心に位置する中庭で行われているありがちないじめ。
複数の女性たちが一人の女性を囲み、嫌味を吐いていた。
王子の婚約者という優位的な立場にあるため、こんないじめをおさめることなど容易いが、問題はその囲まれている女性だ。
栗色の髪に小柄な体。
見間違えるはずがない。
ヒロインだ。
このゲームのヒロインは貴族ではなく、平民出身だ。
ヒロインはこの国の官僚になるのが夢で、必死に勉強し、この学園に首席で入学したのだ。
学費も免除され、優遇された身。
それを妬む者は多く存在する。
前世ではその設定に怒り狂ったものだ。
全てはヒロインの努力の賜物じゃないか。
ヒロインの家は決して裕福なものではない。
それを努力でカバーしたのだ。
前世では体が弱くずっと入院生活だったから分かる。
言い訳ではないが、ずっと学校に通えず勉強もみんなよりかなり遅れていた。
それをカバーするのは並大抵のことでないのだ。
しかしヒロインは環境が恵まれている貴族たちに負けず主席の座を勝ち取った。
かっこよすぎるじゃん。
それをよく理解もせずにあの貴族たちは……。
……どうしたものか。
助ける?
いやいや、でもヒロインとはなるべく関わりを……。
「一体誰をたらしこんで主席の座を頂けたのかしら」
「あらやだ。はしたないですわ。さすが平民」
「体を売ってこの学園に?汚らわしい」
ブチッ。
「あなたたち!黙って聞いてれば勝手なことばかり!恥を知りなさい!」
……あぁ、我慢できなかった。
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