レベル×レベル 〜低レベルで目指す魔王討伐〜

どすこいシロップ

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第2章:飛び立て!てつお

第14.5話「甘かった」

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うーん、久し振りの首都タイオーだなぁ。
村でおばあちゃんが倒れて学校をやめてからだから……
一年ぶりぐらいなのかなぁ?
かなり変わったよなぁ、この街も。
前は木でできてたお店とかお家も、どんどんレンガとかツルツルした石で建て直されてる。
前にお姉ちゃんと一緒に来た時は、どんどん戦争の前の姿に戻ってきてるって言ってたっけ。

「タキオ!なーにそんなとこでボーっとしてんの!早く早く!置いてっちゃうわヨ!」

「あ、ごめーん!待って待って!」

でも僕が一番変わった気がする。
何てったって、エマエの……女神様のお守りだもんね!

「何して遊ぶ!?ねーあたしショッピングしたいな!ねーいーでしょ!つきあって!荷物持って!」

「ショッピング……?」

「お買い物よ!お・買・い・物!楽しいでしょ!」

「えぇ?何が?要るものとか欲しいものがあってお店に行くでしょ?それで買えるなら買うだけじゃん」

「ウッソー!あんたそっち系!?モテない系男子!?ガールフレンド出来ないでしょそんなんじゃ!」

そっち“ケイ”?モテない?
たまにエマエの使う言葉は分かんないや。

「か、彼女なんて……僕にはまだ早いよ……」

「まだ早い?甘い甘い!少年!確かに君はまだ十歳だ!でもネ!あっという間に二十歳で三十歳になるの!あんたの“まだ早い”はそのうち“そろそろヤバい”になって“もう遅い”になっちゃうのヨ!」

「そうかなぁ……」

「そうなの!つまりお買い物ぐらいつきあいなさい!」

何だかんだ言いまくってるけど、結局それが言いたいんだ。
ガールフレンドなんて要らないよなぁ……
そのうち結婚もするんだろうけど、ピンと来ないなぁ。
でも確かに、ここのお店の屋台が並んでる“レアガンカ通り”は見てるだけで楽しくなっちゃう所だ。
よーし、いっちょエマエの言う通りにしよう!きっと楽しいよ!



……僕が甘かった。もう二時間ぐらい経った気がする。
僕が三つのお店の物を見て回り終わる頃に、エマエはひとつのお店の端っこぐらいしか見終わってない。
僕はあっちの地図を売ってるお店が見たいのに、エマエが僕を捕まえてこんな風に聞くんだ。

「ねーねーえ、こっちの靴とこっちの靴、どっちが似合うと思う?」

そんなの分かんないよ!
僕には二つの靴が、“赤とピンクのサンダル”ぐらいしか違いが分かんないから似合うかどうかなんて分かんない!
あと正直どっちも似合ってないと思う!
でも頑張って気を遣って、

「うーん、どっちも似合ってるよ」

って言ったのにエマエにとってはその答えはダメだったみたい。

「そんなの分かってんのヨ~!でもあたしだけじゃ選べないから聞いてるんじゃ~ん!」

もう面倒くさくなって、

「うーん、僕の好みだと、赤い方かなぁ」

なんて言うとまた今度は今度でダメなんだ。

「そーよねー!こっちの方がワンポイントとしてアクセントになってんのよネ~!でもでもぉ、こっちに決めちゃうとぉ、パンツから合わせたくなるしぃ、足の爪も合わせて塗りたくなるじゃない?あーもーどういうコーデにしよーかしら!」

コーデ?も、もう僕にはダメだ……!
パンツ?下着のこと?
あ、違うの?サルエルパンツっていうの?
あ、それは向こうの世界の呼び方なの?
何が何だかさっぱり分かんないや……
え?足の爪塗るのに30分もかかるの……?



