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四十八話
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「ただいまー」
最近はクランハウスに帰ると賑やかな声が聞こえてきて少し嬉しくなる。ただこの人たちいつ狩りとか装備作成してるんだろう。ドリさんはいつも寝ている気がするし、ハナミさんはいつもお酒飲んでるし、リーシュ君はいつも賑やかに人と話している気がする。
リビングへ足を運ぶと予想通りハナミさんとリーシュ君が団欒をしていた。集合の予定時間前に集まった、というよりはだいぶ前からここで話をしていたようだ。たぶん僕が装備の検証のために出発してから暇だったリーシュ君が誘った形だろうが、すでにお酒の瓶らしきものが数本空になっている。
「おお、おかえりさんコマイヌ君」
「またお酒散らかしてるとボタンさんに怒られますよ」
「ええやろ、たぶん。あーでも、VRMMOやってのになんでゴミが自動で片付かへんかなぁ」
「まぁゴミっていうより、酩酊を起こすポーションの瓶と同じ扱いだからかなぁ。外で割っちゃえば自然に消えるんだけどね。ハナミねぇはインベントリにゴミとかしまってないの?」
「この前酒のゴミが重すぎて移動制限かかったわ」
重量制限があるのは知っていたけどまさか酒瓶で起こす人がいるとは思わなかった。
「コマにぃ、お土産はー?」
「一応ちょっと先行ったところで少し狩りしてきましたけど……たぶん皆さんなら余ってるやつだと思いますけど」
そう言って熊肉やら毛皮やらを共有倉庫にしまうと、すぐに肉だけ消え去る。
「おお、ありがとな。ツマミもまた作らなあかんなぁ」
「ハナミさんってなんかお酒だけで飲んでるイメージあったんですけどそうでもないんですね」
「んにゃ?酒だけでも飲むで。ツマミがないなら酒だけで飲むし、ツマミがあるならツマミと酒で飲むんよ」
まぁお土産になったならよかったんですけどね。
「それで、どうだったコマにぃ。新機能」
「なんや、また変なのでも付け足したんか?」
「まぁ変なのと言ったら変なのなんですけど……いつも通り動画回してたんでそれ見ながら要望纏めますね」
そう言って川辺で行った二回の戦闘の記録を見せる。スクリーンの使い方は知らないので一度リーシュ君にデータを渡し、スクリーンに映してもらう。
まずは試しに使ってみたオオワシ戦。空中からの急降下に急上昇を繰り返す近接殺し。飛ぶ鳥を落とせる剣士なら問題ないけれど、重厚なアタッカーの場合少し苦戦するかもしれない。
正直僕なら突っ込んでくる鳥を正面から叩き切れるけれど、この戦闘では鎖を使ってみていた。上昇を行う鳥に追随するように飛ぶ剣と鎖。この鎖の機能、剣が刺さってもあまりダメージは出なく、射出した勢いのままではそれほど深くも刺さりはしないので、このように掠めるように飛ばすのが一番効く。
そして右腕を振り下ろすことにより鎖の殴打が鳥を襲い、絡めとる。リーシュ君はその姿を見て目を輝かせていた。
「うおー、コマにぃなら何とかなるかなって思ってたけど何とかなってる!」
「まぁあんまり遠距離武器が必要とは思わへんけど、一応穴が減ったことにはなってるんちゃう?力強いMOBとか対人だとどうなるかが気になるなぁ」
「ふっふっふ、ハナミねぇ。この武器の機能はこれだけじゃないんだよ」
「一応レッドベア戦もあるので……」
と僕が告げるとリーシュ君が映像を早送りし、熊との戦闘開始時点まで進められる。
「そういえばここまでの時点だと鎖が若干重い、MP消費も若干重いってくらいですかね」
「たぶん重いものを飛ばしてるからその分MPも使っちゃってるかもねー、コマにぃが機能をフルに使えるならあとで鎖に使ってる金属軽くて硬いのに変えてみよっか」
