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第十章 されど幸せな日々
51 おやつは大きなおにぎり 成人
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お風呂屋さんへは、じいじが運転する車に乗っていった。先ほど行ったから覚えておる、案内は不要じゃ、ってじいじは言った。少し考えた朔が、ま、安さんやし、ええやろって呟いてからにっこり笑って、了解しましたって言った。
安さんだったらいい、の意味は分かんないけど、ま、いいか。さっき一緒に掃除をした仲だし、俺とじいじが安さんの知っている人だからいい、ってことなのかもしれない。安さんは緋色とは初めましてだから、俺が紹介してあげよう。包拳礼はさっき寿々丸に教えてもらっていたし、安さん、できるはず。
じいじと常陸丸は、鍛錬でかいた汗はお城のお風呂で流してきた。殿下たちと一緒に鍛錬するんや、ってはしゃぐ寿々丸に会った千代が、お風呂を準備してくれていたらしい。緋色は、俺とお風呂屋さんに行くから城のお風呂には入らずに、濡らした手拭いで体を拭いて終わりにした。背中は、俺たちの部屋で俺が拭いてあげた。硬くて大きな、大好きな背中。大事にそっと拭いていたら、もっと力入れろ、って言われた。そっと撫でられるとキスしたくなる、だって。いくらでもするよー。え? 止まらなくなる? それは駄目。今からお風呂屋さんに行くんだから。
鍛錬場では、三時になったら、おやつよー、っておにぎりがたくさん出てきた。おやつ? おにぎり、大きくない? 力丸がたくさんいるな、ここ。皆、ぱくぱく食べていた。緋色も、甘くないおやつだから、すぐに手が伸びた。俺は、緋色の手のおにぎりを横からひと口かじった。もう少し食っとけ、って言われたけど、首を横に振った。あ、違う、違う。入らないんじゃなくて、後で楽しみがあるからお腹空けとくの。
俺、お風呂の後でフルーツ牛乳飲むから。これは絶対。だから、おにぎりはひと口でいい。美味しいけど。千代のおにぎり、すごく美味しいけど。お願い。フルーツ牛乳、いっぱい飲みたい。
むぅって顔で考えた緋色は、ま、仕方ないか、って許してくれた。やった。
西中国へおつかいに行ってくれた西賀の人は、本当に大急ぎで帰ってきてくれたらしい。向こうにいる時間あったのかな? って速さで帰ってきた。着替えが間に合った。
「若様にみつからん方がええって言われて、もう、かくれんぼしとるみたいに気配をなるべく消して、城の中をうろついとったんです。そしたら逆に怪しまれて、気配のほとんどない皇国の方に止められました。怖かったっす……」
じいやかな。いや、じいやは入り口にいるから違うか。入り口は普通に入っただろうし。じゃ誰だろ。ま、一ノ瀬は皆、本気出したら怖いか。
「ええっと。ごめんね?」
「いえいえ。説明したら、すぐ納得して案内してくださったんで助かりました」
良かった。
そんな訳で、しっかり着替えも持ってお風呂屋さんに着いた。
あれ? 安さん、お風呂屋さんの前で立ってる? 俺たちの車が見えた時から包拳礼して頭下げてる姿が見える。
いつも通り、番台に居てくれたら良かったんだけどなー。
安さんだったらいい、の意味は分かんないけど、ま、いいか。さっき一緒に掃除をした仲だし、俺とじいじが安さんの知っている人だからいい、ってことなのかもしれない。安さんは緋色とは初めましてだから、俺が紹介してあげよう。包拳礼はさっき寿々丸に教えてもらっていたし、安さん、できるはず。
じいじと常陸丸は、鍛錬でかいた汗はお城のお風呂で流してきた。殿下たちと一緒に鍛錬するんや、ってはしゃぐ寿々丸に会った千代が、お風呂を準備してくれていたらしい。緋色は、俺とお風呂屋さんに行くから城のお風呂には入らずに、濡らした手拭いで体を拭いて終わりにした。背中は、俺たちの部屋で俺が拭いてあげた。硬くて大きな、大好きな背中。大事にそっと拭いていたら、もっと力入れろ、って言われた。そっと撫でられるとキスしたくなる、だって。いくらでもするよー。え? 止まらなくなる? それは駄目。今からお風呂屋さんに行くんだから。
鍛錬場では、三時になったら、おやつよー、っておにぎりがたくさん出てきた。おやつ? おにぎり、大きくない? 力丸がたくさんいるな、ここ。皆、ぱくぱく食べていた。緋色も、甘くないおやつだから、すぐに手が伸びた。俺は、緋色の手のおにぎりを横からひと口かじった。もう少し食っとけ、って言われたけど、首を横に振った。あ、違う、違う。入らないんじゃなくて、後で楽しみがあるからお腹空けとくの。
俺、お風呂の後でフルーツ牛乳飲むから。これは絶対。だから、おにぎりはひと口でいい。美味しいけど。千代のおにぎり、すごく美味しいけど。お願い。フルーツ牛乳、いっぱい飲みたい。
むぅって顔で考えた緋色は、ま、仕方ないか、って許してくれた。やった。
西中国へおつかいに行ってくれた西賀の人は、本当に大急ぎで帰ってきてくれたらしい。向こうにいる時間あったのかな? って速さで帰ってきた。着替えが間に合った。
「若様にみつからん方がええって言われて、もう、かくれんぼしとるみたいに気配をなるべく消して、城の中をうろついとったんです。そしたら逆に怪しまれて、気配のほとんどない皇国の方に止められました。怖かったっす……」
じいやかな。いや、じいやは入り口にいるから違うか。入り口は普通に入っただろうし。じゃ誰だろ。ま、一ノ瀬は皆、本気出したら怖いか。
「ええっと。ごめんね?」
「いえいえ。説明したら、すぐ納得して案内してくださったんで助かりました」
良かった。
そんな訳で、しっかり着替えも持ってお風呂屋さんに着いた。
あれ? 安さん、お風呂屋さんの前で立ってる? 俺たちの車が見えた時から包拳礼して頭下げてる姿が見える。
いつも通り、番台に居てくれたら良かったんだけどなー。
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