エマエが黒のパンツと赤のサンダル、水色の足の爪を装備する頃には、僕はもう干からびかけてた。
上着は気に入ったのがなかったからまた今度だって。
え?買わないの?
ならそれを楽しそうに試着して見てた時間は何だったの?
また今度?もう二度とごめんだなぁ。
僕にガールフレンドはまだ早いよ。
だいたいが妖精サイズの服だから、品物の数が全然ないんじゃん。
足の爪塗る人も大変そうだったし。
僕だったら申し訳なくて欲しくても我慢しちゃうのにな。
ある意味すごいや。



「ん~、そろそろ宿に戻ろっかなぁ。お腹減ってきちゃった。あ、でもあの宿屋のゴハンまっずいからどこかで何か買いましょ」

「ど、どこか……?何か……?また、選ぶの……?」

「そーねー!よくつきあってくれたから、特別に選ばせたげるワ!何がいーい?あ、でも脂っこいのはイヤ!あとあんまり歯を立てて噛まなきゃいけないのもイヤだしスープが跳ねるような……」

「あ、あそこ!あの店に行こう!?」

「え?おおっ!センスいいじゃん!サンドイッチの気分だったかも!」

もう何でもよかったからろくに見もせずに指差した屋台に行った。
でも何だかんだ大丈夫だったみたい。



「いらっしゃい……ってアレ!タキオかァ!?」

「あ……!エルブル!」

「ン?なになに?知り合い?」

エルブル……僕を虐めてたグループのひとり。
中心にいたのはクルマフとマモヤっていうゲラーカ家の兄妹なんだけど、その周りにいたうちのひとりだ。

「えと、その……」

「そ、そうさ!知り合いなんだ!なぁタキオ?オマケしとくよ!何がいい!?」

「え……?」

「やるじゃんタキオーッ!ヒューッ!じゃあねぇ……メニューもらえる?」

「あの……」

「タキオ、ちょっと向こうで話さねぇか?お連れさん、選ぶの時間かかりそうだし」

ブツブツ言いながら色んな動きをするエマエを放っておいて、僕とエルブルは屋台の裏に行った。


道沿いに並ぶ屋台の裏は、ちょっとした陰になっていて誰にも見えないようになってる。
ぼ、僕は変われたと思ったのに……
結局またイジメられるんだ……
なんてビクビクしてると、エルブルはいきなり手を合わせて頭を下げた。

「……あのさ、今までゴメンな本当に。俺、悪かったと思ってたんだぜ」

びっくりした。僕、謝られたの?
てっきりガールフレンドなんか連れて!みたいに殴られるのかと思ったのに。

「ゲラーカ達に逆らうとさ、俺までイジメられちゃうんだ……それで俺も取り巻きになってたんだ。情けないよな。でももう決めたんだ。俺、あいつらとつるむのやめるよ」

確かにそうだった。
ゲラーカ家の子は先生からも贔屓されてたし、誰も逆らえなかった。

「で、でも何で急に……?」

「それは簡単さ!強くなったお前にビビったから!俺、臆病者だからさ!でも俺だってそろそろ変わらなきゃな!お前みたいに!」

「そんな……」

僕は確かに能力値は上がったけど、てつおさんがいないとエルブルに会っただけでこうして震えてるんだ。
強くなったなんて……

「いいやお前は変わったぜ!正直憧れちゃうよ!」

エルブルは僕の肩をつかんだ。
イジメられてた時のクセで、思いっきりビクッと体が跳ねたけど、エルブルは顔を近づけてヒソヒソ声で続けた。

「タキオ、お前何であいつらに目をつけられたか知ってるか?」

「……わ、分かんないや……」

「実はな、お前の【マナイバ】があんまり凄かったんで、クルマフの奴が恥かいたのさ。お前が来るまではあいつが一番だったからな」

し、知らなかった。そんな理由だったのか……

「……でも僕、他のが全然ダメだったでしょ?」

「ああ、それは俺も思ったさ。正直バカにもしてた!本当すまん!でもな、あれには理由があるんだぜ」

エルブルは僕に“マナイバ”をかけた。

「……ホラ、お前MPが多いだろ?先生がこっそり言ってたんだ。MPが余り過ぎてると呪文で押さえつけられなくなるからダメに見えるって」

「そ、それも知らなかった……!」

「俺、ゴマするのが上手いからさ!先生も俺には喋っちゃうんだよ!ハハハ!他にも色々知ってるぜ!先生の奥さんにはな……」

それからしばらくエルブルに色んな秘密を教えてもらった。
もう少しもビクビクしなかった。
笑い合って、普通に明るく喋れるようになってた。

僕、この街に戻ってきてよかった……!
前までの僕だったら、何か用事でこの街に来るたびにコソコソ隠れてビクビク怯えて過ごさなきゃいけなかった。
でも僕は変わった。
てつおさんに会って、あの村を旅立って何もかもが変わったんだ。
僕は変われた。前までならできなかったことも、きっとできる!
きっとエルブルとも友達になれる。
前までなら考えられなかった。