何でも電気属性の魔力?で飛ばしてたりしているため重いものを運べば運ぶほどMPが使われるらしい。軽い金属に変えればそれも軽減されるはずらしい。
そして要望を出し終わるとレッドベア戦が始まる。これは先ほど言ったように力の強いMOBで、新機能を使ってみている戦闘だ。
始まりは≪一閃≫による不意打ち。ハナミさんやリーシュ君は久しぶりに見る僕の戦闘なので、火力が上昇していることに興味深げにする。
「こう見ると結構火力上がったなぁ」
「うん、これならやっぱり武器の基礎ステはあんまり弄らないでも平気かも」
いや、上げられるなら上げたいんですけど。
初期と比べると戦闘方法もだいぶ様変わりしている。確か≪シャドウアサルト≫くらいまではハナミさんたちも見ていた気がするが、ハイジャンプは見ていないのではないだろうか。
そして≪ハイジャンプ≫した後、右腕から射出された剣とそれに伸びる鎖、空中で変わる軌道といつもより遅く動くことになってしまったため回避のしづらさがある。
「ちょっと鎖の巻取りにくっついていく移動方法だと僕のAGIより遅くなっちゃうので、使いづらくなっちゃう気がしますね」
「うーん、こんな感じに使いこなせるとは思ってなかったからね……」
「ていうか一応初見の機能やんな」
「そうなんだけどね。たぶんアイテムの数値参照とか、アイテムの装備判定弄ればAGIを多少参照するようにできるかもしれないから、あとで軽量化するときに変えてみるよ」
それは助かる。もし多少でも僕のAGIが乗るようになればもっと複雑な軌道にチャレンジできるかもしれないし。
というわけで問題のシーンだ。移動速度が遅くなったために叩き落とされる。咄嗟に刃を合わせるが腕力の差から吹き飛ばされてしまったのだ。理想としてはこの吹き飛ばされた時の速度くらい出るといいな。
「なんでコマにぃ木に張り付けてるの?」
「足に刃を出してスパイクみたいにして、鎖と筋力でなんか張り付いてる感じですね、張り付いてるというより刺さってます」
「だんだん生態がモンスターみたいになってきとるなぁ」
失礼な。装備が変なだけで僕はいたって普通のプレイヤーだというのに。
そして両手から放った剣が熊を掠め、熊をスキルで切り裂くシーン。ここのシーンが流し終わり戦闘終了なのだが、何故かスキルエフェクトを纏ったあたりでリーシュ君に映像を止められた。
「え、ちょっと待って?なにこれ」
「スキル連携で熊に止めをさしているシーンですけど……」
「いやいや、そうやないそうやない」
何か変なところがあっただろうか。ああ、鎖でつながった剣でスキルを撃ったことか。確かに僕も不思議に思ったけれど、やろうと思えば案外できるのがVRMMOだ。
「そうはいっても、鎖鎌とかがあるくらいなんですからできるもんじゃないですか?」
「いやこれ鎖鎌やのうて、剣と鎖やん」
「うーん、でもすごい柄が長い槍とかハルバードみたいなのでもスキルとか発動させられる気がしません?」
「まぁ確かに……」
「ウチは納得してないんやけどなぁ」
鎖鎌まで使うというハナミさんはあまり納得してくれていないようだが、リーシュ君は少しだけ理解を示してくれた。まぁ理解してくれなくても、現にできているのだけれど。
ここからスキル連携に繋ぎ、熊に止めをさす。そして映像は終了だ。見終わった後ハナミさんとリーシュ君は椅子に座り、お酒を飲みだす。
ってリーシュ君もお酒飲むんだ。その見た目で飲むのはちょっと……やばいのでは。
「これノンアルだよー」
「RPってかキャラの年齢が未成年やからって飲まへんのやんな」
「このアバターを汚させはしない…!」
僕の戦闘をもう一度再生しながら今度はそれを肴に飲み始めたようだ。そんなに面白いかなぁ、別に普通だと思うのだけれど。
「このびっくり人間が普通のクランに見せるんはちょっと楽しみやな」
「僕の装備もお披露目だね!めんどくさいと思ってたけど楽しみになってきたよ!」
二人はそのまま随分楽しそうにどうやって他のクランの人をびっくりさせるか話し始めた。
リーシャさん助けて。
最近はクランハウスに帰ると賑やかな声が聞こえてきて少し嬉しくなる。ただこの人たちいつ狩りとか装備作成してるんだろう。ドリさんはいつも寝ている気がするし、ハナミさんはいつもお酒飲んでるし、リーシュ君はいつも賑やかに人と話している気がする。
リビングへ足を運ぶと予想通りハナミさんとリーシュ君が団欒をしていた。集合の予定時間前に集まった、というよりはだいぶ前からここで話をしていたようだ。たぶん僕が装備の検証のために出発してから暇だったリーシュ君が誘った形だろうが、すでにお酒の瓶らしきものが数本空になっている。
「おお、おかえりさんコマイヌ君」
「またお酒散らかしてるとボタンさんに怒られますよ」
「ええやろ、たぶん。あーでも、VRMMOやってのになんでゴミが自動で片付かへんかなぁ」
「まぁゴミっていうより、酩酊を起こすポーションの瓶と同じ扱いだからかなぁ。外で割っちゃえば自然に消えるんだけどね。ハナミねぇはインベントリにゴミとかしまってないの?」
「この前酒のゴミが重すぎて移動制限かかったわ」
重量制限があるのは知っていたけどまさか酒瓶で起こす人がいるとは思わなかった。
「コマにぃ、お土産はー?」
「一応ちょっと先行ったところで少し狩りしてきましたけど……たぶん皆さんなら余ってるやつだと思いますけど」
そう言って熊肉やら毛皮やらを共有倉庫にしまうと、すぐに肉だけ消え去る。
「おお、ありがとな。ツマミもまた作らなあかんなぁ」
「ハナミさんってなんかお酒だけで飲んでるイメージあったんですけどそうでもないんですね」
「んにゃ?酒だけでも飲むで。ツマミがないなら酒だけで飲むし、ツマミがあるならツマミと酒で飲むんよ」
まぁお土産になったならよかったんですけどね。
「それで、どうだったコマにぃ。新機能」
「なんや、また変なのでも付け足したんか?」
「まぁ変なのと言ったら変なのなんですけど……いつも通り動画回してたんでそれ見ながら要望纏めますね」
そう言って川辺で行った二回の戦闘の記録を見せる。スクリーンの使い方は知らないので一度リーシュ君にデータを渡し、スクリーンに映してもらう。
まずは試しに使ってみたオオワシ戦。空中からの急降下に急上昇を繰り返す近接殺し。飛ぶ鳥を落とせる剣士なら問題ないけれど、重厚なアタッカーの場合少し苦戦するかもしれない。
正直僕なら突っ込んでくる鳥を正面から叩き切れるけれど、この戦闘では鎖を使ってみていた。上昇を行う鳥に追随するように飛ぶ剣と鎖。この鎖の機能、剣が刺さってもあまりダメージは出なく、射出した勢いのままではそれほど深くも刺さりはしないので、このように掠めるように飛ばすのが一番効く。
そして右腕を振り下ろすことにより鎖の殴打が鳥を襲い、絡めとる。リーシュ君はその姿を見て目を輝かせていた。
「うおー、コマにぃなら何とかなるかなって思ってたけど何とかなってる!」
「まぁあんまり遠距離武器が必要とは思わへんけど、一応穴が減ったことにはなってるんちゃう?力強いMOBとか対人だとどうなるかが気になるなぁ」
「ふっふっふ、ハナミねぇ。この武器の機能はこれだけじゃないんだよ」
「一応レッドベア戦もあるので……」
と僕が告げるとリーシュ君が映像を早送りし、熊との戦闘開始時点まで進められる。
「そういえばここまでの時点だと鎖が若干重い、MP消費も若干重いってくらいですかね」
「たぶん重いものを飛ばしてるからその分MPも使っちゃってるかもねー、コマにぃが機能をフルに使えるならあとで鎖に使ってる金属軽くて硬いのに変えてみよっか」
何でも電気属性の魔力?で飛ばしてたりしているため重いものを運べば運ぶほどMPが使われるらしい。軽い金属に変えればそれも軽減されるはずらしい。