「ちょっとー!まだかかるワケ~!?」

「あぁ、ゴメンゴメン今行きまーす!じゃあタキオ、戻ろうぜ!今まで悪かったな!」

「ううん!ありがとう、色々聞かせてくれて…!」


エマエのとこに戻ってみると、エマエはまだ悩んでた。

「あのさー!決まったから呼んだんじゃないのォ?俺早く店番終わらせたいんだけどなー!夜の仕込みもあるし!」

エルブルはウンザリしてエマエを急かしてた。
よかった~、待ちきれないのは僕だけじゃなかったんだ。

「何よ!悩むのが楽しいんじゃないのヨ!うーん、選べなーい!タキオ選んでぇ!みたいな!」

「タキオ~お前のカノジョだろ?何か言ってやってくれよォ~」

「あ……その……ハハハ……これにしようよ」

「それネ~!あたしの第三志望ってとこなの。でもこっちも辛くて美味しそうじゃん?あとね、この隣の……」

エマエの指差した“ズンプンサンド”と書かれた絵を見た。
だけどおかしかった。
気がついたらそれを差す指はなくなってて、白い鳥の羽根があった。



「え!えっ!?エマエ!?エマエーッ!」

一瞬、何が起きたか分からなかった。
あんなにやかましかった声が、ピタッと止んだ。
僕もエルブルも、エマエが消えるところをチラッとも見てない!

「な、何だよ今の!?」

エルブルもビックリしてた。
慌てて周りを見渡すと、大きな白い鳥が、エマエを脚で捕まえて王宮の方に飛んで行っていた。

「ちょっと離しなさいよ!このっ!グエッ!締まる……!た、助けて……ッ!」

「エマエ!」

た、大変だ!もう僕の魔法じゃ届かないとこにいる!
急いで追いかけなきゃ!

「オイ!追いかけるのかよ!無茶だって!」

とか言いながら、エルブルも僕と並んで走ってた。

「エマエが危ないんだ!追いかけなきゃ!」

「すぐ見失っちゃうぞ!」

「大丈夫!“マナイバ”!」

僕は白い鳥に向かって“マナイバ”をかけた。
でも、僕はすぐに後悔した。僕が甘かった。

“マナイバ”で表示された画面。
名前の欄にはハッキリとこう書かれてた。
“チトセ・シノノメ”
するとすぐに、この通りの向こうで起きた爆発で、僕とエルブルは吹き飛ばされた。



あ、あの鳥が、魔女チトセ……!?五年前の……!
それからこのステータス……!
てつおさんと同じ、大文字の数字だ!
てつおさんより高いステータスもある……!

「オ……オイ……!ウソだろ!?アレが、チトセ!?何だよ、意外と大したステータスじゃ……」

傷だらけになりながら、僕の“マナイバ”を覗き込むエルブル。
数字の大きさの違いが分からないんだ。

「ダメだ!僕じゃ絶対勝てない……!」

僕は宿屋に向かって全速力で走り出した。

「オ、オイ!逃げちゃうのか!?カノジョは!?」

違う!逃げちゃう訳じゃない!
前までの僕なら逃げてた!

「てつおさんを呼びに行くんだ!エルブル!街の人を避難させて!」

「わ、分かった!」

そ、そうだよ!僕は変われた……!
僕は、僕は……!
てつおさんを、呼びに行ける……



僕は爆発が何回も起きる中を、できるだけ速く走った。
街中みんなが、悲鳴をあげて逃げ惑ってる。
だから誰にも、僕の涙を見られずにすんだ。
僕が甘かった。
僕は変われたと思ったのに。
いじめっ子を魔法で黙らせたり、腕相撲で勝ったりしていい気になってただけだった。



てつおさんがいなくちゃ、僕は何もできないままなんだ……!
身体中に火がついて苦しむ人を、崩れていく建物を、エマエを連れ去るチトセを……!
止めることなんて、僕ひとりじゃできないままなんだ……!
僕は、みんなを助ける力の無い自分を心から呪った。
もっと、もっと強くなりたかった。


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