そして要望を出し終わるとレッドベア戦が始まる。これは先ほど言ったように力の強いMOBで、新機能を使ってみている戦闘だ。
始まりは≪一閃≫による不意打ち。ハナミさんやリーシュ君は久しぶりに見る僕の戦闘なので、火力が上昇していることに興味深げにする。
「こう見ると結構火力上がったなぁ」
「うん、これならやっぱり武器の基礎ステはあんまり弄らないでも平気かも」
いや、上げられるなら上げたいんですけど。
初期と比べると戦闘方法もだいぶ様変わりしている。確か≪シャドウアサルト≫くらいまではハナミさんたちも見ていた気がするが、ハイジャンプは見ていないのではないだろうか。
そして≪ハイジャンプ≫した後、右腕から射出された剣とそれに伸びる鎖、空中で変わる軌道といつもより遅く動くことになってしまったため回避のしづらさがある。
「ちょっと鎖の巻取りにくっついていく移動方法だと僕のAGIより遅くなっちゃうので、使いづらくなっちゃう気がしますね」
「うーん、こんな感じに使いこなせるとは思ってなかったからね……」
「ていうか一応初見の機能やんな」
「そうなんだけどね。たぶんアイテムの数値参照とか、アイテムの装備判定弄ればAGIを多少参照するようにできるかもしれないから、あとで軽量化するときに変えてみるよ」
それは助かる。もし多少でも僕のAGIが乗るようになればもっと複雑な軌道にチャレンジできるかもしれないし。
というわけで問題のシーンだ。移動速度が遅くなったために叩き落とされる。咄嗟に刃を合わせるが腕力の差から吹き飛ばされてしまったのだ。理想としてはこの吹き飛ばされた時の速度くらい出るといいな。
「なんでコマにぃ木に張り付けてるの?」
「足に刃を出してスパイクみたいにして、鎖と筋力でなんか張り付いてる感じですね、張り付いてるというより刺さってます」
「だんだん生態がモンスターみたいになってきとるなぁ」
失礼な。装備が変なだけで僕はいたって普通のプレイヤーだというのに。
そして両手から放った剣が熊を掠め、熊をスキルで切り裂くシーン。ここのシーンが流し終わり戦闘終了なのだが、何故かスキルエフェクトを纏ったあたりでリーシュ君に映像を止められた。
「え、ちょっと待って?なにこれ」
「スキル連携で熊に止めをさしているシーンですけど……」
「いやいや、そうやないそうやない」
何か変なところがあっただろうか。ああ、鎖でつながった剣でスキルを撃ったことか。確かに僕も不思議に思ったけれど、やろうと思えば案外できるのがVRMMOだ。
「そうはいっても、鎖鎌とかがあるくらいなんですからできるもんじゃないですか?」
「いやこれ鎖鎌やのうて、剣と鎖やん」
「うーん、でもすごい柄が長い槍とかハルバードみたいなのでもスキルとか発動させられる気がしません?」
「まぁ確かに……」
「ウチは納得してないんやけどなぁ」
鎖鎌まで使うというハナミさんはあまり納得してくれていないようだが、リーシュ君は少しだけ理解を示してくれた。まぁ理解してくれなくても、現にできているのだけれど。
ここからスキル連携に繋ぎ、熊に止めをさす。そして映像は終了だ。見終わった後ハナミさんとリーシュ君は椅子に座り、お酒を飲みだす。
ってリーシュ君もお酒飲むんだ。その見た目で飲むのはちょっと……やばいのでは。
「これノンアルだよー」
「RPってかキャラの年齢が未成年やからって飲まへんのやんな」
「このアバターを汚させはしない…!」
僕の戦闘をもう一度再生しながら今度はそれを肴に飲み始めたようだ。そんなに面白いかなぁ、別に普通だと思うのだけれど。
「このびっくり人間が普通のクランに見せるんはちょっと楽しみやな」
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